令和8年度の「かごしま中小企業DX推進事業費補助金」は、2次募集が2026年8月19日で終わり、受付は終了しています。2次募集の交付決定は、応募が多く予算の調整もあって、9月末ごろの予定から10月中旬に延びたと、専用ホームページのお知らせ(9月28日追記)にあります。次の募集があるかは、県のページにも専用ホームページにも書かれていません。
ITツールを自分で選んで入れるだけでは申請できません。ITベンダーか認定経営革新等支援機関(国が認定した支援機関)と共同で事業計画書を作ることが条件で、そのうえで費用の2/3(上限400万円)が出ます。
かごしま中小企業DX推進事業費補助金の要点まとめ
正式名:令和8年度かごしま中小企業DX推進事業費補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし(県内に事業所がある中小企業)
- 利用目的
- デジタル技術の導入、新製品・技術の開発、DX人材の育成
- 対象地域
- 鹿児島県内
- 従業員数
- 資本金か従業員数のどちらかが業種別の上限以下(製造業等は3億円か300人)
いくら
- 補助上限額
- 400万円(1補助事業者あたり)
- 補助率
- 対象経費の2/3以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年7月17日〜2026年8月19日(2次募集。受付終了)
- 事業の完了
- 交付決定日から2027年2月26日まで(実績報告の期限は2月5日)
うちの会社は対象になる?
募集要領の要件のうち、申請前に自社で確かめられるものは次のとおりです。すべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
本社が県外でも、県内に事業所があれば対象です。計画書を共同で作る相手は、ITベンダーか認定経営革新等支援機関です。県税の納税証明書は、申請日以前3か月以内のものを出します。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 計画書を自社だけで作った
- ✕ 株式の2分の1以上を同じ大企業が保有
- ✕ 政治団体、宗教上の組織や団体
- ✕ 医療法人・社会福祉法人・NPO法人など
- ✕ 同じ事業で補助金・助成金を受給済み
一般社団法人や公益財団法人なども対象外で、事務局のQ&Aに明記されています。
発行済株式の2分の1以上を同じ大企業が持つ会社は、大企業とみなされます。そのほかに、株式の3分の2以上を大企業が持っている場合と、大企業の役員か職員を兼ねる人が役員の半数以上を占める場合です。
要件にある「中小企業支援法第2条第1項の中小企業者」は、業種ごとに資本金と常時使用する従業員数の上限が決まっていて、どちらか一方が上限以下であれば当てはまります。上限は製造業・建設業・運輸業などが3億円か300人、卸売業が1億円か100人、サービス業が5,000万円か100人、小売業が5,000万円か50人です。従業員には、代表者以外の正社員、パート、アルバイトを含みます。
開業したばかりでも申請できます。個人事業主は開業届の写しと月次試算表、法人は月次試算表を足して出します。
いくら戻ってくる?
対象経費の2/3以内で、1事業者あたりの上限は400万円です。対象経費は税抜の金額で、千円未満の端数は切り捨てます。上限に届くのは、対象経費が600万円以上のときです。
- クラウドの在庫管理システムの利用料と導入設定で180万円:180万円 × 2/3 = 120万円
- 製造ラインにセンサーとデータ収集ソフトを入れて450万円:450万円 × 2/3 = 300万円
- 受注から請求までの基幹システムを作り替えて900万円:900万円 × 2/3 = 600万円 → 上限の400万円
3番目の例では、500万円が自己負担です。上限を超える計画は、段階に分けるか、補助の対象外の部分を別の予算で見ておきます。
補助金は後払いです。事業の完了と実績報告のあと、交付確定通知書が出てから支払われます。それまでの資金は自社で用意することになります。
何に使える?
