介護報酬は国が決める公定価格です。電気代や食材費が上がっても、事業所は料金に上乗せできません。この補助金は、その値上がり分を沖縄県が補います。
令和7年度分の交付申請は、2026年7月31日で受付を終えています。補助されるのは、令和5年度より令和7年度に高くなった分だけです。かかった費用の全額ではありません。
沖縄県 介護サービス事業所等物価高騰対策支援事業補助金の要点まとめ
正式名:沖縄県介護サービス事業所等物価高騰対策支援事業補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(介護サービス事業所・施設を運営する法人など)
- 対象業種
- 介護保険法・老人福祉法に基づく介護サービス事業所・施設
- 利用目的
- 光熱費・燃料費・食料品費などの物価高騰分
- 対象地域
- 沖縄県内
- 従業員数
- 規定なし
いくら
- 補助上限額
- 最大354万円
- 補助率
- 全額支給(上限額未満に限る)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年6月15日〜2026年7月31日
うちの事業所は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
次のどちらかに当たると対象外です。
- ✕ 医療機関のみなし指定の事業所
- ✕ 3月31日時点で休止・廃止していた
2026年3月31日は、要綱が「基準日」と呼ぶ日です。この日に指定を受けて営業していたかで、対象かどうかが決まります。保険医療機関が、みなしで指定を受けて開いている訪問看護などは含まれません。
介護予防サービスと介護サービスの両方の指定がある場合は、1つの事業所として数えます。福祉用具の貸与と販売、通所型・訪問型の総合事業も同じ扱いです。
いくら補助される?
額は2つの数字の小さいほうです。1つ目は、令和5年度より令和7年度に上がった費用の合計(消費税を除く)です。ここから市町村などの補助分を引きます。2つ目は、事業所の区分ごとに決まる基準額です。
| 区分 | 基準額(上限) |
|---|---|
| 入所系・短期入所・多機能系(定員49人以下) | 84万円 |
| 入所系・短期入所・多機能系(定員50〜89人) | 195万円 |
| 入所系・短期入所・多機能系(定員90人以上) | 354万円 |
| 通所系(通所介護・通所リハなど) | 29万円 |
| 訪問・相談系(訪問介護・居宅介護支援・福祉用具貸与など) | 11万円 |
入所系には、特別養護老人ホームや老人保健施設、グループホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅などが入ります。定員は基準日の数字です。1,000円未満は切り捨てます。
- 訪問介護事業所で値上がり分が8万円:8万円 × 100% = 8万円(基準額11万円以内)
- 通所介護事業所で値上がり分が40万円:40万円 × 100% = 40万円 → 基準額の29万円
- 定員60人の施設で値上がり分が150万円、市の補助が30万円:150万円 − 30万円 = 120万円(基準額195万円以内)
基準額に届かなければ、実際の値上がり分がそのまま額になります。 届いたときは、超えた分は自己負担です。
何が「値上がり分」になる?
先に、対象にならないものです。
- 令和5年度と同じ水準で、上がっていない通常の経費
- 消費税と地方消費税の分
- 市町村・県・国から同様の補助を受けた分
次が対象です。
- 電気料金
- ガスやガソリンなどの燃料
- 食料品など
- 介護の日用品
いずれも、令和5年度と令和7年度を比べて増えた分に限ります。領収書などの根拠書類は、事業所で保管します。事業完了の翌年度から5年間の保存が必要です。
申請の流れ
- 総合ポータルサイトを開く(事業者→沖縄県介護支援パッケージ補助金の総合ポータル)
- 法人情報を登録する(事業者→ポータル。県から届いた案内文の管理番号を入れる)
- マイページの申請フォームから申請する(事業者→事務局。2026年7月31日まで)
- 審査と交付決定を待つ(沖縄県→事業者)
- 補助金が支払われる(沖縄県→事業者。精算払い)
申請は電子申請だけです。郵送は不要と、公式ページに書かれています。実績報告は、この申請書で兼ねます。
複数の事業所を持つ法人は、対象の事業所をまとめて1回で申請します。
必要な書類
準備できた 0 / 5
通帳の写しは、表紙と表紙裏面の両方が要ります。領収書は提出ではなく保管です。県が必要と認めれば、ほかの書類を求められることがあります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 値上がり分を超えて申請した:基準額に収まっても、実際の増加分を超えた額は出ません。
- ほかの補助と二重に受けた:市町村などから同じ経費の補助を受けた分は、差し引いて申請します。
- 書類に虚偽があった:交付決定の取消しと返還の対象です。返還には年10.95%の加算金が付くことがあります。
- 不備の補正に応じなかった:補正の期限は、求められた翌日から5開庁日です。過ぎると取り下げとみなされます。
同じ窓口の似た補助金は何が違う?
総合ポータルには、この補助金と同じ時期に動いた介護向けのメニューが複数あります。対象にする経費の区分が、それぞれ違います。
- 物価高騰対策支援事業(この記事):光熱費・燃料費・食料品費などの値上がり分。基準額が上限
- サービス継続支援事業:食材費分(施設のみ)と、衛生用品や備蓄物資などのその他費用分。受付は2026年7月14日〜7月31日
- 省エネ設備導入緊急支援事業:省エネ設備の導入費。受付は2026年10月13日〜10月30日
どれが自分の事業所に当てはまるかは、ポータルの「対象補助金の診断」で調べられます。
次の募集はある?
