東京の勤め先を辞めて、長野県の北の端にある栄村へ移る。引っ越しの前に決めておきたいのは仕事で、次に気になるのが費用です。
栄村はこの2つを後押しするため、東京圏・愛知県・大阪府から移住して就業か創業をした人に、単身60万円・2人以上の世帯100万円を交付します。18歳未満の子を連れて移るときは、子1人につき100万円が加わります。申請の受付は令和8年4月1日から12月28日までで、転入から3か月以上1年以内に申請する必要があります。
栄村UIJターン移住支援補助金の要点まとめ
正式名:栄村UIJターン就業・創業移住支援事業補助金
だれが
- 申請者
- 個人(移住した本人。2人以上の世帯でも代表の1人が申請)
- 対象業種
- 指定なし(個人が申請)
- 利用目的
- 東京圏等からの移住に伴う就業・創業の支援
- 対象地域
- 長野県栄村
- 従業員数
- 規定なし(個人が申請)
いくら
- 補助上限額
- 単身60万円/2人以上の世帯100万円+18歳未満の子1人100万円
- 補助率
- 定額(世帯構成で決まる)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月1日〜2026年12月28日(予算の上限に達すると予告なく終了)
自分は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
東京圏は埼玉・千葉・東京・神奈川の4都県です。5年の数え方は、住民票を移す直前の10年間のうち通算5年以上、その地域に住み、かつ働いていた期間になります。会社員だった期間は、雇用保険に入っていた期間に限ります。東京圏等の大学に通い、そのまま東京圏等の企業に就職した場合は、通学の期間も5年に通算できます。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 過去10年以内に世帯で受給済み
- ✕ 同じ趣旨の別の補助金の対象
- ✕ 転勤・出向で勤務地が変わっただけ
- ✕ 申請が転入から1年を過ぎている
過去の受給は、全額を返還した場合や、当時18歳未満だった人が5年以上たって18歳以上になり村長が認めた場合を除きます。国・県・村の同じ趣旨の事業から支給を受けられるときも、この補助金は出ません。
仕事は、どの形なら認められる?
就業の要件は4つの型に分かれ、どれか1つに当てはまれば足ります。
- 一般の就業:長野県が運営する求職者向けサイトに載っている求人に応募して採用された人。週20時間以上の無期雇用で、勤務地は東京圏以外。応募日は、その求人が移住支援金の対象として載った日以降であることが条件です。
- 専門人材:内閣府の「プロフェッショナル人材事業」か「先導的人材マッチング事業」を通じて、長野県内で就業した人。
- テレワーカー:自分の意思で移住し、移住前の仕事を続ける人。週20時間以上のテレワークで、原則として恒常的に通勤しないことが条件です。
- 関係人口:栄村に通学・通勤・居住した経験や、ふるさと納税・地域活動への参加歴があるなどと村長が認めた人。そのうえで、県の基準を満たす企業等への就業、農林水産業、家業の従事のいずれかに当たる必要があります。
就業先の代表者や役員と3親等以内の親族に当たるかどうかを書く欄が、申請書と就業証明書にあります。
創業の場合は、長野県の創業支援金の交付決定を受けていることが前提です。村への申請は、その交付決定の日から1年以内に出します。
いくらもらえる?
