この記事で一次情報を確認した生ごみ処理機の助成金は、国の制度ではなく市区町村がそれぞれの予算でやっている補助金です。そのため、住んでいる場所で金額も条件も変わります。
ただ、金額を調べる前に確認すべきことがあります。年度の途中で受付を終える自治体があります。 令和8年度については、大津市が交付額の合計が予算の上限に達して受付を終了し、鹿児島市は予算上限に達して電気式・その他式とも受付を終了したと、それぞれの公式ページに書かれています。福岡市は電動生ごみ処理機の受付を、予算上限に達したため終了しています(堆肥化容器の受付締切は令和9年1月29日)。
一覧サイトで「◯◯市は上限2万円」という表を見て安心しても、==実際に自治体のページを開くと受付が終わっている、ということが起こりえます。 金額の一覧より、自分の自治体の公式ページを開いて受付状況を見るほうが先です。
そのうえで、この記事では「何を知っていれば調べるのが速くなるか」を整理します。ポイントは機種の区分と補助率の分母と再申請の制限の3つです。
助成額は「どの機種を買うか」で先に決まります
自治体の制度は、ほぼ例外なく機器の種類ごとに枠を分けています。同じ自治体の中でも、機種が違えば金額が8倍変わることがあります。
| 機種の区分 | 確認した助成額の範囲 | 実例 |
|---|---|---|
| コンポスト容器(電気を使わない堆肥化容器) | 2,500〜4,000円 | 福岡市 上限2,500円/大津市 上限4,000円(1申請2個まで)/鹿児島市 上限3,000円(1世帯2基まで) |
| 電動式(乾燥式) | 10,000〜30,000円 | 福岡市 上限10,000円/大津市 上限20,000円/廿日市市 上限30,000円 |
| 電動式(バイオ式) | 20,000円前後 | 福岡市 上限20,000円 |
| 区分を設けない自治体 | 15,000円前後 | 町田市 上限15,000円(種類を問わない) |
コンポスト容器と電動式で桁が違うのが分かります。数千円で買える容器に対しては数千円、数万円する電動機に対しては1〜3万円、という設計です。
自治体によっては、乾燥式とバイオ式で分けているところがあります。福岡市は乾燥式が上限10,000円、バイオ式が上限20,000円で、倍の差が付いています。バイオ式のほうが本体価格が高いためです。
一方、町田市のように機種を区別せず、種類を問わず上限15,000円とする自治体もあります。この場合、安いコンポスト容器を買っても購入額の範囲内でしか出ないので、結局は買った金額次第になります。
買う機種を決めてから自治体の枠を確認するのではなく、自治体の枠を見てから機種を決めるほうが得をすることがあります。乾燥式が10,000円、バイオ式が20,000円なら、迷っている人にとっては判断材料になります。
補助率の分母がばらばらです
上限額だけを見ていると誤算します。実際にいくら戻るかは、購入額に補助率を掛けた額と上限額の、小さいほうで決まります。
| 自治体 | 補助率 | 上限額 |
|---|---|---|
| 町田市(東京都) | 本体購入金額の4分の3以内 | 15,000円(100円未満切捨) |
| 福岡市 | 購入費の2分の1 | 容器2,500円/乾燥式10,000円/バイオ式20,000円 |
| 鹿児島市 | 購入価格の2分の1 | 電気式20,000円/その他式3,000円 |
| 廿日市市(広島県) | 購入額の2分の1 | 30,000円 |
| 泉佐野市(大阪府) | 購入金額の2分の1 | 30,000円 |
| 大津市(滋賀県) | 処理機は3分の1/容器は2分の1 | 処理機20,000円/容器4,000円 |
| 江東区(東京都) | 購入金額(税込)の2分の1 | 20,000円(100円未満切捨) |
主流は2分の1ですが、町田市は4分の3、大津市の処理機は3分の1と幅があります。
具体例で見てみます。5万円の電動乾燥式を買った場合、次のようになります。
- 町田市: 50,000円 × 3/4 = 37,500円 → 上限15,000円が適用され15,000円
- 廿日市市: 50,000円 × 1/2 = 25,000円 → 上限30,000円未満なので25,000円
- 大津市: 50,000円 × 1/3 = 16,666円 → 100円未満切捨で16,600円(上限20,000円未満)
- 福岡市: 50,000円 × 1/2 = 25,000円 → 上限10,000円が適用され10,000円
上限額が最も大きい廿日市市が、この4市の中では受取額も最大になりました。一方、補助率が最も高い町田市は、上限が低いため15,000円で頭打ちです。
つまり、安い機器なら補助率の高い自治体が有利、高い機器なら上限額の大きい自治体が有利という関係になります。5万円以上の機器を検討している方は、上限額のほうを見てください。
年度の途中で受付が終わる自治体があります
ここが最も見落とされやすい点です。町田市・大津市・鹿児島市・廿日市市・江東区のページには、予算の上限に達したら受付を終了すると書かれています。令和8年度について、公式ページに書かれていた状況は次のとおりです。
