すでに開業している人は、この補助金を使えるのか。基本的には使えません。対象は、その年度の第1回公募の開始日より後に開業届を出すか、法人を設立した人だからです(令和8年度は4月10日)。令和8年度は第1回・第2回とも募集が終わっています。
補助されるのは、中山間地域や離島の暮らし、まちづくり、子育て、高齢者の福祉といった地域の課題に応える事業です。対象経費の1/2以内、上限は200万円です。
地域課題解決型しまね起業支援事業費補助金の要点まとめ
正式名:地域課題解決型しまね起業支援事業費補助金
だれが
- 申請者
- 個人(開業届を出す人)・新設法人の代表者
- 対象業種
- 指定なし(地域課題の解決に資する社会的事業)
- 利用目的
- 起業・創業(店舗借入、機械、改修、広報など)
- 対象地域
- 島根県内(居住か、完了日までに移住予定)
- 従業員数
- 規定なし(大企業・みなし大企業は除く)
いくら
- 補助上限額
- 200万円
- 補助率
- 対象経費の1/2以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 令和8年度は第1回・第2回とも募集終了
令和8年度の公募は、第1回が4月10日から5月13日まで、第2回が6月22日から7月28日(17時、商工会・商工会議所必着)までで、どちらも終了しています。令和9年度以降に募集があるかは、公式ページに書かれていません。
自分は対象になる?
令和8年度は、次をすべて満たす人が対象でした。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 第1回公募開始日より前に開業済み
- ✕ 大企業・みなし大企業の法人
- ✕ 風俗営業など公序良俗に反する事業
- ✕ 他の補助金を使う事業
- ✕ 県税の滞納がある
起業の日は、個人なら開業届を出した日、法人なら設立した日です。交付決定までに法人を設立した場合も対象ですが、決定前に払った費用は補助されません。
すでに開業していても、既存事業と明確に異なる新たな事業を別の法人や個人事業で始めるなら、対象になり得ます。個人事業主が法人化する場合も、新法人の事業が既存事業と明確に異なる新事業であることが条件です。既存企業の社長が申請するときは、新事業の経費を既存事業の経費と明確に分けられることも求められます。任意団体は対象になりません。年齢や性別の制限はありません。
「他の補助金を使う事業」は対象外ですが、島根県や市町村の自主財源の補助金は、対象経費が重複しなければ併用できます。国の補助や助成の対象になる事業を、この補助金に申請することはできません。
みなし大企業は、中小企業でも大企業の影響が大きいために対象外になる会社です。具体的には、同じ大企業が発行済株式の2分の1以上を持つ会社、大企業が3分の2以上を持つ会社、大企業の役員や職員が役員の2分の1以上を占める会社をいいます。大企業は、中小企業基本法の中小企業者に当たらない会社や個人事業主です。
事業承継や第二創業は、Society5.0関連業種など付加価値の高い産業分野に限って対象になります。Society5.0は、先端技術を産業や社会生活に取り入れ、経済発展と社会課題の解決を両立する国の構想です。公募要領は、日本産業分類の情報通信業で未来技術を使った新たな社会システムづくりを行う事業を例に挙げています。どの業種が当たるかは中小企業課(商業・サービス業支援係 0852-22-5655)に確かめてください。
いくらもらえる?
かかった費用の1/2以内で、上限は200万円です。経費は消費税を除いた額で数え、補助金は千円未満が切り捨てです。200万円に届くのは、税抜の対象経費が400万円以上のときです。
- 店舗の借入費と広報費で合計120万円:120万円 × 1/2 = 60万円
- 店舗の借入費と機械装置で合計300万円:300万円 × 1/2 = 150万円
- 店舗の借入費と機械装置で合計500万円:500万円 × 1/2 = 250万円 → 上限の200万円
上の金額は計算の例です。交付決定額は上限を示すだけで、支払額を約束するものではありません。補助金は事業が終わって実績報告を出したあとに払われる精算払いで、概算払いはありません。
何に使える?
