酒田港のコンテナ航路を使う荷主には、陸送費の一部が戻る仕組みがあります。ただし線引きは距離で決まり、酒田港から発着地までの陸送距離が50km未満の貨物だけが対象です。
実施するのは酒田港湾振興会(事務局は酒田市商工港湾課)です。金額は1TEU(20フィートコンテナ1個分)あたり8,000円で、1荷主の上限は24万円。申請は令和9年3月10日までです。
酒田港コンテナ貨物利用促進助成事業の要点まとめ
正式名:酒田港コンテナ貨物利用促進助成事業
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし(酒田港のコンテナ貨物を扱う荷主)
- 利用目的
- 定期コンテナ航路の利用拡大(陸送費の助成)
- 対象地域
- 山形県酒田市
- 従業員数
- 公式ページに記載なし
いくら
- 補助上限額
- 24万円(1荷主あたり)
- 補助率
- 定額(1TEUあたり8,000円。陸送50km未満)
そのほか
- 助成の対象期間
- 2026年4月1日〜2027年3月10日
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年7月1日〜2027年3月10日
うちの貨物は対象になる?
次の6つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
荷主とは、船荷証券(B/L)に載っている荷送人・荷受人のほか、B/Lに名前がなくても実質的に荷物を出し入れしている会社を指します。コンテナ1個単位で発送する大口貨物(FCL)が対象で、輸出入も国内の移出入も数えます。対象期間は令和8年4月1日から令和9年3月10日です。
次のどちらかに当たると対象外です。
- ✕ 陸送距離が50km以上
- ✕ 対象期間の取扱量が5TEU未満
5TEUに50km以上の貨物を含めてよいかは、要綱に書かれていません。数え方が分かれそうなときは、申請の前に事務局へ聞くのが確実です。
いくら戻ってくる?
1TEUあたり8,000円です。上限の24万円に届くのは、30TEU以上のときです。40フィートコンテナなら15本にあたります。
- 20フィートコンテナ6本(6TEU):6TEU × 8,000円 = 4.8万円
- 40フィートコンテナ10本(20TEU):20TEU × 8,000円 = 16万円
- 40フィートコンテナ20本(40TEU):40TEU × 8,000円 = 32万円 → 上限の24万円
- 20フィートコンテナ4本(4TEU):5TEUに届かないため0円
最低ラインの5TEUでも4万円です。1TEU足りないだけで0円になるので、年度の終わりが近い場合は取扱量を数え直しておくと整理しやすくなります。
チラシには予算額360万円と書かれ、「予算がなくなり次第終了」とあります。申請額の合計が予算を超えたときは、予算の範囲で助成対象者を選んだり、金額を調整したりすることがあります。計算どおりの額が出るとは限りません。
ポートセールス協議会の助成とは別枠
酒田港には、“プロスパーポートさかた”ポートセールス協議会が行う助成もあります。陸送費助成、新規(再)利用促進助成、利用拡大促進助成の3つは、この助成と重複して申請できます。
チラシによると、協議会の令和8年度の単価は、陸送費助成が50km未満で1TEUあたり2,000円、新規(再)利用促進助成が3万円、利用拡大促進助成が1万円です。両方に出す場合は、協議会へ出した書類の写しと、酒田港陸送費助成額確定通知書の写しで、振興会への書類の一部を代えられます。協議会の側の条件は別の要綱なので、そちらの窓口で確かめてください。
申請の流れ
- 会員かどうかを確かめる(事業者→酒田港湾振興会の事務局。会員でなければ加入が先)
- 対象期間の貨物を数える(事業者。コンテナの大きさごとに20フィート=1TEU、40フィート=2TEU)
- 交付申請書と添付書類を出す(事業者→事務局。令和9年3月10日まで)
- 審査と交付決定(会長→事業者。交付決定通知書が届く)
- 必要なら調査に答える(書類だけでは確認できないとき。海運貨物取扱事業者へ取扱貨物量が照会されることがある)
- 請求書を出す(事業者→事務局。交付決定のあと、押印した紙の請求書を出す。そのあと速やかに助成金が交付される)
助成の対象期間の終わりと申請の締切が同じ3月10日です。期間の終わり際の貨物は、書類をそろえる時間がほとんどありません。編集部としては、期間の早い時期の分から書類を整えておく進め方を勧めます。
必要な書類
準備できた 0 / 9
様式は、案内ページのExcelにまとまっています。様式第4号は、実質上の荷主等が使う4号の1・4号の2・4号の3の総称です。使い分けは次のとおりです。
- 申請者がB/L荷主:様式第2号に、B/Lの写しか様式第3号のどちらかを付けます。
- 実質上の荷主等:様式第2号に、B/Lの写しと様式第4号の1、または様式第3号と様式第4号の2を付けます。どちらも出せないときだけ、様式第3号、様式第4号の3、貨物との関わりを示す書類で代えられます。
- 酒田港からの陸送を自社で行ったとき:様式第5号を付けます。
- 協議会の陸送費助成も申請するとき:協議会へ出した書類の写しと確定通知書の写しを付けます。
- 請求書は申請のときには要らず、交付決定のあとに押印して紙で出します。
様式第2号は発着地ごとに作ります。発着地が2か所以上あるときは、別の用紙を足します。取扱貨物証明書(様式第7号)は、海運貨物取扱事業者が振興会の照会に答えるときの書式で、申請者が用意する書類ではありません。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 会員でない:酒田港湾振興会の会員であることが助成の前提です。加入の手続きは事務局に確かめてください。
- 陸送距離が50km以上:50km以上の貨物は助成の対象外です。申請書には、発着地の住所と酒田港までの距離(km)を書きます。
- 取扱量が5TEUに届かない:対象期間の合計が5TEU未満だと、助成額は0円です。
- 締切を過ぎた:申請は令和9年3月10日までです。過ぎると受け付けられません。
- 予算の範囲を超えた:予算額は360万円で、申請額の合計が超えると、選定や金額の調整が入ることがあります。
- 虚偽や不正の申請:交付済みの助成金は、全部または一部を返すことになります。
よくある質問
40フィートコンテナ1本は何TEUになりますか?
