檜原村の育英資金は、1969年度に村議会議員が寄附した100万円を元手に始まった貸付です。高校から大学・専門学校まで、入学資金と毎月の修学資金を無利子で借りられます。
返済の重さは、村に住み続けるかどうかで変わります。返済開始から20年間村に住所があれば、返済は全額免除と村は案内しています。ただし給付金ではなく貸付です。条例は免除を「できる」規定にしています。
檜原村育英資金貸付制度の要点まとめ
正式名:檜原村育英資金貸付制度(檜原村育英資金貸付基金条例)
だれが
- 申請者
- 個人(学生の保護者)
- 対象業種
- 指定なし(個人が申請)
- 利用目的
- 高校・大学等の入学資金と修学資金
- 対象地域
- 東京都檜原村
- 従業員数
- 規定なし(個人が申請)
いくら
- 補助上限額
- 入学70万+月5万円
- 補助率
- 無利子の貸付(返済あり・条件つきで免除)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 受付期間の記載なし(教育課 学校教育係へお問い合わせください)
- 公式サイト
- 檜原村「貸付制度・その他」
わが家は対象になる?
次の4つに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
次に当たると対象外です。
- ✕ 保護者の村内居住が1年未満
- ✕ 連帯保証人を立てられない
村内に1年以上住んでいる必要があるのは、学生本人ではなく保護者です。保護者には親権者のほか、後見人や扶養義務者も含まれます。
貸付を受ける人は、規則の基準で選ばれます。基準は次の4つです。
- 学業:修学に意欲がある
- 学資の状態:学資が家庭から全く得られない、または一部しか得られない
- 人物:将来社会に貢献するにふさわしい資質と教養がある
- 健康:将来長く修学に堪え、社会に貢献できる見込みがある
基準の細目は「別に定める」とされ、公開されていません。
対象の学校は、高等学校、大学、高等専門学校、専修学校の高等課程と専門課程です。
連帯保証人2人のうち1人は、貸付の6か月前から引き続き村内に住所が必要です。保証人を頼める相手が村内にいるかを、申請の前に確かめてください。もう1人は村外でも構いません。ただし2人とも、一定の職業があるか独立して生計を立てていること、ほかの育英資金の保証人になっていないことが条件です。
いくら借りられる?
金額の上限は、学校の種類と国公立か私立かで決まります。条例の別表では次のとおりです。
| 学校の区分 | 設置者 | 入学資金 | 修学資金(月額) |
|---|---|---|---|
| 高校・高専・専修学校(高等課程) | 国公立 | 20万円 | 1.5万円 |
| 高校・高専・専修学校(高等課程) | 私立 | 50万円 | 3.5万円 |
| 大学・専修学校(専門課程) | 国公立 | 50万円 | 3.5万円 |
| 大学・専修学校(専門課程) | 私立 | 70万円 | 5万円 |
条例は「別表の金額の範囲内」と定めるだけです。実際の貸付額は、審査会が選考して決めます。
満額を借りた場合の合計は、修学資金を借りる月数で変わります。目安は次のとおりです。
- 国公立の高校に3年通う:20万円 + 1.5万円 × 36か月 = 74万円
- 私立の高校に3年通う:50万円 + 3.5万円 × 36か月 = 176万円
- 国公立の大学に4年通う:50万円 + 3.5万円 × 48か月 = 218万円
- 私立の大学に4年通う:70万円 + 5万円 × 48か月 = 310万円
貸付期間は、規則で学校の最短修業期間と定められています。正当な理由があって村長が承認した延長分も含みます。上の計算は、高校3年・大学4年を最短修業期間として数えた仮の例です。入学資金は貸付の決定後すみやかに、修学資金は奨学生と協議のうえ「6月分を基準とし前払」で、指定した口座に振り込まれます。
申請の流れ
申請の時期は、条例にも規則にも書かれていません。条例と規則から分かる順序は、次のとおりです。
- 窓口に問い合わせる(保護者→教育課 学校教育係。申請できる時期を聞く)
- 連帯保証人を2人決める(保護者→保証人の候補。うち1人は村内に6か月以上の住所)
- 申請書と添付書類を出す(保護者→村長。貸付申請書は規則の様式第1号)
- 審査を受ける(檜原村育英資金貸付審査会→選考して貸付を受ける人を決める)
- 貸付を受ける(奨学生→村長。決定後に貸付請求書と連帯保証人の届出を出し、口座に振り込まれる)
- 借用証書を出す(奨学生→村長。貸付が終わったとき、連帯保証人と連署して出す)
- 返済を始める(奨学生だった人→村。貸付期間が終わった月の翌月から1年あとに開始)
条例では、貸付を受けている学生を「奨学生」と呼びます。貸付の途中では、奨学生は毎年4月末までに現況届(在籍が分かる書類を添付)を出します。休学や転学、住所の変更があったときは、連帯保証人と連署した変更届をすぐに出します。
必要な書類
準備できた 0 / 5
課税(非課税)証明書は、貸付を受ける本人と、その属する世帯の分が要ります。「学資が分かる書類」にどんな書類が当たるかは、規則に書かれていません。決定後に出す貸付請求書と連帯保証人の届出の様式も、教育課 学校教育係で聞いてください。
貸付が止まる・免除されなくなるのはどんなとき?
