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失業手当の条件は?加入期間と離職理由をチェック

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失業手当(基本手当)の受給条件の要点まとめ

項目内容
制度名雇用保険の基本手当(いわゆる失業手当・失業保険)
対象者個人(離職して求職中の方)
対象地域全国
就労の意思・能力働く意思があり、いつでも就職できる状態にあること(必須)
被保険者期間の条件(一般)離職前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上
被保険者期間の条件(会社都合等)離職前1年間に、雇用保険の被保険者期間が通算6か月以上
1か月として数える条件賃金支払いの基礎となった日数が11日以上(または就業時間数80時間以上)ある月
パート・アルバイト加入要件(週20時間以上等)を満たして雇用保険に入っていれば同じ条件が適用される
給付制限自己都合退職は原則1か月(2025年4月改正、過去5年に2回以上の自己都合退職は3か月)
公式サイトハローワークインターネットサービス「基本手当について」
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失業手当は「辞めたら誰でももらえる」ものではありません。就労の意思・能力があること、そして雇用保険の被保険者期間が一定以上あることの2つが受給の絶対条件です。この記事では、あなたが条件を満たしているかをチェックリスト形式で確認できるようにします。

もらえる期間(所定給付日数)は「失業保険 期間」の記事で、金額の計算方法は「失業手当 いくら」の記事で詳しく解説しています。

条件1: 「失業の状態」にあること

雇用保険でいう「失業」とは、単に働いていない状態ではありません。次のすべてを満たす必要があります。

  • ハローワークに来所し、求職の申込みをしている
  • 就職しようとする積極的な意思がある
  • いつでも就職できる能力(健康状態・環境)がある
  • 求職活動をしているにもかかわらず、職業に就いていない

そのため、次のような方は原則として対象外です。

  • 病気やケガですぐに働けない方(傷病手当の対象になる場合があります)
  • 妊娠・出産・育児で当面働く予定がない方(受給期間の延長制度を使えます)
  • 家事に専念する方、学業に専念する学生
  • 会社役員等で、次の就職先が決まっている、または自営業を営んでいる方

条件2: 被保険者期間の要件

ここが最も見落とされやすいポイントです。離職理由によって、必要な被保険者期間が変わります。

一般の離職者(自己都合・定年退職等)

離職の日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算して12か月以上必要です。

特定受給資格者・特定理由離職者(倒産・解雇・雇止め等)

離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上あれば足ります。会社都合の離職は、期間の要件が半分の期間・半分の月数で済む仕組みです。

「1か月」の数え方に注意

被保険者期間は、暦日で1か月ごとに区切って、賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある月、または賃金支払いの基礎となった時間数が80時間以上ある月を「1か月」として数えます。たとえば月の途中で入社・退職した端数月は、11日に届かないと1か月として数えられません。

週の労働時間が短いパート・アルバイトの場合、そもそも1か月の労働日数が11日に届かず、加入期間が思ったより短く計算されることがあります。給与明細や雇用保険被保険者証で、実際に加入していた期間を確認しておくことが重要です。

どれに当てはまるか(離職理由別の条件早見表)

離職理由の区分必要な被保険者期間給付制限具体例
一般の離職者離職前2年間に通算12か月以上原則1か月(過去5年に3回以上該当なら3か月)自己都合退職、定年退職、契約期間満了(更新希望なし)
特定受給資格者離職前1年間に通算6か月以上なし倒産、解雇、賃金の未払い、長時間労働(月100時間超等)
特定理由離職者離職前1年間に通算6か月以上原則なし(一部条件あり)雇止め(契約更新を希望したのに更新されず)、体力不足・傷病・育児等による正当な理由のある自己都合退職
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自分がどの区分にあたるかは、離職票に記載される離職理由の番号や、事業主・ハローワークとのやり取りで最終的に判定されます。会社が「自己都合」と記載していても、実態が解雇や長時間労働による離職であれば、特定受給資格者として扱われる可能性があります。 ここは事業主との主張が食い違いやすい部分で、ハローワークが客観的資料と本人の申立てをもとに認定します。

特定受給資格者・特定理由離職者になる主な離職理由

条件を満たすかどうかで受給開始のタイミングが大きく変わるため、代表的な該当理由を挙げます。

特定受給資格者(倒産・解雇等)

