「エコカー補助金」という名前の国の制度は、平成25年(2013年)1月までに登録した車の分で終わっています。車を買うときに受け取れる国の補助はクリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)で、令和7年度補正の分は先着順です。経済産業省が令和8年10月9日に更新した見込みでは、受付が終わるのは令和8年12月上旬から下旬ごろです。
EVの補助額は車種によって最大130万円です。令和9年(2027年)1月1日以降に新車登録する車から、補助額が見直されて下がります。たとえば最大130万円のEVは78万円になります。
この記事では、いつまで申請できるのか、減額の前後でいくら変わるのか、どんな車と人が対象か、申請の期限と保有義務まで、公式の資料にもとづいて順に説明します。
「エコカー補助金」は何を指しているのか
検索で「エコカー補助金」と入れる人が探しているのは、ほとんどの場合、電気自動車やプラグインハイブリッド車を買うときの国の補助金です。この制度の正式名称はクリーンエネルギー自動車導入促進補助金で、CEV(Clean Energy Vehicle)補助金と呼ばれています。申請を受け付けているのは、国の事業を担う一般社団法人次世代自動車振興センターです。
国土交通省のサイトには、「エコカー補助金」の概要ページが残っています。これは平成23年12月20日から平成25年1月31日までに新車登録した車を対象にした旧制度のページで、申請の締切は平成25年2月28日でした。登録車で10万円、軽自動車で7万円という金額も載っていますが、CEV補助金とは関係がありません。このページは検索結果の上位に出てくるので、読み違えないようにしてください。
エコカー補助金の経緯と、2023年・2025年の記事の読み方
旧制度のページで確認できる範囲では、エコカー補助金は平成23年12月から平成25年1月の登録分で終わっています。いま国が出している自動車の補助は、電気自動車などが対象のCEV補助金で、補正予算ごとに実施される事業です。この記事が扱うのは令和7年度補正の分です。
検索すると「エコカー補助金 2023」「エコカー補助金 2025」と年を付けた記事も出てきます。年が違えば、補助額も、期限も、対象の車も別の事業の内容です。2026年(令和8年)に登録する車については、令和7年度補正の別表で確認してください。
エコカー減税とは別の制度
名前が似ているエコカー減税は、補助金ではなく税金の軽減です。国土交通省は、排出ガス性能と燃費性能に優れた自動車の自動車重量税を、その性能に応じて免税または軽減する制度と説明しています。適用の条件や軽減の割合は年度ごとの税制改正で変わります。購入する車で受けられるかどうかは、見積もりの段階で販売店に聞くのが確実です。
| CEV補助金 | エコカー減税 | |
|---|---|---|
| 性質 | 現金で受け取る補助金 | 税金(自動車重量税など)の軽減 |
| 手続き | 登録後に自分で申請する | 自動車重量税の納付時に軽減される(購入時の手続きは販売店に確認) |
| 対象 | EV・PHEV・FCVなど、センターが承認した車種 | 排出ガスと燃費の性能が基準を満たす車 |
| ハイブリッド車(HV) | 対象外 | 性能が基準を満たせば対象になる |
| 窓口 | 次世代自動車振興センター | 国土交通省の税制 |
2つは別の制度なので、それぞれの条件を満たせば両方を受けられます。ここから先は、補助金のほうのCEV補助金を説明します。
CEV補助金はいつまで申請できるのか
結論から書くと、受付が終わるのは令和8年12月上旬から下旬の見込みです。確定した締切日はありません。
終了見込みは12月上旬〜下旬、予算がなくなった日の前日で締まる
経済産業省のページには、令和8年10月9日時点の見込みとして「終了見込み時期:令和8年12月上旬~下旬目処」と書かれています。同じページに「終了見込みについては、今後の申請状況や予算残額等により、前後する可能性があります」とも書かれています。9月4日時点の見込みは「12月上旬~12月下旬目処」だったので、10月9日の更新では見込みは変わっていません。
