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大分市の中小企業向け補助金一覧。使える制度を目的別に整理

#地域補助金#大分県#大分市#知的財産#事業承継
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大分市内の中小企業が使える補助金は、ひとつではありません。知的財産の出願、BCP策定、事業承継、人材育成、設備投資、創業——目的ごとに、複数の制度が用意されています。この記事では、大分市の中小企業向け補助金を目的別に整理し、なかでも4つの支援メニューをまとめた「中小企業者経営力強化促進補助金」を軸に、いつ・何に使えるかを解説します。

大分市の中小企業向け補助金、まず全体像

大分市が実施している中小企業向けの主な補助金は、次のとおりです(2026年9月時点、公募中のもの)。

制度名主な用途補助上限額
中小企業者経営力強化促進補助金(知的財産権取得促進事業)特許・実用新案・意匠・商標の出願費用20万円
中小企業者経営力強化促進補助金(BCP等策定等支援事業)事業継続計画(BCP)の策定・訓練30万円
中小企業者経営力強化促進補助金(事業承継等支援事業)事業承継・M&Aの専門家費用50万円
中小企業者経営力強化促進補助金(人材育成応援事業)社員研修・DX研修の費用30万円(1事業者あたり)
中小企業者設備投資補助金設備投資全般(脱炭素化促進コースは対象拡大)150万円(脱炭素化促進は300万円)
創業者応援事業補助金創業時の初期費用120万円
企業立地促進助成金市内への設備投資・新設立地5億円(単年度上限2億円)
商店街活性化事業補助金商店街のイベント・共同施設整備等100万円
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このうち、知的財産・BCP・事業承継・人材育成の4つをひとつの制度名でまとめたのが「中小企業者経営力強化促進補助金」です。既存の事業を強くしたい・守りたいという目的の企業は、まずこの4メニューから検討することになります。一方、設備投資そのものが目的なら「中小企業者設備投資補助金」これから創業するなら「創業者応援事業補助金」が候補です。以降は、中小企業者経営力強化促進補助金を中心に、それぞれ何に使えて、いくらもらえるかを見ていきます。

中小企業者経営力強化促進補助金とは。4メニューの中身

大分市中小企業者経営力強化促進補助金は、知的財産・BCP・事業承継・人材育成という4つの経営課題を、1つの制度名でまとめた補助金です。使える経費区分がメニューごとに分かれており、申請時にどれか(または複数)を選びます。

対象地域は大分県大分市。申請できるのは、市内に事業所を持つ中小企業者(法人・個人事業主とも可)です。4メニューとも基本要件は共通します。

  • 大分市内に住所・事業所(法人は本社または支社等)があること
  • 大分市税を滞納していないこと
  • 市内で継続して1年以上事業を営む中小企業者であること
  • 暴力団関係者でないこと

補助上限額は最も高いメニューで50万円(事業承継等支援事業)。補助率はメニューにより2分の1または3分の2で、人材育成のDX研修だけ3分の2に上がります。申請受付は通年(4月1日〜翌年3月17日または3月31日)ですが、予算額に達した時点で締め切られる先着順の運用です。

4メニューの補助率・上限額を比較する

自社がどのメニューを使えそうか、まずは全体像を表で比較します。

メニュー対象経費の例補助率補助上限額
知的財産権取得促進事業出願料・弁理士報酬など2分の1特許権・実用新案権: 20万円/件/意匠権・商標権: 10万円/件
BCP等策定等支援事業謝金・手数料・訓練の会場借上料等3分の2BCP策定・改定: 30万円/事業継続力強化計画: 5万円/机上訓練・実動訓練: 各15万円
事業承継等支援事業譲渡・譲受にかかる業務委託費3分の250万円
人材育成応援事業研修費・講師謝礼・受講料等2分の1(DX研修は3分の2)研修対象者1人あたり10万円(1事業者30万円まで)
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4メニューとも、予算額に達した時点で受付を締め切ります。申請期間は「通年」ですが、実質は先着順に近い運用です。使いたいメニューが決まったら早めに動いてください。