  • 会社の倒産、事業所の廃止
  • 解雇(自己の責めに帰すべき重大な理由による解雇を除く)
  • 賃金の3分の1を超える額が支払期日までに支払われなかった
  • 離職前6か月のうちに、時間外労働が1か月100時間超、または連続する2か月平均で80時間超
  • 退職勧奨を受けた

特定理由離職者(正当な理由のある自己都合等)

  • 有期契約が満了し、本人が更新を希望したが更新されなかった
  • 体力の不足、心身の障害、疾病・負傷により働き続けることが困難
  • 妊娠・出産・育児による離職(受給期間の延長措置を受けた場合)
  • 家族の看護・介護のため、家庭の事情が急変した
  • 結婚・育児等による転居で通勤が不可能・困難になった

「算定基礎期間」の数え方(通算の考え方)

被保険者期間を数えるとき、必ずしも「今の会社に入ってからの期間」だけを見るわけではありません。厚生労働省の業務取扱要領では、次のように整理されています。

  • 同一の事業主のもとで引き続き雇用された期間が基本になる
  • 転職している場合、前の会社を離職してから次の会社に再就職するまでが1年以内であれば、前の会社での被保険者期間も通算できる
  • ただし、前の会社を離職した際に基本手当を受給していた場合は、その受給資格に係る離職より前の被保険者期間は通算されない(一度リセットされる)
  • 各期間を合算する際は、暦月の12か月をもって1年、暦日の30日をもって1か月として計算する

「転職を繰り返しているから雇用保険の加入期間はリセットされているはず」と思い込むのは早計です。前職を離職後、失業手当を受け取らずに1年以内に再就職していれば、前職の期間もそのまま通算されて条件を満たせる場合があります。

自分は条件を満たすか(早見の場合分け)

要件を1つずつ読むより先に、自分の状況に近い行を探したほうが早いこともあります。

あなたの状況見るべきポイント結論の目安
正社員として2年以上勤務し、自己都合で退職予定一般の離職者・被保険者期間12か月以上条件を満たす可能性が高い
入社10か月で契約満了(更新希望あり)、更新されず離職特定理由離職者・被保険者期間6か月以上12か月に届かなくても対象になりうる
週15時間のパートを1年勤務雇用保険の加入要件(週20時間以上)を満たしていない可能性そもそも被保険者でない場合、対象外
転職を繰り返し、直近の勤務先はまだ半年前職からの通算(離職から1年以内の再就職で基本手当未受給なら通算可)前職の期間を合算できる場合がある
求人票と実際の労働条件が違っていた労働条件の著しい相違(特定受給資格者の対象)事由発生から1年以内なら特定受給資格者になりうる
妊娠・出産・育児で辞めた特定理由離職者・被保険者期間6か月以上受給期間の延長もあわせて検討できる
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「自己都合だから厳しい条件」と思い込む前に、特定受給資格者・特定理由離職者に該当しないかを先に確認することが、条件を正しく満たすための近道です。

労働条件の「著しい相違」も特定受給資格者の対象

見落とされがちですが、採用時に提示された労働条件と、実際の労働条件が著しく異なっていた場合も、特定受給資格者に該当する可能性があります。厚生労働省の基準で示されている例には、次のようなものがあります。

  • 昼間勤務の条件で採用されたのに、恒常的に(概ね1か月以上)交代制勤務や夜間勤務を命じられた
  • 週休2日制の条件で採用されたのに、恒常的に毎週の休日が1日しか取れない
  • 社会保険(雇用保険・厚生年金・健康保険)への加入が条件だったのに、加入手続きがされなかった

これらの事由が発生してから1年以内に離職した場合が対象になります。「求人票と実態が違った」という相談は多く寄せられるケースなので、心当たりがある方はハローワークで確認してみてください。

パート・アルバイトでも条件は同じ

雇用保険は正社員限定の制度ではありません。次の2つを満たしてパート・アルバイトとして雇用保険に加入していれば、正社員と同じ条件で失業手当の対象になります。

  • 31日以上の雇用見込みがある
  • 1週間の所定労働時間が20時間以上ある

複数の職場を掛け持ちしていた場合、主たる賃金を受けている1つの事業所でしか雇用保険には加入できません。かけもち先すべての労働時間を合算して条件を判定するわけではない点に注意してください。

