見積書を取り、さあエントリーというところで受付が終わっていました。吹田市のブーストアップ補助金は、そういう終わり方をした制度です。
市内の中小企業の設備購入費に、2/3(上限200万円)を出す仕組みで、エントリーは令和8年8月31日までのはずでした。予算が上限に達する見込みとなり、6月30日のメール到着分で受付は終了しています。エントリー済みで審査中の人には、結果が出しだい市が個別に連絡します。
吹田市ブーストアップ補助金の要点まとめ
正式名:吹田市中小企業ブーストアップ補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 生産性向上のための設備投資
- 対象地域
- 大阪府吹田市
- 従業員数
- 業種ごとの資本金・従業員数の基準内(本文で説明)
いくら
- 補助上限額
- 200万円(1事業者につき1回限り)
- 補助率
- 2/3以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 受付終了(2026年6月30日。当初の期限は8月31日)
- 事業の完了
- 2027年2月26日まで(納品と支払いを終える)
うちの会社は対象になる?
募集要項の対象者の欄には、次の5つがすべて当てはまることが条件でした。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 国や府などの補助を受ける事業
- ✕ 新規事業や追加出店のための設備
- ✕ 医療法人・社会福祉法人
- ✕ 風俗営業などを営む事業者
中小企業者は、中小企業基本法で業種ごとに資本金か従業員数の上限が決まっています。吹田市のQ&Aでは、製造業・建設業・運輸業などが資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業が1億円以下または100人以下、サービス業が5,000万円以下または100人以下、小売業が5,000万円以下または50人以下とされています。どちらか一方を満たせば足ります。
一般社団法人や財団法人も、中小企業基本法上の中小企業者に当たらないため対象外です。大企業が実質的に経営に参加している会社(みなし大企業)も外れます。発行済株式の2分の1以上を同じ大企業が持っている場合などです。
主たる事業所は、法人なら登記簿上の本店が市内にあり、吹田市に法人市民税を納めていることが目安です。個人事業主は、開業届や確定申告書で市内が本拠地だと確かめられることが要ります。従業員のいない個人事業主も対象でした。
いくら戻ってくる?
補助額は対象経費の2/3で、上限は200万円です。1,000円未満は切り捨てになります。上限に届くのは、対象経費が300万円以上のときです。
- 設備の購入費が150万円:150万円 × 2/3 = 100万円
- 設備の購入費が300万円:300万円 × 2/3 = 200万円
- 設備の購入費が600万円:600万円 × 2/3 = 400万円 → 上限の200万円
設置工事や初期設定などの費用(付随経費)も対象にできますが、算入できるのは設備の購入費の2分の1までです。設備100万円に工事費60万円がかかった場合、算入は50万円までなので、(100万円 + 50万円) × 2/3 = 100万円になります。
エントリーシート・交付申請書・完了報告書の様式は、設備投資額や補助対象経費を税込で書く欄になっています。ただし補助額の計算に税込と税抜のどちらを使うかは、募集要項に書かれていません。単価20万円や50万円の判定だけは、税抜と明記されています。
何に使える?
