女性を正社員として新しく採用したいけれど、更衣室もトイレも男女兼用のまま。設備を整えてから募集をかけたいが、その初期費用がまとまって出ていく——中小企業の採用担当者からはこういう相談をよく聞きます。
宮城県の「女性が働きやすい職場へのバージョンアップ環境整備補助金」は、この設備投資を後押しする制度です。県内に本社・本店または主たる事業所がある中小企業者・小規模企業者・農業法人が対象で、施設・設備コースは上限300万円、備品コースは上限40万円(両コースを併用しても総上限は300万円)を、対象経費の2分の1以内で補助します。申請受付は令和8年10月30日(金曜日)までです。
女性が働きやすい職場へのバージョンアップ環境整備補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主。農業法人を含む) |
| 制度名 | 女性が働きやすい職場へのバージョンアップ環境整備補助金 |
| 対象業種 | 業種指定なし |
| 利用目的 | 女性専用トイレ・更衣室等の施設整備、テレワーク機器等の備品導入 |
| 対象地域 | 宮城県内 |
| 従業員数 | 中小企業基本法第2条第1項に規定する中小企業者・小規模企業者(業種ごとに資本金・従業員数の上限があり、どちらか一方を満たせば該当します) |
| 補助上限額 | 施設・設備コース:300万円/備品コース:40万円(併用時の総上限300万円) |
| 補助率 | 2分の1以内 |
| 申請受付 | 令和8年10月30日(金曜日)まで |
| 公式サイト | 宮城県「女性が働きやすい職場へのバージョンアップ環境整備補助金について」 |

何から始めるか
まず確認したいのは「新たに女性を正社員として雇用する予定があるか、または既に雇用しているか」です。この補助金は環境整備そのものではなく、女性の採用・定着とセットで初めて対象になります。採用計画が固まっていない段階なら、先に採用スケジュールを組んでから設備の見積もりを取るほうが、書類の整合性が取りやすくなります。
自分の会社は対象になるか
対象は宮城県内に本社・本店または主たる事業所を置く中小企業者、小規模企業者、農業法人です。加えて、新たに女性を正社員として雇用予定、または雇用していることが要件になっています。パート・アルバイトの採用だけでは対象になりません。最低事業費は10万円以上と決まっているので、小規模な備品購入1点だけでは下限に届かない可能性があります。
いくら戻るか計算する
コースは2つに分かれます。
| コース | 対象経費の例 | 補助率 | 上限額 |
|---|---|---|---|
| 施設・設備コース | 女性専用トイレ・更衣室、スロープや防犯灯などの安全設備、調理設備 | 2分の1以内 | 300万円 |
| 備品コース | テレワーク機器、パワーリフター・アシストスーツなどの作業サポート備品 | 2分の1以内 | 40万円 |
たとえば女性専用の更衣室とトイレの新設に400万円かけた場合、補助率2分の1で200万円が補助の目安になります。テレワーク用のノートPCとWeb会議機器を60万円分そろえる場合は、備品コースの上限40万円に届く計算です。両コースを組み合わせても、合計の上限は300万円までです。
つまずきやすい順番の話
備品コースで注意したいのは中古品の扱いです。中古品を購入する場合は耐用年数5年以上のものに限られます。安価な中古のパワーリフターを見つけても、耐用年数の証明ができなければ対象外になる可能性があります。購入前に耐用年数を確認しておくと、あとから対象外と判定される事態を避けられます。
書類をそろえるときに確認しておきたいこと
申請は指定様式をダウンロードして記入し、電子メール(danjyo@pref.miyagi.lg.jp)または郵送で提出します。事業完了期限は令和9年2月末と定められているため、10月30日ぎりぎりに申請すると工事や納品のスケジュールが厳しくなる可能性があります。設備工事を伴う場合は、業者の手配状況も含めて早めに動くのが安全です。
よくある質問
パート従業員の環境改善のためだけでも申請できますか?
申請の要件は「新たに女性を正社員として雇用予定、または雇用していること」です。パート・アルバイトのみの雇用計画では対象外になる可能性が高いため、宮城県の担当課(男女共同参画課)へ事前にご確認ください。
施設・設備コースと備品コースは同時に申請できますか?
併用は可能です。ただし両コースを合わせた総上限は300万円までとなります。
事業完了はいつまでに終える必要がありますか?
事業完了期限は令和9年2月末です。申請受付の10月30日ぎりぎりに動き始めると、工事や納品が間に合わない可能性があるため、早めの着手をおすすめします。