条件を満たすかの具体例

抽象的なルールだけでは自分に当てはまるか判断しづらいので、雇用形態別の具体例を示します。

  • フルタイム正社員として3年勤務し、自己都合で退職した28歳のGさん: 離職前2年間の被保険者期間は3年(36か月)あるため、一般の離職者の要件(12か月以上)を十分に満たしています
  • 週24時間のパートとして10か月勤務し、契約満了で離職した35歳のHさん: 被保険者期間は10か月で、一般の離職者の要件(12か月)にわずかに届きません。ただし本人が契約更新を希望していたのに更新されなかった場合は、特定理由離職者として6か月要件が適用される可能性があります
  • 正社員として8年勤務し、長時間労働(月平均110時間の残業)を理由に自己都合退職扱いで辞めた40歳のIさん: 離職票上は自己都合ですが、実態としては特定受給資格者に該当する可能性が高いケースです。タイムカードの記録を持ってハローワークに相談することで、特定受給資格者として認定される可能性があります
  • 業務委託・フリーランスとして働いていたJさん: 雇用契約ではなく業務委託契約だった場合、そもそも雇用保険に加入していないため、失業手当の対象にはなりません

離職票の記載事項で確認できること

離職の条件を満たすかどうかを自分で確認する際は、会社から交付される「雇用保険被保険者離職票」を確認するのが最も確実です。

  • 離職票-1: 被保険者番号、離職年月日、離職理由の判定結果(コード)などが記載されます
  • 離職票-2: 離職前の賃金支払状況(各月の賃金支払基礎日数・賃金額)、事業主が記載した離職理由(具体的事情記載欄)が記載されます

離職票-2の「賃金支払基礎日数」欄を見れば、どの月が「1か月」としてカウントされるか、自分でおおよそ確認できます。11日以上ある月に印がついているかを確認してみてください。離職理由の欄に納得がいかない場合は、離職票を受け取った時点で早めにハローワークに相談することが望ましいです。

申請までの流れ(条件確認の観点から)

  1. 離職前: 自分の雇用保険被保険者期間を給与明細や離職票(14欄)で確認する
  2. 離職前〜離職後: 離職理由が「一般」か「会社都合(特定受給資格者・特定理由離職者)」かを、離職票の記載と実態の両方から確認する
  3. 会社都合か自己都合かで争いがある場合は、時間外労働の記録や退職勧奨のメール等、客観的な資料を残しておく
  4. 離職票の到着(退職後おおむね10日〜2週間)を待ってハローワークで求職の申込みと受給資格の決定を受ける
  5. 受給資格の決定: 被保険者期間・離職理由の要件を満たしているかがここで判定されます
  6. 離職理由に疑義がある場合は、初回の認定日(受給資格決定日からおおむね4週間後)までに事業所への照会等を経て正式に判定される

被保険者期間の要件を満たしていなければ、給付制限の有無にかかわらず受給資格そのものが決定されません。条件を満たすかどうかは、金額や期間の計算より前に確認すべき最初の関門です。

離職理由の認定はどのように行われるか

離職理由の判定は、離職票に事業主が記載した内容だけで決まるわけではありません。手続き上、次のような整理がされています。

  • 事業所の倒産・定年・契約期間満了など、事業主の判断を信頼しやすい理由については、事業所を管轄するハローワークの判断が優先されやすい
  • 退職勧奨や職場のハラスメントなど、事業主と離職者の主張が食い違いやすい理由については、離職者の申立ても十分に聴取したうえで認定される
  • 本人都合の理由(体力不足・傷病・家庭の事情等)については、離職者の申立てを中心に認定される

いずれの場合も、離職者本人が申し立てる理由を裏づける客観的資料をできる限り提示できるかどうかが、認定のスムーズさを左右します。診断書、退職勧奨のメール、タイムカードの記録などは、可能な範囲で保管しておくとよいでしょう。

条件を満たさず落ちる・不支給になる要因

  • 被保険者期間が1〜2か月足りない: 前職の在籍期間が短い、または転職の間が1年以上空いて通算されなかったケースで起こりやすい要因です
  • 賃金支払基礎日数が11日未満の月が多い: シフトの少ない月が続くパート勤務では、加入期間としてカウントされない月が発生します
  • 就職の意思・能力がないと判断される: 求職活動の実績がない、面接の連絡に応じない等が続くと、失業の認定自体を受けられません
  • 離職理由の主張が食い違い、判定が長引く: 会社都合を主張しても客観的資料が乏しいと、一般の離職者として扱われ、給付制限が課される場合があります
  • 自営業やフリーランスとしての開業準備をしながら求職している: 「いつでも就職できる状態」に当たらないと判断されることがあります
  • 認定日を無断で休む: 受給資格を満たしていても、4週間に1度の失業認定日に来所しないと、その期間の基本手当は支給されません
  • アルバイト等の収入を申告しない: 条件を満たしていても、収入の申告漏れは不正受給とみなされ、それまでの受給資格が問われることがあります

よくある質問

会社都合退職と言われましたが、離職票には自己都合と書かれています。どちらが優先されますか?

