「AIを導入したい」と補助金を調べ始めると、制度の一覧ばかりが出てきます。しかし実際に必要なのは、自分が入れようとしているそのツールが対象になるのかという答えです。チャットボットとAI-OCRとAI検品カメラでは、使える制度も、使える枠も、通し方もまったく違います。
この記事はAIツールの種類ごとに線を引きます。判断の材料は、デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠の公募要領にある「業務プロセス一覧」です。ここには、どのソフトウェアがどのプロセスに該当するか、どこからが対象外かが具体的に書かれています。この一覧を読まずにツールを選ぶと、申請の直前になって「単独では申請できないツールだった」と分かります。
制度そのものの比較(国・都道府県・市区町村の全体像、プロセス数と補助額の関係、締切スケジュール)はAI導入の補助金はどれを使う?デジタル化・AI導入補助金と自治体制度を比較にまとめています。この記事では制度の説明を最小限にして、ツールの種類から逆引きすることに絞ります。
入れたいツールから受け皿を引く
結論を先に言います。AIを入れるときの受け皿は、ツールが「ソフトウェアか、機器か、特注か」でほぼ決まります。 ソフトウェアならデジタル化・AI導入補助金2026、カタログにある機器なら中小企業省力化投資補助金のカタログ注文型、自社専用に作り込むなら同じ補助金の一般型です。
そのうえで、ソフトウェアの中に「単独では申請できない」区分があります。チャットボット・RPA・AI-OCR・需要予測がこれに当たり、他の業務プロセスと組み合わせないと申請そのものが成立しません。
下の表で自分のツールの行を探してください。「Pコード」はデジタル化・AI導入補助金の業務プロセス区分で、これが「汎P-07」だと単独では申請できません(後述)。「Pコード」はデジタル化・AI導入補助金の業務プロセス区分で、これが「汎P-07」だと単独では申請できません(後述)。
| 入れたいAIツール | 主な受け皿 | Pコード | 単独申請 |
|---|---|---|---|
| AIチャットボット(社内・顧客対応) | デジタル化・AI導入補助金 通常枠 | 汎P-07 | 不可。他プロセスとの組合せが必要 |
| RPA(定型作業の自動化) | デジタル化・AI導入補助金 通常枠 | 汎P-07 | 不可。同上 |
| AI-OCR(紙の読み取り・データ化) | デジタル化・AI導入補助金 通常枠 | 汎P-07 | 不可。同上 |
| BI・需要予測・データ分析ツール | デジタル化・AI導入補助金 通常枠 | 汎P-07 | 不可。同上 |
| AI顧客分析・MAツール(トラッキング等) | デジタル化・AI導入補助金 通常枠 | 共P-01 | 可 |
| AI搭載の会計・経費精算ソフト | デジタル化・AI導入補助金 通常枠/インボイス枠 | 共P-04 | 可 |
| AI搭載のシフト作成・勤怠管理 | デジタル化・AI導入補助金 通常枠 | 共P-05 | 可 |
| AI在庫最適化・配送計画 | デジタル化・AI導入補助金 通常枠 | 共P-03 | 可 |
| AI画像による品質検査ソフト(製造業) | デジタル化・AI導入補助金 通常枠 | 製P-06 | 可(ソフト部分のみ) |
| AI検品カメラ・AI配膳ロボット(機器) | 省力化投資補助金 カタログ注文型 | — | カタログ登録製品に限る |
| 自社専用のAIシステムを設計・構築 | 省力化投資補助金 一般型 | — | 可(事業計画の審査あり) |
| ChatGPT等の汎用生成AIの月額利用料のみ | — | — | 受け皿なし |
| AIパソコン(Copilot+ PC等)単体 | — | — | 受け皿なし |
「汎用プロセス」を知らないと申請の設計を間違えます
デジタル化・AI導入補助金の通常枠は、ITツールを3層に分類しています。
| 区分 | Pコード | 中身 |
|---|---|---|
| 共通プロセス | 共P-01〜05 | 顧客対応・販売支援/決済・債権債務・資金回収/供給・在庫・物流/会計・財務・経営/総務・人事・給与・労務等 |
| 業種特化型プロセス | 各業種P-06 | 農業・建設・製造・情報サービス・運輸・卸売・小売など、業種固有の業務 |
| 汎用プロセス | 汎P-07 | 汎用・自動化・分析ツール |
公募要領は汎用プロセスをこう定義しています。
「汎用プロセス」とは、業種・業務に限定されず、業務プロセスと一緒に導入することで更に労働生産性を向上させるものを指す。 「汎用プロセス」のみを保有するITツールは、単独では交付申請不可だが、「共P-01」〜「各業種P-06」と組み合わせて交付申請することで、1プロセスとしてカウントされ交付申請が可能となる。
