国のCEV補助金(令和7年度補正)は、実施団体である次世代自動車振興センターが令和8年9月4日に「申請受付終了見込み時期:令和8年12月上旬〜12月下旬目処」と公表しています。 ただしこれは見込みで、実際には予算額に達した日の前日で受付が止まります。自分の車の申請期限はこれとは別に、初度登録日から起算します。
「EVの補助金はいつまで使えるのか」を調べている方の質問は、実は2つに分かれています。
1つは「制度そのものがいつ閉まるのか」。もう1つは「自分の車は、いつまでに申請しないといけないのか」。この2つは全く別の話で、混ぜて調べると答えが出ません。
そして前者について、国のCEV補助金を実施している次世代自動車振興センター(NeV)は、令和8年9月4日に受付終了の見込み時期を「令和8年12月上旬〜12月下旬目処」と公表しています。
この記事では、2つの「いつまで」を分けて答えます。東京都の上乗せ補助金の金額については東京都のEV補助金で扱っています。
「いつまで」は4つある(先に全体像)
混同を避けるために、EV補助金に関わる期限を先に並べます。性質が違うので、1つを確認しただけでは足りません。
| 何の期限か | いつまで | 何を基準に決まるか | 過ぎるとどうなるか |
|---|---|---|---|
| 国の制度の受付終了 | 令和8年12月上旬〜下旬目処 | 予算額への到達(先着順) | その枠では申請できない |
| 自分の申請期限 | 初度登録日から起算 | 車検証の初度登録日 | 制度が開いていても対象外 |
| 補助額が変わる境目 | 令和8年12月31日 | 車両の登録日 | 車種により交付額が下がる |
| 保有義務期間 | 交付後、原則4年または3年 | 車種区分 | 返還を求められる可能性 |
1行目と2行目を混ぜて調べると答えが出ません。終了見込みは「見込み」であって、予算に達した日の前日で受付は止まります。 12月下旬という上限だけを見て動くと間に合いません。
①制度がいつ閉まるか:令和8年12月上旬〜下旬目処
NeVが令和8年9月4日に公表した内容は、次のとおりです。
終了見込み時期:令和8年12月上旬〜12月下旬目処
この公表文には、あわせて重要な条件が2つ書かれています。
- 終了見込み時期については、今後の申請状況により、前後する可能性があります
- 申請書は事務局への到着日で先着順の受付となり、予算額に達した場合は、予算額に達した日の前日をもって申請受付は終了となります
「12月下旬まで大丈夫」ではありません。予算に達した日の前日で終わります。 12月上旬という下限が示されている以上、11月中には手続きを終えているのが安全な線です。
NeVは「今後も、執行状況を踏まえて申請受付終了見込みを更新する予定」としているので、実際に動く前にNeVのサイトで最新の見込みを確認してください。見込みは早まることも遅れることもあります。
なぜ予算で閉まるのか
CEV補助金は国の予算の範囲内で交付される制度です。令和7年度補正予算で措置された枠があり、そこに申請が積み上がって上限に達すると、年度の途中でも受付が終わります。
前年度も、まったく同じことが起きています。 令和6年度補正のCEV補助金は、令和8年2月中旬に受付を終えました。予算年度の終わり(3月末)を待たずに閉じるのが通常の動き方です。
家庭用蓄電池の補助金でも同じ構図がありました。国のDR家庭用蓄電池事業は、当初2026年12月10日までの受付予定でしたが、2026年5月29日に予算到達で公募が終了しています。予算枠のある補助金は、公表された終了日まで開いているとは限りません。
②自分の申請期限:初度登録日から起算します
制度が開いていても、個々の申請には別の期限があります。基準になるのは初度登録日(軽自動車は初度検査届出日)です。
令和7年度補正CEV補助金では、登録期間が3つに区切られています。
| 登録期間 | 区分 |
|---|---|
| 令和7年12月16日〜令和7年12月31日 | 登録期間① |
| 令和8年1月1日〜令和8年3月31日 | 登録期間② |
| 令和8年4月1日以降 | 登録期間③ |
このうち、初度登録が令和7年12月16日〜令和8年3月31日の車両については、申請書の提出期限が「令和8年5月31日まで(消印有効)」と設定されていました。この期限は既に過ぎています。
