現場に60代・70代のベテランが増えてきたけれど、転倒防止の手すりや熱中症対策の設備までは手が回っていない。そんな職場の「あとひと押し」を支援する補助金が、エイジフレンドリー補助金です。
正式には「高年齢労働者の安全衛生確保対策補助金」といい、厚生労働省が実施しています。対象は中小企業事業者。令和8年度は専門家総合対策コース・熱中症対策コース・コラボヘルスコースの3コースで構成され、補助上限額は消費税を除き100万円です。令和8年度の予算は前年度の7.6億円から9.5億円に拡充されました。
エイジフレンドリー補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(中小企業事業者) |
| 制度名 | エイジフレンドリー補助金(高年齢労働者の安全衛生確保対策補助金) |
| 対象業種 | 全業種 |
| 利用目的 | 高年齢労働者(60歳以上)が安全に働ける職場環境の整備(設備改善・専門家によるリスクアセスメント・熱中症対策・健康保持増進の取組) |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 中小企業事業者(業種ごとに資本金・従業員数の上限あり。詳細は本文で解説) |
| 補助上限額 | 消費税を除き100万円 |
| 補助率 | 専門家によるリスクアセスメント:経費の80%/設備・装置導入:経費の50% |
| 申請受付 | 令和8年5月20日〜10月31日(専門家リスクアセスメントの申請は8月31日まで。予算に達し次第終了) |
| 公式サイト | 厚生労働省「令和8年度エイジフレンドリー補助金」 |

「中小企業」の線引き
補助対象になる「中小企業事業者」は、業種ごとに資本金または従業員数のどちらか一方を満たせば該当します。製造業その他は資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は1億円以下または100人以下、小売業は5,000万円以下または50人以下、サービス業は5,000万円以下または100人以下です(中小企業基本法第2条第1項の考え方に準拠)。自社がどこに当てはまるか迷う場合は、業種と規模の両方を確認しておくと判断がスムーズです。
令和8年度は3コースに整理された
令和8年度から、コース構成が整理されました。
専門家総合対策コース
労働安全衛生の専門家(労働安全・労働衛生コンサルタント)によるリスクアセスメントと、その結果にもとづく設備・装置の導入、または運動指導等の取組を組み合わせたコースです。まず専門家のリスクアセスメントを申請し、その結果を踏まえて設備導入等を申請する2段階の仕組みになっています。リスクアセスメント費用は経費の80%、設備・装置導入費用は経費の50%が補助されます。
熱中症対策コース
暑熱環境での作業がある職場の熱中症予防対策を支援するコースです。
コラボヘルスコース
労働者の健康保持増進のための取組を支援するコースです。
どのコースを使うかで、準備すべき書類や進め方が変わります。 まず自社の課題(転倒・墜落等の労災リスクなのか、熱中症対策なのか)を整理してから、当てはまるコースを選ぶ順番がおすすめです。
専門家リスクアセスメントは申請期限が早い
3コースのうち、専門家総合対策コースのリスクアセスメント部分だけ申請期限が8月31日と、他より2か月早く設定されています。設備導入の補助を受けたい場合でも、先にリスクアセスメントを申請する流れになるため、全体の締切(10月31日)だけを見て動くと間に合わなくなる可能性があります。
よくある質問
60歳未満の労働者しかいない職場でも申請できますか?
公式ページでは「高年齢労働者が安全に働ける環境の整備」が目的とされています。60歳以上の労働者が実際に就業している、または今後の雇用を見込んでいることが前提になるとみられます。詳細は厚生労働省の公式ページまたは執行団体に確認してください。
設備を導入してから申請できますか?
できません。交付決定前に発注・契約した設備は補助対象外になるのが一般的な仕組みです。申請から交付決定までの順番を必ず公式ページで確認してから発注してください。
予算が無くなったら10月31日より前に締め切られますか?
締め切られる可能性があります。厚生労働省の公式ページにも「予算額に達した場合は期間途中でも受付終了」と明記されています。導入を決めたら早めに動くことをおすすめします。
