運転士の求人広告を出す前に、一つだけ確かめておきたいことがあります。この補助金は申請が先で、交付決定の前に契約・発注した経費は対象外という順番です。
青森県が出しているのは、県内のバス・タクシー・鉄道・航路の事業者と、バス協会などの団体が対象の補助金です。運転士や整備士などの採用と、労働環境の改善にかかった費用の1/2を、交通事業者は上限75万円、団体は上限150万円まで補助します。交付申請は2026年12月15日までで、予算がなくなれば先に締め切られます。
青森県 地域公共交通人財確保補助金の要点まとめ
正式名:令和8年度青森県地域公共交通人財確保推進事業費補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人)・団体
- 対象業種
- バス・タクシー・鉄道・航路の事業者、バス協会などの団体
- 利用目的
- 運転士・整備士などの採用育成、労働環境の改善
- 対象地域
- 青森県内に営業所を置く事業者
- 従業員数
- 規定なし
いくら
- 補助上限額
- 団体150万円(交通事業者は75万円)
- 補助率
- 対象経費の1/2
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年5月1日〜2026年12月15日(予算がなくなり次第終了)
- 事業の完了
- 2027年2月26日まで(経費の支払いを含む)
自分の会社や団体は対象になる?
次のどれかに当てはまれば、対象の見込みです。いずれも県内に営業所があることが前提になります。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
バス事業者は一般乗合旅客自動車運送事業(路線バスなど)、タクシー事業者は一般乗用旅客自動車運送事業を経営する者です。協議会は、地域公共交通活性化再生法に基づいて置かれたもので、地域の交通のあり方を話し合う場を指します。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 個人事業主のタクシー事業者
- ✕ 福祉輸送限定許可のタクシー事業者
- ✕ 公営企業が経営するバス事業
- ✕ JR北海道・JR東日本
- ✕ 事務職だけの採用育成
対象になるのは、運転士、機関士、整備士、設備保守員、駅員、車掌、運行管理者と、これらに相当する人の確保です。事務だけを行う人は含まれません。対象に当たるか迷う職種は、公式ページに「ご相談ください」とあります。
いくら戻ってくる?
実際に払った費用の1/2です。消費税と地方消費税は費用に含めません。寄附金など他の収入があれば、その分を引いた額が基準になります。
採用育成の事業と労働環境改善の事業は、両方申請できます。ただし上限は合わせて、交通事業者で75万円、団体で150万円です。上限は事業ごとではなく、2つの事業の合計に1回かかります。
- 交通事業者で対象経費が100万円:100万円 × 1/2 = 50万円
- 交通事業者で対象経費が200万円:200万円 × 1/2 = 100万円 → 上限の75万円
- 団体で対象経費が240万円:240万円 × 1/2 = 120万円
- 団体で対象経費が400万円:400万円 × 1/2 = 200万円 → 上限の150万円
上限に届くのは、交通事業者で対象経費が150万円以上、団体で300万円以上のときです。補助金の額が1,000円未満の端数になったときは、切り捨てます。
何に使える?
対象にならないものを先に挙げます。
- 事務のみを行う人の採用育成にかかる経費
- 消費税と地方消費税
- 交付決定の前に契約・発注した経費
- 補助対象期間(2027年2月26日まで)に支払いが終わらなかった経費
対象になるものは、事業の種類と申請者で少し違います。
採用育成活動推進事業
- 求人誌や求人サイトへの掲載費
- 採用説明会の開催・参加の費用(交通事業者は自社や外部団体が主催するもの、団体は団体が主催するもの)
- 研修の費用(交通事業者は外部研修への参加と社内研修、団体は団体が実施する研修)
- 採用の助言を頼む外部専門家を招く費用
- 二種免許(大型・中型・普通)の取得支援(バス事業者とタクシー事業者だけ)
労働環境改善対策事業
- 働きやすい職場環境づくりの費用(交通事業者だけ)
- 省人化のための交通DXの導入費用
- このほか、知事が特に必要と認める経費
二種免許の取得支援は、バス協会やタクシー協会などの団体には認められていません。交通DXの具体的な機器やシステムが対象になるかは、公式ページに例示がありません。契約の前に交通戦略課へ聞いておくと安心です。
申請から入金まで、どの順番で動く?