メニュー①知的財産権取得促進事業:特許・実用新案・意匠・商標の出願費用

対象経費は、特許権・意匠権・商標権なら出願料・電子化手数料・弁理士報酬です。実用新案権はこれに登録料(3年間分のみ)が加わります。消費税・源泉徴収税は対象外。1取引10万円(税抜)超の現金払いも原則対象外です。

異なる業態で費用感をシミュレーションすると、次のようになります。

  • 製造業が新製品の特許を出願: 出願料・電子化手数料・弁理士報酬で合計31.6万円。補助は15.8万円(上限20万円以内で全額対象)
  • 雑貨・アパレル小売業が商品デザインを意匠登録: 弁理士報酬15万円+出願料1.6万円=16.6万円。補助は8.3万円
  • 飲食チェーンが屋号のロゴを商標登録: 出願料1.2万円+弁理士報酬10万円=11.2万円。補助は5.6万円

出願手続きは弁理士の専門領域です。この補助金が戻すのは、弁理士に払った費用の半分と考えてください。

メニュー②BCP等策定等支援事業:策定から訓練まで段階別に補助

BCP等策定等支援事業は、計画づくりから訓練実施まで4つの区分に分かれて上限額が設定されています。補助率はいずれも3分の2です。

  • BCP(事業継続計画)の策定・改定: 上限30万円
  • 事業継続力強化計画の策定・改定: 上限5万円
  • 机上訓練の実施: 上限15万円
  • 実動訓練の実施: 上限15万円

コンサルタントの謝金や資料の製本費で45万円かけてBCPを策定したとします。3分の2で30万円。ちょうど上限です。事業継続力強化計画なら、申請代行手数料も対象経費に入ります。ただし上限5万円なので、支出7.5万円を超えた分は自己負担です。

メニュー③事業承継等支援事業:譲渡・譲受双方の専門家費用を補助

このメニューは、事業を譲渡する側・譲受する側の双方が対象になり得ます。対象経費は、初期診断・企業価値算定・契約書作成・デューデリジェンス(譲受側)などの業務委託費です。補助率3分の2、上限50万円。譲受側が中小企業者でない個人なら、大分県後継者人材バンクへの登録が条件です。

企業価値算定と仲介手数料で100万円を支出したとします。3分の2なら66.7万円ですが、上限50万円で頭打ち。75万円を超える支出は、増えた分がそのまま自己負担になります。

国にも事業承継を支援する補助金があります。あわせてこちらの記事で解説しています。

あわせて読みたい事業承継補助金をわかりやすく。4つの枠と誤解されがちな金額全国の事業者が対象です。事業を引き継ぎが対象で、上限は最大2,000万円。通年で受け付けています。対象になる経費と、申請の進め方を整理しました。20分で読めます

メニュー④人材育成応援事業:社員研修・DX研修の費用を補助

自主研修(社内で企画)と外部研修(外部機関に参加)のどちらも対象です。補助率は2分の1、DX研修だけ3分の2に上がります。上限は2段階。「研修対象者1人あたり10万円、1事業者につき30万円まで」です。

社員3名にDX研修を受けさせるとします。1人15万円で合計45万円。3分の2なら1人10万円で、ちょうど上限。3名分で30万円が補助され、1事業者の上限30万円にも一致します。社員4人目からは補助が増えません。

4つのメニューを同時に使えるのか。公式ページに明確な記載はありません。経費区分が独立しているため、組み合わせる余地はあります。

経営力強化促進補助金だけで足りないとき:他の大分市の制度

「4メニューのどれにも当てはまらない」「もっと大きい設備投資をしたい」という場合は、大分市の別の制度も検討できます。

中小企業者設備投資補助金

経営の改善・革新・競争力強化のための設備投資が対象です。補助率2分の1、上限150万円。脱炭素化を促進する設備を導入する場合は「脱炭素化促進コース」で上限300万円に拡大します。申請期間は令和8年5月1日から予算上限に達するまでです。経営力強化促進補助金の4メニューが小口の経費区分(出願費用・研修費用など)を対象にするのに対し、こちらは設備投資そのものが対象という違いがあります。

