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教育訓練給付制度の条件は?在職中や50歳以上も使える?資格・対象講座一覧

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教育訓練給付制度は、雇用保険に入っている人と入っていた人が、国の指定を受けた講座を修了すると、受講料の一部がハローワークから戻ってくる制度です。簡単に言えば、資格取得や学び直しの費用の2割から最大8割を、雇用保険が負担します。区分は一般・特定一般・専門実践の3つで、給付率は20%、最大50%、最大80%と大きく違います。

使えるかどうかは、年齢ではなく雇用保険の加入期間で決まります。在職中の会社員でも使えますし、リーフレットに年齢の上限は書かれていません。初めて使う人は、一般と特定一般なら加入1年以上、専門実践なら2年以上が必要です。2回目以降は3年以上になります。

この記事は、3区分を横断して「自分は使えるか」「いくらもらえるか」「いつまでに何をするか」を整理したものです。区分ごとの深掘りは、一般は一般教育訓練給付金の記事、専門実践は専門実践教育訓練給付金の記事に任せます。制度名の記事は教育訓練給付金です。

教育訓練給付制度の3区分と給付率(一覧表)

3区分の違いは、給付率、上限額、対象になる講座、そして受講前の手続きの重さです。

区分給付率と上限追加給付受講前の手続き
一般教育訓練20%(上限10万円)なし不要(任意で支給要件照会)
特定一般教育訓練40%(上限20万円)資格取得して就職すると50%(上限25万円)訓練前キャリアコンサルティングと受給資格確認が必須
専門実践教育訓練50%(年間上限40万円)資格取得して就職すると70%(年56万円)、賃金が5%以上上がると80%(年64万円)訓練前キャリアコンサルティングと受給資格確認が必須
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特定一般の追加給付と、専門実践の賃金上昇による80%の段は、令和6年10月1日以降に受講を始めた人が対象です。それより前に受講を始めた講座は、特定一般は40%まで、専門実践は70%までです。

数字は、厚生労働省の教育訓練給付金のご案内(区分ごとのリーフレット3本)と、ハローワークの教育訓練給付金のページで確かめました。

教育訓練給付制度でいくらもらえるか(計算例)

「いくらもらえる」の答えは、支払った教育訓練経費に率をかけて、上限で止める計算です。教育訓練経費は入学料と受講料の合計で、詳しくは後の章にあります。

一般教育訓練(20%)の例: 入学料5万円と受講料25万円で、合計30万円です。30万円×20%=6万円が支給されます。上限の10万円に届くのは、経費が50万円以上のときです。

特定一般教育訓練(40%+追加10%)の例: 3か月の講座で、入学料5万円と受講料25万円、合計30万円とします。修了後に30万円×40%=12万円が出ます。資格を取って就職すると、30万円×10%=3万円が追加され、合計15万円です。

専門実践教育訓練(50%+20%+10%)の例: 2年の講座で、入学料10万円、受講料は6か月ごとに40万円とします。経費は合計170万円です。リーフレットの計算例では次のとおりです。

内訳支給額
本体給付(1年目25万円+15万円、2年目20万円+20万円)80万円
資格を取って就職(170万円×20%=34万円ですが、上限は年16万円×2年)32万円
賃金が5%以上上昇(170万円×10%=17万円ですが、上限は年8万円×2年)16万円
合計128万円
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1年目は経費が50万円なので本体給付は25万円です。次の期は経費の半分の20万円になりますが、年間の上限40万円に合わせて15万円で止まります。上限が1年ごとにかかる点が、専門実践のわかりにくいところです。

専門実践は、最初に給付を受けた講座の受講開始日から10年間の合計が192万円までです。最初の受給の受講開始日が令和6年9月30日以前なら、この上限は168万円になります。法令上最短4年の課程(専門職大学など)では、3年目の修了時に、4年目の相当分として64万円が上乗せされる場合があります。