そして汎P-07に何が入るかが、AI導入を考えている人にとって決定的です。公募要領が名指ししているものを挙げます。
- RPA、チャットボットシステム
- OCR、文書証憑管理ソフト、PDF、ペーパーレス化ツール
- BI、分析・解析専門ツール(データ抽出・加工、レポート、ダッシュボード、分析、共有)
- 文書作成ワープロソフト、表計算ソフト、簡易データベース、プレゼンテーションツール、メールソフト
- グループウェア、社内チャットツール、WEB会議システム、オンラインストレージ
AI導入で真っ先に候補に挙がるものが、ほぼ全部この区分に入っています。 チャットボットもRPAもAI-OCRも需要予測のBIツールも、それだけを入れる計画では申請そのものができません。
BIツールの注意書きも具体的です。「企業や組織が持つデータを収集・分析・可視化し、意思決定や戦略立案・需要予測に活用するものを対象とする」。需要予測AIはここに位置づけられます。
では、どう組み立てるか
汎P-07のツールを入れたいなら、共P-01〜05または業種特化型プロセスのツールと組み合わせて申請します。組み合わせれば、汎用プロセス分もあわせて1プロセスとしてカウントされます。
具体例で示します。飲食店がAIチャットボットで予約対応を自動化したい場合。
- チャットボット単体 → 汎P-07のみ → 申請できません
- チャットボット+予約受付台帳(共P-01 顧客対応・販売支援) → 申請できます
製造業がAI-OCRで納品書の入力をなくしたい場合。
- AI-OCR単体 → 汎P-07のみ → 申請できません
- AI-OCR+受注・売上請求管理(共P-02 決済・債権債務・資金回収) → 申請できます
「補助金のために余計な機能を足す」のではありません。そもそもチャットボットだけ、OCRだけを入れても業務は完結しないからこの設計になっています。予約台帳がなければチャットボットは予約を書き込めず、受発注システムがなければOCRの読み取り結果を流す先がありません。実務どおりに組めば、自然と要件を満たします。
補助額の枠はプロセス数で決まります
- 1プロセス以上 … 補助額5万円以上150万円未満
- 4プロセス以上 … 補助額150万円以上450万円以下
汎P-07を組み合わせても1プロセスとしてカウントされる点に注意してください。チャットボット(汎P-07)+予約受付台帳(共P-01)の構成は、合計で1プロセスです。450万円の枠を狙うなら、共P-01〜05や業種特化型のプロセスを4つ以上カバーする必要があります。
対象になるAI機能の「線引き」も書かれています
同じカテゴリのツールでも、機能の作り込みによって対象になるかが分かれます。公募要領の注意書きから、AI関連のものを抜き出します。
| ツール | 対象になる | 対象にならない |
|---|---|---|
| AIトラッキング・AI顧客分析・消費者行動解析 | カメラ等から得た情報(目線・性別・年齢等)を収集してマーケティングに使うソフトウェア部分 | ハードウェア部分。ソフトとハードが一体で切り分けが困難な場合も対象外 |
| SFA(営業支援) | 営業活動の状況を可視化し、企業全体の営業力強化につなげるもの | 単に営業活動の情報を保有・表示するだけの機能 |
| CRM(顧客管理) | 顧客情報を使って顧客を醸成・育成(リードナーチャリング)するもの | 単に顧客情報を保有・表示するだけの機能 |
| 予約受付台帳 | 店舗側で予約を管理する機能(顧客側と切り分けできない場合は顧客側機能も対象) | 顧客側画面を新規制作する費用(スクラッチ開発にあたるため) |
| 無人受付・無人チェックイン・順番発券機 | ソフトウェア部分 | ハードウェア部分。一体で切り分け困難な場合も対象外 |
| 経費精算 | 仕訳機能や会計ソフトへの連携機能があるもの | 経費費目と金額を入力・表示するだけのもの |
| RPA | RPAソフト本体 | シナリオ作成費(カテゴリー6「導入設定・マニュアル作成・導入研修」として別登録が必要) |
AIカメラ系はソフトとハードが一体になった製品が多く、「切り分けが困難な場合も対象外」という条項に引っかかります。カメラ込みのAI検品システムを入れたいなら、デジタル化・AI導入補助金ではなく省力化投資補助金を見るほうが筋が通ります。
そもそも対象にならない経費
公募要領は補助対象外の経費も列挙しています。AI導入で関係しそうなものを挙げます。
- 対外的に無償で提供されているもの(無料プランのAIサービス)
- 交付申請時においてITツールの利用金額が定められないもの(従量課金だけで金額が確定しないAPI利用料など)
