航空機部品を作る中小企業でも申請できるのか。答えは「単独ではハードルが高い」です。この補助金は航空機産業支援事業を実施する事業者・団体等が対象で、実証事業として先進複合材や高効率生産、エンジン低燃費化などの技術実証を担う体力のある企業・コンソーシアムが主に想定されています。
「令和7年度脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金(次期航空機開発等支援事業)」は、経済産業省が策定した航空機産業戦略にもとづき、排出削減に資する技術実証やMRO拠点(整備・修理・分解点検等)の整備を支援する国の直接補助事業です。受付は2025年3月6日で終了しています。
次期航空機開発等支援事業補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(航空機産業支援事業を実施する法人・団体等) |
| 制度名 | 令和7年度脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金(次期航空機開発等支援事業) |
| 対象業種 | 製造業(航空機産業関連) |
| 利用目的 | 先進複合材適用実証、高効率生産実証、エンジン低燃費化等の技術実証、MRO拠点整備 |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 制限なし |
| 補助上限額 | 868億円(事業全体の予算規模) |
| 補助率 | 公募要領を参照(直接補助方式) |
| 申請受付 | 終了(2025年2月12日〜2025年3月6日) |
| 公式サイト | Jグランツ「次期航空機開発等支援事業」 |

868億円は1社あたりの上限なのか
タイトルの金額を見て「1社で868億円もらえる」と考える人がいますが、これは制度全体の予算枠であり、1件あたりの補助上限額ではありません。技術実証やMRO拠点整備といった大型プロジェクトを複数採択するための総枠として設定されています。
対象になる/ならないの境界は次のとおりです。
| 対象になりやすい | 対象になりにくい |
|---|---|
| 先進複合材の適用実証、高効率生産実証等の技術実証 | 一般的な製造設備の更新(航空機産業と関係のないもの) |
| エンジン低燃費化に対応する技術実証 | 実証段階を経ていない、既に実用化済みの技術の単純導入 |
| MRO拠点(整備・修理・分解点検等)の整備 | 航空機産業戦略と関係のない他業種の設備投資 |
「排出削減に資する」という条件が付いているため、単なる生産能力の増強だけを目的にした設備投資は対象になりにくい点に注意してください。
よく誤解されるポイント
この事業は「令和6年度補正の資源循環・脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金」という名称の類似制度が他にも複数存在します。同じ「脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金」という枠組みの中に、次期航空機開発等支援事業のほかにも、資源循環・水素・鉄鋼といった分野別の複数の個別事業がぶら下がっている構造です。制度名で検索する際は、括弧書きの事業名(次期航空機開発等支援事業)まで一致しているかを必ず確認してください。
今から申請できるか
この公募は2025年3月6日で終了しています。「脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金」の枠組み自体は複数年度にわたって実施されているため、次回公募が別の年度で行われる可能性があります。 経済産業省・NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の公募情報ページで、後継事業の有無を確認してください。
よくある質問
今から申請できますか?
できません。この公募は2025年3月6日で受付を終了しています。次回の実施有無は本記事公開時点で未定です。
中小企業でも申請できますか?
対象者は「航空機産業支援事業を実施する事業者・団体等」で、中小企業を排除する記載はありません。ただし技術実証・MRO拠点整備という事業規模から、単独での申請よりコンソーシアムでの参画が現実的です。
868億円のうち1社はいくらもらえますか?
公式ページからは1件あたりの上限額は確認できません。868億円は事業全体の予算規模で、個別の採択額は審査を経て決まります。
