愛知県の水素サプライチェーン構築検討調査費補助金は、水素・アンモニア・CCUSの拠点づくりを調べる費用の2/3以内(上限2,000万円)を補助する制度です。二次公募は2026年8月19日午後3時に締め切られ、一次公募と合わせて3件が選ばれました。
補助されるのは調査までで、実施設計や設備の整備は対象外です。次の公募は、愛知県の公式ページに案内が出た時点で確かめてください。以下は二次公募の公募要領にもとづく要件と流れです。
水素サプライチェーン構築検討調査費補助金の要点まとめ
正式名:水素サプライチェーン構築検討調査費補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(企業・事業協同組合等)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 水素・アンモニア・CCUSの拠点の事業化可能性調査
- 対象地域
- 愛知県全域
- 従業員数
- 規定なし
いくら
- 補助上限額
- 2,000万円(共同申請は全体で)
- 補助率
- 2/3以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年8月19日午後3時必着(二次公募・受付は7月17日から・終了)
- 事業の完了
- 交付決定日から2027年3月31日まで
自社は対象になるか
次の条件をすべて満たす事業者が対象になります。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
次のような計画は対象外です。
- ✕ 実施設計や事業化が目的
- ✕ 同じ候補地を重ねて申請する
事業化可能性調査とは、拠点を事業として成り立たせられるかを調べる調査です。調査の結果「事業化は難しい」と分かっても、適切に検討していれば補助の対象になります。
候補地は、愛知県が2025年度に整理した7箇所に限りません。愛知県全域が対象です。ただし審査では、その7箇所のように実現が期待できる候補地は高く評価されます。
いくら補助されるか
補助額は、対象経費に2/3を掛けた額です。上限は2,000万円で、対象経費が3,000万円になると上限に届きます。
- 調査費が1,200万円の場合:1,200万円 × 2/3 = 800万円(自己負担は400万円)
- 調査費が3,000万円の場合:3,000万円 × 2/3 = 2,000万円(上限ちょうど)
- 調査費が4,500万円の場合:4,500万円 × 2/3 = 3,000万円 → 上限の2,000万円
共同申請は、幹事法人と共同申請者を合わせて上限が2,000万円です。外注先や委託先は、共同申請者に含めません。
同じ事業者が複数の候補地に申請することは認められています。
何に使えるか
先に、対象にならない経費を確認します。
- 土地・建物など施設にかかる経費
- 家賃、保証金、敷金、仲介手数料、移転費用
- パソコンやプリンタなど汎用性のある物の購入費
- 単なる取り替え更新にあたる機器の購入費
- 原則として中古品の購入費
- 机や椅子など、事業に当然備えているはずの什器
次の経費が対象になります。
- 人件費(事業に従事する人の作業時間分)
- 委託費・外注費(自社でできない業務を他社に頼む費用)
- 補助員人件費(アルバイト等)
- 備品費(機械器具のリース・レンタル料に限る)
- その他諸経費(謝金、旅費、印刷製本費など)
- 光熱水料(調査専用のメーターで使った分が分かる場合に限る)
事業の根幹にあたる部分を委託や外注に出していないかは、審査の評価事項です。
申請から調査完了までの流れ
二次公募での流れです。次の公募でも同様になる可能性があります。
- 愛知県の公式ページから公募要領と様式をダウンロードする(事業者→愛知県。公募期間中)
- 質問があれば電子メールで送る(事業者→水素社会実装推進課。二次公募は締切の9日前の正午まで。電話や書面では受付なし)
- 応募書類を10部そろえ、持参・配達証明つき郵送・宅配便で出す(事業者→愛知県庁。8月19日午後3時必着)
- 審査委員会で採択が決まる(愛知県→事業者。9月上旬の予定)
- 交付決定の通知を受けて調査を始める(9月下旬の予定。発注から支払いまでを交付決定日以後に行う)
- 調査を終え、実績報告書を出す(事業者→愛知県。完了から30日以内か2027年4月5日の早い日まで)
- 支出の確定検査を受け、額の確定通知から7日以内に請求書を出すと、補助金が精算払いで払われる(事業者→愛知県)
必要な書類
準備できた 0 / 5
補助事業説明書と見積書は任意様式です。見積書の宛名は、交付申請書に書く事業者名にそろえます。調査が終わったあとには、実績報告書と支出の証拠書類(見積書・発注書・納品書・請求書・支払資料)を出します。
補助金がもらえなくなるとき
- 同じ候補地での重ねた申請:同じ事業者が同じ候補地で複数申請することは認められません。1つの候補地を水素製造とCCUSなど複数の用途で検討する計画は、1件にまとめれば可能です。
- 名義の違う支払い:支払いは、交付申請書に書いた事業者名の口座で行います。個人口座や他法人名義の口座、現金、小切手・手形、相殺は認められません。
- 期間外の発注・支払い:発注から支払いまでが、交付決定日から2027年3月31日までに終わる経費だけが対象です。
- 国の補助金との二重取り:同じ目的で国等の補助金を受ける部分は、原則として対象外です。受ける場合は県に報告します。
- 虚偽の報告や他用途への流用:交付の取り消し、返還、不正内容の公表を受けることがあります。
二次公募の変更点と注意
二次公募では説明会が開かれませんでした。質問は電子メールだけで、締切の9日前の正午に終わっています。
補助を受けた事業者は、事業年度の翌年度から5年間、事業状況報告書を出します。成果の発表にも協力が必要です。
愛知県の補助を受けると、交付決定の通知から1年間、政党等への政治活動に関する寄附ができなくなります。公募要領は、この補助金が寄附制限の例外に当たらないと明記しています。
よくある質問
次の公募はありますか?
