海外の展示会に出る費用は、サービス業や小売業の事業者でも補助してもらえるのか。この補助金は、製造業を主として営む県内の中小企業者だけが対象です。業種で最初に線が引かれるので、申請書を書く前にここを確かめてください。
条件を満たせば、ブース出展料や通訳料、渡航費などの3分の2(既存の海外展開を広げる企業は2分の1)が補助されます。上限は新規が25万円、既存が20万円です。
海外販路開拓・拡大支援事業費補助金の要点まとめ
正式名:令和8年度海外販路開拓・拡大支援事業費補助金
だれが
- 申請者
- 県内の中小企業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 製造業を主として営む者
- 利用目的
- 海外の展示会・商談会・物産展への出展
- 対象地域
- 宮崎県内に本店または主たる事業所があること
- 従業員数
- 中小企業支援法上の中小企業者であること
いくら
- 補助上限額
- 25万円
- 補助率
- 2/3
いつ・どこへ
- 申請受付
- 追加募集は2026年12月11日まで(先着順)
- 事業の完了
- 令和9年3月19日まで
上限25万円と補助率2/3は、新規に海外展開に取り組む企業の区分です。既存の海外展開を広げる企業は、補助率1/2・上限20万円になります。この募集は、6月15日から9月30日までの募集に続く追加募集です。先着順で採択を審査し、採択金額が予算の上限に達した時点か12月11日のどちらか早い方で終わります。
うちの会社は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
「主たる事業所」は、登記簿や定款に書かれた所在地、または事業活動の拠点を指します。中小企業支援法の中小企業者は、業種ごとに資本金と従業員数の基準が決まっています。基準は業種によって異なるため、自社が当たるかは宮崎県企業振興課に確かめるのが確実です。ほかに、法人は従業員の個人住民税の特別徴収を実施しているか、始める誓約が要ります。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 製造業が主たる事業ではない
- ✕ 本事業の交付を2回以上受けた
- ✕ 同じ経費に別の補助金を受ける
- ✕ 今回の国に36か月以上輸出している
「本事業」には、前身の「ものづくり企業海外販路開拓・拡大支援事業費補助金」も含まれます。旧名称で受けた分も、回数に数えます。
新規と既存の線引きはどこにある?
区分で補助率と上限が変わります。交付要綱の定義は次のとおりです。
- 新規:どの国向けでも輸出実績が3年未満で、本事業(前身事業を含む)の交付を受けたことがなく、3年以内に輸出目的の国際展示会などへ出た経験もない
- 既存:今回出展する国向けの輸出実績が3年未満で、本事業(前身事業を含む)の交付が2回未満
つまり、一度でも本事業の交付を受けたか、3年以内に輸出目的の展示会へ出た経験があれば、新規ではなく既存になります。今回とは別の国に3年以上輸出している場合も、新規にはなりません。輸出実績は、実際に輸出した月を足し合わせて数えます。途中で途切れていても、合計が36か月に達すれば3年です。
今回の国に36か月以上輸出している場合と、交付を2回以上受けている場合は、対象外です。すでに実績のある国と、今回の輸出先の国が違えば、その国は対象になります。
区分は、申請前に自社で決めておく必要があります。迷うときは、企業振興課(0985-26-7114)へ電話で確かめることを勧めます。
いくら戻ってくる?
かかった経費の3分の2(既存は2分の1)です。千円未満の端数は切り捨てになります。上限に届くのは、新規で経費が約37.5万円以上、既存で40万円以上のときです。
- 新規:小さな展示会に出る。経費30万円 × 2/3 = 20万円
- 新規:大きな展示会に出る。経費45万円 × 2/3 = 30万円 → 上限の25万円
- 既存:別の国の展示会に出る。経費30万円 × 1/2 = 15万円
- 既存:渡航と輸送が重なる。経費50万円 × 1/2 = 25万円 → 上限の20万円
補助されるのは経費の一部なので、残りは自己負担です。支払いも先に自社で済ませ、補助金は事業が終わってから入ります。
何に使える?