対象は、次の6区分の経費です。先に、対象にならない主なものを挙げます。
対象にならないもの
- 中古品、敷金・礼金・保証金
- 通信費、水道光熱費、消耗品費、名刺・求人広告
- 本人や三親等以内の親族が持つ物件の賃料
- 新築・増築工事、不動産や車両の購入
- 税理士・弁護士への支払い、振込手数料
- 事業計画の作成費、交付決定日前に発注・契約した費用
対象になるもの
- 店舗等借入費(店舗・事務所・駐車場の賃料、仲介手数料)
- リース・レンタル費(機器や事業用車両のリース、ホスティング、専用ソフトの月額料金)
- 機械装置等費(単価5万円以上の機械、工具、備品、専用ソフト)
- 店舗等改修費(内外装、バリアフリー化、トイレ、電気・水道・排水・回線の工事)
- 広報費(チラシ、DM、ウェブサイト、広告、看板)
- 外注・委託費(包装のデザイン、業務システム開発、調査会社による市場調査)
人件費は6区分にありません。パソコンやタブレットのような汎用品は、この事業だけで使う場合に本体価格のみ対象です。会計・労務管理ソフトは対象外です。自宅で開業するときは、間仕切りなどで住居と明確に分かれた店舗部分の費用に限ります。
交付決定通知書を受け取る前の発注・契約・支払いは補助されません。 支払いは自分や自社の口座からの銀行振込が原則で、窓口やATMからの現金送金は対象外です。補助事業期間は、交付決定日から令和9年1月末日までです。
事業は、次の4つをすべて満たす必要があります。地域課題の解決に資すること(社会性)、事業の対価で自律的に続けられること(事業性)、その地域でサービスの供給が十分でないこと(必要性)、生産性の向上や顧客の利便性向上につながるデジタル技術を使うこと(デジタル技術の活用)です。デジタル技術の例は、キャッシュレス決済、Web予約、ECサイト、SNSやWebサイトでの情報発信、Wi-Fi環境の整備です。
社会的事業は、次の4分野です。
- 中山間地域・離島の生活機能の確保に資するサービス
- まちづくりや地域の活性化に資するサービス
- 教育や子育て環境の充実に資するサービス
- 高齢者等の暮らしや福祉向上に資するサービス
申請の流れ
- 起業予定地の市町村窓口に相談する(起業予定者→市町村。様式第2号の事業内容の欄を書いて持参。令和8年度第2回は7月23日まで)
- 市町村意見書を受け取る(市町村→起業予定者。事業が地域課題の解決に当たると判断されたとき。第2回は7月28日までに交付)
- 申請書類一式を出す(起業予定者→起業予定地の商工会か商工会議所。第2回は7月28日17時必着)
- 事前確認書を付けて連合会へ送る(商工会・商工会議所→島根県商工会連合会。第2回は8月3日必着)
- 審査を受ける(書類の事前審査のあと、Webでのプレゼン審査。第2回は8月下旬の予定)
- 交付決定を受けて事業を進める(交付決定は第2回で9月中旬の予定。事業の期限は令和9年1月末日)
上の日付は令和8年度第2回のものです。市町村の手続きには一定の期間がかかります。公募期間の直前に相談を始めると、間に合わなくなります。
必要な書類
準備できた 0 / 10
様式は、島根県商工会連合会のホームページにExcelで載っています。履歴事項全部証明書は法人を設立済みの人、開業届の写しは個人で開業済みの人、被承継者との関係書類は事業承継済みの人、最後の1行は他の法人の役員になっている人が出します。住民票は申請日前3か月以内でマイナンバー未記載のもの、県税納税証明書は申請日前1か月以内で全税目の滞納がないことを示すものです。県外から移住する予定の人は、住民票を補助事業の完了日までに出せばよく、県税納税証明書は要りません。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 公募より前に開業した:第1回公募開始日以降の開業届か法人設立が条件です。
- 地域課題に結びつかない:社会的事業の4分野に当たらないと対象になりません。
- デジタル技術を使わない:公募要領は、デジタル技術の活用を事業の条件にしています。
- 市町村への相談を飛ばした:市町村意見書が申請書類に入っています。
- 決定前に払った:交付決定通知書の受領前に発注・契約・支払いした経費は補助されません。
- 事業を進めていない:会社の設立や届出だけでは終わりません。売上が立たないなど、実態として事業を行っていないと判断されると、補助金の返還になります。
勘違いされやすい点
申請の窓口は、県庁ではありません。申請書類を出す先は、起業予定地の商工会か商工会議所です。市町村窓口は、事業が地域課題に当たるかを確かめて、意見書を出す場所です。
また、公募は年度ごとに回数が決まっています。令和8年度は2回でした。募集を逃した場合に、同じ年度に追加があるかは書かれていません。
補助金を受けたあとも、事業が完了した年度の翌年度から5年間、毎年度の決算後に事業化状況報告書を出します。補助事業の書類は5年間保存します。
よくある質問
すでに開業した人は申請できますか?
原則として申請できません。条件は、その年度の第1回公募開始日以降に、個人事業の開業届を出すか、法人を新たに設立することです。既存事業と明確に異なる新たな事業なら、別の法人や個人事業での起業が対象になり得ます。事業承継や第二創業は、Society5.0関連業種など付加価値の高い産業分野に限ります。日付が近いなど迷うときは、申請の前に中小企業課(0852-22-5655)か商工会に確かめてください。
島根県外から移住して起業する人も使えますか?