2TEUです。この助成の数え方では、20フィートコンテナ1個が1TEU、40フィートコンテナ1個が2TEUになります。助成額は、対象期間のコンテナ貨物量をTEUに直した合計に、1TEUあたり8,000円を掛けて決まります。たとえば40フィートを10本扱えば20TEUで、16万円です。申請の前に、自社の取扱記録をTEUでそろえておくと計算が早くなります。
輸出だけでなく輸入も対象ですか?
対象です。要綱では、コンテナ航路による輸出入と、国内の移出入を行ったコンテナ貨物量を数えます。輸出と輸入の両方がある荷主は、合計して5TEU以上かどうかを見ます。ただし、いずれも酒田港から発着地までの陸送距離が50km未満であることが助成額の条件です。自社の荷物の発着地を一度書き出しておくと、対象になる分を切り分けやすくなります。
酒田港湾振興会の会員でないと申請できませんか?
申請できません。助成対象者は、酒田市内に事業所等を置く振興会の会員に限られます。会員でない事業者は、先に加入する必要があります。加入の手続きや条件は公式ページに書かれていないので、酒田市商工港湾課(電話0234-26-5758)に問い合わせてください。申請の期限は令和9年3月10日なので、加入の確認は早めに済ませておくと安心です。
陸送距離は何を基準に測りますか?
要綱には、酒田港から発着地までの陸送距離が50km未満の貨物が対象と書かれています。起点と終点の具体的な測り方や、どの経路で測るかは、公式ページにも要綱にも載っていません。発着地が50kmの前後にある荷物は、申請の前に事務局へ確かめてください。測り方を聞いたときは、メモに残しておくと、書類を作るときに迷いません。
年間5TEUに届かなかったらどうなりますか?
助成の対象外になり、助成額は0円です。要件は、対象期間(令和8年4月1日〜令和9年3月10日)に扱ったコンテナ貨物量が5TEU以上であることです。5TEUちょうどなら4万円、4TEUなら0円と、境目ではっきり分かれます。期間の終わりが近くて足りない場合は、残りの出荷や入荷の予定を数え直し、届くかどうかを見ておく手があります。
混載貨物(LCL)でも使えますか?
使えない可能性が高いです。要綱の助成対象者は、コンテナ1個を単位に発送する大口貨物(FCL)の荷主です。他の荷主の荷物と一つのコンテナに同居する小口の混載については、協議会に「小口混載貨物助成」という別の助成が用意されています。自社の荷物がどちらに当たるかは、フォワーダーなどに確かめてから申請先を選びます。
上限の24万円は、いくら扱うと届きますか?
30TEUです。1TEUあたり8,000円なので、30TEUで24万円になります。40フィートコンテナなら15本、20フィートコンテナなら30本です。これを超えた分は、助成額が増えません。たとえば40TEU扱っても助成は24万円までで、計算上の32万円との差額は出ません。上限に届くかどうかは、1年間の取扱量で見積もっておくと目安になります。
ポートセールス協議会の陸送費助成と同時に申請できますか?
できます。協議会の陸送費助成、新規(再)利用促進助成、利用拡大促進助成の3つは、この助成との重複申請が認められています。併せて申請するときは、協議会に出した書類の写しと確定通知書の写しで、一部の書類を代えられます。協議会の要綱は別なので、金額や条件は協議会の案内で確かめてください。事務局への相談も、同じ酒田市商工港湾課です。
予算が足りなくなったらどうなりますか?
要綱では、申請額の合計が予算額を超えたとき、予算の範囲で助成対象者を選んだり、助成金額を調整したりする場合があるとされています。チラシには予算額360万円、「予算がなくなり次第終了」とあります。つまり、計算で出た額がそのまま支払われるとは限りません。調整の基準は公式ページに書かれていません。早めに申請したほうが有利かどうかも不明なので、気になる場合は事務局に確かめてください。
虚偽の申請をしたらどうなりますか?
交付された助成金の全部または一部を返すことになります。要綱は、虚偽の申請や不正の手段で助成金を受けた者に、返還を求められると定めています。また、書類だけで要件を確認できないときは調査が入り、海運貨物取扱事業者へ取扱貨物量を問い合わせることもあります。貨物量は、荷主の取扱記録と食い違わないように数えて申請します。
問い合わせ先はどこですか?
酒田市の地域創生部 商工港湾課 港湾・エネルギー振興係(電話0234-26-5758)です。酒田港湾振興会の事務局を酒田市商工港湾課が務めています。会員になる方法と陸送距離の測り方は公式ページに書かれていないので、申請の前に電話で確かめるのが早い方法です。開庁は平日の午前8時30分から午後5時15分です。
来年度も同じ助成はありますか?
分かりません。今回確認できたのは「令和8年度酒田港コンテナ貨物利用促進助成事業実施要綱」で、助成の対象期間は令和9年3月10日までです。次の年度の実施や内容は公式ページに書かれていません。続けて使いたい事業者は、年度の替わり目に酒田市の案内ページが更新されているかを見ておくと、募集の開始に気づけます。