対象にならないもの
- 交付決定より前に発注・契約した経費
- 補助事業に関係のない活動の経費
- 自社の人件費、事務所の家賃、光熱水費
- 振込手数料、租税公課
- 商品券、ポイント、仮想通貨など現金以外の支払い
- 令和9年3月19日より後に払った経費
- 展示会などに出ない単独の販促ツール作成・商品開発
対象になるもの
- ブース出展料・会場借上料
- 機器・設備のリース料・レンタル料
- 通訳料・翻訳料
- 渡航費(旅費)
- 展示品の輸送費
- 販促ツールの作成費
- 商品開発費
販促ツールの作成費と商品開発費は、展示会などへの出展に伴って使う場合に限ります。出展しない開発は、この制度では認められません。
旅費は、1回の出張につき原則1名分です。交通費は公共交通機関の最も低廉な区分が基準になります。宿泊費は1泊あたりの上限が決まっていて、宮崎県内の出張は1泊11,000円です。海外は国・地域ごとに別表で定められています。外注先は県内事業者への発注が原則で、県外に出すときは理由書を付けます。
申請の流れ
事前申請の制度です。交付決定の前に発注すると、原則として対象外になります。
- 出展先と経費の見積もりをそろえる(事業者→業者。複数の業者から取るのが原則)
- 必要書類を郵送か持参で出す(事業者→宮崎県企業振興課。12月11日午後5時必着)
- 採択の通知と交付決定を待つ(宮崎県→事業者。交付決定とは、補助額の上限が県から正式に通知されること)
- 出展して、令和9年3月19日までに支払いまで済ませる(事業者)
- 実績報告を出す(事業者→宮崎県。完了から30日後か令和9年4月20日の早い方まで)
- 確定通知のあと請求書を出す(事業者→宮崎県。補助金は精算払)
見積もりは、1件20万円(税込)未満なら1者でも構いません。5万円未満なら省略できますが、申請時は積算の根拠になる資料を付けます。
例外が1つあります。補助事業期間内に開かれる商談会などで、申込期限が交付決定の前に来るものは、先に申し込んでも対象になります。ただし採択で不採択になることもあります。
必要な書類
準備できた 0 / 10
納税証明書と履歴事項全部証明書は、交付申請日の前3か月以内のものです。特別徴収の確認書は前6か月以内のものを使います。個人事業主は、履歴事項全部証明書の代わりに住民票、決算書類の代わりに確定申告書を出します(交付要綱第6条)。社印の押印は要りません。郵送のときは、配達の記録が残る方法で送ってください。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に発注した:見積もりを取るだけなら問題ありません。契約や発注を先にすると、原則として対象外です。
- 支払いが期限に間に合わない:令和9年3月19日までに支払いを終える必要があります。クレジットカードは、口座からの引き落としが期限を過ぎると認められません。
- 証拠書類が足りない:見積書、発注書、納品書、請求書、振込伝票などを案件ごとにそろえます。不備があると、その経費は対象外です。
- 計画と実績が食い違う:申請書の計画、実績報告、実際の結果に相違があると、補助対象外になります。
- 要件を満たさない事由が後から分かった:採択後でも、補助金を交付しない、または返還を求めることがあります。
- 予算が先に尽きた:先着順の審査なので、12月11日より前に募集が終わることがあります。
報告のあとも続く義務
補助金を受けた後も、事業成果報告書を出します。取引が成立した件数などを、事業が完了した年度の翌々年度まで、毎年度終了後に報告します。帳簿と証拠書類の原本は、完了年度の終了後5年間、残しておきます。
よくある質問
製造業以外でも申請できますか?
