令和8年度の三次募集は2026年8月7日午後3時で受付を終えました。
この補助金が支えるのはこれから試作品をつくる段階の開発です。量産のための設備投資や、すでに収入のある事業は対象外なので、完成した商品を増産したい会社には向きません。
浜松市新産業創出事業費補助金の要点まとめ
正式名:浜松市新産業創出事業費補助金(令和8年度三次募集)
だれが
- 申請者
- 事業者(市内の中小企業者、またはその共同体)
- 対象業種
- 業種指定なし(成長7分野の新技術・新製品の開発)
- 利用目的
- 新技術・新製品の研究開発と事業化
- 対象地域
- 静岡県浜松市
- 従業員数
- 中小企業基本法の中小企業者(業種別の上限あり)
いくら
- 補助上限額
- 製品開発・社会課題解決型1,000万円、研究開発500万円
- 補助率
- 対象経費の1/2以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年7月7日〜2026年8月7日午後3時(必着・受付終了)
- 事業の完了
- 2027年2月28日まで(または事業終了日から10日以内)
自社は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 直近2年連続で採択を受けた
- ✕ 量産のための設備投資だけ
- ✕ 調査や販路開拓だけの事業
- ✕ 開発そのものを外注するだけ
- ✕ 開発経費を負担しない受託事業
成長7分野は次世代輸送用機器、健康・医療、新農業、環境・エネルギー、光・電子、デジタル、ロボティクスです。食品の開発と、農林水産物の栽培や品種改良は対象外です。ただし成果物が非食品で新技術の要素が強ければ対象になります。
「すでに収入のある事業」は改善によって今まで以上の利益が見込めるなら対象になります。既存製品の改良はここで判断が分かれます。
直近2年連続で採択を受けた事業者は申請できません。令和6年度と令和7年度に実施された、3つの補助金のいずれかで続けて採択された場合です。令和8年度の新事業挑戦事業費補助事業で採択された中小企業者も、対象から外れます。
中小企業者の基準
中小企業基本法の中小企業者とは、業種ごとに決まった上限を満たす会社や個人です。資本金か従業員数の、どちらか一方を満たせば足ります。
| 業種 | 資本金 | 常時使用する従業員 |
|---|---|---|
| 製造業・建設業・運輸業・その他 | 3億円以下 | 300人以下 |
| ゴム製品製造業(一部を除く) | 3億円以下 | 900人以下 |
| ソフトウェア業・情報処理サービス業 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| 小売業・サービス業 | 5千万円以下 | 小売50人以下・サービス100人以下 |
| 旅館業 | 5千万円以下 | 200人以下 |
事業主や役員、臨時の従業員は、従業員の数に入れません。同じ大企業が株式の2分の1以上を持つ会社や、複数の大企業が3分の2以上を持つ会社は、基準を満たしても対象外です。大企業の役員や職員が役員の2分の1以上を占める会社も同様です。
本社が市外でも市内に事務所か事業所があり、浜松市に法人市民税を納めていれば市内の事業者と扱われます。市内で創業する予定の場合は個人なら交付決定から1か月以内、会社なら2か月以内に開業か設立が必要です。
3つの枠はどう違う?
枠は開発がどの段階にあるかで選びます。1企業につき、申請は1件です。
| 枠 | 段階 | 補助額の下限 | 補助額の上限 |
|---|---|---|---|
| 研究開発 | 設計試作まで | 100万円 | 500万円 |
| 製品開発 | 製品の試作まで | 150万円 | 1,000万円 |
| 社会課題解決型イノベーション | 市が示すテーマの開発 | 150万円 | 1,000万円 |
研究開発は補助が終わって4年以内の製品化を見込む事業です。製品開発は2年以内の製品化と、3年以内の事業化(販売の開始)が目安です。基礎研究はどちらも対象外です。
社会課題解決型は市が示したテーマに沿う開発が対象です。三次募集のテーマ一覧にはフルーツパークの果樹管理と、公共用水域や地下水のPFAS濃度の低減がありました。
いくら補助される?
補助額は対象経費の2分の1以内です。枠ごとの下限と上限の範囲に収まる必要があります。
- 研究開発の枠で、総事業費が600万円:600万円 × 1/2 = 300万円
- 製品開発の枠で、総事業費が2,200万円:2,200万円 × 1/2 = 1,100万円 → 上限の1,000万円
- 社会課題解決型の枠で、総事業費が280万円:280万円 × 1/2 = 140万円 → 下限の150万円に届かず対象外
小さな開発は下限に届かないことがあります。要綱は、対象経費の合計が研究開発で200万円、製品開発と社会課題解決型で300万円に満たない事業を対象外としています。見積もりを集めた段階で、どの枠の範囲に入るかを確かめてください。
交付額は申請額と一致しないことがあります。審査の結果や市の予算で、減らされる場合があるからです。
補助金は事業が終わってから支払われる精算払いです。概算払い(先に一部を受け取る方法)はありません。令和8年度の予定では振込は令和9年4月でした。交付決定が9月初旬の予定なので、半年以上は自社で費用を立て替えることになります。
何に使える?