- 補助金申請・報告に係る申請代行費
- 交通費、宿泊費、公租公課(消費税)
- 補助事業者の顧客が実質負担する費用がITツール代金に含まれるもの
「利用金額が定められないもの」は、生成AI系で実際に問題になります。 トークン従量課金のAPIは、申請時点で年額が確定しません。定額プランがある製品を選ぶか、事前にIT導入支援事業者へ確認してください。
なお、クラウド利用料は最大2年分が対象になります。月額制のAIサービスでも、2年分をまとめて対象経費に計上できます。
【制度別】AIの導入は対象になるか、ならないか
ツールの種類で受け皿が決まったら、次は制度側の条件を確認します。
| 制度 | 対象になる主なケース | 対象にならない主なケース |
|---|---|---|
| デジタル化・AI導入補助金 | 事務局に登録されたITツールで、共P-01〜05または業種特化型プロセスを含むもの。汎P-07はこれらとの組合せで可 | 登録されていないツール。汎P-07のみの構成。ハードウェア単体(インボイス枠の加算を除く) |
| 省力化投資補助金(カタログ注文型) | カタログに登録済みの省力化製品(AI検品カメラ・AI配膳ロボット等)を選んで導入 | カタログに載っていない独自開発のAIシステム。ソフトウェアのみで機械装置を伴わない投資 |
| 省力化投資補助金(一般型) | 現場の課題に合わせたオーダーメイドのAI・IoT設備投資 | 労働生産性の向上見込みを示せない投資。単なる置き換えで生産性が変わらない設備 |
| 小規模事業者持続化補助金 | AIを使った予約システム・ECサイト構築など「販路開拓」に資するウェブサイト関連費(補助金交付申請額の上限30万円・この費目のみの申請は不可) | パソコン・タブレット等の汎用機器単体の購入。AIシステムの開発そのものを目的にした投資 |
なぜこの線が引かれているか。 どの制度も「AIを使うこと」自体を支援しているわけではなく、AIは手段のひとつに過ぎません。デジタル化・AI導入補助金は業務効率化、省力化投資補助金は人手不足解消、持続化補助金は販路開拓が本来の目的です。申請書に「AI」という単語をいくら並べても、その制度が支援したい成果につながっていなければ採択されません。
省力化投資補助金の2つの型を、AI導入の観点で比べる
| カタログ注文型 | 一般型 | |
|---|---|---|
| 何を入れられるか | 事務局のカタログに登録済みの製品のみ | 自社の現場に合わせたオーダーメイド |
| AI導入の例 | AI配膳ロボット、AI検品カメラ、清掃ロボット | 自社の工程に合わせたAI外観検査システム、AI需要予測を組み込んだ生産管理 |
| 補助上限(従業員5人以下) | 200万円(賃上げ達成時300万円) | 750万円(大幅賃上げ特例1,000万円) |
| 補助上限(6〜20人) | 500万円(同750万円) | 1,500万円(同2,000万円) |
| 補助上限(21人以上) | 1,000万円(同1,500万円) | 21〜50人3,000万円/51〜100人5,000万円/101人以上8,000万円(大幅賃上げ特例で最大1億円) |
| 補助率 | 1/2以下 | 中小企業1/2(特例で2/3)、小規模企業者・小規模事業者・再生事業者2/3 |
| 主な要件 | 事業終了後3年で労働生産性を年平均3.0%以上向上。賃上げ要件は事業場内最低賃金+3.0%以上、給与支給総額+6% | 労働生産性の年平均成長率4.0%以上、給与支給総額の年平均成長率3.5%以上、事業所内最低賃金が都道府県最低賃金+30円以上 |
| 申請の相手 | 対象製品の販売事業者と共同申請 | 自社で事業計画を作成 |
カタログ注文型は2026年3月19日に上限額が下がりました。 5人以下は500万円→200万円、6〜20名は750万円→500万円です。古い記事を見て「500万円もらえる」と思っている場合は、金額を確認し直してください。
一般型は上限が大きい代わりに、労働生産性4.0%・給与支給総額3.5%と、カタログ注文型より厳しい数値が課されます。金額だけで選ぶと、達成できない目標を背負うことになります。
どれを選ぶべきか
4制度は投資規模で棲み分けられます。
- 数十万円〜450万円のITツール導入(会計ソフトへのAI機能追加、AI-OCR等)→ デジタル化・AI導入補助金
- カタログ掲載済みのAI搭載機器を導入したい(AI配膳ロボット・AI検品カメラ等)→ 省力化投資補助金(カタログ注文型)
- 自社専用にAI・IoTシステムを設計・構築したい(数百万円〜1億円規模)→ 省力化投資補助金(一般型)
- AIを使ったウェブサイト・予約システムで販路を広げたい(小規模事業者・個人事業主向け)→ 小規模事業者持続化補助金