愛知県の公式ページには、二次公募のあとの公募について案内がありません。二次公募の結果、一次公募と合わせて3件が選ばれ、名古屋港沿岸部と中部国際空港を中心とした調査などが含まれます。次の募集があれば、公式ページの更新で分かります。準備を進めるなら、愛知県経済産業局の水素社会実装推進課(052-954-6350)に問い合わせてください。
調査の結果、事業化は難しいと分かっても補助されますか?
補助されます。公募要領は、事業化に至らない結論になっても、適切な調査と検討をしていれば補助事業の不適切な実施とは判断しないと書いています。ただし報告書には、製造場所、年間供給量、供給方法、必要な規制緩和、スケジュールなどの必須項目をそろえる必要があります。結論が否定的でも、検討の中身が問われます。
自社に土地がなくても申請できますか?
公募要領には、候補地の土地を持っていることを求める記載がありません。対象者の条件は、暴力団関係者でないこと、資金を調達できること、実施体制があることの3つです。土地・建物にかかる経費は補助の対象外なので、土地の取得や賃借の費用は自己資金になります。候補地との関係の持たせ方に迷うときは、水素社会実装推進課に事前に確かめてください。
1つの候補地を複数の用途で調べられますか?
調べられます。たとえば水素製造とCCUSを組み合わせて、1つの候補地を検討する計画は認められます。認められないのは、同じ事業者が同じ候補地について複数の申請を出すことです。別々の候補地であれば、同じ事業者が複数の申請を出せます。用途を増やしたいときは、申請を分けずに1件の調査内容に加えてください。
共同申請の上限額はどうなりますか?
共同申請の場合、上限額は幹事法人と共同申請者の全体を合わせた金額になります。構成員ごとに2,000万円が付くわけではありません。補助の対象になるのは、直接申請する企業だけです。調査を請け負う外注先や委託先の企業は、共同申請者として記載する必要がなく、補助の対象にもなりません。
補助金はいつ払われますか?
事業が終わってからの精算払いです。前払いと概算払いはありません。調査費や人件費は、いったん自社で立て替える資金計画が要ります。実績報告書を出すと、県が証拠書類で支出を確かめ、実際に使った額を確定します。確定検査で確認できない経費は対象外になるので、請求書や支払資料は残しておきます。
調査はいつまでに終えればよいですか?
補助の対象期間は、交付決定日から2027年3月31日までです。発注から支払いまでの全部が、この期間に収まる経費だけが対象になります。実績報告書は、補助事業が完了した日から30日以内、または2027年4月5日のうち早い日までに出します。交付決定が9月下旬の予定なので、調査に使える期間は約半年です。
支払いは現金やクレジットカードでもよいですか?
口座振込が原則です。現金での支払いは認められません。クレジットカードは、法人カードで1回払いに限り認められます。口座からの引き落とし日が事業の終了日以前であることも条件です。交付申請書に書いた事業者名の口座かカードで支払い、カード会社の利用代金明細書と通帳の該当部分を出します。
見積書や発注書で気をつけることは何ですか?
見積書も発注書も、交付申請書に書いた事業者名で取ります。見積書の有効期限内に発注しないと無効です。1回の発注が税抜200万円以上なら、契約書の提出が必要です。実績報告では、税抜200万円以上の請負・委託先について、契約先の名前、住所、契約金額、契約内容を書いた実施体制資料も付けます。
報告書にはどんな内容を書きますか?
形式は任意ですが、第三者が理解できる事業化可能性調査にします。事業の背景、技術的な検討、経済性、法規制と立地、リスク、総合評価を含めます。分量の目安は50ページ以上です。調査項目のうち、製造場所・供給場所、年間供給量、製造・調達方法、供給先、供給方法、必要な規制緩和、スケジュールが必須です。報告書は外部に公表されません。
採択されたあとに守る義務はありますか?
あります。計画の変更や中止は、事前に県の承認が必要です。成果は発表する必要があり、補助事業の成果を事業化するよう努めます。事業の翌年度から5年間は、状況報告書の提出と、県の訪問調査やアンケートへの協力が求められます。経理の証拠書類は、交付年度の終了後5年間保存します。
国の補助金と一緒に使えますか?
同じ目的の事業で国等の補助金を受ける場合は、その部分を原則としてこの補助の対象にしません。国の補助を受けることになったときは、速やかに県へ報告する決まりです。併用を考えるなら、応募の前に水素社会実装推進課に、どの経費をどちらに載せるかを確かめます。