対象にならないもの
- 量産に使うもの
- パソコン、3Dプリンター、机、椅子などの汎用品(事前承認があればリースは可)
- 飲食費、宿泊費、国外への交通費
- 水道光熱費、通信費、燃料費
- 各種税金(消費税を含む)、各種保険料、振込手数料
- 令和8年4月1日以前から借りている機器の賃借料
- セミナーや研修会の参加費、懇談会の費用
対象になるもの(10科目)
- 原材料・部品等購入費
- 開発設計費(開発に関わる人の人件費)
- 機器設備費
- 産業財産権等導入・取得費(出願手数料などの行政庁への納付金は除く)
- 外注委託費
- 技術指導導入費
- 販路開拓費
- 交通費(公共交通機関の国内移動)
- 借損料(リースやレンタル)
- 消耗品費(耐用年数1年未満か、1件10万円未満のもの)
科目には上限の割合があります。開発設計費は総事業費の1/2までです。内訳は既存のスタッフが1/4、新しく雇うスタッフが1/4です。新しいスタッフとは、交付決定日より後に雇うスタッフのことです。外注委託費も総事業費の1/2までです。販路開拓費は総事業費の1/5までです。
開発設計費の計算には決まりがあります。時間単価は月額基本給を160で割った額です。上限は5,000円で、手当は含めません。たとえば月額基本給が32万円なら、時間単価は2,000円です。300時間の開発に携われば、2,000円 × 300時間 = 60万円になります。従事時間は1人あたり1,000時間までです。
交付決定より前に支出した経費は、対象になりません。見積もりや発注、契約が期間の前でも認められる場合はありますが、支払いは期間内に終える必要があります。1件50万円以上の経費には申請書に見積書を付けます。
申請から入金までの流れ
令和8年度の三次募集の予定です。次の募集があれば、日程は変わります。
- 説明会の動画を見る(事業者→浜松市の公式ページ。オンデマンド配信)
- 申請書類を出す(事業者→浜松地域イノベーション推進機構。持参か郵送で、8月7日午後3時必着)
- 審査を受ける(一次は8月中旬の書類審査。通れば8月下旬の二次審査でプレゼンテーション。欠席は辞退扱い)
- 交付決定を受ける(市→事業者。9月初旬の予定。交付額は申請額と違うことがある)
- 開発を進めて実績を報告する(事業者。令和9年2月28日まで。事業が終わってから10日以内に実績報告書を出す。2月上旬に実績の審査会)
- 補助金を請求して受け取る(額の確定通知を受けてから5日以内に請求書を出す。振込は令和9年4月の予定。審査会の承認と実績報告書の確認のあと)
必要な書類
準備できた 0 / 9
交付申請書の様式には、事業化開発計画書(事業の内容、実施体制、5年間の売上と雇用の見込みなど)が含まれます。内容の部分は8ページ以内で書きます。市税の納付状況の確認への同意と、暴力団排除の誓約もこの様式で行います。
決算書は、貸借対照表、損益計算書、製造原価報告書、販売費及び一般管理費内訳書、株主資本等変動計算書の直近2期分に、株主名と出資比率の一覧表を加えます。決算月から令和8年4月までに6か月以上たっている会社は、試算表も出します。
見積書は1件50万円以上の経費だけです。開発設計費と交通費は出しません。補足資料はある場合だけです。特別徴収をしていない会社は未実施の理由書を出します。共同体で申請する場合は定款から履歴事項全部証明書までを各社分そろえます。書類は紙と、会社名を書いたDVDの両方で出します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 計画を安易に変えた:精査不足による変更は、認められないことがあります。経費の配分や内容を変えるときは、事前に承認が要ります。
- 目標を達成できない:期間の途中でも、達成の見込みがないと判断されれば、採択を取り消されることがあります。
- 他の補助を申し出なかった:同じ事業で国や県の補助事業に採択されると対象外です。申し出が漏れると、交付決定のあとでも取り消されます。
- 条件に違反した:交付の取消や返還、不正の内容の公表を受けることがあります。
採択後に続く義務
補助金には受け取ったあとも続く決まりがあります。事業化の状況や売上は補助事業の終了後10年間、毎年1回報告します。帳簿と領収書は交付を受けた年度の終了後10年間、保管します。
取得した機械などの財産は耐用年数が過ぎるまで、市の承認なしに売却や譲渡ができません。
消費税は補助の対象外なので、申請書や事業計画書は税抜きの金額で書きます。
よくある質問
受付はもう終わっていますか?
