出産育児一時金は、出産のあとに支給されます。府中市の国民健康保険には、その一時金の8割を先に無利子で借りる制度があります。ただし借りると、病院での直接支払制度が使えなくなります。窓口で自分が払う金額が変わるので、借りる前に確かめてください。
府中市 出産費貸付制度の要点まとめ
正式名:出産費貸付制度(出産育児一時金の貸付制度)
だれが
- 申請者
- 個人(本人)
- 対象業種
- 指定なし(個人が申請)
- 利用目的
- 出産費用の支払い
- 対象地域
- 東京都府中市
- 従業員数
- 規定なし(個人が申請)
いくら
- 補助上限額
- 39万円(貸付。出産後に一時金と精算)
- 補助率
- 貸付のため補助率なし(利子なし)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 期間の記載なし。予定日1か月前から(請求済みなら妊娠4か月〜)
- 公式サイト
- 府中市「出産をしたとき」
この制度は補助金ではなく貸付です。借りた分は、後で受け取る出産育児一時金と精算されます。
自分は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象です。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
4つ目は、次のどちらか一方で足ります。出産予定日まで1か月以内の人か、妊娠4か月以上で医療機関から費用を請求されている人です。請求の支払いが終わっていても構いません。ただし医療機関からの予約金の請求は対象外です。
世帯主の条件は条例にあります。貸付の対象は「被保険者の属する世帯の世帯主」で、一時金の支給が見込まれる人です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 府中市の国保に入っていない
- ✕ 請求が医療機関の予約金だけ
会社の健康保険などに1年以上入り、やめて6か月以内に出産した人は、前の保険から一時金が出ることがあります。その場合は国保の貸付の対象外です。どちらの保険から受け取れるかは、保険年金課に確かめてください。
直接支払制度とどちらを使う?
出産費用の払い方は3通りあります。貸付を選ぶと、直接支払制度は使えません。
| 区分 | 窓口での支払い | 一時金の受け取り |
|---|---|---|
| 直接支払制度 | 費用から一時金を引いた差額 | 病院が代わりに受け取る |
| 受取代理制度 | 病院によって利用できる場合がある | 病院が代わりに受け取る |
| 貸付制度 | 費用を全額払う | 先に39万円を借り、残りは出産後に支給 |
直接支払制度は、病院が一時金の申請と受け取りを代行する仕組みです。手元の現金は減りませんが、費用が一時金を上回れば差額は自分で払います。
貸付制度は、先に39万円を受け取って病院に費用を払う方法です。直接支払制度とは仕組みが逆になります。
受取代理制度の対象になるかは、出産する医療機関で決まります。市の案内にも「医療機関等にお問合わせ下さい」とあります。
いくら借りられる?
借りられるのは、出産育児一時金の80%です。市の案内では39万円と書かれています。条例では「支給見込額の10分の8の範囲内」とあり、満額ではなく範囲内です。
出産後に、一時金の残りが支給されて精算されます。
- 一時金が50万円の場合:50万円 − 39万円 = 11万円が出産後に支給
- 産科医療補償制度の対象外で一時金が48万8千円の場合:48万8千円 − 39万円 = 9万8千円が出産後に支給
産科医療補償制度は、出産で赤ちゃんが重い脳性まひになったときに補償する制度です。対象外の医療機関で産むと、一時金が少なくなります。
条例の式で計算すると、次のとおりです。
- 488,000円 × 8/10 = 390,400円 → 千円未満を切り捨てて39万円
市の案内の39万円は、この式で出る額と合います。一時金50万円の8割は40万円で、案内の額とは一致しません。実際に借りられる額は、窓口で確かめてください。
利子はかかりません。条例にも「貸付金には、利子を付さない」と書かれています。
申し込みの流れは?
- 出産予定日の1か月前になったら準備する(本人・世帯主。妊娠4か月以上なら医療機関の請求が来た時点から)
- 市役所2階の保険年金課へ行く(世帯主→府中市。持ち物は下の表)
- 貸付の決定の通知を受ける(府中市→申請者。条例では市長が決定し通知します)
- 貸付金で医療機関に費用を払う(申請者→医療機関)
- 出産後に一時金の残りを受け取る(府中市→申請者。残りの額で精算されます)
必要な書類
準備できた 0 / 3
本人確認書類は、マイナンバーカードや運転免許証などです。申請の書式や貸付の通知書の様式は、公式ページに記載がありません。窓口で確かめてください。
申請期間の記載もありません。出産予定日の1か月前から使えるので、出産の直前に慌てないよう、早めに窓口へ聞いておくのが安全です。
借りたお金を返すことになるのは?