令和8年4月1日以降に登録された車両については、登録日から一定期間内に申請することになります。この起算日と期間は年度や登録時期によって変わるため、必ずNeVの公式ページと交付規程で最新の条件を確認してください。
なお、補助対象になるのは令和7年12月16日以降の新車新規登録(新車新規検査届出)の車両です。それより前に登録された車両は、この補正予算の枠では対象外になります。
期限は3種類ある(ここを混同しない)
整理すると、「いつまで」に関わる期限は3つあります。
| 期限 | 内容 | いつ |
|---|---|---|
| 制度の受付終了 | 予算枠に達した時点で全体が閉まる | 令和8年12月上旬〜下旬目処(予算到達日の前日で終了) |
| 個別の申請期限 | 自分の車の登録日から起算 | 登録期間により異なる |
| 保有義務期間 | 補助を受けた後、車を持ち続ける義務 | 原則4年または3年 |
3つ目の保有義務は見落とされがちですが、「いつまで縛られるのか」という意味では最も長い期限です。NeVは補助金受取車両について「原則として4年または3年の保有が義務付けられます」としています。 保有義務期間内に売却・廃車・譲渡をすると、補助金の返還を求められる可能性があります。
3年か4年かは車種によって異なります。銘柄ごとの一覧表に、自家用車両・貸自動車業用車両それぞれの保有義務期間が記載されています。
交付決定と入金までの時間
「いつまでに申請すればよいか」と同じくらい聞かれるのが、「いつお金が入るか」です。
NeVは令和8年8月6日に、次のように公表しています。
申請書類の到着から交付決定までの期間は概ね3ヶ月〜4ヶ月程度かかる見込み
不備がある場合はさらに時間がかかるとされています。
つまり、10月に申請しても交付決定は年明け以降になる可能性があります。 車両代金は先に全額を支払うことになるので、補助金の入金を購入資金に充てる計画は立てないでください。
NeVはあわせて、コールセンターへの問合せ自粛も呼びかけています。問い合わせが増えると審査そのものが遅くなるためです。
補助額はいつまで今の額なのか
「いつまで」には、金額が変わるタイミングという意味もあります。
令和7年度補正CEV補助金の銘柄ごとの補助金交付額の表(令和8年4月1日以降の登録が対象)には、登録日が令和8年12月31日までと、令和9年1月1日以降で、別々の金額が設定されています。
代表的な車種で見てみます(自家用車両の場合)。
| 車種 | 令和8年4月1日〜12月31日登録 | 令和9年1月1日以降登録 |
|---|---|---|
| トヨタ bZ4X(Z FWD) | 130万円 | 130万円 |
| 日産 リーフ B5 G | 129万円 | 100万円 |
| 日産 サクラ | 58万円 | 58万円 |
| アウディ Q4 45 e-tron advanced | 86万円 | 36万円 |
車種によっては、令和9年1月1日以降の登録で大きく下がります。 リーフは129万円から100万円、輸入車では86万円から36万円と半分以下になるものもあります。
もっとも、制度の受付が令和8年12月上旬〜下旬に終わる見込みである以上、令和9年1月以降の登録で申請できる余地は限られます。 それでも、納車が年をまたぐ可能性のある方は、登録日で金額が変わることを販売店と共有しておいたほうがよいでしょう。
いつまでに何をすればよいか(逆算)
受付終了が12月上旬〜下旬目処であることを前提に、逆算します。
【12月上旬】 制度の受付が終わりうる最も早いタイミング
↑
【11月中】 申請書がNeVに到着している状態を目指す
↑
【10月〜11月上旬】 登録を済ませ、申請書類を揃える
↑
【今すぐ】 納期を販売店に確認する。登録がいつになるか
ここで効いてくるのが納期です。 人気車種は契約から納車まで数か月かかることがあります。「今契約しても、登録が12月を過ぎたら間に合わない」という状況は十分に起こりえます。
契約の前に、販売店に次の2点を確認してください。
- 初度登録はいつになる見込みか(納車日ではなく登録日)
- 補助金の申請手続きを販売店が代行するか、自分で行うか
代行してもらう場合も、申請書が事務局に到着した日が先着順の基準になります。「販売店に書類を渡した日」ではありません。