投資額が大きく、既存設備を丸ごと入れ替えるような案件(AI外観検査装置の新設等)は、ものづくり補助金(2026年度に「新事業進出・ものづくり補助金」へ再編予定)も候補になります。
業種横断の金額シミュレーション
① 飲食店(従業員3人・小規模事業者) 配膳ロボット(AI搭載・カタログ登録製品)を導入したい。本体価格150万円。 → 省力化投資補助金カタログ注文型の対象。従業員5名以下の上限200万円の枠内。補助率1/2なら75万円の補助、賃上げ達成で補助率が上がれば負担はさらに軽くなります。
② 製造業(従業員15人・中小企業) AI画像認識による検品システムを自社の生産ラインに合わせて構築したい。投資額800万円。 → カタログに載っていないオーダーメイド案件のため、省力化投資補助金(一般型)が候補。労働生産性を3年で年平均3.0%以上向上させる計画が前提です。
③ 個人経営の美容室(従業員1人) AIチャットボット付きの予約管理システムを導入し、予約対応の手間を減らしたい。見積もり30万円。 → 販路開拓の一環として小規模事業者持続化補助金のウェブサイト関連費が候補。ただし第20回公募要領ではウェブサイト関連費の補助金交付申請額の上限は30万円(税込)で、この費目のみでの申請はできません。広報費(チラシ・SNS広告等)や展示会等出展費と組み合わせる設計が必要です。
併用できるか
同一の経費に対して複数の補助金を重ねて使うことはできません。 これは「二重受給の禁止」という国の補助金全般に共通するルールで、AI関連の制度でも例外ではありません。
一方で、経費を分けて別々の制度に申請することは可能です。たとえば「AI-OCRの導入費はデジタル化・AI導入補助金」「導入後のチラシ・ウェブサイト改修費は持続化補助金」のように、対象経費が重ならなければ両方使える余地があります。同じ請求書・同じ契約の経費を2つの補助金に出す(二重計上)は不正受給にあたるため、必ず経費を分けて管理してください。
申請の流れ(共通)
制度ごとに細部は異なりますが、大枠の流れは共通しています。
- GビズIDプライムを取得する(電子申請の共通ID。発行までおおむね2〜3週間)
- 導入したいツール・設備を決め、見積もりを取る(デジタル化・AI導入補助金は登録済みのIT導入支援事業者経由、省力化投資補助金カタログ注文型は登録済みの製品販売事業者経由が必須)
- 事業計画・申請書類を作成し、電子申請する
- 交付決定の通知を受け取る(ここまでは発注・契約をしない)
- 交付決定後に発注・契約・支払いを行う
- 実績報告を提出し、審査後に補助金が入金される(精算払い=立て替えが前提)
落ちる・返還になる要因
もっとも多い事故は「交付決定より前に発注・契約してしまう」ことです。 見積もりを取るだけならセーフですが、契約書に押印したり前払金を支払ったりした時点でアウトです。補助がなくても実施したはずの投資を除く、という制度の考え方があるため、交付決定前に発注・契約した経費は原則としてすべて補助対象外になります。
その他、次のような要因で不採択・返還になりやすいことが分かっています。
- AIという言葉だけが先行し、業務のどこがどう変わるか説明できていない事業計画
- 省力化投資補助金で、労働生産性の向上見込みを示す根拠が弱い(現状の作業時間・人件費との比較がない)
- 持続化補助金で、汎用性の高い機器(パソコン・タブレット等)を単体で購入しようとする(「汎用性があり目的外使用になり得るもの」は補助対象外と公募要領に明記されています)
- 賃上げ目標へのコミットを求められる枠で、達成計画が現実的でない(未達の場合は補助金の一部返還を求められることがあります)
- IT導入支援事業者・カタログ登録事業者を通さず、独自に選定したツール・製品で申請しようとする
似ている別の制度と混同しやすい点
「AI導入補助金」という名称の制度は、実は日本に存在しません。検索すると出てくるのは、既存の複数の補助金がAI関連の投資を対象経費に含んでいるだけで、「AI導入補助金」という単独の国の制度があるわけではないのです。ここを勘違いすると、存在しない制度名で公募要領を探し続けることになります。
もうひとつ紛らわしいのが、自治体独自の「AI活用支援補助金」のような地域限定の制度です。国の制度(デジタル化・AI導入補助金・省力化投資補助金等)は全国どこでも申請できますが、自治体独自の制度はその市区町村・都道府県に事業所があることが条件です。国の制度と自治体の制度は別会計なので、要件を満たせば両方に申請できる余地があります。まずは自社の所在地の自治体に、AI関連の独自補助金がないか確認しておくとよいでしょう。
よくある質問
AIチャットボットだけを導入したいのですが、申請できますか?
