海外で特許や商標を取りたいが、出願費用と翻訳費用がかさんで踏み切れない——そんな鹿児島県の中小企業者に向けた制度が「海外出願支援事業」です。結論から言うと、外国出願にかかる代理人費用・翻訳費用等の2分の1(年度内上限300万円)が補助されます。国内出願ではなく、あくまで「外国」への出願が対象という点が線引きのポイントです。
海外出願支援事業の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 中小企業等海外展開支援事業費補助金(海外出願支援事業) |
| 対象業種 | 業種指定なし(外国への事業展開等を計画する中小企業者) |
| 利用目的 | 特許・実用新案・意匠・商標の外国出願にかかる費用の助成 |
| 対象地域 | 鹿児島県内に主たる事務所を有する中小企業者 |
| 従業員数 | 中小企業基本法第2条第1項に規定する中小企業者(業種ごとに資本金または従業員数のどちらか一方の基準を満たす事業者。製造業その他は資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は1億円以下または100人以下、小売業は5,000万円以下または50人以下、サービス業は5,000万円以下または100人以下) |
| 補助上限額 | 年度内300万円(特許出願150万円・実用新案/意匠/商標60万円・抜け駆け対策商標30万円の内訳あり) |
| 補助率 | 2分の1以内(千円未満切捨て) |
| 申請受付 | 令和8年5月25日(月)〜11月13日(金)17時必着 |
| 公式サイト | 公益財団法人かごしま産業支援センター「令和8年度 海外出願支援事業」 |

対象になる費用・ならない費用
線引きは「外国」での出願かどうかです。
- 対象になる:外国特許庁への出願手数料、外国出願に要する現地代理人・国内代理人費用、翻訳費用
- 対象にならない:国内(日本国内)だけの出願費用、消費税・地方消費税相当分
国内で権利化してから海外へ広げる企業が多い制度なので、「まだ国内出願すら済んでいない」段階では対象にならない可能性がある点に注意してください。国内出願との前後関係は募集要領で必ず確認することをおすすめします。
よく誤解されるポイント:上限300万円は「1件あたり」ではない
「1件の出願で300万円まで使える」と誤解されがちですが、実際は1企業あたり・年度内の合計上限です。しかも出願の種類ごとに内訳の上限が分かれています。
| 出願の種類 | 年度内の上限額 |
|---|---|
| 特許 | 150万円 |
| 実用新案・意匠・商標 | 60万円 |
| 抜け駆け対策商標 | 30万円 |
| 合計(1企業あたり) | 300万円 |
複数国・複数区分に同時出願する企業ほど、この内訳を先に確認してから予算を組む必要があります。加点措置として、地域未来牽引企業・賃上げ実施企業・ワーク・ライフ・バランス推進企業などが挙げられている点も、審査で有利に働く可能性があります。
よくある質問
個人事業主でも申請できますか?
はい、対象になります。鹿児島県内に主たる事務所を有する中小企業者であれば、法人・個人事業主を問いません。
出願がまだ準備段階でも申請できますか?
「外国出願に必要な資金能力及び資金計画を有していること」が要件の一つとされています。具体的な計画の完成度がどこまで求められるかは公式ページに明記がないため、事前にかごしま産業支援センターへ相談することをおすすめします。
弁理士費用は対象になりますか?
外国出願に要する代理人費用(現地・国内代理人費用)として対象に含まれます。ただし国内出願のみを目的とした弁理士費用は対象外です。