支給額が4千円を超えない場合は、どの区分でも支給されません。一般なら、経費が2万円以下の講座は対象外ということです。

教育訓練給付制度の条件をわかりやすく整理する

利用条件(対象者)は、次の2つのどちらかに当てはまり、国の指定を受けた講座を修了することです。根拠は雇用保険法で、条件の細部は厚生労働省のリーフレットが手引きになります。

  • 受講を始める日に、雇用保険の被保険者(一般被保険者または高年齢被保険者)で、支給要件期間を満たしている(在職者)
  • 受講を始める日には被保険者でないが、被保険者資格を失った日(離職日の翌日)以降、受講開始日まで1年以内で、支給要件期間を満たしている(離職者)

高年齢被保険者は、65歳以上で雇用保険に入っている人の区分です。どちらにも当てはまらない人は、この制度を使えません。

支給要件期間(雇用保険加入期間のこと)は、受講開始日までの間に、同じ事業主のもとで引き続いて雇用保険の被保険者だった期間です。必要な長さは次のとおりです。

区分初めて受ける場合2回目以降
一般教育訓練1年以上3年以上
特定一般教育訓練1年以上3年以上
専門実践教育訓練2年以上3年以上
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初回の1年と2年は、リーフレットに「当面の間」「当分の間」の扱いと書かれています。厚生労働省のQ&Aも同じ内容です。

受講開始日は、通学制なら講座の所定の開講日、通信制なら教材の発送日です。本人が最初に出席した日とは限りません。この日が、受給資格を判定する基準日になります。

転職していても、前の会社を辞めてから次の会社に入るまでの空白が1年以内なら、前後の期間を足せます。A社で2年、空白が数か月、B社で1年なら、通算3年です。空白が1年を超えると、そこで切れます。

在職中でも使えるか(会社員・パート・アルバイト)

使えます。受講開始日に雇用保険の被保険者であれば、支給要件期間を満たしたうえで、働きながら受講できます。サラリーマンなどの会社員が、対象の中心です。

パートやアルバイトでも、雇用保険に加入していれば被保険者です。対象かどうかは、雇用保険に入っているか、その期間が足りているかで決まり、雇用形態では決まりません。加入の有無と期間は、給与明細や雇用保険被保険者証、ハローワークの照会で確かめられます。

離職中・無職・休職中の人はどうか

離職中の人は、離職日の翌日から受講開始日まで1年以内であることが条件です。無職の期間が1年を超えると、原則として対象外になります。

妊娠、出産、育児、疾病、負傷などで、離職後の1年のうち30日以上、受講を始められない期間があれば、ハローワークに申し出て適用対象期間の延長ができます。延長した期間を足して、離職から受講開始日までが最大20年以内であれば対象です。育休中に受講を始められなかった場合も、この延長の理由に入ります。申し出は、受講を始められなくなった日の翌日以降、なるべく早く出すのが原則です。延長後の期間の最後の日までなら出せます。

休職中は、雇用保険の被保険者資格が続いているかで判断します。休職について、リーフレットに個別の書き方はありません。ハローワークで確かめてください。

公務員・個人事業主・フリーランス・会社役員は対象か

この制度の対象は、雇用保険の被保険者か、被保険者だった人に限られます。雇用保険に入れない公務員や、入っていない個人事業主・フリーランスは、そのままでは支給要件期間がなく、対象外です。

ただし、以前に会社員で被保険者だった人が、辞めて1年以内に受講を始めるなら、個人事業主やフリーランスになったあとでも対象になりえます。数えられるのは、雇用保険の被保険者だった期間だけです。

会社などの役員に就任していないことは、教育訓練支援給付金(後の章)の条件です。教育訓練給付金そのものの条件ではありません。

50歳以上でも使えるか(年齢制限・45歳・60歳以上・定年後)

使えます。厚生労働省の3本のリーフレットに、教育訓練給付金の年齢の上限は書かれていません。対象は雇用保険の一般被保険者と高年齢被保険者、またはその資格を失ってから1年以内の人で、60歳以上でも65歳以上でも、この要件を満たせば申請できます。