対象にならないもの
- パソコン・スマートフォン・タブレット・複合機・エアコン・車両などの汎用品
- ホームページやECサイトの制作委託費
- 既存設備の保守・修繕費、予備品や消耗品
- 顧客に提供する商品(レンタル品を含む)
- 保守費用や保険料などの継続費用、不動産の購入費
- 単価20万円(税抜)未満の設備、吹田市外に置く設備
- 改装・内装工事だけの取組、新規事業や追加出店、移転・拡張のための設備
対象になるもの
- 市内の事業所で直接事業に使う設備の購入費(ソフトウェアを含む)
- 設置工事費・運送料・初期設定費(設備購入費の2分の1まで)
- 所有権が移るファイナンスリース(完了報告期限までに払った月額分だけ)
- 外部に発注した完全オーダーメイドの設備
古い設備の更新は、新しい機種で作業時間や効率が上がるなら対象になる可能性があります。ただし単なる省エネ目的や、カタログの数値で比べても生産性の向上が見込めないものは対象外です。
申請の流れ
先着順で、審査会での採点はありません。要件を満たすと判断された順に交付決定が出ました。
- エントリーする(申請者→吹田市 地域経済振興室。メールのみ。窓口持参は不可)
- 市の確認を待つ(市→申請者。可否の連絡は2週間〜1か月程度の想定)
- 交付申請書を出す(申請者→市。市がメールで指定した期限まで)
- 交付決定通知を受け取る(市→申請者。発注はここから)
- 設備を発注して、納品と支払いを終える(申請者→取引先。2027年2月26日まで)
- 完了報告書を出す(申請者→市。同じく2027年2月26日まで)
- 請求書を出す(申請者→市。交付額確定通知のあと。書類に不備がなければ請求から約1か月で入金)
必要な書類
準備できた 0 / 8
上の表はエントリー時の書類です。見積書は発行から1か月以内のものが要ります。単価が50万円(税抜)を超える設備は、原則2者以上の見積もりが必要で、取れないときは事業者選定理由書を添えます。確定申告書は法人なら別表一と法人事業概況説明書、個人なら第一表と青色申告決算書か収支内訳書だけで足り、税務署からの受信通知も付けます。
交付申請の段階では、交付申請書(様式第1号)に加えて、法人は履歴事項全部証明書、個人は開業・廃業等届出書を出します。事業所の現況写真(外観・内観・設備の設置予定場所)と、直近の市町村民税の納付か非課税を証する書類も要ります。完了報告では納品書・請求書・領収書の写しと、導入した設備の写真が要ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に発注した:交付決定より前に購入や契約をした設備は対象になりません。
- 期限までに納品と支払いが終わらない:2027年2月26日までに終わらないと、交付決定が取り消されます。
- クレジットカードの引き落としが期限を過ぎた:完了日は口座から引き落とされた日です。決済が期限内でも、引き落としが後になれば交付できません。
- 補助を受けた設備を無断で処分した:単価50万円(税抜)以上の機械装置などは処分が制限されます。転用や譲渡は市の承認が要ります。
- ほかの補助と重ねた:国や府などの補助を受けた事業、受ける見込みのある事業は対象外です。
併用と税金はどうなる?
先端設備導入計画(設備投資に対する税制優遇を受けるための、市の認定制度)との併用は可能と、Q&Aに書かれています。設備を入れる前に、別途その申請をしておく必要があります。
補助金は、受け取った事業年度の収入として計上します。法人税などの課税対象です。補助を受けた設備は償却資産として固定資産税の申告も要るので、資産税課に確認してください。会計の証拠書類は、交付年度が終わってから10年間の保存が求められます。
よくある質問
今から申し込めますか?
申し込めません。予算の上限に達する見込みとなったため、2026年6月30日のメール到着分でエントリーの受付が終わりました。当初の期限は8月31日でした。受付済みで審査中の人には、結果が確定しだい市から個別に連絡があります。窓口は都市魅力部 地域経済振興室 企業振興担当(電話 06-6170-7217)です。
また募集されますか?
公式ページには、再開の予定も、見送りの方針も書かれていません。確認できるのは、令和7年度から令和8年度にまたがる募集要項で、受付が終わったという事実までです。次の募集を前提に動くのではなく、設備の計画は他の補助制度とも並べて考えると整理しやすくなります。気になる人は、地域経済振興室に問い合わせる手があります。
エントリーしたのに結果が来ません。
Q&Aでは、結果の連絡は2週間から1か月程度を想定しているとされています。ただ、受付が多く、審査に時間がかかっていると公式ページに書かれています。交付決定の日が、希望していた発注日を過ぎる可能性もあります。交付決定の前に発注すると対象外になるため、結果が来るまでは発注を待つのが基本です。
創業して1年たっていなくても対象になりますか?
