自然災害で在庫や設備を失ったとき、事業を止めずに済むか——それを左右するのが「事業継続力強化計画」です。岩手県のこの補助金は、その計画にもとづく防災・減災の取組に使えます。結論から言うと、対象は岩手県内の小規模事業者に限られます。
小規模事業者とは、常時使用する従業員が20人以下(商業・サービス業は5人以下)の事業者を指します。これより規模が大きい中小企業は、この補助金の対象にはなりません。
小規模事業者事業継続力強化補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 小規模事業者事業継続力強化支援事業費補助金 |
| 対象業種 | 指定なし(小規模事業者であること) |
| 利用目的 | 事業継続力強化計画に基づく防災・減災の設備整備等 |
| 対象地域 | 岩手県内 |
| 従業員数 | 20人以下(商業・サービス業は5人以下) |
| 補助上限額 | 単独申請50万円/複数事業者による共同申請は50万円×申請者数(最大250万円) |
| 補助率 | 3分の2以内 |
| 申請受付 | 令和8年6月1日〜7月31日17時(1次公募)。2次公募の有無は公式ページに記載なし(岩手県商工労働観光部経営支援課へお問い合わせください) |
| 公式サイト | 岩手県「令和8年度小規模事業者事業継続力強化支援事業費補助金の公募について」 |

対象になる/ならないの線引き
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 対象になる | 岩手県内で事業を営む小規模事業者(商工業者)、またはそれらで構成する組合 |
| 対象になる | 単独申請だけでなく、複数事業者が共同で計画を作る「グループ申請」 |
| 対象にならない | 従業員規模が小規模事業者の基準を超える中小企業 |
| 対象にならない | 県や国が行うフォローアップ調査に協力できない事業者 |
なぜこの線引きがあるのか。この補助金は「小規模ゆえに自力で防災投資がしづらい事業者」を後押しする趣旨で作られており、規模の大きい事業者は他の設備投資系補助金の対象になることが多いためです。
いま申請してもよいのか(1次公募が終わっている点について)
この記事を書いている時点で、令和8年度の1次公募(6月1日〜7月31日)はすでに締め切られています。過去の実績を見ると、岩手県はこの補助金を年度内に2回に分けて公募することが多く、令和7年度も第2回公募が行われました。ただし令和8年度に2次公募があるかどうかは、公式ページに現時点で記載がありません(商工労働観光部経営支援課へお問い合わせください)。締切を過ぎたからと諦めず、次回募集の告知を定期的に確認することをおすすめします。
よく誤解されるポイント
「防災投資なら何でも対象」と思われがちですが、そうではありません。対象になるのは事業継続力強化計画(自然災害等のリスクを洗い出し、被害を軽減するための取組をまとめた計画)に基づく設備整備等に限られます。計画を作らずに購入した非常用発電機などは、後から補助対象にできない可能性があります。設備を発注する前に、まず計画づくりから着手してください。
よくある質問
単独申請と共同申請、どちらが有利ですか?
補助上限額は共同申請のほうが高くなります(1事業者あたり50万円が積み上がる仕組み)。ただし共同申請は他の事業者との調整が必要になるため、自社だけで完結させたい場合は単独申請を選ぶ形になります。
個人事業主でも申請できますか?
できます。小規模事業者であれば法人・個人事業主のどちらも対象です。
2次公募はいつ頃発表されますか?
公式ページに現時点で明記はありません。過去の令和7年度は年度後半に第2回公募が行われた実績があるため、岩手県商工労働観光部経営支援課(019-629-5544)へ確認することをおすすめします。