使えます。県内に居住しているか、事業実施期間の完了日までに県内へ移住する予定であることが条件です。申請時に県外にいる人は、完了日までに移住することを誓約して事業計画申請書を出します。実績報告のときには、県内に住んでいることを示す住民票の原本が要ります。移住前の人の書類の扱いは、起業予定地の商工会に聞いてください。
地域課題の解決とは、具体的に何ですか?
「社会的事業」を、中山間地域・離島の生活機能の確保、まちづくりや地域の活性化、教育や子育て環境の充実、高齢者等の暮らしや福祉向上の4分野で示しています。この4分野のどれかに当たり、社会性、事業性、必要性、デジタル技術の活用の4つを満たす必要があります。自分の事業が当たるかは、起業予定地の市町村窓口で相談して確かめます。相談には、事業概要と地域課題を説明できる準備が要ります。
申請はどこに出しますか?
起業予定地にある商工会か商工会議所に、申請書類一式を出します。県庁や市町村窓口ではありません。市町村窓口は、事前相談と市町村意見書の受け取りの場所です。商工会・商工会議所は、書類づくりの相談にも応じます。令和8年度の第2回の期限は7月28日17時(必着)で、過ぎると受け付けられません。様式は、島根県商工会連合会のホームページに載っています。
補助率と上限額はいくらですか?
対象経費の2分の1以内で、上限は200万円です。経費は税抜で数え、補助金は千円未満が切り捨てです。たとえば税抜の対象経費が300万円なら、300万円 × 1/2 = 150万円です。500万円かかった場合は250万円になる計算ですが、上限の200万円で止まります。上限に届くのは、税抜の対象経費が400万円以上のときです。
令和8年度の募集はいつでしたか?
第1回が令和8年4月10日から5月13日まで、第2回が6月22日から7月28日までです。どちらも県の公式ページに「募集を終了しております」と書かれています。令和9年度の募集があるか、その時期はいつかは、公式ページに書かれていません。予定を知りたい場合は、中小企業課の商業・サービス業支援係(0852-22-5655)に問い合わせてください。
何の経費が対象になりますか?
店舗等借入費、リース・レンタル費、機械装置等費、店舗等改修費、広報費、外注・委託費の6区分です。人件費の区分はありません。中古品、敷金・礼金、通信費、水道光熱費、消耗品費は対象外です。機械装置等費は単価5万円(税抜)以上のものが対象で、50万円以上の機械装置や改修は、補助後も一定期間、処分が制限されます。交付決定日前の発注や契約も対象になりません。
副業として始める事業でも対象ですか?
公式ページと公募要領に、副業を除く記載はありません。様式第2号の職業欄には、会社員、学生、パート・アルバイトなどの選択肢があります。ただし条件は、開業届を出すか、法人を設立して代表者になることと、地域課題を解決する社会的事業であることです。既存企業の社長が新事業を起こす場合は、既存事業と明確に区分できることが求められます。迷うときは、事前相談の段階で市町村窓口と商工会に確かめてください。
補助事業はいつまでに終えますか?
補助事業期間は、補助金の交付決定日から令和9年1月末日までです。この期間の中で、店舗の借入や機械の導入、広報の実施を進めます。令和8年度第2回の交付決定は、9月中旬の予定でした。決定が遅れるほど事業に使える期間が短くなるため、公募期間のなるべく早い時期に申請書類を出すのが安全です。期間内の支払いが終わらない経費は対象になりません。
他の補助金と併用できますか?
国の補助や助成の対象になる事業を、この補助金に申請することはできません。島根県や市町村の自主財源の補助金は、対象経費が重複しなければ併用できます。市町村の補助金を受ける場合は、その内容を事業計画書に書きます。市町村の要綱で併用できないこともあるため、市町村の担当課に先に確かめてください。制度融資は使えます。
審査は書類だけですか?
書類だけではありません。商工会・商工会議所を通じて出した書類の事前審査のあと、通過した人が審査委員会でWebによるプレゼン審査を受けます。令和8年度第2回は8月下旬の予定でした。審査では、社会性、事業性、必要性、デジタル技術の活用に加え、資金計画に自己資金があること、市町村や商工団体の支援体制が整っていることなどが見られます。結果は書面で通知されます。
問い合わせ先はどこですか?
島根県中小企業課の商業・サービス業支援係(電話 0852-22-5655)です。起業・創業に関することを担当しています。公募要領や申請書類のことは、島根県商工会連合会の経営支援課(電話 0852-61-6161)に聞けます。事前相談は、起業予定地の市町村窓口で行います。申請書類の提出先は商工会か商工会議所です。窓口ごとに役割が違うので、順番を間違えないようにします。
