即応予備自衛官は、年間30日間の訓練出頭が義務づけられています。加えて、災害など予測しづらい招集にも常に応じる立場です。雇う側の企業には、休暇制度の整備や、訓練で抜ける間の業務調整といった負担がのしかかります。この負担に報いるための政策的な給付が、即応予備自衛官雇用企業給付金です。
予備自衛官まわりの給付金は、防衛省が全部で4つ用意しています。「あなたが雇用主か、本人(事業を営む予備自衛官)か」「平時の話か、有事・災害時の話か」で、対象になる制度が変わります。
| 雇用主向け | 本人(事業を営む予備自衛官)向け | |
|---|---|---|
| 平時 | ①即応予備自衛官雇用企業給付金(本記事)/③即応予備自衛官育成協力企業給付金 | — |
| 有事・災害時 | ②雇用企業協力確保給付金 | ④予備自衛官事業継続給付金 |
この記事は、①即応予備自衛官を雇用している間、平時から支給される給付金の話です。
即応予備自衛官雇用企業給付金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(即応予備自衛官を雇用する法人その他の団体及び自家営業主。国・地方公共団体・公共法人は除く) |
| 制度名 | 即応予備自衛官雇用企業給付金制度 |
| 対象業種 | 指定なし |
| 利用目的 | 雇用維持(即応予備自衛官の訓練出頭・招集への協力に対する給付) |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 規定なし |
| 補助上限額 | 即応予備自衛官1人あたり月額42,500円(年額51万円) |
| 補助率 | 定額 |
| 申請受付 | 通年(年4回・1月/4月/7月/10月末日までにそれぞれ3か月分を支給) |
| 公式サイト | https://www.mod.go.jp/j/profile/reserve/sokuou/index.html |

いくらもらえるのか
支給額は、雇用する即応予備自衛官1人あたり月額42,500円、年額に直すと51万円です。年4回(1月・4月・7月・10月の末日まで)に分けて、それぞれ前月までに支給事由が発生している3か月分がまとめて支払われます。1人分だけでなく、複数人を雇用していればその人数分が対象です。
パート勤務では対象外になる場合がある
支給を受けるには、次の要件をすべて満たす雇用関係であることが必要です。
- 1週間の所定労働時間が30時間以上であること
- 1年以上引き続き雇用されることが見込まれること
- 招集訓練・災害等招集に応じる期間を特別休暇・勤務免除扱いとするなどして、人事考課上不利益な取扱いをしないこと
- 企業等内で即応予備自衛官制度の周知に努めること
この2つの要件(週30時間以上・1年以上の雇用見込み)は、短時間パートで即応予備自衛官を雇っている企業がそのまま外れる条件です。 雇用契約の見直しを検討している場合は、この給付金の対象になるかどうかも合わせて確認する価値があります。
申請の窓口と必要書類
給付金支給申請書(複写式)は、最寄りの地方協力本部の援護課または予備自衛官課で入手します。提出書類は、雇用保険被保険者証の写し、雇用契約書、雇入通知書、就業規則、出勤簿等に加えて、休暇措置等を確認できる書類が必要です。
よくある質問
Q. 予備自衛官(即応ではない一般の予備自衛官)を雇っていても対象になりますか?
この制度の対象は「即応予備自衛官」のみです。一般の予備自衛官の場合は、この給付金の対象にはなりません(招集時には別の「雇用企業協力確保給付金」の対象になる可能性があります)。
Q. パートタイムで雇っている場合はどうなりますか?
1週間の所定労働時間が30時間未満の場合は、支給要件を満たしません。
Q. どこに申請すればよいですか?
企業の所在地を管轄する自衛隊地方協力本部の援護課または予備自衛官課が窓口です。