年齢がかかわるのは、生活費を支える別の給付です。教育訓練支援給付金は、専門実践を受講開始時に45歳未満で受けることが条件になっています。「45歳以上はもらえない」と検索される理由はここにあります。教育訓練給付金本体の条件ではありません。

定年後に使う場合は、定年退職の翌日から受講開始日まで1年以内かどうかを見ます。継続雇用で被保険者のまま働いているなら、在職者として数えます。

編集部としては、50歳以上の方は、年齢で諦める前に、支給要件期間の長さと、受けたい講座が指定を受けているかの2点を先に確かめることを勧めます。

2回目・何回まで使えるか(回数・間隔・連続)

回数の上限は、リーフレットに書かれていません。代わりに、間隔と期間の2つの条件があります。

  1. 今回の受講開始日の前日から3年以内に、教育訓練給付金を受けたことがあると、支給されません。
  2. 前に給付を受けたときの受講開始日より前の被保険者の期間は、数えません。前回の受講開始日以降の期間が3年以上ないと、新しい受給資格は得られません。

2回目、二回目を狙う人は、この2つが同時にかかります。連続して受けることは、間隔の条件があるため基本的にはできません。同時に複数の講座へ支給申請を出すこともできません。

再度受けられるのは、前回の支給から3年が過ぎ、しかも前回の受講開始日以降の加入が3年以上になったあとです。組み合わせは人によって違うので、受講開始(予定)日を決めて支給要件照会で確かめるのが確実です。

教育訓練給付制度はいつまで?いつから使える?(期限と終期)

「いつまで」には、3つの意味があります。

制度そのもの: 厚生労働省のページとリーフレットに、教育訓練給付金の終了日は書かれていません。制度が終わるという記載も確認できませんでした。

教育訓練支援給付金: 受講開始日が令和9年3月31日以前の人が対象です。ハローワークのページは「令和8年度末までの暫定措置」と書いています。この日までに受講を始めないと、支援給付金は受けられません。令和7年3月31日以前に受講を始めた人は基本手当日額の80%、それ以降は60%です。

使い始める時期(いつから): 受講開始日に支給要件期間を満たしていれば、その講座から使えます。加入1年で使えるか2年必要かは、区分で違います。

申請の期限は、後の章で表にしました。期限を過ぎた申請(期限切れ)の扱いは、参照した資料に書かれていません。期限後に出せるか、再申請ができるかは、住所を管轄するハローワークに確かめてください。

対象講座はどう探す?指定講座の検索システムの使い方

対象講座は、厚生労働大臣が指定した講座だけです。紙の一覧はなく、厚生労働省の「教育訓練給付制度 厚生労働大臣指定教育訓練講座検索システム」で探します。ハローワークでも閲覧できます。

使い方は、区分(一般・特定一般・専門実践)、分野や資格名、地域、通学か通信かを入れて絞る形です。講座ごとに指定期間があり、指定の期間内に受講を始めることが必要です。受講開始日が指定期間から外れていると、対象になりません。

講座の指定は年に2回、4月1日付けと10月1日付けです。直近に指定された講座は、厚生労働省のページに出ます(一般は新規と再指定の一覧、専門実践と特定一般は指定講座の公表ページ)。再指定は、すでに指定を受けた講座が、あらためて指定を受けることです。講座の案内に「指定講座」とあっても、検索システムで指定期間を見てください。

