肥料代も燃料代も上がった。子牛を出荷しても、去年ほどの値がつかない。そんな状況が重なると、運転資金が先に詰まります。登米市の農林業災害対策資金は、こうした事態を補うために作られた融資制度です。
原油価格・農業資材等の物価高騰や子牛価格の下落で経営に影響を受けた登米市内の農林業者が対象です。金融機関から借り入れた資金に対して、市と県が利子を補給する仕組みで、融資限度額は最大600万円(農林業所得が総所得の過半を占めない場合は300万円)。JAグループの融資であれば、補給の合計で実質無利子になります。申請期限は令和9年2月26日です。
農林業災害対策資金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(農林業者) |
| 制度名 | 登米市農林業災害対策資金(利子補給制度) |
| 対象業種 | 農林業(原油価格・農業資材等の物価高騰、子牛価格下落の影響を受けた農林業者) |
| 利用目的 | 農林業経営の維持・安定のための運転資金(利子補給) |
| 対象地域 | 宮城県登米市 |
| 従業員数 | 規定なし(個人・法人を問わない農林業者) |
| 補助上限額 | 融資限度額600万円(農林業所得が総所得の過半に満たない場合は300万円)。または影響額から共済金等を差し引いた額のいずれか低い方 |
| 補助率 | 利子補給(基準金利4.35%に対し、県が年1.00%、市が年0.25%を補給。JAグループ融資は年3.10%補給で実質年0.00%) |
| 申請受付 | 令和9年2月26日(金)まで |
| 公式サイト | 登米市「農林業災害対策資金」 |

「補助金」ではなく「融資」。ここを取り違えると計画が狂う
この制度は、市や県からお金がもらえる補助金ではありません。金融機関からお金を借りることが前提で、その借入にかかる利子の一部を市と県が肩代わりする仕組みです。元本は返済する必要があります。運転資金のつなぎとしては有効ですが、「返さなくていいお金」だと思って計画すると、あとで資金繰りがさらに苦しくなります。
対象になるのはどんな影響か
対象者は、次のいずれかの影響を受けた農林業者です。
- 原油価格の高騰
- 農業資材等の価格高騰
- 子牛価格の下落
飼料や肥料、燃料といったコストが上がった側と、出荷価格が下がった側の両方をカバーしている点が特徴です。畜産農家であれば子牛の相場、耕種農家であれば資材費の値上がりが、それぞれ対象になり得ます。
借りられる額は「所得の中身」で変わる
融資限度額は一律ではありません。次のいずれか低い方が上限です。
- 600万円(ただし、農林業所得が総所得の過半に満たない場合は300万円)
- 影響額から共済金等の額を差し引いた額
つまり、農業や林業が本業として所得の中心になっているかどうかで、借りられる上限が2倍違います。兼業で農林業所得が総所得の半分未満だと、上限は300万円に下がる点は事前に確認しておく必要があります。
利子はどこまで軽くなるか
基準金利は年4.35%です。ここから利子補給が入ります。
- 県が年1.00%を補給
- 市が年0.25%を補給
- JAグループの融資であれば、これに加えて年3.10%が補給され、合計で実質年0.00%(無利子)
JAグループ以外の金融機関を使う場合、県と市の補給を合わせても年1.25%分の軽減にとどまり、無利子にはなりません。どの金融機関で借りるかによって、実質の負担がまったく変わるため、申し込み先を決める前に条件を比較しておく価値があります。
返済期間は5年か7年
償還期間は5年以内です。ただし、個人で150万円を超える貸付の場合は7年以内まで延ばせます。いずれも据置期間は1年以内に含まれます。まとまった額を借りるほど、返済期間に余裕を持たせる設計になっています。
申し込み先は市ではなく金融機関
窓口は登米市ではありません。次のいずれかに直接申し込みます。
- 市内の農業協同組合(JA)
- 銀行
- 信用金庫
- 信用組合
制度の詳細や利子補給の扱いについて確認したい場合は、登米市産業経済部産業総務課(0220-34-2716)に問い合わせる、という流れになります。
よくある質問
この制度は返済不要の補助金ですか?
いいえ、融資(借入)です。金融機関から借りた資金の利子の一部を市と県が補給する制度で、元本は返済する必要があります。
借りられる金額はいくらですか?
最大600万円です。ただし、農林業所得が総所得の過半に満たない場合は上限が300万円になります。影響額から共済金等を差し引いた額が、これより低ければそちらが上限です。
無利子で借りられますか?
JAグループの融資であれば、県・市・JAグループの補給を合わせて実質年0.00%(無利子)になります。JAグループ以外の金融機関の場合、県と市の補給分(合計年1.25%)のみで、無利子にはなりません。