単独では申請できません。 チャットボットシステムは公募要領の「汎P-07 汎用・自動化・分析ツール」に分類され、汎用プロセスのみを持つITツールは単独での交付申請が認められていません。共P-01(顧客対応・販売支援)の予約受付台帳やCRMなど、業務プロセスを持つツールと組み合わせれば申請できます。組み合わせた場合、全体で1プロセスとしてカウントされます。
RPAやAI-OCRも同じ扱いですか?
同じです。RPA、チャットボットシステム、OCR、BI・分析ツールはいずれも汎P-07に分類されており、単独申請はできません。共通プロセス(共P-01〜05)か業種特化型プロセス(各業種P-06)のツールと組み合わせてください。なおRPAのシナリオ作成費は、ツール本体とは別に「カテゴリー6(導入設定・マニュアル作成・導入研修)」として登録申請する扱いになります。
需要予測AIはどのプロセスになりますか?
汎P-07です。公募要領はBI・分析解析専門ツールについて「企業や組織が持つデータを収集・分析・可視化し、意思決定や戦略立案・需要予測に活用するものを対象とする」と書いており、需要予測はここに含まれます。単独申請はできないため、在庫管理(共P-03)や生産管理(製P-06)などと組み合わせる構成にしてください。
生成AIの利用料(ChatGPT等のサブスクリプション)だけを補助金で賄えますか?
難しいと考えられます。汎用チャットAIの月額利用料単体を主目的にした申請は、業務プロセスに紐づかないため受け皿がありません。加えて公募要領は「交付申請時においてITツールの利用金額が定められないもの」「対外的に無償で提供されているもの」を補助対象外としています。トークン従量課金のAPIや無料プランは、この規定に該当する可能性があります。会計・受発注などの業務システムに組み込まれたAI機能であれば、対象になりえます。
AIカメラで検品を自動化したいのですが、どの制度が向いていますか?
省力化投資補助金を検討してください。 デジタル化・AI導入補助金では、AIトラッキングや画像解析について「ソフトウェアのみが対象であり、ハードウェア部分は対象外」「ソフトウェアとハードウェアが一体となっており、切り分けが困難な場合も対象外」と定められています。カメラ込みの一体型製品は、この規定に引っかかります。カタログに登録済みの製品なら省力化投資補助金カタログ注文型、自社の工程に合わせて作るなら一般型が受け皿になります。
AIパソコン(Copilot+ PC等)の購入は補助金の対象になりますか?
制度によります。デジタル化・AI導入補助金のインボイス枠であれば、対象ソフトウェアとセットで導入する場合に限りPC・タブレットが上限10万円まで対象になりえます。一方、小規模事業者持続化補助金では、パソコン・タブレット等は「汎用性が高く目的外使用になり得るもの」として明確に対象外とされています。制度によって扱いが逆になる点に注意してください。
個人事業主でもAI導入補助金は使えますか?
はい、多くの制度で個人事業主も対象です。ただし従業員数の基準を満たすこと、開業からの事業実績(確定申告の実績)があることが前提になる制度が多く、開業直後で確定申告を一度も済ませていない場合は必要書類が揃わず申請が難しいことがあります。
AI導入の計画書には何を書けばよいですか?
「AIを導入すること」自体ではなく、導入前後で何が変わるか(作業時間・人件費・売上等の具体的な変化)を書く必要があります。制度ごとに求める成果指標(労働生産性・賃上げ目標等)が異なるため、狙う制度の公募要領に沿った書き方が必要です。
複数のAI関連補助金に同時に申請してもよいですか?
申請自体は可能ですが、同一の経費を複数の補助金に重ねて計上すること(二重受給)はできません。経費を分けて申請するか、いずれか1つの制度に絞って申請するのが基本です。
