自動チェックイン機を入れたい。観光客向けのレンタル電動自転車を増やしたい。設備の見積を取ると、まとまった金額になって手が止まる。そんな稚内市内の観光事業者に向けて、北海道が宿泊税を財源に、費用の1/2・上限200万円を出す補助金がありました。
この補助金は、申請額が予算の上限に達したため受付を終了しています。北海道の公式ページに「受付終了」と明記されています。次の募集があるかどうかは、公式ページに記載がありません。以下では、対象の分け方と窓口の違い、費用の考え方を整理します。
稚内市で使えた観光地づくり加速化補助金の要点まとめ
正式名:観光地づくり加速化補助金(実施主体:北海道)
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)、観光協会・観光DMO
- 対象業種
- 宿泊業、旅行・飲食・運輸などの観光関連事業者
- 利用目的
- 観光客の受入環境整備(省力化・安全・コンテンツ・多言語)
- 対象地域
- 北海道内(稚内市の観光関連事業者は市を経由)
- 従業員数
- 公式ページに記載なし
いくら
- 補助上限額
- 200万円(1宿泊施設または1整備計画あたり)
- 補助率
- 対象経費の1/2以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年10月30日まで(予算上限に達し、それ以前に受付終了)
うちは宿泊事業者? 観光関連事業者?
最初に確かめたいのは、自分がどちらの区分かです。申請の窓口と必要な準備が変わります。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
宿泊事業者は旅館業法に基づく旅館・ホテル営業か簡易宿泊所営業の許可を持つ事業者で、北海道の事務局へ直接申請します。市を経由する必要はありません。
観光関連事業者は、市と共同で作る「整備計画」に位置づけられることが交付申請の条件でした。稚内市の受付フォームで希望を伝え、整備計画に入る流れです。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 中古品を買う
- ✕ 利用者が直接使わない設備
- ✕ 整備計画に入っていない観光関連事業者
いくら戻る?
かかった費用(消費税を除く)の1/2以内で、上限は200万円です。千円未満は切り捨てです。上限は「1事業者あたり」ではなく、宿泊事業者は1宿泊施設、観光関連事業者は1整備計画あたりです。稚内市のページにも、1事業者あたり200万円ではないと注意書きがあります。
- 宿泊施設が自動チェックイン機などを入れる:360万円 × 1/2 = 180万円
- 宿泊施設が省力化と安全対策をまとめて入れる:500万円 × 1/2 = 250万円 → 上限の200万円
- 観光関連事業者3者が入る整備計画で、経費が合計600万円:600万円 × 1/2 = 300万円 → 上限の200万円(3者で分ける)
3つめの例の配分額は、市から各事業者に連絡が来る仕組みでした。市のページに「交付配分予定額などを含め申請の有無を確認」とあります。
何に使える?
対象にならないものから確認します。
- 中古品の購入
- 利用者が直接受益しない設備
- 機能が上がらない買い替え(テレビ・エアコンなど)
対象になるのは、設備導入や備品購入の需用費、備品購入費、工事請負費です。北海道の公式ページは4つの例を挙げています。
- 自動チェックイン機、予約管理システムなど(業務量の削減やサービス向上が見込めること)
- 非常用電源装置、ポータブル電源装置、防災セット、共同トイレ・浴室のバリアフリー化、安全柵の設置など
- 電動自転車、レンタル用品の購入など(利用者が使うものに限る)
- 監視カメラ、多言語翻訳システム機器、コワーキングオフィス家具、Wi-Fiルーターなど
テレビやエアコンは、他の宿泊者へのサービス向上に役立つものに限られます。機能向上しない買い替えは対象外です。
申請の流れ(稚内市経由の場合)
観光関連事業者の流れは、市が取りまとめる形でした。令和8年度の募集の日程は次のとおりです。いずれの区分でも、設備の発注や工事は、交付決定の通知を受けてからです。
- 希望を伝える(事業者→稚内市。7月29日〜8月14日に受付フォームで)
- 結果と配分予定額を受け取る(稚内市→事業者。8月17日〜)
- 申請書類を準備する(事業者。8月19日〜。見積書・カタログなど)
- 市が申請を取りまとめる(事業者→稚内市。8月24日〜)
- 市が事務局へ提出する(稚内市→事務局。8月31日〜)
交付決定のあと、設備を入れて支払いまで済ませ、実績報告を出します。事業の期間は交付決定日から2027年2月26日までで、報告は完了日から30日以内か2月26日の、早い方が期限です。実績報告は、各観光関連事業者が事務局へ直接出します。
必要な書類
準備できた 0 / 8
営業許可証は宿泊事業者だけ、整備計画は観光関連事業者と観光協会・DMOだけが出します。単価50万円以上のものは、2社以上の見積書が要ります。提出は郵送かメールで、当日消印有効でした。
交付要綱には、必要な法令等の基準を満たしている証明書類や、知事が必要と認める書類も出すことがあると書かれています。税の確認書類の取り方は、事務局のサイトか手引きで確かめる形です。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 予算の上限に達した:令和8年度分は、申請額が予算の上限に達して受付が終わりました。期限の10月30日より前に終わっています。
- 整備計画に入っていない:観光関連事業者は、整備計画に位置づけられることが交付申請の条件です。
- 交付決定の前に動いた:補助事業の着手は、交付決定の通知を受けてからと要綱に定められています。
- 道税を滞納している:補助対象者の条件に「道税を滞納している者ではないこと」があります。
- 中古品を買った:中古品の購入は対象外です。
- 利用者が使わない設備を入れた:利用者が直接受益するものに限られます。
よくある質問
宿泊事業者も稚内市に申請しますか?