令和8年度の三次募集は2026年8月7日午後3時で終了しました。申請は持参か郵送で、時間は厳守とされていました。公式ページにはこれ以降の募集の案内がありません。申請を考えている場合は浜松地域イノベーション推進機構の事務局(電話053-489-8111)に、次の募集の予定を確かめてください。
次の募集はありますか?
公式ページには令和9年度以降の募集予定が書かれていませんでした。この補助金は平成24年度に始まった制度で、毎年度の採択結果が公表されています。令和7年度は21テーマの申請に対して18テーマが採択され、補正分は22テーマの申請に対して16テーマでした。例年の形をつかむなら、制度のページを確かめてください。
3つの枠はどう選べばよいですか?
開発の段階で選びます。設計試作の段階なら研究開発、製品の試作を完成させる段階なら製品開発です。市が示した社会課題のテーマに沿うなら、社会課題解決型を選べます。同じ年度に、複数の枠や共同申請を重ねて出すことはできません。1企業につき1件です。迷ったら、申請の前に事務局へ相談してください。
個人事業主でも申請できますか?
できます。中小企業基本法の中小企業者には、個人も含まれます。業種ごとの資本金か従業員数の基準を、どちらか一方満たせば足ります。創業の予定でも申請でき、個人なら交付決定から1か月以内に、浜松市内で開業する必要があります。開業するときは税務署などに個人事業の開始届を出します。
市外に本社があっても申請できますか?
基本は本社が浜松市内にあることです。市外に本社があっても市内に事務所か事業所を持ち、浜松市に法人市民税を納めていれば、市内の事業者として扱われます。また市内に開発と事業化の拠点を持つことも条件です。判断がつかない場合は申請の前に事務局へ確かめてください。
大学や他社と共同で申請できますか?
できます。企業、大学、産業支援機関などで共同体をつくり、そのうち1者以上が、市内の中小企業者である必要があります。共同体の中心企業は研究開発の全体管理を担います。製品の一部の加工や販売だけを担う企業は、中心企業になれません。市内の中小企業者の経費の負担は、全体の2分の1以上にします。
開発設計費はいくらまで認められますか?
総事業費の1/2までです。内訳は既存のスタッフが1/4、新しく雇うスタッフが1/4です。時間単価は月額基本給を160で割った額で、上限は5,000円です。従事時間は月160時間、1人あたり1,000時間までです。基本給は令和8年2月か3月の給与明細の金額を使い、手当は含めません。
補助金はいつ振り込まれますか?
令和8年度の予定では令和9年4月です。補助事業が終わり、実績報告書を出し、審査会で承認を受けたあとに、精算払いで振り込まれます。事業の途中で受け取る概算払いはありません。開発の費用はいったん自社で支払う必要があります。資金繰りの計画は振込の時期まで見込んで立ててください。
他の補助金と併用できますか?
同じ事業内容で、国や県などの補助金、助成金、競争的資金に採択された場合は、対象外です。申請のときに、他の補助事業へ申請している状況を申し出る必要があります。申し出が漏れると、交付決定のあとでも採択を取り消されることがあります。違う内容の事業であれば、その分は別に判断されます。
既存製品の改良は対象になりますか?
条件つきで対象になります。すでに事業化されて収入のある事業は、原則として対象外です。ただし改良によって今まで以上の利益が見込める場合は、対象になります。開発計画に具体性がないものや、技術的な開発要素がないものは、対象になりません。計画書では改良で新しくなる技術を具体的に書いてください。
補助金額が申請額より減ることはありますか?
あります。交付決定では申請した額と交付額が一致しないことがあります。審査の結果や市の予算で、減額される場合があるためです。条件が付されることもあります。この補助金は競争的資金なので、計画書を出しても必ず採択されるとは限りません。見積もりは必要最小限の額で積算してください。
問い合わせ先はどこですか?
申請の窓口は公益財団法人浜松地域イノベーション推進機構の事務局で、電話は053-489-8111です。制度そのものは浜松市役所の産業部産業振興課(電話053-457-2044)が担当しています。募集の内容や様式は浜松市の公式ページに載っています。申請の前に、事務局へ相談しておくと安心です。
