日本国内で特許を取ったあと、海外にも同じ権利を広げたい——その出願費用は誰が負担するのか。鹿児島県の中小企業向けなら、外国出願にかかる費用の半分を補助金でまかなえます。ただし「中小企業等海外展開支援事業費補助金(海外出願支援事業)」の令和6年度3次募集(2024年11月18日〜29日)はすでに終了しています。
この記事では制度の内容を記録として整理し、次回募集に備えて何を用意すべきかをまとめます。
海外出願支援事業補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 中小企業等海外展開支援事業費補助金(海外出願支援事業) |
| 対象業種 | 業種指定なし(県内中小企業者) |
| 利用目的 | 販路開拓・展示会(知的財産の海外展開) |
| 対象地域 | 鹿児島県内 |
| 従業員数 | 中小企業基本法上の中小企業者であること |
| 補助上限額 | 年度内合計上限300万円(特許150万円・実用新案/意匠/商標60万円・冒認対策商標30万円) |
| 補助率 | 補助対象経費の2分の1以内 |
| 申請受付 | 令和6年度3次募集は終了(11月18日〜29日) |
| 公式サイト | かごしま産業支援センター「中小企業等海外展開支援事業費補助金」 |

いくらもらえるのか、出願の種類で線引きされる
この補助金は「1件いくら」ではなく、出願の種類ごとに上限が違う点が分かりにくいところです。
- 特許出願:上限150万円
- 実用新案・意匠・商標出願:上限60万円
- 冒認対策商標出願:上限30万円
- 1企業が年度内に複数案件を申請する場合の合計上限:300万円
たとえば、特許出願と商標出願を同じ年度に行う場合、それぞれの上限内でも、合計が300万円を超える分は補助されません。複数の権利をまとめて海外展開する計画があるなら、年度内合計の上限から逆算して優先順位をつける必要があります。
対象になるもの・ならないものの線引き
| 対象になる | 対象にならない |
|---|---|
| 日本国特許庁へ既に出願している案件と同一内容の外国出願 | 日本で出願していない案件をいきなり海外出願する場合 |
| 外国特許庁への出願手数料、現地・国内代理人費用、翻訳費用 | 交付決定日より前に発注・支出した費用 |
| 交付決定日以降に発注し、翌年2月10日までに完了する経費 | 2月10日までに完了しない案件 |
交付決定前に代理人へ発注した費用は対象外になる点は見落としやすいところです。採択されたと思って先に動くと、その分の費用は補助されません。
よく誤解されるポイント
「県内の中小企業ならどんな海外出願でも対象」と思われがちですが、実際には日本国内で先に出願している案件と同一内容の外国出願に限られます。 いきなり海外だけに出願するケースは対象外です。まず国内出願を済ませ、その後に外国出願を計画する順番になります。
もう一つ、この制度は年に複数回(2次・3次など)募集されます。過去の回の締切をそのまま次回の締切だと勘違いしないことが重要です。年度によって募集回数や時期が変わります。
次回募集に備えて準備すること
- 国内での特許・商標出願を先に済ませておく(外国出願の前提条件)
- 現地代理人・翻訳会社から見積もりを取っておく
- 交付決定の通知が届くまでは発注・契約をしない
よくある質問
国内出願をしていない場合は申請できませんか?
公式ページの記載では、日本国特許庁へ既に出願している案件と同一内容で外国出願を予定する企業が対象です。国内出願が前提になります。
補助対象経費に交付決定前の費用は含まれますか?
含まれません。交付決定日以降に発注・支出された費用が対象です。交付決定前の代理人費用や翻訳費用は補助されないため、注意が必要です。
令和7年度以降の募集はありますか?
本制度は毎年度実施される見込みですが、募集回数・時期は年度によって変わります。最新情報はかごしま産業支援センターの公式ページで確認してください。
