運転中に体調が急変して起きる事故は、注意力だけでは防げません。持病の早期発見と、日常的な体調把握の仕組みが必要です。国土交通省の被害者保護増進等事業費補助金(健康起因事故防止を推進するための取り組みに対する支援)は、運転者の健康管理体制を整える取り組みを補助する制度です。令和7年度分の受付は2026年2月13日で終了しました。
対象は自動車運送事業者で、運転者の健康起因事故を防ぐための検査・健康管理の仕組みづくりにかかる費用が対象でした。補助上限は50万円です。
健康起因事故防止補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(自動車運送事業者) |
| 制度名 | 令和7年度被害者保護増進等事業費補助金(自動車運送事業の安全総合対策事業の部:健康起因事故防止を推進するための取り組みに対する支援) |
| 対象業種 | 運輸業(自動車運送事業) |
| 利用目的 | 運転者の健康起因事故防止のための検査・健康管理体制整備費用の補助 |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 規定なし(公式ページに明記なし。中小事業者が中心) |
| 補助上限額 | 50万円 |
| 補助率 | |
| 申請受付 | 終了(2026年2月13日まで) |
| 公式サイト | 令和7年度被害者保護増進等事業費補助金ホームページ「健康起因事故防止を推進するための取り組みに対する支援」 |

「過労運転防止」との違いはどこにあるか
同じ被害者保護増進等事業費補助金の中に、過労運転防止のための先進的な取り組みに対する支援(別記事で解説)というメニューもあります。名前が近いため混同されがちですが、対象にしている場面が違います。
- 過労運転防止: 運転中の疲労の兆候をIT機器でリアルタイムに検知する仕組み
- 健康起因事故防止: 睡眠時無呼吸症候群などの疾病を早期に見つけ、日常的に健康管理する仕組み
過労運転防止が「運転中」に焦点を当てるのに対し、健康起因事故防止は「運転前・日常」の健康状態に焦点を当てています。どちらも居眠り事故・意識喪失事故の防止が目的ですが、アプローチする時間軸が異なります。両方を組み合わせて申請する事業者も少なくありません。
対象になった取り組みの例
公式ページで確認できる範囲では、次のような取り組みが想定されています。
- 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査導入
- 健康診断の受診体制の強化
- 運転者の体調を日常的に把握する仕組みづくり
今から申請できるか
令和7年度分の受付は2026年2月13日で終了しています。この事業は毎年度、被害者保護増進等事業費補助金の一部として継続実施されています。 ただし公式ページでは、他のメニュー(社内安全教育等)が予算消化率2%台で受付を続けていた時期もあったのに対し、健康起因事故防止のメニューは受付終了となっている、という状況の違いが見られます。支援メニューごとに人気・予算消化のスピードが異なるため、次年度に申請を検討する場合は、開始直後に動くほうが確実です。
よくある質問
今から申請できますか?
できません。令和7年度分は2026年2月13日で受付を終了しています。次年度の実施予定は、国土交通省または執行事務局の公式ページで確認してください。
健康診断の費用は全額対象になりますか?
対象経費の詳細な区分は公募要領で確認する必要があります。健康診断そのものの実施義務(労働安全衛生法上の定期健康診断等)とは別枠の、事故防止のための追加的な検査・体制整備が対象になっている可能性が高いですが、断定はできません。
この補助金だけで申請したほうがよいですか、他のメニューと併用すべきですか?
過労運転防止や社内安全教育など、他のメニューと組み合わせて申請する事業者もいます。自社がどの事故リスクを優先して対策すべきかによって、組み合わせを検討するのが実務的です。