- 保護者が村外へ転出した:やむを得ない事由がない転出は、貸付の中止の対象です。
- 学校に入学・在学していない:入学決定か在学の要件を欠くと、貸付が中止されることがあります。
- 学費以外に使った:貸付の目的以外に使うと、中止のうえ繰上返済を命じられることがあります。
- 猶予中に村を離れた:免除の前に村に住所がなくなると、繰上返済を命じられることがあります。
- 貸付が中止になった:中止された奨学生だった人は、猶予による免除を受けられません。
- 休学した:休学した月の翌月から復学の前月まで、修学資金の貸付は休止されます。
返済はいつから?村に住めば免除になる?
利息はかかりません。条例は貸付を無利子と定めています。
返済は、貸付期間が終わった月の翌月から1年たったあとに始まります。期間は10年以内で、月賦などの方法を村長が決めます。月賦は毎月の月末までに払います。額と方法は、奨学生だった人の希望を考えて決められます。いつでも繰上返済ができます。
免除には、返済の猶予が前提になります。村に住所がある奨学生だった人は、本人の申出で返済を猶予してもらえます。猶予を受けるには、毎年、償還開始日の2か月前までに償還猶予願(様式第5号)を出し、許可を受けます。猶予の期間が20年に達し、その間ずっと村に住所があれば、返済額の全額が免除対象です。10年なら2分の1です。免除は、償還免除願(様式第7号)を出して村長の許可を受けます。
免除は条例上「できる」規定で、免除願を出して村長の許可を受けるまで決まりません。貸付を中止された人は、この免除を受けられません。免除を前提に借りるのは避けて、返済の見込みも立てておくことを勧めます。
返済が遅れて正当な理由がないときは、村税の延滞金の計算の例で違約金がかかります。災害などの特別な事情で返済が難しいときは、方法の変更や免除を村長が認めることがあります。規則が挙げる事情は、災害、傷病や心身障害、経済上の事由、大学院への入学や留学などです。本人が亡くなり、連帯保証人も経済上の事由で返済が難しいときも、減免の対象になります。
令和8年4月施行の改正で何が変わった?
条例の最新版は、令和7年の条例第16号による改正で、令和8年4月1日に施行されました。
同じ日に、施行規則も令和7年の教育委員会規則第2号で改正されています。改正前との違いは、公式ページから読み取れませんでした。別表の金額が変わったのかも分かりません。附則には施行日だけがあり、経過措置の定めはありません。2026年4月より前に借りた人の扱いは、窓口で確認してください。
よくある質問
育英資金は返さなくていいお金ですか?
返済が必要な貸付です。給付型の奨学金ではありません。ただし村に住み続けると免除される仕組みがあります。村の案内では、返済開始日から20年間村に住所があれば全額免除です。条例では、返済を猶予している期間が20年に達し、引き続き村に住んでいる場合に、全額を免除できると定めています。免除は村長の判断なので、返済する前提で計画を立ててください。
利息はかかりますか?
利息はかかりません。条例は、育英資金の貸付けは無利子と定めています。ただし償還期限までに返さず、正当な理由がないと認められたときは、違約金がかかります。違約金は、檜原村税賦課徴収条例の延滞金の計算の例で、償還期限の翌月から支払日までの日数によって計算します。返済日を過ぎないように、毎月の返済額を先に確認してください。
返済はいつから始まり、何年かかりますか?
返済は、貸付期間が終わった日の属する月の翌月から数えて、1年を過ぎたあとに始まります。返済の期間は、そこから10年以内です。月賦などの方法は村長が決め、月賦は毎月の月末までに払います。たとえば310万円を10年(120回)で均等に返すなら、月に約2万5,800円です。いつでも繰上返済ができるので、余裕のある時期にまとめて返しても構いません。
対象になる学校はどこですか?