販売店が申請を代行する場合、書類を取りまとめてから発送するまでに時間が空くことがあります。いつ発送されるかまで確認しておくと、想定外の遅れを避けられます。 自分で申請する場合は、書類の不備で差し戻されると、その分だけ到着日が後ろにずれます。受付終了が近い時期ほど、不備なく1回で出すことの重みが増します。
充電設備の補助金は車両とは別枠・別スケジュール
「EV補助金」で調べていると車両の話ばかり出てきますが、自宅や事業所に充電設備を入れる補助金は、車両とは別の枠で動いています。 車両の受付が終わっても、充電設備の枠が残っていることがあります。
次世代自動車振興センターは、車両とは別に次の補助金を扱っています。
- EV・PHEV用充電設備の補助金
- 戸建て住宅充電用コンセント補助金
- V2H充放電設備・外部給電器の補助金
- 水素ステーションの補助金
これらはそれぞれ別の予算枠で、受付期間も終了時期も車両とは異なります。車両の申請が間に合わなかったとしても、充電設備のほうは申請できる可能性があります。
逆に言えば、車両と充電設備を同時に検討している方は、それぞれの締切を別々に確認する必要があるということです。片方だけを見て「まだ大丈夫」と判断すると、もう片方を落とします。
東京都でも同じ構造で、充放電設備(V2B・V2H)を設置すると車両の補助額に10万円が上乗せされる一方、この上乗せ申請には「額確定通知日から30日以内」という短い期限が別に設定されています。
東京都など自治体の補助金の期限は別です
国の受付が終わっても、自治体の補助金は別のスケジュールで動いています。
東京都のZEV車両購入補助金は、申請受付期間が令和8年4月30日(木)〜令和9年3月31日(水)で、申請期限は初度登録日から1年以内です。国より長く開いています。
ただし東京都の補助対象車両は「国のクリーンエネルギー自動車導入促進補助金の対象となるZEV」と定められています。国の受付が終わっても、対象車両であるという判定自体は残る一方、国からの補助金は受けられません。
つまり、国と都の両方を受け取りたいなら、国の締切に合わせて動く必要があります。 都の額(EV最大130万円)については東京都のEV補助金にまとめました。
お住まいの自治体に制度があるかは、「◯◯市 EV 補助金」で公式サイト(.lg.jp)を検索して確認してください。NeVも「全国の地方自治体の補助制度・融資制度・税制特例措置」のページを公開しています。
間に合わなかった場合はどうなるか
受付が終わった後に登録した車両は、その予算枠では補助を受けられません。次の枠が組まれるのを待つことになります。
次の枠が確実に組まれる保証はありません。 補助金は毎年の予算編成で決まるもので、金額も要件も変わります。ただし過去の流れを見ると、補正予算で枠が組まれ、翌年の3月頃から受付が始まるという動き方が続いてきました。
| 時期 | 起きること |
|---|---|
| 11月〜12月頃 | 補正予算が編成される |
| 2月〜3月頃 | 次の枠の受付開始が告知される |
| 3月末頃 | 申請受付が始まる(令和7年度補正は令和8年3月31日開始) |
| 開始から数か月 | 予算に達し次第終了 |
登録日の要件にも注意が必要です。 令和7年度補正CEV補助金では「令和7年12月16日以降の新車新規登録」が対象とされました。次の枠でも同様に、一定の日付以降の登録が対象になる可能性があります。受付開始前に登録した車が対象になるかどうかは、枠ごとの条件次第です。
期限まわりで失敗しやすいこと
| 状況 | どうなるか |
|---|---|
| 「12月下旬まで大丈夫」と考えて11月末に動いた | 予算到達で既に終了している可能性があります |
| 販売店に書類を渡した日を申請日だと思っていた | 先着順の基準は事務局への到着日です |
| 納車日で期限を計算していた | 基準は初度登録日です |
| 補助金の入金を車両代金に充てる予定だった | 交付決定まで概ね3〜4か月かかります |
| 保有義務期間内に売却した | 返還を求められる可能性があります |
| 登録が年をまたいだ | 車種によっては補助額が下がります |
とくに1つ目と3つ目は、日付の取り違えが原因で起きます。申請そのものは正しくできているのに間に合わない、という結末になります。
よくある質問
EVの補助金はいつまで申請できますか?
