補助金kw

カタログの補助金、探しているのはどちら?

#地域補助金#地域
締切
公式ページで要確認

「カタログの補助金」と検索してこのページに来た方は、おそらく2つのどちらかを探しています。①カタログに載っている製品を安く導入したい ②自社のカタログ・パンフレットを作る費用を補助してほしい——この2つはまったく別の制度です。まずどちらを探しているのか、ここで見分けてください。

見分け方は簡単です。「カタログから何かを買いたい」なら省力化投資補助金(カタログ注文型)。「カタログを作りたい」なら小規模事業者持続化補助金の広報費です。この記事では両方を対象になるかどうかで整理します。

なぜ同じ「カタログ」という言葉が、まったく別の2つの補助金を指すのか。省力化投資補助金のカタログは「事務局が審査を簡素化するために用意した製品リスト」の意味で、持続化補助金の広報費でいうカタログは「事業者が販路を広げるために作る印刷物」の意味だからです。 どちらも制度の目的から見れば別物ですが、日常語の「カタログ」という同じ単語に集約されてしまうため、検索段階では見分けがつきません。

【制度別】対象になるか、ならないか

ケース①「カタログから製品を選んで導入したい」→ 省力化投資補助金(カタログ注文型)

対象になる対象にならない
あらかじめ事務局の「製品カタログ」に登録された省力化製品(AI配膳ロボット・自動検品装置・清掃ロボット等)カタログに登録されていない独自開発・オーダーメイドの設備
製品本体価格・導入経費(設置作業・運搬費・動作確認・マスタ設定等)ソフトウェアのみで機械装置を伴わない投資、カタログ制作費そのもの
対象製品の販売事業者と共同で申請する形態販売事業者を通さず自社単独で行う申請
横にスクロールできます

なぜこの線が引かれているか。 カタログ注文型は「審査を簡素化して早く導入できるようにする」ことが狙いです。事務局が事前に効果を確認した製品だけをカタログに載せているため、カタログ外の製品まで対象にすると審査の簡素化という制度の前提が崩れます。

補助上限額は2026年3月19日に下がりました

ここは金額に直結するので、古い情報を持っている方は必ず確認してください。

従業員数2026年3月19日以降(現行)2026年3月18日以前
5名以下200万円(賃上げ達成時300万円)500万円(同750万円)
6〜20名500万円(同750万円)750万円(同1,000万円)
21名以上1,000万円(同1,500万円)同じ(同1,500万円)
横にスクロールできます

5名以下の事業者は上限が500万円から200万円へ、6〜20名は750万円から500万円へ下がりました。「カタログ注文型なら500万円もらえる」と書かれた記事は、改定前の情報です。補助率は1/2以下で変わりません。

賃上げ要件を達成すると上限が上がります。現行の要件は事業場内最低賃金を3.0%以上増加、給与支給総額を6%以上増加です。この数字は決して低くないので、上限の上乗せ分をあてにして計画を組む前に、達成できるかを検討してください。

対象になる経費は2つだけです

  • 製品本体価格 … 機械装置、工具・器具、専用ソフトウェアの購入費
  • 導入経費 … 設置作業、運搬費、動作確認、マスタ設定の費用

設置と初期設定まで含まれる点は、カタログ注文型の使いやすさです。 機器を買って終わりではなく、動く状態にするまでの費用が対象になります。

労働生産性の要件

補助事業終了後3年間で、労働生産性を年平均成長率(CAGR)3.0%以上向上させる事業計画を策定し、実施する必要があります。カタログから選ぶだけとはいえ、事業計画そのものは求められます。

「省力化製品を入れれば自動的に達成できる」わけではありません。何時間の作業がなくなり、その人員をどこに回すのかを具体的に書けるかどうかが分かれ目です。

申請は販売事業者との共同作業です

カタログ注文型の申請フローは次のとおりです。

  1. GビズIDプライムを取得する(公式サイトも「取得には時間がかかる場合があります」と注意喚起しています)
  2. カタログから対象製品を選定する
  3. 販売事業者を選定して連絡する
  4. 販売事業者と共同で事業計画を策定し、公募期間内に申請する
  5. 交付決定を受ける
  6. 補助事業を実施する(交付決定日から原則12か月以内
  7. 実績報告を提出する(支払い証憑、導入実績、事業計画の達成状況を含む)
  8. 実績報告の審査後、支払い請求により補助金が交付される
  9. 事業実施効果報告(完了後3年間、毎年度報告。実地検査あり)

