米や果樹をそのまま出荷するだけでなく、加工して売る。町がその一歩を後押ししようとすると、支援は自然と段階的になります。白鷹町の6次産業化チャレンジ支援事業も、そうした設計です。
この補助金は、「調査検討」「開発・改良」「販路拡大」「生産性向上」の4段階に分かれています。単独なら補助率1/2、2つ以上を組み合わせると2/3まで引き上がり、合計の上限は100万円です。
この補助金の概要(早見表)
| 検索項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 白鷹町6次産業化チャレンジ支援事業補助金 |
| 対象業種 | 農林水産業を営む個人・法人・団体、商工観光業を営む個人・法人 |
| 利用目的 | 町内産農産物等を活用した新商品・新サービス開発、販路拡大、生産性向上 |
| 対象地域 | 山形県白鷹町(町内の者、または町内に主たる拠点を有する者) |
| 従業員数 | 規模要件の記載なし |
| 補助上限額 | 段階ごとに20万〜50万円。2つ以上組み合わせた場合は合計最大100万円 |
| 補助率 | 2分の1以内(単独事業)/3分の2以内(2つ以上を組み合わせた場合) |
| 申請受付 | 令和8年度・2次募集分は令和8年11月30日まで |
| 公式サイト | https://www.town.shirataka.lg.jp/item/6142.htm |
※この表の項目(対象業種・利用目的・対象地域・従業員数)は、GRANTOSの補助金診断の検索軸に対応しています。
対象になる3種類の申請者
対象者は、次の3つのいずれかです。
- 農林水産業を営む個人または法人
- 農林水産業者が組織する団体
- 商工観光業を営む個人または法人
農家個人だけでなく、加工品を扱う商工業者も対象に含まれています。米農家が単独で申請することも、農家と地元の食品加工業者が連携して申請することも想定された設計です。
なぜ4段階に分かれているのか
事業内容は、次の4区分に整理されています。
| 段階 | 内容 | 補助率・上限額 |
|---|---|---|
| (1)調査検討事業 | 市場調査、先進地調査、事業化の検討 | 1/2以内、上限20万円 |
| (2)開発・改良事業 | 新商品・新サービスの開発、既存商品の改良 | 1/2以内、上限50万円 |
| (3)販路拡大事業 | 商談会等出展、アンテナショップ・商業施設への新規出店 | 1/2以内、上限30万円 |
| (4)生産性向上事業 | 事業専用の機械器具購入(5万円以上・税抜、レンタル/リース不可) | 1/2以内、上限25万円 |
この並び方は、6次産業化に取り組む事業者がたどる時系列そのものです。まず市場を調べ(1)、商品を作り(2)、売り先を広げ(3)、量産に向けて設備を整える(4)。いきなり販路拡大や生産性向上だけを申請することもできますが、調査検討から順に取り組む事業者を想定した組み立てになっています。
上限額が段階ごとに違うのも、取り組みの規模感の違いを反映していると読めます。市場調査は謝金・旅費が中心で上限20万円。商品開発は原材料費・外注加工費まで含み得るため上限50万円と、もっとも高く設定されています。
組み合わせると補助率が上がる仕組み
この制度で見落とせないのが、2つ以上の段階を組み合わせて実施すると、補助率が1/2から2/3に上がるという規定です。
ただし、上限額の考え方には注意が必要です。各段階ごとの上限額はそのままで、補助金の合計額は各段階の上限を足した額まで、かつ全体で最大100万円という制限がかかります。
たとえば、商品開発(上限50万円)と販路拡大(上限30万円)を組み合わせた場合、上限の合計は80万円。単独で申請するより補助率が上がる分、同じ対象経費でも受け取れる補助額が増える可能性があります。
対象経費と、消費税の扱い
対象経費は、段階によって次のように分かれます。
- 調査検討・開発改良・販路拡大:謝金(講師・外部専門家謝金)、旅費、事業経費(資料購入費・原材料費・消耗品費・運搬費・借上料・印刷製本費・検査料等)、委託費(外部委託費・外注加工費)
- 生産性向上:事業に必要な専用の機械器具(5万円以上・税抜の備品。レンタル・リースは対象外)
