自衛官の経験がない社員を、新たに即応予備自衛官として送り出すには、約40日間の教育訓練が必要です。その間、企業は社員を一定期間手放すことになります。この「育成に協力した」こと自体に報いる一括給付が、即応予備自衛官育成協力企業給付金です。
予備自衛官まわりの給付金は、防衛省が全部で4つ用意しています。「あなたが雇用主か、本人(事業を営む予備自衛官)か」「平時の話か、有事・災害時の話か」で、対象になる制度が変わります。
| 雇用主向け | 本人(事業を営む予備自衛官)向け | |
|---|---|---|
| 平時 | ①即応予備自衛官雇用企業給付金/③即応予備自衛官育成協力企業給付金(本記事) | — |
| 有事・災害時 | ②雇用企業協力確保給付金 | ④予備自衛官事業継続給付金 |
この記事は、③自衛官経験のない社員が教育訓練を終えて即応予備自衛官に任用されたとき、一度きり支給される給付金の話です。①(雇用している間ずっと支給される給付金)とは別に受け取れます。
即応予備自衛官育成協力企業給付金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(自衛官経験のない予備自衛官を雇用し、即応予備自衛官への任用に協力する法人その他団体及び自家営業主) |
| 制度名 | 即応予備自衛官育成協力企業給付金制度 |
| 対象業種 | 指定なし |
| 利用目的 | 雇用維持・人材育成協力(自衛官経験のない予備自衛官が即応予備自衛官に任用されるまでの教育訓練への協力) |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 規定なし |
| 補助上限額 | 1人あたり56万円(一括支給) |
| 補助率 | 定額 |
| 申請受付 | 通年(任用のたびに支給事由が発生) |
| 公式サイト | https://www.mod.go.jp/j/profile/reserve/sokuou/index.html |

いつ、いくらもらえるのか
支給されるのは、自衛官経験のない予備自衛官が、所要の教育訓練(約40日間)を終えて即応予備自衛官に任用されたときです。①の給付金が「雇用している間ずっと」支給されるのに対し、こちらは任用というタイミングで1人あたり56万円が一括支給されるという違いがあります。
社員が即応予備自衛官として任用されるまでの約40日間、企業は人手が減った状態で業務を回すことになります。この負担を、任用時点でまとめて埋め合わせる仕組みと捉えると分かりやすいです。
①の給付金との使い分け
同じ社員について、この給付金と①の給付金は別の場面で支給されます。
- ③即応予備自衛官育成協力企業給付金:教育訓練を終えて任用された「そのとき」に一括で56万円
- ①即応予備自衛官雇用企業給付金:任用後、雇用を続けている「その間」ずっと月額42,500円
つまり、新しく即応予備自衛官が誕生した企業では、まず③で一括給付を受け、その後は①の定期給付に切り替わっていく流れになります。
申請の窓口と必要書類
給付金支給申請書(複写式)は、最寄りの地方協力本部の援護課または予備自衛官課で入手します。任用の事実を確認できる書類のほか、雇用関係を証明する書類(雇用契約書、雇入通知書、就業規則等)の提出が必要です。
よくある質問
Q. すでに自衛官経験がある人を雇っている場合も対象になりますか?
対象は「自衛官経験のない予備自衛官」が教育訓練を経て任用された場合です。自衛官経験者の扱いは公式ページに明記がないため、自衛隊地方協力本部にご確認ください。
Q. ①の給付金と両方もらえますか?
はい。③は任用時の一括給付、①は任用後の継続雇用に対する定期給付で、性格が異なるため両方の対象になり得ます。
Q. 申請はどこにすればよいですか?
企業の所在地を管轄する自衛隊地方協力本部の援護課または予備自衛官課が窓口です。