9番目まであることを見落とさないでください。 補助金が振り込まれて終わりではなく、3年間にわたって毎年報告する義務が続きます。実地検査もあります。

提出書類は全事業者共通で従業員名簿、貸借対照表、損益計算書が必要です。法人か個人か、人手不足への対応状況、賃上げ対象者の有無によって追加書類が変わります。

「カタログに載っているか」は自分で確認できます

制度の入口で最も多いつまずきは、入れたい製品がカタログに載っていないというものです。カタログは公式サイトで公開されており、製品分類・カテゴリから検索できます。販売事業者に相談する前に、まず自分で製品名を探してみてください。

載っていない場合の選択肢は2つです。

  • 一般型で申請する。 オーダーメイドの設備投資が対象で、上限額も大きくなります(従業員5人以下で750万円、大幅賃上げ特例なら1,000万円)。ただし労働生産性の年平均成長率4.0%以上、給与支給総額の年平均成長率3.5%以上、事業所内最低賃金が都道府県最低賃金+30円以上と、要件は厳しくなります
  • カタログに載っている類似製品で目的を達成できないか検討する。 完全な希望どおりでなくても、審査が簡素で早く導入できる利点は大きいです

ケース②「自社のカタログ・パンフレットを作りたい」→ 持続化補助金(広報費)

対象になる対象にならない
新商品・新サービスを紹介するカタログ・パンフレット・チラシの制作費会社案内・株主向け広報など、販路開拓に直結しない制作物
カタログ制作を外部業者に委託する費用自社で内製する場合の人件費(原則として補助対象は外部への支払いのみ)
展示会で配布するためのカタログ制作費(展示会等出展費と組み合わせ可)日常の営業活動で配る名刺・普通の会社パンフレットのみの制作
横にスクロールできます

なぜこの線が引かれているか。 持続化補助金は「販路開拓」への投資を支援する制度です。カタログ自体を作ることが目的ではなく、新しい商品・サービスを売るための手段としてのカタログ制作であることが前提になります。単なる会社紹介物では販路開拓という制度趣旨に合いません。

第20回公募要領は、広報費の「対象となる経費例」の筆頭に「チラシ・カタログの外注や発送」を挙げています。カタログは明確に対象です。一方、「対象とならない経費例」には「商品・サービスの宣伝広告を目的としない広告・看板・会社案内パンフレット作成・求人広告(単なる会社の営業活動に活用されるものとして対象外)」とあります。

同じ紙の印刷物でも、「新商品を紹介するカタログ」は対象、「会社案内パンフレット」は対象外。この差は紙質でもページ数でもなく、中身が商品・サービスの宣伝広告になっているかです。

広報費で対象になるもの・ならないもの(第20回公募要領)

対象になる経費例対象とならない経費例
チラシ・カタログの外注や発送商品・サービスの宣伝広告を目的としない広告・看板
新聞・雑誌等への商品・サービスの広告会社案内パンフレット作成・求人広告
看板作成・設置名刺
試供品(販売用商品と明確に異なるものである場合のみ)試供品(販売用商品と同じものを試供品に使う場合)
販促品(商品・サービスの宣伝広告が掲載されている場合のみ)販促品(宣伝広告の掲載がない場合)
郵送・インターネットを介したDMの発送チラシ等配布物のうち未配布・未使用分
インターネット広告、バナー広告補助事業期間外の広告掲載や配布物の配布
インターネットでのプレスリリース配信フランチャイズ本部の作製する広告物の購入
電子パンフレット作成チラシ等に使用する画像における被写体や商品の購入費
商品・サービスの宣伝のための画像や動画作成金券・商品券
SNS広告、運用代行費
街頭ビジョンやデジタルサイネージ広告への掲載
横にスクロールできます

「未配布・未使用分は対象外」は見落としやすい規定です。 カタログを5,000部作って2,000部しか配らなかった場合、残りの3,000部分は補助対象になりません。実績報告で配布状況を説明できる範囲の部数にしてください。印刷単価は部数が多いほど下がりますが、配りきれない部数を刷ると結果的に損をします。

電子パンフレットは広報費で対象になります。 紙のカタログとあわせてPDFカタログを作る、という組み立ては可能です。ただしウェブサイトに載せるシステムを作る費用は「ウェブサイト関連費」に分類され、別のルールが適用されます。

カタログの写真撮影費はどう扱われるか

自社ホームページやECサイトで使う動画・写真の制作費は「ウェブサイト関連費」で計上します。一方、紙のカタログに使う画像・動画の制作費は広報費です。

ただし注意書きがあります。「チラシ等に使用する画像等における被写体や商品(紹介物等を含む)の購入に係る関連経費」は対象外です。撮影のために商品や小道具を買った費用は補助されません。撮影そのものの費用(カメラマンへの委託費等)と、被写体の購入費は分けて考えてください。