3区分ごとに対象になる講座の種類

リーフレットとQ&Aに書かれている講座の種類は、次のとおりです。

区分対象になる講座の種類
一般情報処理技術者資格、簿記検定、介護職員初任者研修修了などを目指す講座(厚労省Q&A)
特定一般業務独占資格・名称独占資格・必置資格の養成課程か、その資格の取得を目標とする課程(介護支援専門員実務研修、介護職員初任者研修などを含む)、ITSSレベル2のIT資格、短時間(60時間以上120時間未満)の職業実践力育成プログラム、技能検定・団体等検定の合格を目指す課程
専門実践業務独占・名称独占資格の養成課程(看護師、介護福祉士、美容師、調理師、保育士、歯科衛生士、社会福祉士、助産師ほか)、専門学校の職業実践専門課程、専門職大学院、専門職大学、ITSSレベル3以上のIT資格
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業務独占資格は、資格がないとその仕事をしてはいけない資格です。名称独占資格は、仕事はできても名称を名乗れない資格をいいます。ITSSは、ITスキル標準のことで、レベルが上がるほど独力で担える仕事が広がります。

資格名で探すときの注意

資格名で探すときは、資格ごとではなく、その講座が指定を受けているかで確かめます。区分の定義から言えるのは次の範囲です。簿記検定は一般の講座があります(厚労省Q&A)。社労士、司法書士、公認会計士のような業務独占資格は、取得を目標とする課程が特定一般の対象になりえます。専門実践になるのは、看護師、理学療法士、保育士のように、国や自治体の指定を受けた養成施設の課程です。同じ資格でも、スクールごと、講座ごとに指定の有無が違います。

通信講座、通信大学、放送大学なども同じです。通信制は受講開始日が教材の発送日になるなど、数え方が通学制と違います。専門実践では、夜間・通信制の講座は教育訓練支援給付金の対象外です。

運転免許(普通免許、大型免許、二種免許、大型特殊など)や玉掛けの講座は、教習所ごとに指定の有無が違います。対象になる講座とならない講座があり、この記事で一覧にはできません。教習所の案内に「教育訓練給付制度の対象」とあれば、検索システムで講座名と指定期間を確認してください。

資格の一覧やおすすめの資格は、参照した厚生労働省の資料にありません。留学については、専門実践の対象に、外国の大学院の経営管理に関する専門職学位課程が入っています。講座を探したい人は、まず検索システムの区分と分野から絞ってください。

特定のスクール名は、この記事では挙げません。どの会社の講座でも、対象になるかは指定の有無だけで決まります。

「人気の講座」やランキングも、参照した資料にはありません。選ぶ基準は、受けたい資格と、給付率、上限額、受講前の手続きの重さです。

受講前に必要な手続き(支給要件照会・訓練前キャリアコンサルティング・受給資格確認)

一般は、事前の手続きなしで申し込めます。特定一般と専門実践は、受講の前に済ませる手続きがあり、これを飛ばすと給付金を受けられません。

支給要件照会(全区分、任意): 受講開始(予定)日の時点で、受給資格があるか、講座が指定を受けているかを、ハローワークに確かめられます。「教育訓練給付金支給要件照会票」に書いて、本人確認書類を添え、来所、郵送、電子申請のいずれかで出します。電話では受け付けていません。結果は「教育訓練給付金支給要件回答書」で届きます。照会したあとでも、給付を受けるには支給申請が別に必要です。

訓練前キャリアコンサルティング(特定一般・専門実践で必須): 訓練対応キャリアコンサルタント(一定の研修を受けた相談員)と面談し、就業の目標を書いたジョブ・カードの交付を受けます。受講開始前に受けていないと、特定一般教育訓練給付金は受給できないと、リーフレットに書かれています。

受給資格確認(特定一般・専門実践で必須): ジョブ・カードと「教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格確認票」などを、受講開始日の2週間前までにハローワークへ出します。郵送の場合は、消印が期限内であれば有効です。

編集部の見方として、講座の申し込みより先に、訓練対応キャリアコンサルタントの面談日を押さえておくのが安全です。面談から受給資格確認までの順序がずれると、受講開始日に間に合わなくなります。

申請方法と期限(ハローワーク・電子申請・必要書類)