申請できません。申請する人は、製造業を主として営む県内の中小企業者であることが要件の1つです。サービス業や小売業が海外の展示会に出る場合は、この制度の対象になりません。製造業が主たる事業かどうかで迷うときは、売上の構成などを整理したうえで、宮崎県企業振興課(0985-26-7114)へ事前に確かめてください。
新規と既存のどちらに当たるか分かりません。
見る点は3つです。輸出実績(新規はどの国向けでも3年未満、既存は今回の国向けが3年未満)、本事業と前身事業の交付実績(新規はなし、既存は2回未満)、3年以内の輸出目的の出展歴(新規はなし)です。区分で補助率と上限が変わるため、迷うときは申請前に企業振興課へ電話で確かめてください。
展示会の出展申込を、交付決定の前にしてもいいですか?
原則として、交付決定より前の発注や契約は対象外です。例外は、補助事業期間内に開かれる商談会などで、申込期限が交付決定より前に来る場合です。この場合は先に申し込んでも対象になります。ただし採択審査で不採択になることもあるため、申込期限が迫る展示会は、事前に企業振興課へ相談しておくと安心です。
以前に前身の補助金を受けたことがあります。
前身事業の「ものづくり企業海外販路開拓・拡大支援事業費補助金」の交付も、回数に数えます。本事業と合わせて2回以上受けている場合は、補助の対象外です。1回だけなら申請できます。受けた回数が分からないときは、過去の交付決定通知書を確認するか、企業振興課に問い合わせてください。
海外への渡航費は何人分まで対象ですか?
旅費の対象は、1回の出張につき原則1名です。交通費は公共交通機関の最も低廉な区分が基準で、上位の等級を使っても低廉な区分の運賃が上限になります。宿泊費は1泊あたりの上限が別表で決まっていて、海外は国・地域ごとに異なります。旅程に対象外の経費が混じるときは、按分して区分します。
見積書は何社分必要ですか?
発注ごとに、競争入札か複数の業者からの見積書が原則です。1件20万円(税込)未満なら1者でも構いません。5万円未満なら見積書は省略できますが、申請時は積算の根拠になる資料が要ります。複数の見積もりが取れない事情があるときは、理由を書いた書類(様式は任意)を事業計画書と実績書に付けます。
県外の業者に頼んでもいいですか?
県内事業者への発注が原則です。県外の事業者に発注するときは、理由書(様式は任意)を出します。委託契約を結ぶときは、委託の内容と金額を明記します。実績報告では、委託先の成果物の写しなども求められます。海外の現地業者を使う場合の扱いは、公式ページに記載がないため、企業振興課に確かめてください。
補助金はいつ振り込まれますか?
事業が終わってからの精算払です。実績報告を出し、県の審査で内容が認められると確定通知が届きます。そのあと請求書と通帳の写しを出すと、請求書の口座に振り込まれます。振込日の目安は、公式ページと要領に記載がありません。それまでの費用は、いったん自社で立て替える前提で資金を準備してください。
申請書類はどうやって出しますか?
郵送か持参です。電子申請は案内されていません。提出先は宮崎県庁8号館4階の企業振興課 企業成長推進担当で、期限は12月11日午後5時必着です。郵送のときは、配達証明など記録の残る方法を使います。応募期間が終わった後は受理されないため、余裕を持って送ってください。
他の補助金と併用できますか?
同じ経費に、県や国、市町村などの補助金・助成金を受けている、または受けることが決まっている場合は、応募できません。同じ展示会でも、別の経費を別の補助金に分けて申請できるかは、公式ページに記載がありません。併用を考えるときは、先に企業振興課へ相談してください。
補助金の額は、交付決定額より増えますか?
増えません。交付決定額は補助の限度額で、支払額を約束するものではありません。実際の額は、事業完了後の実績報告で計算し、交付決定額を上限に確定します。支出が申請額を超えても、決定額は増額されません。逆に経費が申請より少なければ、確定額は下がります。
追加募集の受付状況はどこで分かりますか?
公式ページには、受付状況は企業振興課に問い合わせるよう書かれています。先着順で予算の上限に達した時点で終わるため、締切の12月11日より前に終わる可能性があります。書類の準備に時間がかかるので、早めに電話で残りの枠を確かめ、提出の日程を決めるのが安全です。連絡先は0985-26-7114です。