創業者応援事業補助金

これから大分市内で創業する方、または創業後5年未満の方向けです。対象経費は事業所賃借料・事業所改修費用・法人登記等にかかる経費・販売促進等にかかる経費。補助率は通常2分の1ですが、女性・35歳未満または55歳以上のシニアは3分の2に上がります。上限120万円。申請には「特定創業支援等事業による支援」を受けて証明書を取得していることが条件で、これは市の創業支援窓口で事前に相談しておく必要があります。申請期間は令和8年4月14日〜12月15日、毎月第3火曜日締切で翌月上旬に審査される運用です。

企業立地促進助成金

市内への設備投資をともなう新設・増設が対象で、規模が大きい投資向けです。上限は最大5億円(単年度上限2億円)。経営力強化促進補助金や設備投資補助金とは桁違いの規模で、工場の新設・大型設備の導入といった投資を検討している事業者向けの制度です。

商店街活性化事業補助金

商店街が行うイベントや共同施設整備が対象です。上限100万円。個々の店舗ではなく、商店街として組合・団体で申請する制度である点が、他の制度と異なります。

経営力強化促進補助金の4メニューが「経営基盤の強化」に特化しているのに対し、これらは「設備投資そのもの」「創業」「立地」「商店街単位の取組」と、対象がより具体的です。自社の目的がどちらに近いかで、見る制度が変わります。

目的別・どの制度を見ればいいか

  • 特許・商標を出願したい、BCPを作りたい、事業を継ぎたい、社員研修をしたい → 中小企業者経営力強化促進補助金(4メニューから選択)
  • 機械・設備そのものを入れ替えたい → 中小企業者設備投資補助金
  • これから大分市内で開業する、開業して5年未満 → 創業者応援事業補助金
  • 工場の新設・大型の設備投資を計画している → 企業立地促進助成金
  • 商店街として共同でイベント・施設整備をしたい → 商店街活性化事業補助金

大分県・国の制度もあわせて確認する

大分市の制度だけでなく、大分県や国が実施する制度もあわせて確認すると、より自社に合う支援が見つかることがあります。 大分市の経営力強化促進補助金(事業承継等支援事業)は上限50万円ですが、国の事業承継・M&A補助金は枠によって上限が数百万円〜2,000万円と規模が大きく、より本格的なM&A・専門家活用を検討する場合はあわせて確認する価値があります。

同様に、大分市の設備投資補助金(上限150万円・300万円)で足りない大規模な設備投資は、国の省力化投資補助金(上限1億円)やものづくり系の補助金も選択肢になります。「まず大分市の制度で小さく始め、規模が大きくなったら国の制度も検討する」という順番で探すと、選択肢を見落としにくくなります。

大分市の中小企業支援窓口

制度の選び方に迷ったときは、大分市の窓口に直接相談するのが確実です。

  • 創業経営支援課: 経営力強化促進補助金・設備投資補助金・創業者応援事業補助金の相談窓口です(電話: 097-537-5875)
  • おおいた中小企業支援ポータル: 大分市を含む大分県内の補助金・支援施策を横断的に確認できるサイトです
  • 商工会議所・商工会: 国の補助金(持続化補助金など)を申請する際に必須の相談窓口も兼ねています

複数の制度を同時に検討している場合は、まず創業経営支援課に電話やメールで相談内容を伝えると、担当課へ的確につないでもらえます。

申請の流れとタイミング:契約・研修開始「14日前」が隠れ期限

流れは4メニュー共通です。「交付申請(事前申請)→ 交付決定 → 事業実施 → 実績報告」の順で進みます(交付決定とは、採択の後に届く「補助金を出します」という正式な通知のことです。この通知より前に発注・契約した費用は対象外になります)。手続きはオンライン申請システムか、窓口持参・郵送です。

  • 事前申請: 出願・研修・訓練・業務委託などの開始予定日の14日前までに申請するのが原則です
  • 事後申請: 知的財産権取得促進事業・人材育成応援事業・BCP等策定等支援事業の事業継続力強化計画は、事業完了日から30日以内(または令和9年3月31日のいずれか早い日)までの事後申請も選べます
  • 事前申請のみ: BCPの策定・訓練、事業承継等支援事業は事前申請だけで、事後申請の仕組みがありません

契約や研修の申し込みを先に進めると、交付決定前の支出として対象から外れます。特許出願や研修申込を考え始めた時点で、まず創業経営支援課に相談してください。事前申請の段取りを確認してから契約に進みます。

申請前チェックリスト

どの制度を使う場合でも、共通して確認しておきたい点をまとめます。

当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5

特に「予算額に達した時点で締切」という制度が多いのが、大分市の中小企業向け補助金の特徴です。 通年受付だからと油断せず、使いたい制度が決まったら早めに動くことが、他の自治体の制度よりも重要になります。

よくある質問

大分市外に本社がある企業でも対象になりますか?