申請先は、原則として住所を管轄するハローワークです。ハロワに出向く方法のほか、郵送と電子申請(e-Gov電子申請)で出せます。マイナポータルは、受取口座を公金受取口座にする場合に関係します。この口座を指定すれば、通帳の写しは不要です(ハローワークにマイナンバーの登録が必要)。オンライン申請、ネット申請のやり方は、e-Govの案内とハローワークのページにあります。区分ごとの詳しい手順は、区分別の記事で扱います。

いつまでに申請するか(申請期限の一覧)

申請期限
一般・特定一般の支給申請訓練修了日の翌日から1か月以内
特定一般・専門実践の追加給付(資格取得・就職)雇用された日と資格取得日のうち、遅いほうの翌日から1か月以内
専門実践の受講中の支給申請受講開始日から6か月ごとの期間の末日の翌日から1か月以内
専門実践の賃金上昇の追加給付雇用された日と資格取得日のうち、遅いほうの翌日から6か月を経過した日から6か月以内
受給資格確認(特定一般・専門実践)受講開始日の2週間前まで
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修了日の翌日から1か月以内は、郵送でも、消印が期限内でなければなりません。申請を忘れた、あとから申請したい、間に合わないという場合の扱いは、資料に書かれていません。まず管轄のハローワークに相談してください。

追加給付の申請は、受付方法が分かれています。特定一般の資格取得・就職の追加給付と、専門実践の賃金上昇の追加給付は、リーフレットに来所と郵送だけが書かれていて、電子申請の記載はありません。ほかの申請は電子申請でも出せます。

必要書類・申請書類(支給申請書・修了証明書・領収書ほか)

一般の支給申請に出す書類は、次のとおりです。申請書や回答書の書き方は、様式のPDFとハローワークの案内で確かめてください。

  • 教育訓練給付金支給申請書(様式第33号の2)
  • 教育訓練修了証明書(講座の実施者が出す)
  • 教育訓練経費の領収書(実施者が発行したものに限る。販売代理店の領収書は認められません)
  • 教育訓練経費等確認書
  • 本人・住居所の確認書類、個人番号の確認書類(マイナンバーカードなど)
  • 払渡希望金融機関の通帳またはキャッシュカード(公金受取口座の指定なら不要)
  • 返還金明細書(領収書の発行後に経費の一部が戻される場合だけ)
  • 委任状(代理人が手続きする場合だけ)

特定一般・専門実践では、受給資格確認のときに、ジョブ・カードと受給資格確認票なども出します。専門実践は、写真2枚も要ります。手元に届く受給資格確認通知書や受給資格者証は、支給申請のときにも添えます。

氏名や住所が変わったときは、受給者の氏名・住所・電話番号の変更届を出します。

支給の時期(いつもらえるか、いつ入金されるか)は、参照した厚生労働省の資料には書かれていませんでした。申請から支給決定までの日数は、ハローワークの窓口で聞いてください。

教育訓練経費に含まれるもの・含まれないもの

給付率をかける対象の教育訓練経費は、入学料と受講料の合計です。一般は最大1年分までです。

含まれないものは、検定試験の受験料、必ずしも必要でない補助教材費、補講費、行事の参加費、学債など将来返される費用、交通費、パソコンなどの器材の費用、クレジットカードの手数料、申請時点で未納の額です。割引が適用されたら、割引後の額が経費です。実施者や販売代理店から一部が還付される予定の額は、差し引いて申告します。パソコンの無償提供なども、現金の還付と同じ扱いです。

受講開始日前の1年以内にキャリアコンサルティングを受けていれば、その費用を2万円まで経費に加えられます(一般教育訓練の場合)。会社から受講に対する手当が出るときは、そのうち入学料や受講料に充てる額を、経費から引きます。

会社が学費を立て替える形には、条件があります。本人が実施者に直接申し込み、会社が本人の使者として払い、本人が会社に先に全額を預けるか、書面で貸付契約を結ぶことなどです。この条件を満たさない会社払いは、経費と認められません。