補助事業者が消費税の課税事業者の場合、消費税相当分は補助対象になりません。 免税事業者と課税事業者とで、実質的な自己負担額が変わる点は押さえておく必要があります。
申請から実績報告までの流れ
- 交付申請:交付申請書(様式第1号)、事業計画書(別紙1)、収支予算書(別紙2)を農政課へ提出
- 審査:必要に応じて白鷹町産業振興戦略会議(幹事会)等の意見を求める場合がある
- 事業実施
- 実績報告:事業完了の日から14日を経過した日、または令和9年3月16日のいずれか早い日までに、事業成績書・収支決算書・写真等を提出
「3月16日までに」と「完了から14日以内に」の、どちらか早いほうが締切になります。年度末近くに事業を完了させると、実質的な提出猶予は14日しかありません。早めの完了を意識しておく必要があります。
事業完了後も報告が続く制度
商品開発(2号)・販路拡大(3号)の事業については、事業完了後5年間、報告を求められる場合があると定められています。調査検討事業(1号)についても、実績報告とあわせて結果を踏まえたレポートの提出が求められます。
「補助金をもらって終わり」ではなく、商品化できたかどうかを、数年単位で追いかけられる制度だと理解しておいたほうがよいでしょう。
似た支援策との違い
白鷹町には、この6次産業化チャレンジ支援事業のほかに、創業支援事業も用意されています。6次産業化チャレンジ支援事業は「町内産の農産物等を活用すること」が前提という点で、一般的な創業支援とは狙いが異なります。新しく事業を始めたいだけなら創業支援、地元の農産物を軸に商品化・販路拡大を進めたいなら6次産業化チャレンジ支援、という使い分けになります。
展示会出展や商談会参加の段階でつまずきやすいポイント(事前申請か事後申請か、対象経費の線引きなど)は、GRANTOS公式LINEの登録者限定ページでも整理しています。
問い合わせ窓口
- 農政課(提出先)
- 白鷹町役場代表:0238-85-2111
よくある質問
農家ではなく、農産物の加工品を作る商工業者でも申請できますか?
申請できます。対象者には「農林水産業を営む個人・法人が組織する団体」だけでなく、「商工観光業を営む個人・法人」も含まれています。
レンタルの機械を導入する場合も生産性向上事業の対象になりますか?
対象外です。生産性向上事業の対象経費は「事業に必要な専用の機械器具の購入」に限られ、レンタルやリースは対象外と明記されています。
調査検討・開発・販路拡大・生産性向上をすべて同時に申請できますか?
制度上は複数の組み合わせが可能ですが、補助金の合計額は各段階の上限を足した額まで、かつ全体で最大100万円という上限があります。4段階すべてを組み合わせても、100万円を超えては受け取れません。
免責事項: 本記事の内容は2026年7月時点で確認できた情報にもとづきます。補助額・補助率・対象経費・申請要件・受付状況は変更される場合があるため、申請前に必ず白鷹町の公式ページおよび最新の交付要綱で内容をご確認ください。
出典:
- 白鷹町公式サイト「6次産業化チャレンジ支援事業」
- 令和8年度白鷹町6次産業化チャレンジ支援事業補助金交付要綱(PDF、白鷹町公式サイトより入手)
- J-Net21「6次産業化チャレンジ支援事業」
補助金の概要早見表(暫定・subsidiesマスタ未登録)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象地域 | 山形県白鷹町 |
| 対象業種 | 農林水産業・商工観光業 |
| 利用目的 | 農産物等を活用した新商品開発・販路拡大・生産性向上 |
| 対象者規模 | 規模要件なし(個人・法人・団体) |
| 補助上限額 | 段階ごとに20万〜50万円、組み合わせ時は最大100万円 |
| 補助率 | 2分の1以内(単独)/3分の2以内(組み合わせ) |
| 申請受付期間 | 令和8年度2次募集分は令和8年11月30日まで |
| 公式サイト | https://www.town.shirataka.lg.jp/item/6142.htm |
段階の組み合わせ方や、事業計画書の組み立て方に迷う場合は、専門家に相談するのも一つの手です。