世帯の人数で決まり、かかった費用の多寡は関係しません。2人以上の世帯でも、申請者を含む全員が転入後3か月以上1年以内であることが条件です。
- 単身で移住:60万円
- 夫婦2人で移住:100万円
- 夫婦と18歳未満の子1人:100万円 + 100万円 = 200万円
- 夫婦と18歳未満の子2人:100万円 + 100万円 × 2人 = 300万円
子どもの加算は、申請日が属する年度の4月1日時点で18歳未満の世帯員を連れて転入した場合に付きます。2人以上の世帯には、移住元で同じ世帯だったことと、申請時にも同じ世帯であることも求められます。
申請の流れ
- 栄村に転入して住民票を移す(申請者。この日から3か月以上たってから申請します)
- 仕事を決める、または創業の準備をする(申請者→就業先。創業は県の創業支援金の交付決定が先です)
- 申請書類を村に出す(申請者→栄村 商工観光課。提出期限は村長が別に定め、受付は12月28日まで)
- 村が審査して県へ交付申請する(栄村→長野県)
- 交付決定兼確定通知を受け取る(栄村→申請者)
- 請求書を出して受け取る(申請者→栄村)
予算の上限に達した場合は、申請の途中でも予告なく受付が終わります。
必要な書類
準備できた 0 / 8
就業証明書・要件証明書は、就業の型で様式が分かれます。様式第2号はマッチングサイト経由か専門人材、第2号の2はテレワーカー、第2号の3は関係人口の場合です。創業の場合は証明書の代わりに、創業支援金の交付決定通知書を出します。
様式第1号には、ほかの添付書類も挙がっています。
- 移住元で通算5年以上、直前の連続1年間に在住した証明(住民票の除票の写しなども可)
- 通算5年以上、直前の連続1年間に就労した証明(雇用保険の加入なら退職証明書と離職票など。法人経営者・個人事業主なら開業届出済証明書と納税証明書など)
- 2人以上の世帯のとき、移住元・移住先とも同じ世帯で、各人の転入日が分かる書類。18歳未満の子を連れるときは、子の人数と生年月日が分かる書類
- 通学期間を通算するとき、卒業証明書など
- 関係人口で申請するとき、関係人口に当たると確かめられる書類
振込先は申請者本人名義の口座に限ります。様式第1号の記入欄は、5年分の住所と就労先の履歴を書く形です。取りそろえる書類は多いため、転入前から集めておくと間に合います。ほかに必要な書類は、申請の前に商工観光課(電話 0269-87-3355)で確かめてください。
もらったあとに返すことになるのは、どんなとき?
- 3年たたずに村を出た:交付申請日から3年未満で村外へ転出すると全額返還です。3年以上5年以内なら半額です。
- 3年たたずに仕事を辞めた:要件を満たす職を3年未満で辞めた場合も全額返還で、3年以上5年以内なら半額です。テレワーカーは対象外の扱いです。
- 不正があった:偽りその他不正の手段で受け取った場合は全額返還です。創業支援金の交付決定が取り消されたときも全額返還になります。
- 返還が免除になる例外:就業先の倒産・災害・病気などのやむを得ない事情があると村長が認めたときは返還しません。村内に住み続け、1年以上5年以内に辞めてから3か月以内に別の要件を満たす職に就いたときも同じです。
3年を過ぎるまでは、転出も転職も返還に直結するため、移住後の暮らし方を決めてから申請すると整理しやすくなります。
よくある質問
愛知県や大阪府から移住しても対象になりますか?
対象になります。移住元の範囲は、埼玉・千葉・東京・神奈川の東京圏に加えて、愛知県と大阪府です。住民票を移す直前の10年間のうち通算5年以上、その地域に住んで働いていたことが条件で、直前には連続して1年以上の在住・就労も要ります。就労の起算日は住民票を移す3か月前まで遡れますが、在住の期間は遡れません。自分の経歴が当てはまるか不安なときは、職歴の一覧を持って商工観光課に相談すると確かめやすくなります。
申請はいつまでにすればいいですか?
受付は2026年4月1日から12月28日(月)までです。ただし2つの期限があります。1つは転入後3か月以上1年以内という申請できる期間で、もう1つは予算の上限に達したときの打ち切りです。受付は申請順で、上限に達すると予告なく終わります。要綱には書類の提出期限は村長が別に定めるとあるため、転入の時期が決まったら早めに村へ連絡して、いつ出せるかを確かめておくと安心です。
子どもがいると金額はどう変わりますか?
2人以上の世帯は100万円で、18歳未満の世帯員を連れて移住するときは、子1人につき100万円が加わります。夫婦と子1人なら200万円、子2人なら300万円です。加算を受けるには、申請日が属する年度の4月1日時点で18歳未満の世帯員を連れて転入していることが条件になります。その子も2人以上の世帯の要件を満たしている必要があるため、転入の時期は世帯全員でそろえてください。
世帯で申請するときの条件は何ですか?