講座の案内に受講料が高く見えても、教材費込みなら、給付の対象になる額はそれより少なくなります。申し込む前に、実施者に内訳を聞いてください。

専門実践の教育訓練支援給付金(生活費の給付)

専門実践を、失業中に昼間の通学制で受ける人には、教育訓練給付金とは別に、教育訓練支援給付金が出ます。基本手当(失業保険)日額の60%相当額を、訓練を受けている間、2か月ごとの認定日に失業の認定を受けて支給します。

条件の主なものは次のとおりです。

  • 受講開始日に被保険者でなく、離職日の翌日から1年以内に受講を始める(適用対象期間を延長した場合も、離職後最大4年以内)
  • 専門実践教育訓練給付金の受給資格がある
  • 教育訓練給付金を受けたことがない(平成26年10月1日より前に受けた場合は例外あり)
  • 受講開始時に45歳未満である
  • 夜間・通信制など、働きながら受けられる講座ではない
  • 会社などの役員、自治体の長になっていない
  • 受講開始日が令和9年3月31日以前である

在職中の人は対象外です。出席率が下がると止まります。ある2か月の出席率が8割未満になると、以後は一切支給されません。成績不良や休学で修了の見込みがなくなった場合も、支給されなくなります。

失業保険(基本手当)との併用はできるか

失業給付(基本手当)と支援給付金の併用はできません。基本手当を受けられる期間は、実際にもらったかどうかにかかわらず、支援給付金は支給されません。基本手当の待期期間や給付制限の期間も同じです。基本手当の支給が終わったあとに、支援給付金が始まります。

本体の教育訓練給付金と失業保険の関係は、参照した資料に明記がありませんでした。失業保険を受けている最中に受講を考えている人は、ハローワークに確かめてください。失業の認定日が受講日と重なっても、受講日の変更が困難な場合以外は、認定日が動かないとも書かれています。

なお、変更届の様式の名前に出てくる教育訓練休暇給付金は、別の給付です。この記事では扱いません。

職業訓練・求職者支援・リスキリングの支援との違い

教育訓練給付制度は、受講料を自分で払ってから、修了後に戻してもらう仕組みです。公共職業訓練(ハロートレーニング)や求職者支援制度とは、お金の流れも対象も違います。職業訓練は職業訓練給付金の記事で扱います。

会社負担で従業員の学びに費用を出す制度には、人材開発支援助成金など、会社が申請する別の制度があります。教育訓練給付制度は個人が申請する給付で、法人としての申請はできません。補助金や企業向けの助成金とは、窓口も条件も違います。リスキリングの講座を会社が用意する場合でも、給付金は本人が申請する点は変わりません。

ひとり親向けには、教育訓練給付制度と名前の似た別の制度があります。窓口と条件は別なので、お住まいの自治体の案内で確かめてください。

令和6年10月の法改正で何が変わったか

令和6年10月1日以降に受講を始める講座から、給付が手厚くなりました。ハローワークのページと各リーフレットで確かめた変更点は次のとおりです。

  • 特定一般: 資格を取得して就職したときの追加10%(合計50%、上限25万円)が加わった
  • 専門実践: 賃金が5%以上上がった場合の追加10%が加わり、最大80%になった
  • 専門実践の10年間の上限: 168万円から192万円になった

受講開始日が令和6年9月30日以前の講座は、改正前の率(特定一般は40%、専門実践は70%)です。受講開始日がどちら側にあるかで、表の数字が決まります。

もらえない・打ち切りになるとき(デメリット・注意点)