次のどれかに当たると、貸付の決定が取り消されます。貸付金は全額をすぐに返すことになります。条例の第7条が根拠です。
- 偽りや不正で借りたとき:うその申請や、不正な手段で借りた場合です。
- 目的以外に使ったとき:貸付金は出産費用のための資金です。ほかの支払いには使えません。
- 対象の条件を満たしていないと分かったとき:出産日に国保に入っていなかった場合などです。
よくある質問
貸付はいくらまで借りられますか?
市の案内では、出産育児一時金の80%にあたる39万円です。条例では「支給見込額の10分の8の範囲内」とされているので、満額を借りなければならないわけではありません。出産後に、一時金の残りが支給されて精算されます。一時金が50万円なら残りは11万円、産科医療補償制度の対象外で48万8千円なら9万8千円です。借りられる額の細かい扱いは、保険年金課に確かめてください。
利子はかかりますか?
かかりません。府中市国民健康保険出産費資金貸付条例の第3条第2項に、貸付金には利子を付さないと書かれています。ただし借りたお金は、出産後に支給される一時金と精算されます。借りた分だけ、出産後に受け取る一時金の残りが少なくなります。出産費用の払い方によっては、窓口で払う額が直接支払制度より増えるため、手元の現金に余裕があるかを先に確かめておくと安心です。
直接支払制度と一緒に使えますか?
使えません。市の案内に、貸付制度を利用すると直接支払制度が使えなくなると書かれています。貸付を選ぶと、病院での支払いは費用の全額になり、あとから一時金の残りを受け取る形です。直接支払制度は、窓口で払う額が費用から一時金を引いた差額で済みます。どちらが手元の現金に合うかを、出産する医療機関にも聞いて決めてください。
いつから借りられますか?
どちらか一方に当たれば借りられます。ひとつは出産予定日まで1か月以内の人です。もうひとつは妊娠4か月以上で、医療機関から費用を請求されている人、または支払いが終わっている人です。医療機関が求める予約金の請求は対象外とされています。予約金を払う時期に借りられるかは、請求の中身が影響するので、窓口で確かめるのが確実です。
申請できるのは誰ですか?
条例では、被保険者の属する世帯の世帯主で、出産育児一時金の支給が見込まれる人です。出産日に府中市の国民健康保険に入っていて、ほかの保険制度から同じ給付を受けないことも条件です。出産する人と世帯主が別のときの扱いは、公式ページに書かれていません。保険年金課に確かめてください。
どこで申し込みますか?何を持っていきますか?
市役所2階の保険年金課です。母子健康手帳と、申請者の本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証など)、振込先の口座番号などがわかるものを持っていきます。開庁時間は、月曜日から金曜日の午前8時半から午後5時で、祝日と年末年始はお休みです。市役所の代表電話は042-364-4111です。窓口に行く前に電話で確かめておくと安心です。
会社の健康保険に入っている場合も借りられますか?
借りられません。この貸付は、出産日に府中市の国民健康保険に入っている人が対象です。会社の健康保険や共済組合に入っている人は、加入先の制度の出産育児一時金を受け取ります。ただし、会社の保険に1年以上入っていた人が、やめて6か月以内に出産した場合は、前の保険から一時金が出ることがあります。この場合は国保から受け取れないことがあるので、保険年金課に確かめてください。
貸付金を別のことに使ってもいいですか?
使えません。貸付金は、出産に要する費用を支払うための資金です。条例の第7条に、目的以外に使ったと市長が認めるときは、貸付の決定を取り消して、すでに渡した貸付金の全額をすぐに返してもらうとあります。偽りや不正で借りたときと、対象の条件を満たしていないと分かったときも同じです。出産費用のために使うと決めて借りてください。
出産育児一時金の申請に期限はありますか?
あります。一時金は、出産日の翌日から2年を過ぎると申請できません。貸付を使った場合も、出産後に一時金の残りを受け取る手続きがあります。受け取りの手続きの時期や書類は、公式ページに書かれていません。貸付を受けるときに、精算の流れと必要な書類を窓口で聞いておくと、受け取り忘れを防げます。
流産や死産の場合も貸付を使えますか?
公式に明記があるのは一時金の方です。市の案内では、一時金の出産に、妊娠12週(85日)以降の流産と死産を含むと書かれています。貸付制度のページには、流産や死産の扱いが書かれていません。ここから先は担当課の判断になります。該当しそうなときは、貸付を申し込む前に保険年金課へ電話で確かめてください。
問い合わせ先はどこですか?
市役所2階の保険年金課(市民部)です。市役所の代表電話は042-364-4111で、開庁時間は月曜日から金曜日の午前8時半から午後5時です。祝日と年末年始は閉まっています。貸付の申し込み先として公式ページに書かれているのは、保険年金課だけです。一時金の出産後の申請は、総合窓口課や出張所でも受け付けています。