対象になりません。法人は会社の設立日、個人は開業・廃業等届出書の事業開始日から、1年以上の事業実績が要ります。創業5年目で昨年に吹田市へ移転してきた場合のように、設立や開業から1年以上たっていて、申請時点で市内に主たる事業所があれば対象です。
従業員がいない個人事業主でも使えますか?
使えます。従業員のいない個人事業主も対象者に当たるとQ&Aに書かれています。賃上げの目標は、今後の雇用も視野に入れて立てる形です。目標の高低が審査に影響することはないとされています。住民票が市外でも、主たる事業所が市内にあれば対象です。その場合の納税証明書は、住んでいる市町村で直近の市町村民税のものを取ります。事業所が自宅を兼ねているときは、事業所に使う部屋の玄関先を現況写真に撮ります。
パソコンやエアコンを買い替えるのに使えますか?
使えません。パソコン、スマートフォン、タブレット、複合機、エアコン、車両は汎用性が高く、目的外に使えてしまうため対象外です。省エネ目的のエアコンも同じ扱いです。ただしソフトウェアと一体で、市販品に代えられないパソコンなどは、対象になる可能性があります。迷う場合はエントリー前に市へ確認するのが安全です。
店を新しく出す、移転する場合の設備は対象ですか?
対象になりません。対象は、既存の事業所で既存の事業の生産性を上げる設備だからです。新しい事業を始めるための設備、追加出店に必要な設備、移転や拡張に伴う設備は外れます。改装・内装工事だけの取組も同様です。老朽化した設備を、作業効率の上がる新機種へ入れ替える場合は、対象になる可能性があります。
リースで導入した設備は対象ですか?
期間が終わったあとに所有権が移る、ファイナンスリースなら対象です。単なる賃借にあたるオペレーティングリースは、購入ではなく継続費用になるので対象外です。リースの場合、契約の総額ではなく、完了報告の期限(2027年2月26日)までに支払い終えた月額リース料だけが対象経費になります。
中古の設備は対象になりますか?
既存の設備より生産性が上がると認められれば、対象になる可能性があります。ただし補助を受けた設備には処分制限期間があり、一定期間は勝手に処分できません。そのため、可能な限り新品を勧めるとQ&Aに書かれています。部材を買い集めて自分で作った設備は、材料費とみなされて対象外です。
補助金はいつ振り込まれますか?
完了報告のあとに交付額が確定し、その通知で指定された期限までに請求書を出します。書類に不備がなければ、請求日からおおむね1か月で交付されます。つまり、設備代金は先に自分で全額払い、補助金はあとから入る後払いです。資金の準備は、受け取りの時期から逆算しておくと整理しやすくなります。
設備の購入に融資を使っても大丈夫ですか?
大丈夫です。設備購入の資金の調達方法に、要件はありません。融資でも自己資金でも構いません。ただし、他の団体の補助金を併用する事業は対象になりません。国の補助金の自己負担分に充てる使い方も同じ理由で認められず、補助金と事業や経費をはっきり分けられる設備投資なら、対象になる可能性があります。
生産性や賃上げの目標を達成できなかったらどうなりますか?
目標が未達成であることを理由に、補助金の返還を請求することは想定していないと、Q&Aに書かれています。ただし、交付後に市が後追い調査をすることがあり、可能な限り目標達成に努めるよう求められています。この補助金は、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用した事業です。
法人の本店は市内で、店舗は市外にあります。対象ですか?
吹田市に法人市民税を納めていて市内の事業実態が確認できるなら、対象者には当たります。ただし設備を吹田市外の店舗に置く場合は対象外です。逆に、本店登記が市外で支店だけが吹田市にある法人は、対象になりません。個人事業主で自宅だけが市内にあり、事業の実態が確認できない場合も外れます。