締まり方は日付ではなく予算で決まります。経済産業省のページによると、申請書は事務局への到着日で先着順の受付です。予算額に達した場合は、予算額に達した日の前日(営業日)で受付が終了します。令和7年度補正の予算は約1,100億円です。
書類の到着日で順番が決まるので、車を登録した日ではなく、申請書がセンターに届いた日が基準になります。
見込みとは別に、最終期限が決まっている
次世代自動車振興センターは令和8年10月9日に、予算が残っていた場合の最終期限も公表しています。
・補助の対象になる初度登録(届出)の期間は、令和9年2月1日まで ・交付申請書の受付は、令和9年2月12日まで(事務局への必着)
この2つの日付は、予算が残っていた場合の上限です。経済産業省の資料は、受付期間の最終期限(令和9年2月12日)よりも早期に予算が終了する見込みだと書いています。
受付が終わる前に出しても、書類に不備があれば受理されない
センターは最終期限のお知らせで、受付終了の日より前に申請書が届いていても、添付書類に不足などの不備があって解消できなければ、補助金は交付できないと書いています。例として、ローンを使ったのにローン契約書の写しがない場合が挙がっています。
終了の直前に出すと、不備を直す時間が短くなります。見込みの時期が近づいたら、書類を全部そろえてから出すことを勧めます。
受付期間の終わりより前に、補助額が下がる
12月に受付が終わる見込みの一方で、2027年1月以降に登録する車の補助額は下がることが決まっています。次の章で説明します。
2027年1月以降の登録分は補助額が下がる(10月21日発表)
経済産業省は令和8年10月21日に、補助額の見直しを発表しました。理由は、足元の申請状況を踏まえて、現行予算の範囲内でできるだけ長く補助を続けるためです。見直し後の金額は、令和9年1月1日以降に新車として新規登録を受ける車に適用されます。
減額の幅は、車種によって約4割から約2割
見直し前と見直し後の金額を、次世代自動車振興センターの別表(銘柄ごとの補助金交付額・車両登録日R8.4.1〜)で確認できたものから並べます。別表は千円単位で、自家用車両の金額です。
| 車種 | 区分 | 令和8年4月1日〜12月31日の登録 | 令和9年1月1日以降の登録 | 差額 |
|---|---|---|---|---|
| トヨタ bZ4X(Z・FWD) | EV | 130万円 | 78万円 | 52万円 |
| 日産 リーフ(B5 G) | EV | 129万円 | 77.4万円 | 51.6万円 |
| 三菱 アウトランダー(P Executive Package) | PHEV | 84万円 | 50.4万円 | 33.6万円 |
| トヨタ プリウス(Z) | PHEV | 85万円 | 51万円 | 34万円 |
| 日産 サクラ(S) | 軽EV | 58万円 | 45.8万円 | 12.2万円 |
| 三菱 eKクロス EV(G) | 軽EV | 57.4万円 | 45.4万円 | 12万円 |
| トヨタ MIRAI(G) | FCV | 150万円 | 90万円 | 60万円 |
EV・PHEV・FCVは見直し前の6割、軽EVは約8割になります。
経済産業省の見直しの資料には、メーカーの評価点ごとの基本の金額が載っています。最高点の区分(130点以上)で見ると、EVは125万円から75万円、軽EVは55万円から44万円、PHEVは80万円から48万円、FCVは145万円から87万円です。鋼材の導入を評価する加算額も、最大5万円から最大3万円(軽EVは最大3万円から最大1.8万円)に変わります。
編集部で確かめたところ、基本の金額に加算額を足すと別表の金額に一致しました。bZ4Xは見直し前が125万円に5万円で130万円、見直し後が75万円に3万円で78万円です。車種の金額は、この基本の金額と加算額の合計になります。
金額を決めるのは「登録日」で、契約した日ではない
