一般的な「省エネ補助金」と名前が似ているため、工場やオフィスの省エネ設備更新を検討している事業者がこの制度に興味を持つことがあります。しかしこの補助金が対象とする「省エネ」は、休廃止鉱山の坑廃水処理施設に限定されています。 一般の工場・店舗の省エネ設備は対象になりません。
休廃止鉱山の鉱害防止に係るエネルギー使用合理化事業費補助金(令和8年度・中国監督部)の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 地方公共団体(無資力・不存在の防止義務者に代わって工事を実施)、坑廃水処理事業者 |
| 制度名 | 休廃止鉱山の鉱害防止に係るエネルギー使用合理化事業費補助金(令和8年度・中国監督部) |
| 対象業種 | 鉱業、採石業、砂利採取業(坑廃水処理を実施する事業者に限る) |
| 利用目的 | 坑廃水処理施設における省エネルギー技術導入 |
| 対象地域 | 全国(中国四国産業保安監督部の管轄地域) |
| 従業員数 | 規定なし |
| 補助上限額 | 8,000万円 |
| 補助率 | 補助対象経費の4分の3 |
| 申請受付 | 2026年5月19日〜2027年3月31日 |
| 公式サイト | jGrants「休廃止鉱山の鉱害防止に係るエネルギー使用合理化事業費補助金」 |

一般の省エネ補助金と何が違うのか
多くの省エネ補助金は、事業者の工場・店舗・オフィスの空調・照明・生産設備の省エネ化を対象にしています。この補助金はそれとはまったく別枠で、休廃止鉱山の坑廃水(鉱山の坑内に溜まった、有害物質を含む水)を処理する施設の、エネルギー使用を合理化する工事を対象としています。
坑廃水処理は多くの場合、汚水を中和・沈殿させるためにポンプや薬剤注入設備を長期間にわたって稼働させ続ける必要があり、その電力消費が大きな負担になっています。この補助金は、その処理工程で使うエネルギーを削減する技術導入を支援するものです。
対象になる/ならないの線引き
対象になる
- 休廃止鉱山の坑廃水処理施設における省エネルギー技術導入
- 鉱害・危害の防止義務者が無資力または現存しない場合に、代わって工事を実施する地方公共団体
- 鉱業権が消滅した鉱山、または長期間採掘活動を休止している鉱山で坑廃水処理事業を実施する事業者
対象にならない
- 一般の工場・オフィス・店舗の省エネ設備更新(この補助金は坑廃水処理施設限定です)
- 稼働中の鉱山における省エネ工事
- 石炭・亜炭鉱業に関する鉱害防止
「エネルギー使用合理化」という言葉だけを見て、一般的な省エネ補助金だと思い込むと、実際には対象外だったというミスマッチが起きやすい制度です。 対象を確認せずに応募準備を進めると、時間を無駄にしてしまいます。
中国四国産業保安監督部が担当
この回の窓口は中国四国産業保安監督部で、広島県を中心とした中国・四国地方を管轄しています。同じ休廃止鉱山関連の補助金でも、「鉱害防止等工事費補助金」と「エネルギー使用合理化事業費補助金」は別の制度として並立しており、対象とする工事の種類が異なります。 鉱害防止工事そのものを行うのか、坑廃水処理施設の省エネ化を行うのかで、申請すべき制度が変わります。
補助率3/4、上限8,000万円
補助率は補助対象経費の4分の3、上限は8,000万円です。鉱害防止等工事費補助金(上限11.2億円)と比べると桁が1つ小さく、坑廃水処理施設そのものを新設・改修する工事と、既存施設の省エネ化という工事の規模の違いを反映していると考えられます。
よくある質問
自社工場の省エネ設備更新にこの補助金は使えますか?
使えません。この補助金は休廃止鉱山の坑廃水処理施設に限定された制度です。一般の工場・オフィスの省エネ設備更新には、別の省エネ関連補助金を探す必要があります。
「鉱害防止等工事費補助金」とは何が違いますか?
鉱害防止等工事費補助金は坑廃水処理施設の建設・改修そのものを対象とし、こちらのエネルギー使用合理化事業費補助金は、既存の処理工程における省エネルギー技術の導入を対象としています。目的が異なる別制度です。
どの監督部に相談すればいいですか?
案件の所在地によって管轄が決まります。中国・四国地方であれば中国四国産業保安監督部が窓口です。他地域の場合は該当する産業保安監督部に確認してください。
