特別高圧で受電している工場やビルは、電気代の請求額が低圧契約とは桁が違います。奈良県はその高騰分を、使った電力量に月ごとの単価を掛けた額で給付してきました。
第7期(令和8年1月〜3月使用分)の受付は、6月8日から7月31日までで終了しています。第1期〜第6期で申請した事業者も、期ごとに書類を出し直す決まりでした。
奈良県 特別高圧電力受電中小企業給付金の要点まとめ
正式名:奈良県特別高圧電力受電中小企業給付金(第7期)
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 電気代高騰による負担の軽減
- 対象地域
- 奈良県内
- 従業員数
- 業種ごとに資本金か従業員数の基準あり(製造業等は300人以下)
いくら
- 補助上限額
- 上限額の定めなし(給付単価×使用電力量で決まる)
- 補助率
- 定額(給付単価は使用月ごとに設定)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年6月8日〜2026年7月31日(終了)
うちの事業所は対象になる?
次の3つにすべて当てはまれば、対象の見込みでした。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 3
1つ目は、県内の事業所で特別高圧電力を受電している(直接受電)か、特別高圧で受電する県内の商業施設などに入居して電気代を負担している(間接受電)か、どちらか一方で足ります。給付を請求する期間と申請日の両方の時点で、この状態にあることが条件です。 中小企業は、中小企業基本法第2条の中小企業者のことです(個人事業主を含みます)。業種ごとに資本金か従業員数の上限が決まっていて、どちらか一方を満たせば足ります。製造業その他は資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は1億円以下または100人以下、サービス業は5,000万円以下または100人以下、小売業は5,000万円以下または50人以下です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 県外の事業所だけで受電している
- ✕ 特別高圧でない契約だけを使う
- ✕ 医療法人・社福・NPOなど
- ✕ 県税に滞納がある
3つ目は、医療法人、社会福祉法人、特定非営利活動法人、学校法人、一般社団・財団法人、農事組合法人、各種の組合などです。個人開業医や個人農家は対象に入ります。県内に本社があっても事業所が県外なら対象外で、本社が県外でも県内の事業所で受電していれば対象です。ほかに、特別高圧の電気代への支援として別の給付金や補助金を受けている場合や、近く閉店する予定の場合も対象になりません。
いくら受け取れる?
給付額は「対象月の給付単価 × 使用電力量」です。第7期の単価は月ごとに違います。
| 使用月 | 給付単価 |
|---|---|
| 令和8年1月使用分(2月検針分) | 2.3円/kWh |
| 令和8年2月使用分(3月検針分) | 2.3円/kWh |
| 令和8年3月使用分(4月検針分) | 0.8円/kWh |
計算の例です。
- 月5万kWhを使う工場の1月分:2.3円 × 5万kWh = 11万5,000円
- 同じ工場の3月分:0.8円 × 5万kWh = 4万円
- 月2万kWhを使う事業所の2月分:2.3円 × 2万kWh = 4万6,000円
月5万kWhの工場が3か月とも同じ量を使えば、11万5,000円 + 11万5,000円 + 4万円で合計27万円です。3月分は単価が0.8円に下がるので、同じ使用量でも1月分の3分の1近くまで減ります。公式ページに、一律の上限額は書かれていません。
申請の流れ
第7期の手順は次のとおりでした。
- 受電の形を確かめる(事業者。直接受電か、施設に入居する間接受電か)
- 必要書類をそろえる(事業者。履歴事項全部証明書は申請日の3か月以内の発行分)
- 奈良スーパーアプリで申請する(事業者→奈良県。6月8日〜7月31日)
- 追加書類があれば提出する(事業者→事務局。申請の手引き・申請方法・Q&Aで確認)
申請は1事業所(テナント)につき1回です。不備がなければ審査は1週間ほどで終わり、申請から2週間ほどで指定の口座に振り込まれる決まりでした。
必要な書類
準備できた 0 / 6
法人は履歴事項全部証明書の写し、個人は身分証明書か住民票の写しを出します(どちらも申請日の3か月以内の発行分)。履歴事項全部証明書は、登記情報提供サービスで出したPDFでは受け付けられません。個人事業主の本人確認書類は、手引きでは運転免許証、マイナンバーカード(オモテ面のみ)、在留カードなどが挙げられています。通帳の写しは見開き1〜2ページで、申請者と同じ名義の口座に限ります(法人は法人名義で、代表者個人の口座は原則不可)。貯蓄預金や定期預金は使えません。直接受電の事業者は「受電する事業所の所在地がわかる書類」(電力供給契約書・検針票・請求書の写しなど)を出します。間接受電の事業者は、その代わりに「入居していることがわかる書類」(賃貸借契約書など)と、施設全体の総電力使用量がわかる書類を出します。後者は特別高圧で受電していることが明記されたもので、給付対象月の分を施設から事務局へ出してもらう形です。施設側で出せないときは、テナントが施設管理者に証明書の発行を頼みます(指定フォーマットあり)。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 書類を出し直さなかった:第1期〜第6期で申請した事業者も、期ごとに全部の書類が要ります。
- 受付期間を過ぎた:第7期は6月8日〜7月31日でした。手引きに、7月31日以降はいかなる場合も申請を受け付けないとあります。
- 事業所をまとめて申請した:申請は事業所ごとです。本社の一括申請や、施設管理者によるテナント分の取りまとめはできず、申請漏れの追加申請も受け付けられません。
- 予算が尽きた:申請期間中でも予算の上限に達すると支給は終わります。申請額の合計が予算を超えたときは、按分して申請額より少ない額になることがあります。
- 受電の状態が申請日に続いていない:請求する期間と申請日の両方で、直接受電か間接受電に当たる必要があります。
- 間接受電で施設側の書類が届かない:総電力使用量の書類は施設に頼むことになるため、早めに管理者へ声をかけておく手があります。
次の期はあるの?
