商店街の年末商戦に向けて、プレミアム付商品券を出したい。そう考えたとき最初に問題になるのは、上乗せ分のお金を誰が出すかです。
鹿児島市は、商店街・通り会などが発行するプレミアム付商品券のプレミアム分と事務経費を、10分の10で補助しました。団体あたりの上限は4,250万円です。申請の受付は2026年7月31日で終了しており、いま新しく申請することはできません。申請できたのは団体だけで、個々のお店が単独で申し込む制度ではありませんでした。
プレミアム付商品券発行支援事業の要点まとめ
正式名:令和8年プレミアム付商品券の発行などを行う商店街・通り会等を支援する事業
だれが
- 申請者
- 事業者(商店街振興組合・通り会などの団体)
- 対象業種
- 小売・サービス業などの商店街・通り会
- 利用目的
- プレミアム付商品券の発行、電子決済ポイントの付与
- 対象地域
- 鹿児島県鹿児島市
- 従業員数
- 規定なし(団体が申請)
いくら
- 補助上限額
- 4,250万円(連合組織は2〜4団体で2倍、5団体以上で3倍)
- 補助率
- 10分の10以内(プレミアム負担額・事務経費)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年7月31日まで(受付終了。受付開始は1月30日)
- 事業の完了
- 使用期限2026年12月31日、実績報告は2027年1月29日まで
自分の団体は対象になる?
次の3つにすべて当てはまれば、対象でした。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 3
対象の団体は、商店街振興組合とその連合会、商店街・通り会、産業振興や街づくりを目的に自主的に活動する任意団体などです。市は、ほかにも要件があるとしており、詳しくは産業支援課に聞くよう案内していました。
次のどちらかに当たると対象外です。
- ✕ お店が単独で申し込む
- ✕ 市外の店舗が参加店に入る
経験の少ない商店街には、実績のある商店街との共同実施や、商品券の事務の委託が勧められていました。
商店街の補助はいくらになる?
補助の対象は、商品券に上乗せするプレミアム分と、事務経費です。プレミアム率は30%で、1,000円で1,300円分の商品券を売るイメージです。
- プレミアム分:販売金額の3/10以内
- 事務経費:販売金額が1億2,000万円以下なら650万円まで、1億2,000万円を超えれば1,300万円まで
- 合計の上限:4,250万円
計算例です。
- 販売額2,000万円の商品券:2,000万円 × 3/10 = 600万円(プレミアム分)。これに事務経費の実費が加わります(650万円まで)
- 販売額1億2,000万円の商品券:1億2,000万円 × 3/10 = 3,600万円 + 事務経費650万円 = 4,250万円(上限ちょうど)
- 販売額が1億2,000万円を超える商品券:プレミアム分と事務経費の合計が4,250万円を超えるので、上限の4,250万円で頭打ち
販売額が1億2,000万円を超えても、補助は4,250万円で止まります。 超えた分のプレミアムは、団体が自分たちで用意することになります。
複数の商店街・通り会が連合して申請する場合は、団体数が2〜4なら上限は2倍、5以上なら3倍です。
何に使える?