支給されない原因の多くは、手続きの抜けと期限の見落としです。

  • 支給要件期間が足りない。初回の年数が区分で違う(専門実践は2年)のを知らないと、ここで弾かれる
  • 離職から受講開始日までが1年を超えている
  • 訓練前キャリアコンサルティングや受給資格確認を、受講開始前に済ませていない(特定一般・専門実践)
  • 受講開始日の前日から3年以内に、教育訓練給付金を受けている
  • 修了認定の基準(出席や課題)を満たさず、修了と認められない
  • 申請期限(修了日の翌日から1か月以内など)を過ぎた
  • 偽りその他不正の行為で受けた場合は、受けた金額の返還に加えて、返還額の2倍の納付を命じられ、刑罰に処せられることがある。不正があると、受講開始日前の被保険者期間はなかったものとみなされ、以後一定期間は教育訓練給付金を受けられない

使う前に知っておく点も挙げます。給付は後払いなので、受講料は先に全額を払う必要があります。専門実践は、本体の給付が6か月ごとの分割です。資格を取っても就職しなければ、追加給付は付きません。専門実践では、雇用保険の被保険者になれない公務員として就職した場合、資格取得・就職の追加給付の対象になりません(厚労省Q&A)。

ハローワークの決定に不服がある場合は、処分を知った日の翌日から3か月以内に、都道府県労働局の雇用保険審査官へ審査請求ができます。

会社に知られるか

一般教育訓練の支給申請の書類一覧に、事業主の証明は出てきません。リーフレットに事業主の証明が出てくるのは、専門実践の賃金上昇の追加給付を申請するときです。このときは、受講前と修了後の賃金を、勤務先に証明してもらいます。

会社が学費の一部を出したり手当を出したりする場合は、その額を経費から差し引いて申請します。会社から費用の補助をもらう人は、会社に伝わる前提で考えてください。会社に全く知られずに済むかどうかは、参照した資料からは言い切れません。手続きの場面ごとにハローワークで確かめてください。

よくある質問

教育訓練給付制度は在職中でも申請できますか?

できます。雇用保険の一般被保険者または高年齢被保険者として在職している人は、受講開始日に支給要件期間を満たしていれば対象です。初回は一般・特定一般で1年以上、専門実践で2年以上、2回目以降は3年以上が必要です。転職や休職で加入期間がわからないときは、ハローワークの支給要件照会で確かめられます。

50歳以上、60歳以上、65歳以上でも使えますか?

使えます。厚労省のリーフレットに、教育訓練給付金の年齢の上限はありません。対象は雇用保険の被保険者(一般被保険者と高年齢被保険者)と、その資格を失って1年以内の人です。年齢の条件があるのは、生活費を支える教育訓練支援給付金で、受講開始時に45歳未満であることが必要です。

パートやアルバイトでも使えますか?

雇用保険に加入していれば使えます。条件は雇用形態ではなく、受講開始日の時点で雇用保険の被保険者であり、必要な期間(初回1年か2年、2回目以降3年)を満たしているかです。加入しているかどうかは、給与明細や雇用保険被保険者証、ハローワークの照会で確かめてください。

教育訓練給付制度は何回まで使えますか?

回数の上限は、厚労省の資料に書かれていません。条件は間隔です。今回の受講開始日の前日から3年以内に給付を受けていると、支給されません。前回の受講開始日より前の加入期間も数えないため、2回目以降は、前回の受講開始日以降の加入が3年以上必要です。

2回目の受給で、一般から専門実践に変えられますか?

間隔と加入期間の条件を満たせば、別の区分でも2回目を受けられます。ただし、今回の受講開始日の前日から3年以内に給付を受けていると、区分に関わらず支給されません。専門実践は、10年間の合計上限が192万円で、最初に受けた専門実践の受講開始日が起点です。

教育訓練給付制度はいつまで使えますか?

制度の終了日は、厚労省のページとリーフレットには書かれていません。期限があるのは教育訓練支援給付金で、受講開始日が令和9年3月31日以前の人が対象です。教育訓練給付金本体は、講座ごとの指定期間の中で受講を始め、修了日の翌日から1か月以内に申請します。

給付金はいつもらえますか?いつ入金されますか?