この補助金は、事業を終えて支払いを済ませたあとに交付されます。先に自社で全額を立て替える形です。
- 事業の内容と経費を決め、迷う点は先に相談する(事業者→交通戦略課。電話 017-734-9151)
- 交付申請書・事業計画書・収支予算書をメールで出す(事業者→交通戦略課。2026年12月15日まで)
- 交付決定の通知を待つ(県→事業者。この前に契約・発注しない)
- 事業を行い、費用を支払う(事業者。2027年2月26日までに完了)
- 実績報告を出す(事業者→県。完了から30日たった日か2027年2月26日の早いほうまで)
- 請求書を出す(事業者→県。入金は事業の完了後)
必要な書類
準備できた 0 / 4
申請様式は県の案内ページに置かれていて、1つのWord文書にまとまっています。事業計画書には、事業概要書が付きます。事業概要書には、申請者の概要、他の補助金の有無、事業の内容と実施方法、目標採用者数などの数値目標、スケジュールを書く欄があります。このほか「知事が必要と認める書類」を求められることがあります。メールの件名は「【法人名】青森県地域公共交通人財確保推進事業費補助金交付申請について」と決められています。実績報告では、事業実績報告書、収支精算書、財産管理台帳の写しなどを添えます。請求書には、振込先の銀行名・支店名・口座番号・口座名義を書きます。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に契約した:交付決定の前に着手(契約・発注)した事業は対象外です。求人広告の申込みや研修の契約も、この「着手」に当たると考えて動くのが安全です。
- 予算がなくなった:12月15日より前でも、予算がなくなり次第、受付は終わります。
- 2027年2月26日までに終わらなかった:事業の完了と経費の支払いが、この日までに済んでいる必要があります。
- 事務職の経費を混ぜた:事務のみを行う人にかかる経費は対象外です。採用と育成の対象は、現場を動かす職種に限られます。
- 購入した設備を勝手に処分した:取得価格が50万円以上の機械や器具は、耐用年数に相当する期間、処分に県の承認が要ります。承認を受けて処分するときも、残りの期間に相当する額の返還が求められます。
期限の延長・併用・消費税
交付申請の期限は、当初の9月30日から12月15日(火)に延びています。9月30日と書かれた古い案内は使えません。
ほかの補助金とは併用できます。ただし、この補助金と他の補助金の合計額が対象経費を超えないことが条件です。国の補助金には、併用できないメニューがあります。国の補助金も使う予定があれば、申請前に県へ確認してください。
消費税は、補助金の計算には含まれません。事業の完了後に消費税の申告で仕入控除税額が確定したときは、県への報告が必要です。その額の全部または一部を返す場合があります。
よくある質問
個人タクシーは申請できますか?
申請できません。タクシー事業者は、個人事業主と、福祉輸送事業限定の許可を受けている者が対象から外れています。法人として一般乗用旅客自動車運送事業を経営し、県内に営業所を置いていることが条件です。個人事業主の方が使える制度かどうかは、青森県の交通戦略課(017-734-9151)に確かめてください。団体としての申請も、バス協会・タクシー協会など決まった団体に限られます。
市営バスやJRは対象になりますか?
公営企業が経営するバス事業は対象外です。鉄道は、JR北海道とJR東日本が対象から外れています。それ以外の第1種・第2種鉄道事業(旅客の運送を行うものに限る)の事業者は、県内に営業所があれば対象になります。航路は、一般旅客定期航路事業を経営する者が対象です。自社が公営企業や除外の事業者に当たるかは、事業の許可の種類から確かめられます。
事務職員の採用にかかる費用は対象になりますか?
対象になりません。対象は、運転士、機関士、整備士、設備保守員、駅員、車掌、運行管理者と、これらに相当する人の確保です。「事務のみを行う者は含みません」と公式ページに書かれています。運行管理者のように現場と事務の境目にある職種は、含まれるかどうか迷うことがあるため、申請の前に交通戦略課へ相談しておくと、書類の出し直しを防げます。
二種免許の取得費用は補助されますか?