経済産業省のページは、車両の登録・届出日によって補助額が異なると書いています。契約した日や、注文書の日付は関係しません。
令和8年12月31日までに新車登録が済めば見直し前の金額で、令和9年1月1日以降の登録なら見直し後の金額です。納期が年末年始にかかる場合は、販売店に登録日の見込みを聞いておくと、受け取れる金額を見積もれます。
ただし、見直し前の金額で受け取れるのは、年内に受付が続いている場合に限ります。受付の終了見込みが12月上旬から下旬なので、年内に登録を済ませても、申請が間に合わなければ受け取れません。逆に、予算が12月に尽きれば、1月以降の登録分には減額後の金額が適用される機会がなくなります。経済産業省の資料は、見直しの対象を「本事業が令和9年1月以降も継続する場合」と書いています。
編集部の判断として、年内の登録を考えている場合は、登録の日付より申請書がセンターに届く日のほうを先に考えることを勧めます。登録が決まったら、申請書類を何日で整えられるかを、販売店に確認してください。
補助額はいくらか:車種の区分別
補助額は、車の区分ごとに決まる上限や一律の額ではなく、車種とグレードごとに個別に決まります。経済産業省は、車両の評価に加えて、充電インフラ整備や供給の安定性といったメーカーの取組を総合的に評価して補助額を決めていると説明しています。
同じEVでも、メーカーの評価によって金額が変わります。同じ区分の中でも、車種によって大きな差が出ます。
令和8年4月1日以降の登録分で確認できた主な金額
次世代自動車振興センターの別表から、代表的な車種の金額を抜き出します。令和8年4月1日から12月31日までの登録の場合です。
| 区分 | 車種 | 補助額 |
|---|---|---|
| EV | トヨタ bZ4X(Z・FWD) | 130万円 |
| EV | 日産 リーフ(B5 G) | 129万円 |
| EV | 日産 アリア(B6) | 129万円 |
| EV | BYD ATTO 3(Black Style) | 15万円 |
| 軽EV | 日産 サクラ(S) | 58万円 |
| 軽EV | ホンダ N-ONE e:(e:L) | 58万円 |
| 軽EV | 三菱 eKクロス EV(G) | 57.4万円 |
| PHEV | トヨタ プリウス(Z) | 85万円 |
| PHEV | トヨタ ハリアー(Z) | 85万円 |
| PHEV | 三菱 アウトランダー(P Executive Package) | 84万円 |
| FCV | トヨタ MIRAI(G) | 150万円 |
別表の中で、EVの最高額は130万円、PHEVは85万円、FCVは150万円でした(普通車の区分)。EVの中でも、BYD ATTO 3のように15万円の車があります。車の名前から「EVなら一律いくら」とは言えません。
通常のハイブリッド車は対象にならない
CEV補助金の対象は、EV(電気自動車)、PHEV(プラグインハイブリッド車)、FCV(燃料電池自動車)、軽EV、超小型モビリティ、ミニカー、側車付二輪自動車・原動機付自転車です。外部から充電できない通常のハイブリッド車(HV)は、別表の区分に入っていません。
HVを買う場合に使えるのは、前の章で説明したエコカー減税などの税制優遇です。
金額の確認方法
購入する車の補助額は、次世代自動車振興センターの「補助対象車両一覧」で確認します。登録日の期間ごとにPDFが分かれています。
- 令和7年12月16日〜12月31日の登録分
- 令和8年1月1日〜3月31日の登録分
- 令和8年4月1日以降の登録分(令和9年1月1日以降の金額も同じ表に載っています)
車名、グレード、型式の3つを照らし合わせて探します。グレードによって金額が変わる車があるためです。販売店の見積書に補助額が書かれていても、最終の金額は登録日の期間の表で確かめてください。
エコカー補助金の対象車は?メーカー別の見方
エコカー補助金の対象車(補助金対象車)をまとめた補助対象車両一覧は、メーカー別ではなく、EV、PHEV、FCVなどの区分の中に、メーカー名と車名で並んでいます。令和8年4月1日以降の登録分の別表から、メーカーごとに確認できた車を抜き出します。令和8年4月1日から12月31日の登録の場合の金額です。