- 大津市: 令和8年度の受付は終了(交付額合計が予算の上限に達したため)。令和9年度の受付は令和9年4月1日からで、令和9年3月1日以降に購入したものが対象
- 鹿児島市: 「予算上限に達したため、生ごみ処理機器設置費補助金については令和8年度の受付を終了しました。(電気式・その他式ともに終了)」と告知
- 福岡市: 電動生ごみ処理機は予算上限に達して受付終了。生ごみ堆肥化容器の受付締切は令和9年1月29日(金)
福岡市のように、同じ制度の中でも枠ごとに終了時期が違うケースがあります。「福岡市は終了」ではなく「電動式は終了、容器は令和9年1月29日が締切」が正確です。
年度が替わって受付が再開されるまで待つ場合、購入日の下限にも注意が要ります。大津市は令和9年度分について「令和9年3月1日以降に購入したもの」が対象と案内しています。購入日がこの日より前だと、対象外になります。
再申請には「◯年空ける」制限があります
一度助成を受けたら、しばらく次が受けられない仕組みになっています。買い替えを考えている方は必ず確認してください。
| 自治体 | 制限 |
|---|---|
| 大津市 | 過去6年以内に補助金の交付を受けていないこと |
| 鹿児島市 | 交付決定から6年間は再申請不可(ダンボールコンポストは1年) |
| 福岡市 | 電動処理機は5年間/堆肥化容器は前回受給日の属する年度末まで |
| 江東区 | 過去3年以内に同一世帯が本区または他自治体から同種の助成を受けていないこと |
| 町田市 | 交付を受けた処理機(ダンボールコンポストを除く)の購入日から5年以内に購入したものは再申請不可。数量は生ごみ処理機1基、地上型容器1基、地中型・密閉バケツ型は原則1基、ダンボールコンポストは同一年度内に2基まで |
ここで挙げた5市のうち、大津市・鹿児島市は6年、福岡市と町田市は5年(電動処理機)です。
鹿児島市は「天災による故障等は例外として対象となる可能性がある」としています。制限期間内でも、火災や水害で機器が使えなくなった場合などは、相談の余地があるということです。あきらめる前に窓口へ問い合わせてください。
また、同一世帯で複数台は認めないのが基本です。町田市は生ごみ処理機1基まで、鹿児島市は電気式1世帯1基までと定めています。
江東区は過去3年と、比較的短い制限を設けています。ただし「本区または他自治体から同種の助成を受けていないこと」という書き方になっている点に注意してください。引っ越し前の自治体で助成を受けていた場合も、期間内なら対象外になります。
「モニター調査への協力」を条件にする自治体があります
見落とされやすい要件です。補助を出す代わりに、使用状況の報告を求める自治体があります。
廿日市市は、対象者の要件に「購入後のモニター調査に協力できる者」を入れています。江東区も「アンケート調査に協力できる方」を条件にしています。
廿日市市のモニター期間は購入後約1年間です。江東区は後日「利用状況調査」(アンケート)が送られてきます。ただし条件を満たせない場合の扱いは、ページに書かれていませんでした。申請前に自治体に何を求められるかを確認してください。
予算の残り具合を告知している自治体もあります
年度途中で尽きる制度なので、残りの状況を公開している自治体があります。
廿日市市は令和8年度の受付について、ページの見出しに「残りわずか」と表示し、「予算額が残りわずかとなっています。予算上限に達した時点で受付を終了します」と書かれています。受付が続いているかは市のページで確かめてください。受付期間は令和9年2月26日(金)までと書かれていますが、予算に限りがあるため期間内でも受付を終了することがあるとされています。
江東区は先着順であることを明示しています。
こうした告知が出ている自治体では、買う前に窓口へ電話して枠が残っているかを確認するのが確実です。買ってから「もう終わっていました」となっても、購入代金は戻りません。
申請の順序と必要書類
申請の順序は自治体で違います。買ってから申請する後払い型と、買う前に申請が必要な前払い型があるため、先に確認してください。
- 買う前に申請が必要: 廿日市市は「必ず購入前に申請してください。購入後の申請は受付できません」としています。福岡市の電動生ごみ処理機も、購入前に事前認定を受ける手順です
- 買ってから申請: 町田市(購入日から12か月を経過する日まで)、鹿児島市(購入後3か月以内)、泉佐野市(購入後1年以内)、江東区(購入後6か月以内)、福岡市の堆肥化容器(令和9年1月29日まで)
購入日にも下限があります。大津市は令和9年度分について、令和9年3月1日以降に購入したものが対象です。
必要書類は自治体でほぼ共通しています。
- 交付申請書(自治体の様式)
- 領収書の写し。宛名が申請者本人になっていることを求められるので、家族名義やネット通販の「ご注文者名」の扱いは事前に確認してください
- 保証書の写し、または製品名・型番が分かる書類