対象にならないもの
- 参加店舗に含まれる市外の店舗
- 不動産・金融商品、税金などの公租公課、商品券やプリペイドカードなど換金性の高いもの、たばこを主に扱う店舗の参加
- 利用状況をいつでも把握できない電子ポイント
対象になるもの
- 商品券に上乗せするプレミアム負担額(30%)
- 電子決済ポイントの付与額、割引クーポンの割引額(30%)
- 広報費・委託料・印刷費・換金手数料などの事務経費
商品券は紙だけでなく電子商品券も対象です。ポイント付与は、参加店を市内に限れて、利用状況をいつでも把握できるときに限り認められました。有効期限、ポイント付与の対象期間は6か月以内です。
申請の流れと、受付が終わったあとの動き方
当時の流れは次のとおりです。
- 産業支援課に事前に相談する(団体→鹿児島市 産業支援課。申請の前に必ず)
- 事業計画をつくる(団体。販売額・期間・参加店舗を決める)
- 事業計画を出す(交付申請)(団体→産業支援課。2026年7月31日まで、予算に達し次第終了)
- 事業計画の認定(交付決定)を受ける(産業支援課→団体)
- 商品券を売り、使用期限の2026年12月31日までに事業を終える(団体)
- 実績報告を2027年1月29日までに出す(団体→産業支援課)
交付は、交付決定額の範囲で概算払にできるとされていました。申請は各団体1回限りで、ほかの団体の構成員として参加した場合も数えられます。
受付が終わっている点について、編集部が確認できたのは、市の公式ページに「申請受付は終了しました」とあることまでです。来年度に同じ補助が出るかは、ページに書かれていませんでした。商店街で次の商品券を考えているなら、産業支援課の商業サービス業係(099-216-1322)に、次回の予定を早めに聞いておくという手があります。
必要な書類
実績報告のときに出す主な書類です。申請時の様式は、市のページに載っていませんでした。
準備できた 0 / 5
申請時の様式は、産業支援課に問い合わせて受け取ります。
お店として参加するには?
商店街の会員のお店は、団体が発行する商品券に「参加店舗」として加わる形になります。補助を受けるのは団体です。お店が自分で市へ申請することはできません。
市のページには、天文館・鴨池・武岡・西陵など、この補助を使って商品券を出した団体の一覧があります。多くが1,000円で1,300円分の商品券で、購入上限は1人25,000円まででした。利用期間は団体ごとに違い、終わりが9月30日のものから12月31日のものまであります。参加を考えるお店は、まず自分の商店街・通り会の事務局に聞くのが近道です。
補助がもらえなくなるのはどんなとき?
- 対象外の商品を主に扱う店を入れた:不動産・金融商品、税金、換金性の高いもの、たばこを主に扱う店舗は参加店舗にできません。
- 市外の店舗を入れた:参加店舗に市外の店舗が含まれると対象外です。
- 市外に効果が出る事業だった:事業の主たる効果が市外で生じるものは対象外です。
- ほかの補助や委託を受けている:国や地方公共団体の別の制度で補助・助成・委託を受けている事業は対象外です。
- 利益を会員に分けた:事業で生じた利益や残余財産を会員に分配するものは対象外になります。
- 使われなかった分を精算していない:失効した商品券は額面分を、ポイントは一定の失効率を踏まえた分を、補助対象経費から差し引きます。
商品券をどう売るかも決められていた
市は留意事項として、次の内容を求めていました。
- 購入者は市民に限る(電子は登録住所が市内、紙は市内住所を確認)
- 購入上限は1人2万5,000円まで(ポイント還元方式の付与は1人7,500円まで)
- 転売・譲渡・換金はできないと周知する
- 偽造防止策を講じる
- 「30%割引」ではなく「プレミアム率30%」と表示する
売り方の決まりは、補助の対象かどうかにも関わります。商品券の募集要項を作る段階で、留意事項に目を通しておく必要があります。
よくある質問
もう申請はできないのですか?
できません。市の公式ページに「申請受付は終了しました」とあり、受付期間は2026年1月30日から7月31日まででした。商品券を発行した団体は、2026年12月31日までの使用期限と、2027年1月29日までの実績報告の手続きが残っています。次回の募集は決まっていないため、産業支援課に早めに聞いておくと動きやすくなります。
お店が単独で申請することはできましたか?
できませんでした。補助の対象は商店街振興組合・通り会などの団体で、お店が単独で申し込む制度ではありません。お店は、所属する商店街・通り会が発行する商品券の参加店舗になる形で関わります。団体として申請するには、市内に主たる事務所があり、定款や規約があり、1年以上の活動実績があることが条件でした。
「10分の10」は自己負担がゼロという意味ですか?