第7期のあとの募集(第8期)は、今回確かめた県の報道発表には載っていません。これまで第1期から第7期まで続いてきた制度ですが、次があるかどうかは県の公式ページを確かめる形になります。
奈良県の事業者向けの別の制度は、次の記事にあります。
よくある質問
第7期の申請は今からできますか?
できません。第7期の受付は2026年6月8日から7月31日まででした。申請の手引きに、7月31日で申請ページを閉鎖し、以降はいかなる場合も申請は受け付けないとあります。申請漏れがあった場合の追加申請もできません。受付の終わりは日付だけでなく予算にも左右され、予算に達した時点で支給を終える決まりでした。第7期の対象は令和8年1月から3月の使用分で、その分の給付を受けたい事業者は、期間内に奈良スーパーアプリで申請する形でした。
第8期以降の募集はありますか?
確認できていません。今回確かめた県の報道発表は第7期のご案内で、その先の実施予定は載っていませんでした。第1期から第7期まで続いてきた制度ですが、続くかどうかは県の発表次第です。発表があれば同じ県の公式ページに出るので、特別高圧で受電している事業者は、使用月の区切りごとにページを見ておくと取り逃がしにくくなります。
間接受電(商業施設に入居している場合)でも対象になりますか?
対象になります。特別高圧の電力供給を受ける県内の商業施設などに入居し、電力使用にかかる料金を負担していれば条件に当たります。直接受電の事業者とは出す書類が違い、入居していることがわかる書類(賃貸借契約書など)と、施設の総電力使用量がわかる書類が要ります。後者は施設から事務局へ出してもらうか、施設管理者に証明書を頼みます。
給付額はどう計算しますか?
対象月の給付単価に、その月の使用電力量(kWh)を掛けます。第7期は、1月使用分と2月使用分が1kWhあたり2.3円、3月使用分が0.8円でした。たとえば月5万kWhを使う事業所なら、1月分は2.3円 × 5万kWh = 11万5,000円、3月分は0.8円 × 5万kWh = 4万円です。使用電力量は検針票や請求書で確かめます。
給付額に上限はありますか?
ありません。公式Q&Aは申請額の上限も下限もないとしていて、給付額は単価に使用電力量を掛けた額で決まるため、使用量が多い事業所ほど額は大きくなります。ただし事業全体の予算には上限があります。申請額の合計が予算を超えたときは、予算の範囲で按分した少ない額が通知されることがあり、申請期間中でも予算に達した時点で支給は終わります。
中小企業の範囲に入るかは、どう調べますか?
中小企業基本法第2条の中小企業者かどうかで決まります。製造業その他は資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は1億円以下または100人以下、サービス業は5,000万円以下または100人以下、小売業は5,000万円以下または50人以下で、どちらか一方を満たせば足ります。大企業が株を持つ「みなし大企業」でも、この基準に当たれば対象です。医療法人や社会福祉法人などは、基準に関係なく対象外とされています。
複数の事業所をまとめて申請できますか?
できません。申請は事業所ごとです。県内の複数の事業所で特別高圧を使っているなら、それぞれが要件を満たし、使用状況を個別に示せる書類をそろえて、1事業所ずつ申請します。直接受電の施設管理者が、入居するテナントの分をまとめて申請することもできません。テナントごとに申請する決まりでした。
第6期まで申請したことがあれば、書類は省けますか?
省けません。県の案内には「第1期から第6期で申請をした事業者も今期は再度下記の書類の提出が必要です」とあります。法人は履歴事項全部証明書の写し(申請日の3か月以内の発行分)、個人は身分証明書か住民票の写しが要ります。通帳の写しや使用電力量がわかる書類も、毎回そろえ直す形です。
個人事業主でも申請できますか?
申請できます。公式Q&Aでは、中小企業基本法上の中小企業者に当たれば個人事業主も対象で、個人開業医や個人農家も含まれます。本人名義で申請し、屋号があれば申請情報に併記します。法人の履歴事項全部証明書の代わりに、身分証明書か住民票の写し(申請日の3か月以内に発行されたもの)を出し、手引きでは本人確認書類の写しも求められます。特別高圧で受電していることと、県内で事業を続ける意思があることは、法人と同じく条件です。
申請はどこから出しますか?
奈良スーパーアプリです。郵送や窓口での申請は受け付けていません。県の案内ページに申請フォームへのリンクがあり、手続詳細の画面から進みます。申請の手引き・申請方法・Q&Aの3つのPDFも同じページに置かれていて、その他の提出書類が必要になる場合があるとも書かれています。受付期間中は、事務局に電話でも問い合わせられました(050-2030-7569、平日9時〜17時)。
給付の対象になる使用月はいつですか?
第7期は、令和8年1月使用分(2月検針分)から3月使用分(4月検針分)までです。「検針の月」と「使用の月」がずれるので、書類を見るときは気をつけてください。検針日が2月16日なら、1月16日〜2月15日の使用量を1月分として数えて構わないと、公式Q&Aにあります。1日から末日までに切り直す必要はありません。
申請の問い合わせ先はどこですか?
県の産業部経営支援課 商業・サービス業係(0742-27-8133)です。受付期間中は、給付金事務局(050-2030-7569、平日9時〜17時)も窓口でした。次の期の予定や、対象になるかどうかの判断に迷う場合は、県の担当課に聞くのがもっとも確実です。申請に必要な書類は、案内ページの手引きでも確かめられます。