ウェブサイトにカタログを載せたい場合

デジタルカタログをサイトに実装する費用は、広報費ではなくウェブサイト関連費になります。ここには2つの制約があります。

  1. 補助金交付申請額の上限は30万円(税込)
  2. ウェブサイト関連費のみによる申請はできない。必ず他の経費と一緒に申請する

紙のカタログ制作(広報費)とデジタルカタログのサイト実装(ウェブサイト関連費)を組み合わせれば、2つ目の制約は自然にクリアできます。

なお、50万円(税抜)以上でウェブサイト・システムを作ると「処分制限財産」になります。補助金の支払いを受けたあとも、通常は取得日から5年間、廃棄・譲渡・目的外使用が制限されます。承認を得ずに処分すると、交付取消と返還命令(加算金付き)の対象になります。

どれを選ぶべきか

  • 人手不足を解消する省力化機器を導入したい → 省力化投資補助金(カタログ注文型)。カタログに載っている製品からしか選べない代わりに、審査・手続きが比較的シンプルです
  • 既存設備の課題に合わせてオーダーメイドで設備を導入したい → 省力化投資補助金(一般型)。カタログに載っていない投資はこちらの検討が必要です
  • 新商品・新サービスの紹介物として自社カタログを作りたい → 小規模事業者持続化補助金(広報費)。カタログ単体でなく、ウェブサイトや展示会出展と組み合わせるとさらに使いやすくなります

金額シミュレーション

① 製造業(従業員8人・中小企業)— カタログ注文型を使うケース カタログ登録済みの自動搬送ロボットを導入したい。本体価格350万円。 → 従業員6〜20名の上限500万円の枠内。補助率1/2なら175万円の補助。賃上げ目標を達成すれば上限は750万円まで広がります。

② 個人経営の雑貨店(従業員2人・小規模事業者)— 持続化補助金の広報費を使うケース 新しく仕入れたオリジナル商品を紹介するカタログを制作し、既存顧客と展示会来場者に配布したい。制作費30万円+展示会出展料20万円。 → 広報費と展示会等出展費をあわせて補助対象経費50万円。補助率2/3なら約33万円の補助(通常枠上限50万円の範囲内)。

併用できるか

同じカタログ関連でも、省力化投資補助金と持続化補助金は目的が違うため、経費が重ならなければ両方に申請できる余地があります。 たとえば「省力化機器の導入は省力化投資補助金」「その機器を使った新サービスを紹介するカタログ制作は持続化補助金」のように、経費を明確に分ければ制度をまたいで活用できます。

ただし同一の経費を2つの補助金に重ねて計上すること(二重計上)はできません。見積もり・請求書の段階から、どの経費をどちらの補助金に充てるか明確に分けておく必要があります。

申請の流れ(共通)

  1. GビズIDプライムを取得する(発行までおおむね2〜3週間)
  2. カタログ注文型は対象製品の販売事業者を通じて共同申請、持続化補助金は商工会・商工会議所の支援を受けて経営計画書を作成
  3. 電子申請システムで申請
  4. 交付決定の通知を受け取る(ここより前に発注・契約・支払いをしない)
  5. 交付決定後に発注・契約・導入・支払い
  6. 実績報告を提出し、審査後に補助金が入金される

落ちる・返還になる要因

最も多いのは、交付決定より前に発注・契約してしまうケースです。 カタログ注文型は販売事業者との共同申請という性質上、商談が先行しがちですが、契約書への押印や前払金の支払いは交付決定後まで待つ必要があります

その他の要因:

  • カタログ注文型で、労働生産性を3年間で年平均3.0%以上向上させる計画の根拠が弱い(現状の作業時間・人件費との比較がない)
  • 持続化補助金の広報費で、単なる会社案内・名刺程度の制作物しか説明できていない(販路開拓との関連が薄いと判断される)
  • 賃上げ目標へのコミットを求められる枠で、達成計画が現実的でない(未達の場合は補助金の一部返還を求められることがあります)
  • カタログに載っていない製品を、カタログ注文型のつもりで申請しようとする(対象製品として登録されているか事前確認が必須)

よく誤解されるポイント

「カタログ注文型」と「一般型」を混同していないか

同じ「省力化投資補助金」という名前がついているため、カタログ注文型と一般型を同じ制度だと思い込んでいる方が少なくありません。実際には対象経費の自由度・上限額・申請方法がまったく別です。 カタログ注文型は決められた製品リストから選ぶだけのシンプルな仕組み、一般型は自社の課題に合わせて設備を設計できる代わりに審査項目が多い仕組みです。「省力化投資補助金に申請したい」と考えたら、まずどちらの型を使うのかを先に決めてください。

カタログ「制作費」とカタログ「注文型」を混同していないか

検索で最も紛らわしいのがこの2つです。「カタログ注文型」は製品を買う側の補助金、カタログの「制作費」は自社のカタログを作る側の補助金で、実施している制度も対象者も違います。「カタログ 補助金」という言葉だけでは区別がつかないため、自分が「買う側」なのか「作る側」なのかを最初に整理しておくと、迷わず該当する制度にたどり着けます。

よくある質問

カタログに載っていない製品でも省力化投資補助金は使えますか?