| メーカー | 車名・グレード | 補助額 |
|---|---|---|
| トヨタ | bZ4X(Z・FWD) | 130万円 |
| トヨタ | プリウス(Z・PHEV) | 85万円 |
| レクサス | ES350e | 130万円 |
| ホンダ | Honda e(Advance) | 130万円 |
| ホンダ | N-ONE e:(e:L)、N-VAN e:(e:G) | 58万円 |
| スズキ | e ビターラ(X) | 127万円 |
| スズキ | eエブリイ(4シーター) | 56.8万円 |
| 日産 | リーフ(B5 G)、アリア(B6) | 129万円 |
| 三菱 | アウトランダー(PHEV) | 84万円 |
トヨタのアクアやカローラクロスのようなハイブリッド車は、別表のEV・PHEV・FCVの区分に載っていません。エコカー補助金の対象車としてハイブリッド車を探している場合は、CEV補助金の対象ではありません。
同じメーカーの中でも、車種やグレードで金額が分かれます。トヨタでも、bZ4Xは130万円、プリウスのPHEVは85万円です。メーカー名だけで金額を決めずに、車名とグレードで一覧を引いてください。
対象になる人・車、ならない人・車
対象になる人
応募要領によると、補助の対象は、対象車を購入する個人、法人、地方公共団体です。リースの場合も使えます。リース車両は、すべて使用者が申請します。
対象になる車の条件
・新車として新規登録(新規検査届出)した車であること ・自家用の車両であること(車検証の自家用・事業用の欄が「事業用」の車は対象外) ・センターが承認した車種であること。承認された車種は随時更新されます ・まだ補助金を受けていない車両であること(補助金の交付は車両ごとに1回限り) ・メーカーの新車保証が付いていること
対象にならないケース
次世代自動車振興センターのトップページと応募要領に、中古車と事業用車両は対象外だと明記されています。中古のEVについては中古EVの補助金の記事で別に説明しています。
・中古車(日本では新規登録になる中古の輸入車も対象外) ・事業用車両 ・手形による購入 ・過去に補助金を受けた車を、保有義務の途中で処分し、返納が済んでいない場合 ・国が実施する他の補助金と重複して申請した車両
国の他の補助金と重複して申請することはできません。一方で、地方公共団体の補助金とは重複して申請できます。応募要領にそう書かれています。
申請方法の流れと、書類を出す期限
申請は、車を新車登録してから始まります。順番は次のとおりです。
- 補助対象車両一覧で、買う車の補助額を確かめる
- 車を購入して、新車として登録する
- 登録後、決められた期限までに交付申請書と必要書類を出す
- 審査を経て、補助金が申請書に書いた口座に振り込まれる
センターは、基本的にオンライン(WEB申請)で申請するよう案内しています。紙で出す場合は、郵便などで送ります。
書類を出す期限は登録日によって変わる
応募要領の「提出期限まとめ」は、次のとおりです。いずれも消印有効です。ただし、最終期限(令和9年2月12日)は事務局への必着です。
| 新規登録(届出)日 | 登録日までに支払い手続きが完了している場合 | 登録日までに完了していない場合 |
|---|---|---|
| 令和7年12月16日〜令和8年3月31日 | 令和8年5月31日 | 令和8年5月31日 |
| 令和8年4月1日〜4月30日 | 令和8年5月31日 | 令和8年6月30日 |
| 令和8年5月1日以降 | 新規登録日から1か月(例:5月8日登録なら6月7日) | 新規登録日の翌々月末(例:5月8日登録なら7月31日) |
登録日までに車の代金の支払い手続きが終わっていると、書類を出せる期間は1か月しかありません。リース車両は、リース契約日で判断します。
納車後に書類を集め始めると、間に合わなくなることがあります。契約のときに、販売店へ「登録したらすぐに申請書類をそろえてもらえますか」と確認しておくと安心です。