離職票の記載と実態が異なる場合、ハローワークが客観的資料や本人の申立てをもとに離職理由を認定します。離職票の記載がそのまま確定するわけではないため、実態と異なると感じたら、証拠となる資料(タイムカード、退職勧奨のメール等)を持ってハローワークに相談してください。

転職を繰り返しており、被保険者期間が通算されるか不安です。

同じ会社での勤務期間だけでなく、離職から次の就職までの間が1年以内であれば、前の勤務先での被保険者期間も通算されるのが原則です(その間に基本手当を受給していない場合に限ります)。詳細な通算のルールは履歴によって異なるため、ハローワークで確認してください。

パートタイムで働いていましたが、雇用保険に入っていたか分かりません。

給与明細に雇用保険料が控除されているか、または雇用保険被保険者証・資格取得等確認通知書があるかで確認できます。不明な場合はハローワークで加入状況を照会できます。

週20時間未満の勤務先を掛け持ちしていた場合はどうなりますか?

雇用保険は原則として1つの事業所でしか加入できず、それぞれの勤務先の労働時間を合算して加入要件を判定することはありません。ただし65歳以上の方には、複数の勤務先の労働時間を合算できる「マルチジョブホルダー制度」という別の仕組みがあります。該当するかはハローワークで確認してください。

自己都合退職の給付制限中に、条件を満たさないことが分かったらどうなりますか?

給付制限期間中であっても、そもそも被保険者期間などの受給資格要件を満たしていなければ、給付制限が明けても基本手当は支給されません。受給資格の決定は、給付制限とは別の手続きとして先に行われます。

求人票と実際の労働条件が違っていたことに、離職後しばらくして気づきました。この場合も条件を満たせますか?

労働条件が事実と著しく相違していたことを理由に離職した場合、その事由が発生してから1年以内であれば、特定受給資格者として扱われる可能性があります。すでに離職している場合でも、当時の求人票や採用条件が分かる資料があれば、ハローワークに相談してみてください。

前の会社を自己都合で辞め、基本手当をもらわずに半年後に再就職しました。今回また離職した場合、被保険者期間は前の会社の分も通算されますか?

離職から再就職までの期間が1年以内で、かつ前の離職時に基本手当を受給していなければ、前の会社での被保険者期間も通算されるのが原則です。ただし個別の履歴によって扱いが変わることがあるため、正確な通算期間はハローワークで確認してください。

被保険者期間の要件は満たしていますが、離職票がまだ届きません。何もできませんか?

離職票が届く前でも、退職の意思や離職理由についてハローワークに事前相談することはできます。ただし正式な求職の申込み・受給資格の決定には離職票が必要なため、実際の手続きは離職票の到着(退職後おおむね10日〜2週間が目安)を待つ必要があります。

雇用保険の基本手当(いわゆる失業手当・失業保険)について、専門家に相談する

対象になるか、いくら出るか、いつまでに何を用意するか。 申請の可否で迷ったら、補助金を扱う専門家に確認するのが確実です。相談は無料です。

この補助金の専門家に相談する

免責事項: 本記事の内容は2026年9月時点で確認できた情報にもとづきます。受給資格の要件や離職理由の判定基準は雇用保険法の改正により変更される場合があるため、個別の受給可否はハローワークで最新の内容をご確認ください。

出典(一次情報)

この記事を書いた人
まっさん。|元経営者
補助金で会社を立て直した元経営者

補助金で会社を立て直した元経営者。資金繰りに悩んだ末に補助金を活用して事業を再建した経験から、中小企業・個人事業主が“本当に使える補助金”とその活かし方を発信しています。掲載内容は公募要領などの一次情報をもとに整理しています。

本記事は情報提供を目的としており、補助金の採択・交付を保証するものではありません。 補助上限額・補助率・締切等の内容は変更される場合があります。申請にあたっては、必ず 公式サイト・最新の公募要領をご確認ください。