対象経費の範囲では、補助率は10分の10以内です。ただし、プレミアム分は販売金額の3/10以内、事務経費は650万円または1,300万円までという枠があります。枠を超える分や、対象外の経費は団体の負担です。参加登録料などの収入があれば、その分は対象経費から差し引かれます。自己負担ゼロにならないケースがある点には注意が必要です。
補助の上限4,250万円は、どう決まっていますか?
団体あたりの補助限度額が4,250万円です。販売額が1億2,000万円なら、プレミアム分3,600万円と事務経費650万円で、ちょうど4,250万円になります。それを超える規模の商品券を出しても、補助は4,250万円で止まります。複数の団体が連合する場合は、2〜4団体で2倍、5団体以上で3倍の上限になります。
連合して申請すると、いくらまで増えますか?
構成する団体が2〜4なら上限は2倍の8,500万円、5団体以上なら3倍の1億2,750万円です。複数の商店街や通り会で組織をつくって申請する場合の扱いで、各団体は1回限りの申請に数えられます。他の団体の構成員として参加した場合も1回に含まれるので、単独の申請と連合の申請を両方するのはできません。
紙の商品券と電子の商品券は、どちらが対象ですか?
どちらも対象です。紙だけでなく電子商品券も含まれます。決済額に応じたポイント還元方式や、割引クーポン方式のポイント付与も認められましたが、参加店を市内に限れて、利用状況をいつでも把握できる場合に限られます。市のページには、事務の負担が少なく偽造の心配もない電子商品券の導入を検討するよう書かれていました。
商品券の有効期限に決まりはありますか?
商品券を使える期間、またはポイントの対象期間は6か月以内です。さらに、使用期限とポイント付与の期限は2026年12月31日までとされ、実績報告は2027年1月29日までに出せるものが対象でした。たとえば7月に販売を始めて期間を6か月取ると年を越えてしまうので、12月31日までに収まる日程にする必要があります。
どんな店舗が参加店になれますか?
市内の店舗に限ります。市外の店舗が1店でも含まれると対象外です。また、不動産や金融商品、税金などの公租公課、商品券・プリペイドカードなど換金性の高いもの、たばこを主に扱う店舗を参加店にするものも対象外です。商品券の使い道が限られる点は、購入者にも周知するよう市が求めていました。
商品券は誰でも買えましたか?
購入者は市民に限られていました。電子の場合は、アプリに登録した住所が市内であること、紙の場合は、市内住所を事前申込みの住所や身分証の提示で確認することが求められました。購入上限は1人2万5,000円まで、ポイント還元方式は付与額が1人7,500円までです。住所変更が間に合わず買えなかった、という事態を避けるよう、周知の強化も求められました。
来年度も同じ補助はありますか?
市のページには、来年度の実施について書かれていません。令和7年にも実施された記録は、令和8年のチラシに「R7実施時」という記述として残っています。毎年続く保証はないため、商店街で次の商品券を検討する場合は、産業支援課の商業サービス業係(099-216-1322)に、次回の見込みを早めに確かめるのが確実です。
同じ事業で、ほかの補助や委託も受けられますか?
受けられません。国や地方公共団体が実施する他の制度による補助、助成、委託を受けている事業は、この補助の対象外です。この事業は国の重点支援地方交付金と、鹿児島県の生活者・事業者応援プレミアム商品券等事業費補助金を財源にしています。ほかの制度との併用を考えるときは、申請の前に産業支援課に伝えておくと安心です。
使われずに失効した商品券は、どう扱われますか?
使われずに失効した商品券は、額面の分を補助対象経費から差し引いて精算します。ポイント還元方式は、有効期限などで失効するポイントがあるので、一定の失効率を考慮した額が補助対象経費になります。実績報告では、換金状況やポイント付与の明細と集計一覧表を出す必要があります。証拠書類は、事業が完了した会計年度の終了後5年間、保存します。