先に、対象にならないものです。
- パソコン、タブレット、スマートフォンなどの汎用機器(対象事業にだけ使い、ほかに使わないと整理できる場合だけ対象)
- 販売するためのソフトや機械装置の開発・製作
- 親会社・子会社を含む別法人への導入費用
- 事務所の家賃、保証金、敷金
- 電話代、インターネット代などの通信費
- 経営者と役員の人件費
- 飲食代、振込手数料、保険料
- 補助事業をまるごと外部に委託する経費
次に、対象になるものです。
- ソフトウェア等購入費(ソフトやシステムの購入・構築・改良)
- クラウドサービス利用料(事業期間内に支払いが終わる分で、最大2年分)
- 機械装置等購入費(ソフトやクラウドとつながり、データを集めて使うものに限る)
- 試作・改良費(既存の装置にデータ取得の機能を足すなど。販売目的の製品開発は対象外)
- 専門家の招へい経費(コンサルティングや技術指導)
- 研修費(自社のDX人材を育てる講座の受講料など)
機械装置は、単に新しい機械を買うだけでは認められません。デジタル技術でデータを集めて使う、という位置づけが要ります。
申請の流れ
次の流れは、令和8年度の募集要領にもとづきます。
- ITベンダーか認定経営革新等支援機関に相談する(事業者→支援機関。募集要領は、計画づくりの支援を受けるなら早めに相談するよう求めています)
- 共同で事業計画書を作る(事業者+支援機関。数値計画と収支予算書も必要)
- 専用ホームページから申請する(事業者→事務局。募集期間内に、WEB申請は締切日の23時59分まで、郵送は当日消印有効。持参は受け付けない)
- 審査を受け、交付決定を待つ(事務局→事業者。締切から約1か月後が目安。2次募集は10月中旬に延期。通知は郵送)
- 交付決定のあとに発注・納品・支払いをする(事業者。2027年2月26日まで)
- 実績報告書を出す(事業者→事務局。手引きの提出期限は2027年2月5日。補正の対応は2月26日まで)
申請書の作成と提出は、補助事業者本人が主になって行います。ベンダーや支援機関が申請をほぼ代行していると見られる場合は、受け付けないことがあると募集要領に書かれています。
必要な書類
準備できた 0 / 13
見積書は押印不要で、写しでもかまいません。月次試算表と開業届の写しは開業したばかりの事業者だけ、履歴事項全部証明書は法人だけ、顔写真付きの身分証明書は個人事業主だけ、旅費規程等は旅費を計上する場合だけ出します。法人の確定申告書には、貸借対照表と損益計算書を含めます。県税の納税証明書は各地域振興局・支庁の県税課で取り、履歴事項全部証明書とともに3か月以内のものを使います。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に発注・支払いをした:交付決定日より前に発注(契約)、納品、支払いをした経費は対象外です。
- 計画書をほぼ人任せにした:申請の代行と見られると、受け付けてもらえないことがあります。
- 期限までに終わらなかった:発注、納品、支払いは2027年2月26日までに終えます。実績報告書の提出期限は、手引きでは2月5日です。
- 支払いの方法が合わなかった:支払いは銀行振込かクレジットカードに限られます。現金払い、手形、ほかの取引との相殺払いは対象外で、振込手数料を相手が負担した分は経費から引かれます。
- 要件に合わない事実や不正が分かった:要件に当たらない事実や虚偽が分かると、交付決定が取り消されます。
よくある質問
今から申請できますか?
できません。令和8年度は2026年5月18日〜6月19日の1次募集と、7月17日〜8月19日の2次募集で終わりました。県の公式ページには「募集終了」と書かれ、2次申請は審査中です。2次の交付決定は10月中旬に延びました。次の年度の募集があるかどうかは、県のページにも募集要領にも書かれていません。事務局(099-208-0245)か、鹿児島県産業立地課新産業創出室に問い合わせるのが確実です。
認定経営革新等支援機関はどこに相談すればよいですか?
国が認定した支援機関で、商工会議所、金融機関、税理士事務所などが当たります。公式ページは、どの機関が使えるかまでは書いていません。ITベンダーでも共同作成の条件は満たせるので、導入したいシステムの提供会社に頼む方法もあります。募集要領は、計画づくりの支援を受ける場合に早めの相談を求めています。相談先で迷うときは、事務局に電話で聞くと早く分かります。
パソコンやタブレットは補助の対象になりますか?
原則として対象になりません。募集要領は、パソコン、タブレット、スマートフォンなどの汎用機器を、対象事業の用途にだけ使い、ほかの用途に使わないと整理できる場合に限って対象にする、としています。たとえば業務用の別端末として専用の運用を決めておく、といった整理が必要です。どこまで認められるかは事務局の判断になるので、見積りに入れる前に確かめてください。
販売するソフトの開発費は使えますか?