要件は「大分市内に住所・事業所(法人は本社または支社等)を有すること」です。市内に支社や事業所があれば、本社が市外でも対象になり得ます。詳細な判定は創業経営支援課で確認してください。

4つのメニューは同時に申請できますか?

各メニューは対象経費も上限額も独立しています。知的財産権の出願と人材育成の研修を、同じ年度に別々に申請すること自体は想定された使い方です。

経営力強化促進補助金と設備投資補助金、どちらを使えばいいですか?

目的で決まります。知的財産の出願・BCP策定・事業承継・人材育成のいずれかであれば経営力強化促進補助金、設備投資そのものが目的であれば中小企業者設備投資補助金です。両方に当てはまる取組みがある場合は、経費区分を分けて別々に検討してください。

大分県の補助金と大分市の補助金、両方使えますか?

制度ごとに対象経費が独立していれば、併用できる場合があります。ただし同一経費への重複申請はできません。大分県の制度(省力化・生産性向上支援補助金など)と大分市の制度を組み合わせたい場合は、経費区分をどう分けるか、それぞれの窓口に事前に相談しておくことをおすすめします。

大分市で創業予定ですが、どの補助金から検討すればいいですか?

創業前後の場合は、まず創業者応援事業補助金(上限120万円)を確認してください。事業所賃借料・改修費・登記費用など、創業初期に必要な経費が幅広く対象になります。創業後、経営基盤を強化したい段階になったら、中小企業者経営力強化促進補助金の4メニューを検討する、という順番が自然です。

予算がなくなったかどうかは、どこで確認できますか?

大分市の公式サイトの各制度ページに、受付状況が随時更新されます。予算に近づくと「受付を締め切りました」といった告知が出るため、使いたい制度が決まったら、公式サイトを定期的に確認するか、創業経営支援課に電話で残り予算の目安を問い合わせるのが確実です。

個人事業主でも申請できますか?

はい。中小企業者経営力強化促進補助金・設備投資補助金・創業者応援事業補助金のいずれも、個人事業主を含む「中小企業者」を対象としています。法人化していない小規模事業者でも、要件を満たせば申請できます。

補助金は課税対象になりますか?

補助金は原則として法人税・所得税の課税対象になります(収入として計上する必要があります)。受け取った補助金をそのまま自由に使えるわけではなく、税務上の扱いは顧問税理士に確認しておくことをおすすめします。

大分市外への転出を予定している場合でも申請できますか?

申請時点で大分市内に住所・事業所があれば申請できますが、事業実施中に市外へ転出すると、要件を満たさなくなるおそれがあります。転出の予定がある場合は、申請前に創業経営支援課へ相談してください。

問い合わせ先: 大分市 商工労働観光部 創業経営支援課(電話: 097-537-5875)

主な用途 | 補助上限額について、専門家に相談する

対象になるか、いくら出るか、いつまでに何を用意するか。 申請の可否で迷ったら、補助金を扱う専門家に確認するのが確実です。相談は無料です。

この補助金の専門家に相談する

免責事項: 補助率・補助上限額・申請要件などの制度内容は、年度ごとの予算や公募要領の改定により変更される場合があります。申請前に必ず大分市公式ページで最新情報をご確認ください。

出典(一次情報)

この記事を書いた人
まっさん。|元経営者
補助金で会社を立て直した元経営者

補助金で会社を立て直した元経営者。資金繰りに悩んだ末に補助金を活用して事業を再建した経験から、中小企業・個人事業主が“本当に使える補助金”とその活かし方を発信しています。掲載内容は公募要領などの一次情報をもとに整理しています。

本記事は情報提供を目的としており、補助金の採択・交付を保証するものではありません。 補助上限額・補助率・締切等の内容は変更される場合があります。申請にあたっては、必ず 公式サイト・最新の公募要領をご確認ください。