補助金はいつもらえるのか:振り込みまでは3〜4か月ほどかかる
センターのよくある質問には、申請書類が届いてから交付が決まるまでの期間は概ね3か月から4か月程度かかる見込みと書かれています。不備があれば、さらに期間が必要です。
車の代金は先に自分で払う必要があります。補助金が入金されるまでの数か月は、資金を用意しておいてください。
個人が販売店で買うときの必要書類
センターの「申請者別補助金交付申請手続き(個人・販売店購入)」から、主な書類を抜き出します。
| 書類 | 注意点 |
|---|---|
| 交付申請書(様式1-1-1) | 過去年度の様式では受け付けられない |
| 申請者を確認する書類(運転免許証、住民票、印鑑登録証明書、マイナンバーカードのいずれか1つの写し) | 住民票と印鑑登録証明書は発行後3か月以内。住民票は個人番号の記載がないもの。マイナンバーカードは表面のみ |
| 電子車検証と自動車検査証記録事項(2枚の写し) | 片方だけでは不可。登録事項等通知書とオンライン情報提供サービスの書類は無効 |
| 車名・グレード・購入価格が分かる書類(注文書、請求書、売買契約書のいずれか1つの写し) | 申請者が購入者になっていること |
| 領収証 | 店舗控や入金証明書の類では申請できない |
| 振込先が確認できる書類 | 口座は申請者本人の名義 |
ローンやクレジットを使った場合は、申請者が契約者になっている契約書の写しが必要です(契約の申込書は不可)。所有権留保の場合は、領収証があっても必ず契約書が必要です。紙で出すときは、すべて片面のA4サイズで、ホッチキス止めは禁止です。
申請者・所有者・使用者の名前をそろえる
応募要領は、申請者、車両の所有者、車検証上の使用者が一致していることを申請の要件にしています。一致しなくてよいのは、次の4つの場合だけです。
・所有権留保付きの購入(所有者が販売会社やローン会社になる) ・法人等が購入して、使用者が法人の役員または従業員の場合 ・リース車両の場合 ・身体障がい者等が使用する自動車に係る税の減免制度の適用を受けている場合
これ以外の組み合わせは受理されません。たとえば、親が代金を払って、車検証の使用者が子どもになる場合は、4つのどれにも当たりません。契約の前に、名義をそろえておいてください。
補助金を受けた車は、4年または3年は手放せない
補助金を受けた車には、新規登録日から一定の期間の保有義務(処分制限期間)がかかります。応募要領の別表では、乗用車は4年、軽自動車(側車付二輪自動車を除く)も4年です。ミニカーや原動機付自転車などは3年です。
軽EVだから短い、ということはありません。
「処分」は売却だけではない
応募要領は、処分とは譲渡、交換、貸し付け、廃棄、担保に供することなど、補助金の交付目的に反する行為だと書いています。やむを得ず期間内に処分するときは、事前にセンターの承認を受けて、補助金を返納します。
承認を受けずに処分すると、加算金が付く
事前の承認なしに処分したことが判明したときは、補助金の全部または一部に、年10.95%の加算金を加えて返還(返納)を求められることがあります。センターは、補助金を交付した車の保有状況を定期的に調べています。
返納が済むまで、新しい車の補助金は交付されません。応募要領の不受理のケースにも「過去に交付された車両が財産処分されており、返納がされていない場合」が入っています。EVやPHEVを短い間隔で乗り換える予定がある人は、前の車の扱いを先に確かめてください。
虚偽の記載をして受給した場合は、補助金等適正化法の第29条から第32条で刑事罰が定められています。
自治体の補助金との併用
国のCEV補助金と、地方公共団体の補助金は、重複して申請できます。応募要領に書かれている国の側の取り扱いです。
多くの都道府県や市区町村が、EVやPHEV、FCVの購入に独自の補助を出しています。金額や条件は自治体ごとに違います。次世代自動車振興センターのサイトには、地方自治体の支援制度が地域別にまとめられています。