一般と特定一般は、修了後の申請に対して支給されます。専門実践は、受講中は6か月ごとに申請して本体給付を受け、追加給付は資格取得・就職のあとに申請します。申請から入金までの日数は、参照した資料に書かれていません。ハローワークで確かめてください。

対象講座や対象資格の一覧は、どこで見られますか?

厚生労働省の教育訓練給付制度の指定講座検索システムです。区分、分野、資格名、地域、通学か通信かで絞れます。講座の指定は4月1日付けと10月1日付けの年2回で、指定期間が切れると対象外になります。申し込む前に、受講開始日が指定期間内かを確認してください。

運転免許や英語・英会話の講座は対象になりますか?

講座ごとに違います。運転免許の教習や、英語・英会話、TOEICなどの講座にも、指定を受けたものと受けていないものがあります。スクールや教習所の案内に載っていても、検索システムで講座名と指定期間を確かめてから申し込むのが確実です。

専門実践の対象になる資格にはどんなものがありますか?

看護師、准看護師、助産師、介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士、美容師、理容師、調理師、栄養士、保育士、歯科衛生士、はり師、柔道整復師などの養成課程です。専門学校の職業実践専門課程、専門職大学院、専門職大学も対象です。指定は入れ替わるので、検索システムで確認してください。

申請はオンラインでできますか?

できます。支給申請と受給資格確認は、e-Gov電子申請に対応しています。郵送と来所でも出せます。支給要件照会も、来所、郵送、電子申請のいずれかで、電話は受け付けていません。例外は、特定一般の資格取得・就職の追加給付と、専門実践の賃金上昇の追加給付で、リーフレットに来所と郵送のみが書かれています。教育訓練支援給付金の受給資格確認は、本人が提出する必要があります。

失業保険(基本手当)と併用できますか?

専門実践の教育訓練支援給付金は、基本手当を受けられる期間は支給されません。基本手当の残日数がある間は、手続きをしていなくても出ません。基本手当が終わったあとに始まります。本体の教育訓練給付金との関係は、参照した資料に明記がなかったので、ハローワークで確かめてください。

税金がかかりますか?非課税ですか?

参照した厚生労働省の資料には、税金の扱いが書かれていませんでした。年末調整や確定申告での扱いは、税務署や税理士にご確認ください。この記事では、課税か非課税かは断定しません。

会社にバレますか?会社に知られたくないのですが。

一般教育訓練の支給申請は、書類一覧に事業主の証明がなく、本人がハローワークで手続きします。事業主の証明が必要なのは、専門実践で賃金上昇の追加給付を申請するときです。会社から学費の補助や手当を受けている場合は、経費から差し引く申告が必要になります。

期限を過ぎた、あとから申請したいときはどうなりますか?

期限後の扱いは、参照した資料に書かれていません。修了日の翌日から1か月以内などの期限は、郵送でも、消印が期限内であることが必要です。間に合わなかったときは、すぐ管轄のハローワークに事情を話して、出せる手続きがあるかを聞いてください。

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対象になるか、いくら出るか、いつまでに何を用意するか。 申請の可否で迷ったら、補助金を扱う専門家に確認するのが確実です。相談は無料です。

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免責事項: 本記事の内容は2026年10月時点で確認できた情報にもとづきます。給付率・上限額・対象講座・指定期間は見直される場合があるため、申請前に必ず厚生労働省・ハローワークの公式情報で最新の内容をご確認ください。

出典(一次情報)

この記事を書いた人
白木さん|元・自治体職員
制度をつくる側にいた元・自治体職員(産業振興)

市の産業振興課で補助金の設計・審査に関わってきました。「なぜこの要件があるのか」を制度の目的から説明できるのが強みです。窓口では伝えきれなかった制度の意図まで踏み込んで書きます。掲載内容は公募要領などの一次情報をもとに整理しています。

本記事は情報提供を目的としており、補助金の採択・交付を保証するものではありません。 補助上限額・補助率・締切等の内容は変更される場合があります。申請にあたっては、必ず 公式サイト・最新の公募要領をご確認ください。