公式ページに、次の募集の予定は書かれていません。要綱は2027年3月31日まで効力を持つと定められています。ただし、その期間に再び受付があるかどうかは、公式に明記がありません。
財源は、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金です。国の交付金が続くかで、同じ形の支援が出るかが決まります。編集部は、次回の案内が出るまで、領収書と令和5年度の比較資料を捨てずに残すことを勧めます。
問い合わせ先は、沖縄県介護支援パッケージ補助金事務局(電話 050-5574-5073、平日9時〜17時)です。制度全体は沖縄県 保健医療介護部 高齢者介護課(電話 098-866-2214)が担当しています。
よくある質問
令和7年度分の申請は、まだできますか?
できません。令和7年度分の精算交付申請は、2026年6月15日から7月31日までで受付を終えています。公式ページに追加の募集は書かれていません。次の案内が出たときに動けるよう、令和5年度と令和7年度の光熱費・食費の資料を残しておくと、比較の計算が早くなります。最新の状況は、沖縄県の公式ページと総合ポータルで確かめてください。
いくら補助されますか?
事業所の区分ごとに基準額が決まっていて、値上がり分がそれより少なければ、値上がり分が補助額です。入所系の施設は定員で84万円、195万円、354万円の3段階です。通所系は29万円、訪問・相談系は11万円です。値上がり分から市町村などの補助分を引いてから、基準額と比べます。1,000円未満は切り捨てになります。
値上がり分は、どう計算しますか?
令和5年度に払った費用と、令和7年度に払った費用を比べて、増えた分が値上がり分です。対象は電気、ガスやガソリンなどの燃料、食料品など、介護の日用品です。消費税と地方消費税は除きます。申請書には別表3の個票があります。領収書など根拠となる書類は提出ではなく保管なので、手元にそろえてから個票を埋めてください。
事業所を複数持っています。何回申請しますか?
法人で1回です。要綱では、対象になる全ての事業所・施設の申請額を取りまとめて、一括して申請すると決めています。事業所ごとの内訳は、別表2の一覧と別表3の個票に書きます。基準額は事業所・施設ごとの区分で決まるので、区分と定員を事業所別に整理してから、総括表の申請金額を合計してください。
休止中の事業所は対象になりますか?
対象になりません。基準日の2026年3月31日に休止・廃止していた事業所は外れます。申請時に休止・廃止している場合も含まれません。今後も事業を続ける意思があることが前提です。再開予定でも、基準日の時点で休止なら対象外とされるため、指定の状況を県に確かめるのが確実です。
病院が出している訪問看護は対象ですか?
保険医療機関が、みなしで指定を受けて行う事業所は含まれません。別表には、訪問看護、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーションなどについて、保健医療機関のみなし指定を除くと書かれています。病院や診療所の併設サービスを持つ法人は、指定の種類を確かめてから申請してください。
市町村からも同じような補助を受けています。申請できますか?
申請できますが、二重取りはできません。市町村、県、国などから同様の補助を受けた分は、対象経費から引きます。引いたあとの額と基準額を比べて、少ないほうが補助額です。たとえば値上がり分150万円で市の補助が30万円なら、120万円で比べます。市の補助の額が分かる通知を、先に手元にそろえてください。
領収書はいつまで保管しますか?
事業完了の翌年度から5年間です。公式ページに書かれています。交付要綱にも、帳簿と証拠書類を、補助金の額が確定した日の属する年度の終了後5年間保管し、県の求めがあればいつでも見せられる状態にすると定めがあります。紙でも電子でも構いませんが、令和5年度分も比較のために残してください。
介護予防サービスも別々に数えますか?
介護サービスと介護予防サービスの両方の指定がある場合は、1つの事業所として数えます。福祉用具貸与と販売の両方の指定がある場合も、1つです。介護予防・日常生活支援総合事業の通所型は通所介護と、訪問型は訪問介護と同じ区分です。介護サービスと総合事業の両方の指定がある場合も、1つの事業所として数えます。
障害福祉サービスの事業所も対象ですか?
この補助金の対象ではありません。要綱の別表は、介護保険法と老人福祉法に定める事業所・施設を対象にしています。障害福祉サービスの事業所が使える制度については、この補助金の公式ページに記載がありません。沖縄県の障害福祉の担当課のページで確かめてください。
申請はどうやってしますか?
沖縄県介護支援パッケージ補助金の総合ポータルサイトから、電子申請をします。郵送は不要です。県から届く案内文の管理番号で法人情報を登録し、届いたマイページのURLから申請フォームに入ります。パソコン操作に不安があれば、事務局が画面を一緒に見ながら案内するリモート支援もあります。電話は050-5574-5073です。
不正があったら、どうなりますか?
交付決定を取り消され、補助金の返還を命じられることがあります。虚偽の記載や、要綱に違反した場合が当たります。返還には、受領の日から納付の日までの期間に応じて、年10.95%の加算金が付くことがあります。期限は返還命令の日から20日以内で、過ぎると延滞金です。数字は領収書と帳簿で裏付けてください。