- 振込先口座が分かるもの(通帳の写し、またはキャッシュカードの写し)。名義は申請者本人であることが原則です
- 市税の滞納がないことの確認(申請書での同意か、納税証明書)
町田市は申請書(第1号様式)・請求書(第3号様式)・領収書の写し・保証書の写しの4点を必須としています。福岡市の堆肥化容器は、適格請求書やレシートでの申請ができません。
領収書と保証書は、届いた箱を開ける前に確保しておいてください。 捨ててしまうと再発行できないケースがあり、それだけで申請できなくなります。
対象にならない機器
どの自治体もいくつか除外規定を置いています。共通するものを挙げます。
- ディスポーザー(シンクに取り付けて生ごみを粉砕し下水に流す装置)。町田市は明確に除外しています。生ごみを減らすのではなく下水に流すだけなので、減量の趣旨に合わないためです
- 粉砕機(ディスポーザーを除く)のみの機器。生ごみを細かくするだけで堆肥化・減量の機能がないものは、多くの自治体で対象から外れます
- 中古品・個人取引での購入。町田市は直接民間業者から購入した新品に限り、大津市は中古品・レンタル品・分割購入を対象外とし、江東区はオークションやフリーマーケットなどの個人取引・転売による購入を対象外としています
- 事業用の機器。飲食店や事業所で使うものは、別の事業者向け制度になります。事業系の生ごみ処理機については 志摩市の事業系生ごみ処理機設置助成金 のような制度が別に用意されています
また、堆肥を有効活用できることを条件にしている自治体があります。大津市は「堆肥の有効活用が可能」であることを対象者の要件に挙げています。マンションで庭がない場合など、条件に合うかを確認してください。
自分の自治体の制度を調べる手順
網羅した一覧は作りません。金額が年度で変わり、受付状況が日々変わるためです。代わりに、確実に正しい情報にたどり着く手順を示します。
- 「<市区町村名> 生ごみ処理機 補助金」で検索する。 制度があれば自治体の公式サイト(lg.jp)が上位に出ることが多いです。
- ページの一番上を見る。 大津市や鹿児島市のように、受付終了の告知がページのタイトルや冒頭に出ていることがあります。金額の表だけ見て判断しないこと
- 年度の表記を確認する。 「令和8年度」と書いてあるか。前年度のページが検索に残っていることがよくあります
- 機種の区分を確認する。 買おうとしている機器がどの枠に入るか。乾燥式かバイオ式かで倍違うことがあります
- 見つからない場合は担当課に電話する。 窓口はごみ減量を担当する課です。この記事の自治体では、大津市が廃棄物減量推進課、廿日市市が循環型社会推進課、町田市が環境政策課、鹿児島市が資源政策課、江東区が清掃リサイクル課でした。代表番号にかけるときは「生ごみ処理機の購入補助について」と用件を伝えてください
制度名は「生ごみ処理機器購入助成金」「生ごみ減量化機器等購入費補助金」「家庭用生ごみ処理機器の購入助成」など自治体でばらばらなので、制度名ではなく「生ごみ処理機」で検索するのがコツです。
よくある質問
生ごみ処理機の助成金はいくらもらえますか?
機種と自治体で変わります。この記事で確認した自治体では、コンポスト容器が2,500〜4,000円、電動式が10,000〜30,000円が上限でした。補助率は2分の1が主流ですが、町田市は4分の3、大津市の処理機は3分の1です。実際の額は「購入額×補助率」と「上限額」の小さいほうになります。
国の制度はありますか?
この記事で一次情報を確認した制度は、すべて市区町村の独自制度です。住んでいる自治体に制度がなければ、助成は受けられません。
買ってしまった後でも申請できますか?
自治体によります。町田市・鹿児島市・泉佐野市・江東区は購入後に申請する方式です。一方、廿日市市は購入前の申請が必須で、購入後の申請は受け付けていません。 福岡市も電動生ごみ処理機は購入前の事前認定が必要です。申請期限は、町田市が購入から12か月以内、鹿児島市が3か月以内、泉佐野市が1年以内、江東区が6か月以内で、大津市は令和9年度分なら令和9年3月1日以降の購入が対象です。
一度もらったら、もう使えませんか?
一定期間が空けば再び申請できます。大津市は過去6年以内、鹿児島市は6年間、福岡市の電動処理機は5年間が制限期間です。ダンボールコンポストのように制限が1年と短いものもあります。壊れて買い替える場合は、前回の交付決定日を確認してください。
引っ越したら、また申請できますか?
自治体によります。別の自治体に引っ越した場合の扱いは自治体の書き方次第です。ただし江東区は「本区または他自治体から同種の助成を受けていない方」と定めており、引っ越し前に受けていた場合も3年間は対象外です。転居して申請する場合は、この書き方になっていないかを確認してください。
助成金の申請でよく落ちる理由は何ですか?
各自治体のページに注意として書かれているのは、領収書の宛名が申請者と違う、対象外の機器(ディスポーザー・粉砕機・中古品)を買っている、前回の交付から制限期間が明けていない、受付がすでに終了している、といった点です。買う前に自治体のページを直接開いてください。
