給与計算をExcelで手打ちしている、在庫管理が紙の台帳のまま——そんな状況から一歩進みたい宮崎県内の中小企業向けに、市販パッケージの導入費用を補助する制度がありました。宮崎県産業DX推進事業費補助金(導入タイプ)は、令和7年度・令和8年度とも受付を終了しています。
運営は一般社団法人宮崎県情報産業協会(宮崎県ソフトウェアセンター内)。補助上限250万円、補助率1/2、補助下限100万円という規模感で、給与管理システムやAI-OCR、RPAなど「既存業務の効率化・省力化」に使う市販パッケージの導入費用を対象にしていました。
産業DX推進事業費補助金(導入タイプ)の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主。県内に本社または主たる事務所を有する中小企業・小規模事業者等) |
| 制度名 | 産業DX推進事業費補助金(導入タイプ) |
| 対象業種 | 業種指定なし |
| 利用目的 | 市販パッケージ等のデジタル技術導入による既存業務の効率化・省力化(DX・IT導入) |
| 対象地域 | 宮崎県内 |
| 従業員数 | 中小企業・小規模事業者(詳細な資本金・従業員数基準は募集要領で規定) |
| 補助上限額 | 250万円(下限100万円) |
| 補助率 | 補助対象経費の1/2 |
| 申請受付 | 終了しました(令和7年度:2025年4月17日~6月9日、令和8年度:2026年4月24日~6月12日) |
| 公式サイト | 宮崎県「産業DX推進事業費補助金について」 |

この補助金でできたこと
導入タイプが対象にしていたのは、大がかりなシステム開発ではなく、市販のパッケージソフトを使った業務効率化です。具体的には次のような取り組みが想定されていました。
- 給与管理システムの導入による給与計算業務の効率化
- AI-OCR(紙の書類を読み取ってデータ化する技術)による入力作業の削減
- RPA(定型作業を自動で行うソフトウェア)による事務作業の省力化
これらの導入によって、作業工数・時間を12.5%以上削減する取組であること、労働生産性を年1%ずつ増加させる取組であることが要件とされていました。ゼロから開発するのではなく、既にある製品を「うちの業務に合わせて入れる」形が対象になっていたのがポイントです。
補助下限額が100万円に設定されていたことにも注意が必要です。小規模なツール導入だけでは対象経費が下限に届かず、申請できないケースがありました。 次回同種の制度が出た場合も、この下限の有無は必ず確認しておきたいところです。
導入タイプと発展タイプの違い
宮崎県の産業DX推進事業費補助金には、令和8年度時点で2つのメニューがありました。
| 区分 | 補助上限額 | 補助下限額 | 対象となる取り組み |
|---|---|---|---|
| 導入タイプ | 250万円 | 100万円 | 市販パッケージ等のデジタル技術導入 |
| 発展タイプ | 1,000万円 | 200万円 | システム構築やデータ活用による新規事業構築など、県内でモデルケースとなる事業 |
この記事は導入タイプのみを扱っています。 より大規模な事業変革(自社システムの新規構築など)を検討している場合は、発展タイプの情報を別途確認する必要があります。発展タイプの方が上限額は大きいものの、審査ではより先進的・モデル性の高い取り組みが求められる違いがあります。
対象者の要件
補助対象者は、宮崎県内に本社または主たる事務所を有する中小企業・小規模事業者等で、次のような条件も課されていました。
- 県税の未納がないこと
- 会社更生・再生・破産手続が開始されていないこと
- 暴力団関係者でないこと
個人事業主も対象に含まれる制度でしたが、具体的な資本金・従業員数の基準は年度ごとの募集要領で定められるため、次年度に申請を検討する際は最新の要領で確認する必要があります。
次に似た制度が出たときの備え方
令和7年度・令和8年度とも導入タイプの受付は終わっていますが、宮崎県は毎年この種のDX補助金を継続して実施してきた実績があります。次年度以降の公募に備えて、今のうちにできることを整理します。
- 業務のどこを効率化したいか、具体的な数値目標を用意しておく。 「作業工数を12.5%以上削減」のような定量目標が審査で問われる可能性が高い制度でした
- 導入したいパッケージ製品の見積もりを早めに取っておく。 補助対象経費が下限額(100万円)に届くかどうかは、見積もりを取らないと分かりません
- 県税の納付状況を確認しておく。 未納があると対象外になる要件です
- 宮崎県情報産業協会(misa45.jp)と宮崎県の公式ページを両方定期的にチェックする。 実施主体が県ではなく協会である点に注意が必要です
よくある質問
今からでも申請できますか?
できません。令和7年度・令和8年度とも受付は終了しています。** 次年度以降、同種の補助金が公募される可能性がありますが、現時点で申請できる窓口はありません。
発展タイプとの違いは何ですか?
導入タイプは市販パッケージの導入など既存業務の効率化が対象で、上限250万円・下限100万円です。発展タイプはシステム構築や新規事業構築など、より規模の大きい取り組みが対象で、上限1,000万円・下限200万円と設定が異なります。
個人事業主でも対象になりますか?
対象に含まれます。「県内の中小企業・小規模事業者等」に個人事業主も含まれる制度でした。 ただし詳細な要件は年度の募集要領によるため、次年度の公募時に改めて確認が必要です。