バス事業者とタクシー事業者は対象です。大型・中型・普通の第二種運転免許の取得支援が、採用育成の経費に入っています。鉄道や航路の事業者、バス協会やタクシー協会などの団体は、この項目の対象に含まれていません。費用を出す順番にも注意が必要です。社員が教習所と契約する時期が交付決定より前なら、その経費は対象外になります。
求人サイトの掲載費は使えますか?
使えます。求人誌や求人サイトへの掲載にかかる経費は、採用育成活動推進事業の対象です。採用説明会の開催・参加や、採用の助言を頼む外部専門家を招く費用も入ります。ただし、掲載の申込みや契約は、交付決定のあとに行ってください。事務職の求人と同じ広告に載せる場合、事務職の分は経費に含められません。広告費を職種ごとに分けられるかを、申請の前に確かめます。
上限額はいくらですか?
交通事業者は75万円、団体は150万円です。採用育成活動推進事業と労働環境改善対策事業の両方を申請しても、上限は2つを合わせた額にかかります。たとえば交通事業者が採用育成で60万円、労働環境改善で60万円の補助を見込んでも、受け取れるのは合計75万円までです。対象経費が実際にかかった額の1/2を超えることもありません。
補助率はどのくらいですか?
補助対象経費の実支出額の1/2です。寄附金などの収入があれば、実支出額からその分を引いた額が基準になります。たとえば対象経費が100万円なら、補助金は50万円です。消費税と地方消費税は対象経費に入りません。1,000円未満の端数は切り捨てられます。上限は交通事業者75万円、団体150万円で、1/2の額がこれより低いときは低いほうが補助金の額です。
申請はいつまでにすればよいですか?
交付申請の期間は、2026年5月1日から12月15日(火)までです。当初は9月30日まででしたが、延長されました。ただし、予算がなくなり次第、受付は終わります。期限の前でも締め切られるため、事業の内容が決まったら早めに出すほうが安全です。交付申請から交付決定までには時間がかかると、公式ページにも書かれています。
交付決定の前に求人広告を出してしまったら、どうなりますか?
その経費は対象外です。公式ページに「交付決定前に着手(契約・発注)した事業は対象外」とあります。すでに契約してしまった広告は、同じ内容を交付決定後に改めて契約し直すといった扱いが認められるかどうか、公式ページには書かれていません。迷った時点で、交通戦略課に状況を伝えて指示を受けてください。これから出す広告は、交付決定の通知を待ちます。
申請はどうやって出しますか?
メールで出します。宛先は交通戦略課 地域モビリティ推進グループ(kotsusenryaku@pref.aomori.lg.jp)です。件名は「【法人名】青森県地域公共交通人財確保推進事業費補助金交付申請について」と決められています。件名の形が違うと、受付側で見分けにくくなります。添付するのは、交付申請書、事業計画書、収支予算書です。様式は県の案内ページから取れます。
補助金はいつ入金されますか?
事業が完了したあとです。要綱では「補助金は、補助事業の完了後交付する」と定められています。事業を行って支払いを済ませたら、実績報告を出し、そのうえで請求書を出す順番です。実績報告の期限は、事業の完了から30日を過ぎた日か、2027年2月26日のどちらか早いほうです。入金までの資金は、いったん事業者が立て替える前提で計画します。
国の補助金と一緒に使えますか?
他の補助金との併用はできます。条件は、この補助金と他の補助金の合計額が、補助対象経費を超えないことです。ただし、国の補助金には、この補助金と併用できないメニューがあります。国の補助金も申請する予定がある場合は、事前に交通戦略課へ相談するよう公式ページに書かれています。どのメニューが併用できないかは、公式ページには一覧がありません。
問い合わせ先はどこですか?
青森県 交通・地域社会部 交通戦略課 地域モビリティ推進グループです。電話は017-734-9151(直通)、メールは kotsusenryaku@pref.aomori.lg.jp です。開庁時間は8時30分から17時15分で、土曜、日曜、祝日、年末年始は休みです。対象の職種、交通DXの経費、国の補助金との併用など、書類に書きにくい点は、申請の前に電話で確かめると進めやすくなります。
