東日本大震災や熊本地震のとき、予備自衛官等が実際に招集され、災害救援活動にあたりました。その間、雇い主は本業の担い手を一時的に失います。このとき初めて、雇用主への支援の必要性が明らかになり、新たに設けられたのが雇用企業協力確保給付金です。
予備自衛官まわりの給付金は、防衛省が全部で4つ用意しています。「あなたが雇用主か、本人(事業を営む予備自衛官)か」「平時の話か、有事・災害時の話か」で、対象になる制度が変わります。
| 雇用主向け | 本人(事業を営む予備自衛官)向け | |
|---|---|---|
| 平時 | ①即応予備自衛官雇用企業給付金/③即応予備自衛官育成協力企業給付金 | — |
| 有事・災害時 | ②雇用企業協力確保給付金(本記事) | ④予備自衛官事業継続給付金 |
この記事は、②予備自衛官等が災害等で招集されたときに、雇用主に支給される給付金の話です。同じ日額34,000円でも、事業を営む予備自衛官本人が受け取る場合は別の制度(④予備自衛官事業継続給付金)になるので、自分が雇用主なのか本人なのかを最初に確認してください。
雇用企業協力確保給付金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(予備自衛官または即応予備自衛官を雇用する法人その他団体及び個人事業主。国・地方公共団体・公共団体は除く) |
| 制度名 | 雇用企業協力確保給付金制度 |
| 対象業種 | 指定なし |
| 利用目的 | 雇用維持(防衛出動・国民保護等派遣・災害派遣等での招集に対する給付) |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 規定なし |
| 補助上限額 | 予備自衛官等1人あたり日額34,000円 |
| 補助率 | 定額 |
| 申請受付 | 通年(支給事由が発生した都度、申請書を提出) |
| 公式サイト | https://www.mod.go.jp/j/profile/reserve/koyou/index.html |

どんなときに支給されるのか
支給要件は、次のいずれかに該当する場合です。
- 防衛出動、国民保護等派遣、災害派遣等のため招集に応じ、平素の勤務先を離れた場合
- 招集中における公務上の負傷または疾病により、平素の勤務先を離れた場合
「即応予備自衛官雇用企業給付金」が年4回の定期支給であるのに対し、こちらは招集という出来事が起きたときに、日額34,000円が支給される制度です。平時から毎回発生するものではなく、災害派遣や防衛出動といった非常時に紐づいています。
いくらもらえるのか
支給額は予備自衛官または即応予備自衛官1人あたり日額34,000円です。招集期間の日数に応じて計算されるため、招集が長引くほど支給額も増える仕組みです。対象は予備自衛官・即応予備自衛官どちらも含まれ、①の給付金より対象が広い点も特徴です。
申請の窓口と必要書類
給付金支給申請書は防衛省のページからダウンロードでき、最寄りの地方協力本部へ提出します。添付書類として、雇用関係および休日を確認できる書類(就業規則、労働協約、雇用契約書、雇入通知書、雇用実態証明書、賃金台帳、源泉徴収票、給与支払報告書等)が必要です。
よくある質問
Q. 即応予備自衛官雇用企業給付金とは何が違いますか?
即応予備自衛官雇用企業給付金は、即応予備自衛官の平時の訓練出頭に対して年4回定期的に支給される制度です。雇用企業協力確保給付金は、予備自衛官・即応予備自衛官どちらも対象で、防衛出動や災害派遣等で実際に招集されたときに日額34,000円が支給される制度です。対象になる社員が同じ場合もあるため、両方を把握しておくと安心です。
Q. 支給額はいくらですか?
予備自衛官または即応予備自衛官1人あたり日額34,000円です。招集の日数に応じて計算されます。
Q. 事業を営む予備自衛官本人が招集された場合も、この給付金の対象ですか?
対象外です。事業主本人が招集された場合は、別の制度「予備自衛官事業継続給付金」(日額34,000円)が対象になります。