宿泊事業者は、市を経由せず、観光地づくり加速化補助金事務局(北海道)へ直接申請します。稚内市のページに「市を経由する必要がありません」と書かれています。市の受付フォームで希望を伝えるのは、旅行会社や飲食業、運輸業などの観光関連事業者です。区分が分からないときは、稚内市の観光交流課か事務局のコールセンターに問い合わせると、申請先を教えてもらえます。
1事業者あたり200万円もらえますか?
もらえるとは限りません。上限200万円は、宿泊事業者では1宿泊施設あたり、観光関連事業者では1整備計画あたりです。稚内市のページにも「1事業者当たり200万円ではない」と注意書きがあります。整備計画に複数の事業者が入る場合は、その計画の上限を分け合う形になり、各事業者への配分予定額は市から連絡される仕組みでした。
中古の電動自転車やシステムも対象になりますか?
対象になりません。北海道の公式ページに「中古品購入は対象外」と書かれています。新品を購入することが前提です。あわせて、補助の対象は利用者が直接受益するものに限られるため、事業者の内部だけで使う設備は外れます。電動自転車やレンタル用品は、利用者が使うものに限り観光コンテンツの充実に当たる例として挙げられています。
エアコンやテレビの買い替えは対象ですか?
条件つきです。北海道の公式ページは、テレビ・エアコンなどを他の宿泊者へのサービス向上に役立つものに限って例に挙げています。そのうえで「機能向上しない買替は対象外」としています。古い機器を同じ機能の新品に替えるだけでは外れる可能性が高いので、機能が上がる点を事前に事務局のコールセンターへ確認しておくと安心です。
受付はもう終わっていますか?
終わっています。北海道の公式ページは「申請額が予算の上限に達したため、申請の受付を終了」と案内し、事務局のサイトには2026年10月22日付の終了のお知らせが出ています。受付期間は2026年8月3日から10月30日までとされていましたが、予算上限に達した場合は終了となる条件がありました。次の募集があるかどうかは、公式ページに記載がありません。北海道観光振興課のページで更新を確かめてください。
整備計画とは何ですか?
稚内市のページでは、観光協会や観光関連事業者が市と共同で作る、補助申請のための計画とされています。観光関連事業者が交付申請するには、この計画に位置づけられている必要があります。そのため、稚内市の受付フォームで希望を伝え、市が結果を取りまとめて通知する順番になっていました。宿泊事業者は、この計画を経由せず直接申請できます。
どんな設備が対象になりますか?
北海道の公式ページは4つの例を挙げています。自動チェックイン機や予約管理システム、非常用電源装置やバリアフリー化などの安全・安心の設備、電動自転車やレンタル用品などの観光コンテンツ、監視カメラや多言語翻訳システム機器、Wi-Fiルーターなどの受入環境整備です。いずれも利用者が直接受益するものに限られ、中古品は対象外です。
補助率はどのくらいですか?
対象経費の1/2以内です。たとえば宿泊施設が360万円の設備を入れた場合、補助は180万円になります。上限は1宿泊施設または1整備計画あたり200万円なので、経費が400万円を超えても補助額は増えません。自己負担がいくらになるかは、見積額を補助率と上限に当てはめて、実際に動く前に計算しておくと資金計画を立てやすくなります。
稚内市以外の道内事業者も使えましたか?
使えました。この補助金は北海道の制度で、道内で旅館・ホテル・簡易宿泊所を営む宿泊事業者や、道内に拠点のある観光協会・観光DMO、観光関連事業者が対象です。ただし観光協会などと観光関連事業者は、整備計画の提出が条件でした。市町村ごとに窓口の担当課が違うため、事業所のある市町村の観光担当課に確かめる流れになります。
実績報告は誰が出しますか?
各観光関連事業者が、それぞれ事務局へ提出します。期限は、事業の完了日から30日以内か2027年2月26日のいずれか早い日です。交付申請は稚内市が取りまとめて出しましたが、実績報告は市を経由しない点が違います。稚内市のページに「実績報告は、各観光関連事業者がそれぞれ事務局へ提出する」と書かれています。支払いの記録や納品の写真などは、申請の段階から整理しておくと、実績報告のときに慌てずに済みます。
問い合わせ先はどこですか?
稚内市では、建設産業部観光交流課の観光戦略グループ(0162-23-6468)と連携推進グループ(0162-23-6272)です。北海道の事務局は、観光地づくり加速化補助金事務局コールセンター(011-213-1780、9時30分から17時30分、土日祝日・年末年始を除く)です。宿泊事業者は事務局、観光関連事業者は稚内市の観光交流課が最初の窓口になります。