申請者を含む2人以上の世帯員について、5つの条件がすべて必要です。移住元で同じ世帯だったこと、申請時にも同じ世帯であること、全員が県と村の要綱の施行後に移住したこと、全員が転入後3か月以上1年以内であること、全員が反社会的勢力と関係がないことです。世帯員の1人でも転入から1年を過ぎていると、世帯での申請はできません。家族の転入日は、住民票で確かめておくと間違いがありません。
就業先はどんな会社でもいいのですか?
一般の就業では、長野県の求職者向けサイトに掲載された求人に応募して採用される必要があります。週20時間以上の無期雇用で、勤務地は東京圏以外です。応募日は、その求人が移住支援金の対象として載った日以降でなければなりません。転勤や出向ではなく新規の雇用であることと、5年以上勤める意思も条件です。内定後に求人が対象かどうかを確かめるのではなく、応募の前に確かめる順番にしてください。
移住前の仕事をテレワークで続けても対象になりますか?
条件を満たせば対象になります。所属先から命じられた移住ではなく、自分の意思で移住して、栄村を生活の本拠にする必要があります。移住後は週20時間以上のテレワークをし、原則として恒常的に通勤しないことも条件です。国のデジタル田園都市国家構想交付金(地方創生テレワーク型)などの取組で、所属先から資金提供を受けている場合は対象外です。所属先の制度に当たるかどうかは、会社に確かめてください。
創業で申請するときは何が要りますか?
長野県の創業支援金の交付決定を受けていることが前提です。村への申請は、その交付決定の日から1年以内に出します。この間に創業支援金の交付決定が取り消されると、移住支援金は全額返還になります。創業支援金は県が実施する別の補助金で、申請先も条件も違います。県の手続きと村の申請の時期がずれやすいため、スケジュールを両方の窓口に伝えておくと進めやすくなります。
大学に通っていた期間は5年に数えられますか?
数えられる場合があります。東京圏等に住み、東京圏等の大学等に通い、そのまま東京圏等の企業等に就職した人は、通学していた期間を就労の5年に通算できます。通算できるのは、住民票を移す直前の10年間のうちの5年分を数えるときです。直前の1年以上の連続した就労には、通学の期間は入りません。就労期間は3か月以内の空白なら連続とみなされます。
過去に別の自治体で移住支援金をもらったことがあります。
過去10年以内に、申請者を含む世帯員として移住支援金を受け取っていると、原則として対象外です。例外は2つあります。移住支援金を全額返還した場合と、過去の申請時に18歳未満だった世帯員が5年以上たって18歳以上になり、村長が認めた場合です。自分や家族が受給したことがあるかどうかは、移住元の市町村に記録を問い合わせると確かめられます。
外国籍でも申請できますか?
在留資格が決まっています。日本人のほか、永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者、特別永住者のいずれかの在留資格を持つ外国籍の人が対象です。そのほかの在留資格では申請できません。暴力団等の反社会的勢力と関係がないことも、国籍に関係なく全員に求められます。自分の在留資格が当てはまるかは、在留カードで確かめられます。
途中で転出したり仕事を辞めたりしたらどうなりますか?
交付申請日から3年未満で村外へ転出するか、要件を満たす職を辞すと全額を返還します。3年以上5年以内なら半額です。申請の時点で、5年以上栄村に住み、就業先に勤める意思があることが求められるのは、この返還の仕組みがあるためです。就業先の倒産・災害・病気などは例外として認められることがあります。5年以内に住まいや勤め先が変わりそうなときは、村長への報告が必要です。
問い合わせ先はどこですか?
栄村役場の商工観光課(電話 0269-87-3355、FAX 0269-87-2280)です。移住元の通算期間の数え方、就業先の求人が対象になっているか、書類の出し方などで迷ったら、転入の前に聞いておくと手続きの順番を間違えません。申請の受付は予算の上限に達すると終わるため、受付が続いているかも同じときに確かめられます。