条例が定める学校は、高等学校、大学、高等専門学校、専修学校の高等課程と専門課程です。入学が決まっている人と、在学している人の両方が対象です。金額は国公立か私立かでも分かれます。中学校や、専修学校以外の各種学校が対象かどうかは、条例に書かれていません。進学先が対象に当たるか迷うときは、申請の前に教育課 学校教育係へ確認してください。
連帯保証人は誰でもなれますか?
誰でもというわけではありません。条例は、次の条件を満たす人を2人立てるよう定めています。一定の職業があるか独立して生計を営んでいること、この育英資金についてほかの人の保証をしていないことです。さらに2人のうち1人は、貸付の日の6か月前から引き続き村内に住所が必要です。親族かどうかの指定は条例になく、誰に頼めるかは窓口で聞けます。
保護者が村外に引っ越したらどうなりますか?
やむを得ない事由がないのに保護者が他の区市町村へ転出した場合、村長は貸付を中止できます。中止になっても、すでに借りた分の返済は残ります。返済が始まったあとの猶予や免除は、村に住所があることが前提なので、村を離れると免除の見込みも消えます。転居の予定があるときは、借りる前に教育課へ相談してください。
学費以外に使ってもいいですか?
使えません。育英資金は、修学上必要な資金を貸すものです。貸付の目的以外に使ったと認められると、村長は貸付を中止できます。さらに、繰上返済を命じられることがあります。入学金や授業料など、学校に納めるお金を中心に使い道を決めてください。教材費や通学費など、どこまでが修学上必要な資金に入るかは、条例に書かれていないので窓口で確認してください。
返済が難しくなったときはどうすればいいですか?
災害その他の特別な事情で返済が難しいと村長が認めるときは、償還方法の変更や、償還金の全部または一部の免除ができます。また、村に住んでいる奨学生だった人は、本人の申出で返済を猶予してもらえます。猶予は毎年、償還開始日の2か月前までに償還猶予願を出して許可を受けます。規則が挙げる事情は、災害、傷病や心身障害、経済上の事由、大学院への入学や留学などです。返済が滞る前に、早めに教育課へ相談してください。
いつ申し込めますか?
受付期間は、条例にも村の案内ページにも書かれていません。締切日の記載がない制度なので、通年で受け付けているのか、入学の前後に募集するのかは分かりません。進学の時期が決まっているなら、入学資金が必要になる前に動くのが安全です。教育課 学校教育係に、申請できる時期を早めに問い合わせてください。村役場の代表番号は042-598-1011です。
審査ではどんなことを見られますか?
申請は、檜原村育英資金貸付審査会が選考します。審査会が見るのは、申請者の選考審査、償還の方法、そのほか育英資金に必要な事項です。選考の基準は規則に、学業の意欲、学資の状態、人物、健康の4つとあります。基準の細目と配点は公開されていません。条例の目的は、修学する能力があるのに経済的な理由で修学が難しい人への貸付です。結果の通知の時期は、窓口で確認してください。
貸付の途中で中止されることはありますか?
あります。条例は中止の理由を7つ挙げています。入学・在学の要件を欠いたとき、借りる必要がなくなったとき、目的を達する見込みがないとき、非行があったとき、偽りの手段で借りたとき、目的以外に使ったとき、保護者が理由なく村外へ転出したときです。偽りや目的外の使用があると、繰上返済も命じられることがあります。
申請にはどんな書類が必要ですか?
規則は、貸付申請書(様式第1号)に次の4つを添えて村長に出すよう定めています。入学の決定か在学を証明する書類の写し、成績証明書などの写し、貸付を受ける人とその世帯の課税(非課税)証明書、学資が分かる書類の写しです。貸付が決まったあとは、貸付請求書と連帯保証人の届出も要ります。学資が分かる書類にどれが当たるかは書かれていないので、教育課で確かめてください。
休学や留年をしたら、貸付はどうなりますか?
休学すると、休学した月の翌月から復学の前月まで、修学資金の貸付が休止されます。貸付期間は、学校の最短修業期間が基本です。最短修業期間を超えても、正当な理由があって村長が承認した期間は貸付期間に含まれます。休学・復学・転学・退学のときは、連帯保証人と連署した変更届をすぐに出します。毎年4月末までの現況届も忘れないでください。
問い合わせ先はどこですか?
育英資金の窓口は、檜原村の教育課 学校教育係です。村の案内ページに、この担当の直通電話は載っていません。村役場の代表番号は042-598-1011です。同じページの電話番号(福祉けんこう課 子育て支援係 042-598-3122)は、ひとり親向けの貸付などの問い合わせ先なので、育英資金は教育課に確認してください。