静岡県や千葉県、群馬県のように県で探す場合も、名古屋市や宇都宮市のように市で探す場合も、まずこの一覧で地域を選び、続けて県や市の公式ページで金額と受付の状況を確かめます。一覧で見つからなくても、市区町村が独自に出していることがあります。
自治体の制度を探すときは、次の点を見てください。
・対象の車が、国のCEV補助金の対象車両一覧に載っていること、を条件にしているか ・初度登録日から何か月以内に申請するか ・申請者と車検証の使用者を同じ名義にする条件があるか ・予算の上限と受付期間
東京都の制度は金額や条件が国とは別に決まっているので、この記事では金額を載せません。東京都の分は、東京都のEV補助金の記事で説明しています。
充電設備やV2Hは別の補助金
車両本体の補助金とは別に、充電設備、V2H充放電設備、外部給電器にも、次世代自動車振興センターの補助金があります。センターのトップページには、補助金情報として「充電設備補助金」「V2H充放電設備・外部給電器補助金」が別のメニューとして並んでいます。
車の補助金とは、申請する窓口の画面も、締切も別です。令和7年度補正の充電設備補助金については、年度またぎ事業の交付申請が令和8年10月23日に受付開始となっています。自宅に設置する場合の金額や条件は、EV充電設備の補助金の記事にまとめています。
個人・法人・リース:誰が申請するか
| 買い方 | 申請する人 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| 個人が販売店で購入 | 購入者本人 | 運転免許証などの確認書類、領収証、名義のそろえ方 |
| 法人・地方公共団体が購入 | 法人・地方公共団体 | 事業用ではなく自家用の車であること。申請手続きは法人用の資料を使う |
| リース | 使用者(借りる人) | 期限はリース契約日で判断する |
| ローン・クレジット | 購入者本人 | ローン契約書の写しが別に必要 |
法人の経理処理は、次の章で説明します。
法人の経理処理:圧縮記帳と国庫補助金の扱い
法人が車を買って補助金を受け取るときは、経理の処理も必要です。応募要領には、この補助金に適用される税法上の扱いとして、所得税法第42条の国庫補助金等の総収入金額不算入、または法人税法第42条の国庫補助金等で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入の規定を適用できると書かれています。
具体的な仕訳や、補助金を受け取る時期と車の取得時期のずれの処理は、応募要領には書かれていません。応募要領も、具体的な処理方法は税務署や税理士に相談するよう案内しています。
見積もり・契約の前に確認すること
車の見積もりを取る前に、次の点を確かめておくと、補助金の取りこぼしを防げます。
- 買いたいグレードが補助対象車両一覧に載っているか(車名、グレード、型式の3つで照合する)
- 販売店が見込んでいる登録日はいつか。令和8年12月31日までか、令和9年1月1日以降か
- その登録日から、申請書を出せる期限はいつか(支払いの時期で変わる)
- 領収証、ローン契約書、電子車検証と自動車検査証記録事項を、販売店が登録後にすぐ用意してくれるか
- 名義(申請者、所有者、使用者)が一致する買い方になっているか
- 4年(軽自動車を含む)手放さない予定で買えるか
販売店が補助金の申請を手伝ってくれる場合もありますが、申請者は購入者本人です。書類の内容や期限を確認するのは自分です。GRANTOSは申請の代行も専門家の紹介もしていません。
よくある質問
エコカー補助金とCEV補助金は同じものですか?
違う制度です。エコカー補助金は、平成23年12月から平成25年1月までに登録した車を対象にした旧制度で、すでに終わっています。いま受け取れる国の補助は、クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)です。検索で「エコカー補助金」と調べている人のほとんどは、CEV補助金を探しています。
CEV補助金はいつまで申請できますか?