カタログ注文型では使えません。カタログに登録されていない設備は、オーダーメイド性のある「一般型」での申請を検討することになります。一般型は補助上限が最大1億円と大きい一方、労働生産性の向上見込みなど求められる審査項目も増えます。

カタログ制作費だけを持続化補助金で申請できますか?

カタログ制作費単体でも申請対象にはなりえますが、販路開拓の取組全体の一部として位置づける必要があります。 「新商品を紹介するカタログを作り、これで新規顧客を獲得する」といった事業計画とセットで書くことが前提です。

個人事業主でもカタログ注文型・持続化補助金は使えますか?

はい、どちらも個人事業主が対象になりえます。カタログ注文型は小規模企業や個人事業者も申請しやすい制度として案内されています。持続化補助金は開業しており、業種ごとの従業員数基準(商業・サービス業5人以下等)を満たしていれば対象です。

カタログ注文型の申請は自社だけでできますか?

いいえ、対象製品の販売事業者と共同で申請書類を作成・提出する必要があります。自社単独で完結する手続きではない点に注意してください。

補助金が振り込まれたら手続きは終わりですか?

終わりません。カタログ注文型は補助事業完了後3年間、毎年度の事業実施効果報告が義務づけられており、実地検査もあります。持続化補助金にも「事業効果および賃金引上げ等状況報告書(様式第14)」の提出義務があり、これを出していないと次回以降の申請ができません。報告を忘れると、将来の補助金の選択肢を自分で狭めることになります。

会社案内のパンフレットは持続化補助金で作れますか?

作れません。第20回公募要領は、広報費の対象とならない経費例として「商品・サービスの宣伝広告を目的としない広告・看板・会社案内パンフレット作成・求人広告(単なる会社の営業活動に活用されるものとして対象外)」を挙げています。名刺も同様に対象外です。対象になるのは、新商品・新サービスを紹介して販路を広げるためのカタログ・チラシです。

カタログを多めに印刷しても全額補助されますか?

されません。公募要領は「チラシ等配布物のうち未配布・未使用分」を対象とならない経費例に挙げています。実績報告の時点で配布できていない部数は補助対象から外れます。印刷単価は部数が多いほど下がりますが、補助事業期間内に配りきれる部数で見積もってください。「補助事業期間外の広告の掲載や配布物の配布」も対象外です。

カタログ注文型の補助上限は500万円ではないのですか?

2026年3月19日に改定され、従業員5名以下は200万円、6〜20名は500万円、21名以上は1,000万円になりました。改定前は5名以下が500万円、6〜20名が750万円だったため、古い記事には旧額が載っています。賃上げ要件(事業場内最低賃金3.0%以上増加、給与支給総額6%以上増加)を達成した場合の上限は、順に300万円・750万円・1,500万円です。

省力化投資補助金と持続化補助金は同時に申請できますか?

同一の経費を重ねて申請することはできませんが、経費を明確に分ければ両方に申請すること自体は可能です。それぞれの制度の対象経費・目的が異なるため、投資内容ごとにどちらに該当するかを整理してから申請してください。

この補助金について、専門家に相談する

対象になるか、いくら出るか、いつまでに何を用意するか。 申請の可否で迷ったら、補助金を扱う専門家に確認するのが確実です。相談は無料です。

この補助金の専門家に相談する

免責事項: 本記事の内容は2026年9月時点で確認できた情報にもとづきます。補助上限額・補助率・対象要件・受付状況は制度改定により変更される場合があるため、申請前に必ず各制度の公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。

出典(一次情報)

この記事を書いた人
白木さん|元・自治体職員
制度をつくる側にいた元・自治体職員(産業振興)

市の産業振興課で補助金の設計・審査に関わってきました。「なぜこの要件があるのか」を制度の目的から説明できるのが強みです。窓口では伝えきれなかった制度の意図まで踏み込んで書きます。掲載内容は公募要領などの一次情報をもとに整理しています。

本記事は情報提供を目的としており、補助金の採択・交付を保証するものではありません。 補助上限額・補助率・締切等の内容は変更される場合があります。申請にあたっては、必ず 公式サイト・最新の公募要領をご確認ください。