小規模事業者持続化補助金といえば、1事業者ごとに申請する「一般型」が広く知られています。ただし実は、複数の事業者が連携して申請する「共同・協業型」という別枠もあります。申請するのは事業者本人ではなく、商工会や商工会議所などです。
この枠が別建てになっている理由は単純です。1社では出せない規模の販路開拓(大型の展示会出展や地域ブランディング)を、地域振興等機関がまとめ役になって実現するためです。上限額も一般型とはケタが違います。
図: 共同・協業型の全体像。詳しくは本文で解説します
持続化補助金〈共同・協業型〉の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人)※商工会・商工会議所・商工会連合会・中小企業団体中央会・商店街振興組合等の「地域振興等機関」が申請主体。小規模事業者本人は直接申請できない |
| 制度名 | 小規模事業者持続化補助金<共同・協業型> |
| 対象業種 | 指定なし(連携する小規模事業者の業種は問わない) |
| 利用目的 | 複数の小規模事業者が連携した販路開拓(展示会・商談会出展、催事販売、マーケティング拠点整備等) |
| 対象地域 | 全国(実施:中小企業庁/中小企業基盤整備機構ほかが支援) |
| 従業員数 | 規定なし(参画する各小規模事業者は、常時使用する従業員数が原則20人以下、商業・サービス業は5人以下という「小規模事業者」の定義を満たすこと) |
| 補助上限額 | 参画事業者10者以上=3,000万円/5〜9者=2,000万円 |
| 補助率 | 2/3または定額 |
| 申請受付 | 回次ごとに公募(第1回・第2回・第3回を実施済み。第3回公募要領は令和8年7月公開)。電子申請のみ |
| 公式サイト | https://seisansei.smrj.go.jp/subsidy_guide/subsidy_info/sustainability_subsidy.html |
「地域振興等機関」とは誰のことか
読み慣れない言葉ですが、意味は難しくありません。地域の中小企業・小規模事業者の販路開拓を支援する立場にある団体のことで、商工会、商工会議所、商工会連合会、中小企業団体中央会、商店街振興組合などが該当します。個々の店主や事業主が単独で応募することはできず、必ずこうした機関を通す仕組みです。
一般型とは狙いがまったく違う
同じ「持続化補助金」という名前がついていますが、設計思想は一般型と共同・協業型で異なります。
- 一般型:1事業者につき上限50万円(賃金引上げ等の特例で上限250万円)。自社の販路開拓が対象
- 共同・協業型:5者以上の連携で上限2,000万〜3,000万円。地域ぐるみのブランディングや大型の販路開拓が対象
1社で申請するなら一般型、複数の店・事業者が力を合わせて展示会や催事に出るなら共同・協業型、という住み分けです。個社で申請できる内容を、あえて共同・協業型でまとめて出すことはできません。連携する必然性(同じ商店街、同じ産地、同じテーマの商品群など)が審査で問われます。
よくある質問
自分の店だけで「共同・協業型」に申請できますか?
できません。5者以上の小規模事業者が連携し、商工会・商工会議所等の地域振興等機関が申請主体になる必要があります。1社での申請は一般型の対象です。
補助上限額はどう決まりますか?
参画する小規模事業者の数で変わります。10者以上の連携なら3,000万円、5〜9者なら2,000万円が上限です。
自分が「小規模事業者」に該当するか分かりません
商業・サービス業は常時使用する従業員が5人以下、それ以外の業種は20人以下が目安です(詳しくは商工会・商工会議所へお問い合わせください)。