使えません。販売を目的とした、ソフトウェアや機械装置の開発・製作・改良にかかる経費は、対象外と明記されています。試作・改良費も、販売を目的とした製品のものは認められません。認められるのは、既存の装置にデータを取る仕組みを足すなど、自社のDXの推進に必要なものです。自社で使う仕組みを作る計画か、売る製品を作る計画かで、対象かどうかが分かれます。
クラウドの利用料は何年分まで対象ですか?
最大2年分です。ただし、事業期間内に支払いが終わる分に限ります。事業期間は交付決定日から2027年2月26日までなので、その日までに支払える範囲が上限です。たとえば年払いのクラウドを選び、2年分を前払いで契約すると、2年分が対象になる可能性があります。月払いだと、期間内に支払える月数分だけです。契約の形は申請前に支援機関と決めておいてください。
交付決定の前に契約してしまいました。対象になりますか?
対象になりません。交付決定日より前に発注(契約)、納品、支払いをした経費は、補助対象外です。申請書を出した日ではなく、交付決定日が基準です。交付決定は各締切の約1か月後が目安なので、その間は待つことになります(2次募集は10月中旬に延びました)。急いで導入したい場合でも、契約は交付決定の通知を受けてからにしてください。見積書をもらうだけなら、契約には当たりません。
1次募集と2次募集の両方に申請できましたか?
原則としてできません。事務局のQ&Aは、申請を1法人(1事業者)につき1件までとしています。1次と2次で補助率(2/3以内)と上限額(400万円)は変わりません。どちらの募集も、予算の上限に達したときは予定より早く締め切ることがあると公式ページに書かれていました。過去にこの補助金を使った企業も、前回と同じ事業でなければ申請できます。いまは両方とも終わっているので、次の募集が出たときは、計画を固めてから申請する準備をしておくとよいです。
郵送で出す場合は、締切日必着ですか?
当日消印有効です。募集要領には「郵送の場合:締切日の当日消印有効」とあります。WEB申請は締切日の23時59分までで、持参による申請は受け付けていません。郵送の送料は申請者の負担です。提出書類はすべて期限内にそろっている必要があり、足りない書類があると審査できません。郵送は、簡易書留やレターパックなど、追跡できる方法を使います。書類は原則返却されないため、原本が要る書類はコピーを出してください。
補助金はいつ振り込まれますか?
交付確定通知書が出たあとに支払われます。流れは、交付決定、事業の実施、実績報告、確定の通知、支払いの順です。実績報告の提出期限は、手引きでは2027年2月5日です。早く出すほど、審査と支払いも早まると手引きに書かれています。具体的な振込日は、募集要領にも公式ページにも書かれていません。補助金は後払いなので、導入費用はいったん自社で全額払うことになります。資金繰りは、この点を前提に組んでください。
ほかの補助金と併用できますか?
同じ事業で、ほかの制度の補助金や助成金をすでに受けている場合は、対象外です。事務局のQ&Aは、国または県の補助事業で同じテーマが採択された場合、併用できずどちらか一方になるとしています。申請書には、申請中の補助金と採択見込みの時期を書く欄があります。別の事業であれば、この要件には当たりません。どこまでが同じ事業かの線引きは細かく書かれていないので、国のIT導入関連の補助金と並べて申請する場合は、先に事務局へ確認してください。重複が分かると、交付決定が取り消されます。
審査ではどんな点が見られますか?
事業計画書の内容で審査します。主な項目は、社内のデジタル教育・人材育成の状況、現在の経営課題、課題解決の内容と期待効果、推進体制とスケジュール、事業終了後のDX推進計画、収支計画の8つです。このほか、県のSDGs登録企業や働き方改革推進企業、SECURITY ACTION一つ星宣言の企業などは、審査で考慮されます。
問い合わせ先はどこですか?
かごしま中小企業DX推進事業事務局(受託企業:MBC開発株式会社)の電話099-208-0245です。受付は平日の9時から17時までで、12時から13時と土日祝は除きます。専用ホームページにはQ&Aも載っています。制度を所管するのは、県の商工労働水産部産業立地課新産業創出室です。2027年4月1日以降は、新産業創出室新産業創出係(099-286-2897)が窓口になります。募集が終わっているため、次回の予定は電話で確かめるのが早いです。