経済産業省が令和8年10月9日に更新した見込みでは、受付の終了は令和8年12月上旬から下旬ごろです。予算に達した日の前日(営業日)で受付が終わるため、日付は前後します。最終期限は、登録が令和9年2月1日まで、申請書が令和9年2月12日の必着ですが、それより前に予算が尽きる見込みです。
補助額はいくらですか?
車種とグレードごとに決まっています。令和8年4月1日以降の登録では、別表で確認できた最高額はEVが130万円(トヨタ bZ4X)、PHEVが85万円(トヨタ プリウスなど)、FCVが150万円(トヨタ MIRAI)です。軽EVは日産 サクラが58万円です。同じEVでも15万円の車があるので、買う車の金額は補助対象車両一覧で確認してください。
2027年1月から補助額はいくら下がりますか?
令和9年1月1日以降に新車登録する車は、EV・PHEV・FCVが見直し前の6割、軽EVが約8割になります。bZ4Xは130万円から78万円、サクラは58万円から45.8万円です。経済産業省が令和8年10月21日に発表しました。登録した日で決まり、契約した日は関係しません。
年末までに登録すれば、減額前の金額で受け取れますか?
登録日が令和8年12月31日までなら、見直し前の金額が適用されます。ただし、申請書が事務局に届く前に予算が尽きれば、受け取れません。終了の見込みは12月上旬から下旬なので、登録日だけでなく、書類がセンターに届く日を考えて動く必要があります。
申請した後、いつ振り込まれますか?
センターのよくある質問では、申請書類が届いてから交付が決まるまで、概ね3か月から4か月程度かかる見込みとされています。不備があるとさらに延びます。車の代金は先に払うので、その間の資金は自分で用意します。
ハイブリッド車は対象ですか?
通常のハイブリッド車(HV)は、CEV補助金の対象外です。対象はEV、PHEV、FCV、軽EV、超小型モビリティなどです。HVで使えるのは、エコカー減税など税金の軽減です。
中古のEVや、事業用の車は対象になりますか?
どちらも対象外です。次世代自動車振興センターは、中古車と事業用車両はCEV補助金の対象外だとトップページで案内しています。車検証の自家用・事業用の欄が「事業用」の車は申請できません。
リースでも補助金は受けられますか?
受けられます。リース車両は、すべて使用者が申請します。書類を出す期限は、リース契約日で判断します。
ローンで買った場合は何が必要ですか?
申請者が契約者になっているローン契約書の写しが必要です。契約が済んでいる必要があり、申込書では足りません。所有権留保の場合は、領収証があっても必ず契約書が要ります。契約書が付いていないと、受付終了の前に出しても補助金は交付されません。
国の補助金と自治体の補助金は両方受けられますか?
応募要領には、国が実施する他の補助金と重複して申請することはできないが、地方公共団体による補助金制度とは重複して申請できる、と書かれています。自治体側に独自の条件がある場合があるので、お住まいの都道府県と市区町村のページを確認してください。
補助金を受けた車を売ってしまうとどうなりますか?
乗用車と軽自動車は新規登録日から4年の保有義務があります。事前の承認を得ずに処分したと分かると、補助金の全部または一部に年10.95%の加算金を加えた返納を求められることがあります。返納が済むまで、新しい車の補助金も交付されません。
令和9年度以降の補助金はありますか?
この記事で確認できた資料には、令和9年度以降の予算は書かれていません。令和7年度補正の補助金は、令和9年2月12日の申請書到着が最終期限です。次の予算については、経済産業省と次世代自動車振興センターの発表を確かめてください。
充電器の設置にも補助金は出ますか?
車両本体とは別に、充電設備、V2H充放電設備、外部給電器の補助金があります。窓口は同じ次世代自動車振興センターですが、申請も締切も別です。