国のCEV補助金(令和7年度補正)は、次世代自動車振興センターが令和8年9月4日に「申請受付終了見込み時期:令和8年12月上旬〜12月下旬目処」と公表しています。ただし申請書は事務局への到着日で先着順の受付となり、予算額に達した場合はその日の前日をもって受付が終了します。 見込み時期は今後の申請状況により前後する可能性があるため、NeVの公式ページで最新情報をご確認ください。
予算がなくなったら本当に途中で終わるのですか?
はい。CEV補助金は国の予算の範囲内で交付される制度で、予算額に達した時点で受付が終わります。前年度(令和6年度補正)も、年度末を待たずに令和8年2月中旬に受付を終えています。家庭用蓄電池の国の補助金も、当初2026年12月10日までの予定が2026年5月29日に予算到達で終了しました。公表された終了予定日まで確実に申請できるわけではありません。
車を契約すれば補助金は確保されますか?
いいえ。確保されるのは申請書が事務局に到着してからです。基準になるのは契約日でも納車日でもなく、初度登録日と申請書の到着日です。 納期が長い車種を契約した場合、登録が受付終了後になると補助を受けられません。契約前に販売店へ登録の見込み時期を確認してください。
申請してからいくらで振り込まれますか?
次世代自動車振興センターは令和8年8月6日に「申請書類の到着から交付決定までの期間は概ね3ヶ月〜4ヶ月程度かかる見込み」と公表しています。不備がある場合はさらに時間がかかります。交付決定の後に振込となるため、車両代金は先に全額を支払う前提で資金計画を立ててください。
補助金をもらった車はいつまで持っていないといけませんか?
原則として4年または3年です。次世代自動車振興センターは、補助金受取車両について「原則として4年または3年の保有が義務付けられます」としています。期間は車種によって異なり、銘柄ごとの一覧表に自家用車両・貸自動車業用車両それぞれの保有義務期間が記載されています。保有義務期間内に売却・廃車・譲渡をすると返還を求められる可能性があります。
令和9年(2027年)になったら補助額は変わりますか?
車種によって変わります。令和7年度補正CEV補助金の銘柄ごとの交付額表では、登録日が令和8年12月31日までと令和9年1月1日以降で別々の金額が設定されています。たとえば日産リーフB5は129万円から100万円、輸入車の一部は86万円から36万円へと下がります。トヨタbZ4Xや日産サクラのように変わらない車種もあります。ただし制度の受付が令和8年12月に終わる見込みであるため、令和9年以降の登録で申請できる余地は限られます。
自治体の補助金も同じ時期に終わりますか?
いいえ、別のスケジュールです。東京都のZEV車両購入補助金は令和8年4月30日から令和9年3月31日までの受付で、申請期限は初度登録日から1年以内です。国より長く開いています。ただし東京都の対象車両は「国のCEV補助金の対象となるZEV」という条件があり、国の受付が終われば国からの補助は受けられません。国と自治体の両方を受け取りたい場合は、短いほう(国)の締切に合わせて動くことになります。
