新興国での実証事業は、資金・現地パートナー・規制の壁が同時に立ちはだかります。日本企業単独で踏み出すにはリスクが大きい取り組みです。令和7年度補正のグローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金(大型実証 非ASEAN加盟国)は、日本企業がASEAN以外のグローバルサウス諸国で実証事業を行う費用を支援する国の大型事業です。募集はすでに終了しています。
対象はGX(クリーンエネルギー転換)・DX(デジタル技術活用)・経済安全保障のいずれかの分野で、「イノベーション創出につながる共創型」「日本の高度技術海外展開型」「サプライチェーン強靱化型」に該当する実証を行う本邦企業です。補助率は2分の1以内(中小企業は3分の2以内)、上限は下限5億円超で40億円という大型の枠組みでした。
グローバルサウス共創補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(本邦企業。中小企業は補助率で優遇) |
| 制度名 | 令和7年度補正グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金(大型実証 非ASEAN加盟国) |
| 対象業種 | 業種指定なし(GX・DX・経済安保分野の実証事業を行う企業) |
| 利用目的 | ASEAN以外のグローバルサウス諸国での大型実証事業の実施費用の補助 |
| 対象地域 | 全国(実証事業の実施先はASEAN以外のグローバルサウス諸国) |
| 従業員数 | 規定なし(中小企業は補助率2/3以内に優遇。大企業は1/2以内) |
| 補助上限額 | 40億円(下限は事業規模5億円超) |
| 補助率 | 2分の1以内(中小企業は3分の2以内) |
| 申請受付 | 終了(2026年6月30日まで) |
| 公式サイト | グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金ポータル(大型実証 非ASEAN加盟国) |

「下限5億円超」という規模感が意味すること
この補助金には、上限40億円だけでなく下限5億円超という条件があります。これは、中小企業が単発で使う設備投資型の補助金とは設計思想がまったく違うことを示しています。想定されているのは、複数年・複数拠点にまたがる大型の実証プロジェクトです。
一方で、同じグローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金には「小規模実証・FS事業」という別枠も同時に公募されていました。実証の規模が小さい段階(フィージビリティスタディ)から始めたい企業は、この大型実証ではなく小規模実証・FS事業の枠を確認する必要があります。
3つの類型、どれに当てはまるか
| 類型 | 想定される取り組み |
|---|---|
| イノベーション創出につながる共創型 | 現地パートナーと共同で新しい価値を生み出す事業 |
| 日本の高度技術海外展開型 | 日本が強みを持つ技術を現地に展開する事業 |
| サプライチェーン強靱化型 | 経済安全保障の観点からサプライチェーンを強化する事業 |
自社の実証計画がどの類型に近いかによって、審査でアピールすべきポイントが変わります。
今から申請できるか
募集は2026年6月30日で終了しています。公式に確認できるのはここまでです。 グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金は、令和6年度補正・令和7年度補正と連続して実施されてきた実績があり、国の重点政策(グローバルサウス外交)と連動している事業のため、今後も同種の枠組みが継続される可能性は高いと考えられます。ただし次年度の予算措置・公募時期は現時点で予告されていません。
よくある質問
今から申請できますか?
できません。令和7年度補正分の募集は2026年6月30日で終了しています。次回の公募有無・時期は、経済産業省の公式ページで確認してください。
中小企業でも申請できますか?
対象になります。むしろ中小企業のほうが補助率は高く設定されており(3分の2以内)、大企業(2分の1以内)より優遇されています。
小規模な実証からでも申請できますか?
この「大型実証」の枠は下限5億円超が条件です。それより小規模な実証を検討している場合は、同時に公募されていた「小規模実証・FS事業」の枠を確認してください。
