外国人観光客は増えているのに、館内表示は日本語だけ。停電時の備えもない。帯広市の宿泊施設には、こういう課題を抱える施設が少なくありません。

帯広市は、宿泊施設の受入環境整備にかかる経費の1/2以内を補助しています。上限額は客室数によって20万円〜100万円まで幅があります。なぜ客室数で上限が変わるのか。理由は財源にあります。

なぜこの補助金があるのか。財源は宿泊税

対象者の要件のひとつに、「帯広市宿泊税条例に基づく納入申告書を市長に提出していること」があります。帯広市は宿泊者から宿泊税を徴収しており、その税収の一部を、施設側の受入環境整備に還元する形でこの補助金が組まれていると考えられます。

だからこそ、対象は帯広市内で旅館業または住宅宿泊事業を営む事業者に限られ、市税を滞納していないことや、暴力団排除条例に該当しないことも要件になっています。宿泊税を納めている施設への還元、という設計だと理解すると、対象要件の一つひとつに納得がいきます。

対象になる取り組み。4つの分野

対象経費は、次の4分野に整理されています。

  1. 外国人対応強化:トイレの洋式化、翻訳機の導入、館内表示の多言語化
  2. 災害対応強化:ポータブル電源、防災設備、帰宅困難者の受入対策
  3. デジタル化:チェックイン機、混雑管理システム、Wi-Fi設備
  4. バリアフリー化:段差の解消、車いすの用意、ユニバーサル対応

4分野を横断して申請することもできます。翻訳機とWi-Fi設備をまとめて導入すれば、外国人対応強化とデジタル化の両方にまたがる投資として計画できます。

補助率1/2、上限は客室数で変わる

補助率はいずれも1/2以内ですが、上限額は施設の規模によって次のように分かれます。

施設の区分上限額
旅館業(1〜30室)20万円
旅館業(31〜99室)50万円
旅館業(100室以上)100万円
住宅宿泊事業者(民泊)10万円
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たとえば客室15室の旅館が、館内表示の多言語化とトイレの洋式化で50万円を投じた場合。1/2なら25万円ですが、上限20万円が適用されます。逆に100室以上のホテルなら、200万円までの投資で上限100万円に届く計算です。

なぜ一律の上限にしないのか。小規模な宿と大規模なホテルでは、受入環境整備にかかる投資の桁が違うためだと考えられます。規模に応じて上限を分ける設計にすることで、小規模施設でも使いやすい補助率を保っているとみられます。

申請の流れと期間

申請受付は令和8年4月30日(木)〜令和8年12月25日(金)です。郵送または窓口で申請します。

  1. 対象4分野のうち、自施設に必要な取り組みを検討する
  2. 見積もりを取得する
  3. 交付申請書一式を観光交流課へ提出する
  4. 交付決定後に発注・実施する
  5. 実績報告を行う

窓口は帯広市役所観光交流課(〒080-8670 帯広市西5条南7丁目1番地)です。

宿泊施設向けの受入環境整備の補助金は、観光誘客・ブランド化の文脈で自治体ごとに設計が異なります。対象経費の線引きや、他の観光関連の補助金との組み合わせ方は、GRANTOS公式LINEの登録者限定ページで紹介しています。

よくある質問

民泊(住宅宿泊事業)でも対象になりますか?

対象になります。住宅宿泊事業者は上限10万円(補助率1/2以内)という区分が別に設けられています。旅館業ほどの投資規模でなくても申請できます。

客室数が変わったら、上限額も変わりますか?

上限額は申請時点の客室数区分で決まります。増築等で区分が変わる見込みがある場合は、申請前に観光交流課へ確認しておくと安心です。

宿泊税を納めていない施設は対象になりますか?

対象外の可能性が高いです。対象要件に「帯広市宿泊税条例に基づく納入申告書を市長に提出していること」が明記されています。宿泊税の申告状況に不安がある場合は、先に税務担当窓口で確認することをおすすめします。


免責事項: 本記事の内容は2026年7月時点で確認できた情報にもとづきます。補助率・上限額・対象経費・申請要件・受付状況は変更される場合があるため、申請前に必ず帯広市の公式ページおよび最新の案内で内容をご確認ください。

この補助金の概要(早見表)

検索項目内容
申請者事業者(法人・個人事業主)
制度名帯広市宿泊施設受入環境整備支援補助金
対象業種宿泊業(旅館業・住宅宿泊事業を営む事業者)
利用目的外国人観光客受入対応強化・災害対応力強化・デジタル化・バリアフリー化
対象地域北海道帯広市
従業員数規定なし(帯広市内で宿泊施設を営む事業者)
補助上限額100万円(客室数により20万円/50万円/100万円、住宅宿泊事業者は10万円)
補助率1/2以内
申請受付令和8年4月30日〜令和8年12月25日
公式サイトhttps://www.city.obihiro.hokkaido.jp/tourism/1023255.html
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※この表の項目(対象業種・利用目的・対象地域・従業員数)は、GRANTOSの補助金診断の検索軸に対応しています。

宿泊施設の受入環境整備以外にも、自分の事業が対象になる補助金・助成金が他にないか気になる方は、3分でできる補助金診断も活用してみてください。

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対象経費の線引きや客室数区分の判定に迷う場合は専門家に相談するのも一つの手です。

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