工場を新しく建てる。求人を出す。この2つを同時にやる会社に、国がお金を出す仕組みがあります。

高萩市とお隣の北茨城市は、「同意雇用開発促進地域」に指定されています。求職者の数に対して、働き口がとくに足りない地域だからです。この指定があるおかげで、高萩市内に事業所を設置・整備し、地域の求職者を雇い入れる事業主は、「地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)」を使えます。

この補助金の概要(早見表)

検索項目内容
申請者事業者(法人・個人事業主)
制度名地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)
対象業種業種指定なし
利用目的事業所の設置・整備と、地域求職者の雇い入れ
対象地域高萩・北茨城地域(同意雇用開発促進地域に指定された地域内での事業所設置)
従業員数業種により中小企業事業主の定義が異なる(小売・飲食50人以下、サービス業100人以下、卸売業100人以下、その他300人以下)
補助上限額設置・整備費用と雇用増加数の区分により変動(例:設置費用300万〜1,000万円未満・20人以上増員で1回あたり300万円)
補助率定額(設置・整備費用の区分と対象労働者の増加数に応じた表による)
申請受付通年受付。計画書は工事契約・購入契約・雇い入れより前に提出が必須
公式サイトhttps://www.city.takahagi.ibaraki.jp/jigyousha/news/page007763.html
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※この表の項目(対象業種・利用目的・対象地域・従業員数)は、GRANTOSの補助金診断の検索軸に対応しています。

対象になる事業主。業種はほぼ問われません

対象は、中小企業・個人事業主・学校法人・医療法人・社会福祉法人・組合など、幅広い事業主です。業種の縛りはほぼありません。

条件は2つ。

  1. 設置・整備費用の合計が300万円以上(消費税込み)であること
  2. 地域に居住する求職者を3人以上(創業の場合は2人以上)、雇用保険の一般被保険者として新たに雇い入れること

「設置・整備」とは、事業所の新設・増設のことです。工事費・購入費・賃借費が対象になりますが、1契約20万円未満の細かい費用は対象外。自宅と一体になった施設や、賃貸収入を得るテナント部分も対象から外れます。

いくらもらえるか。設置費用と雇用人数で決まる金額表

支給額は、設置・整備費用の規模と、増やした労働者数の組み合わせで決まります。1年ごとに最大3回支給されます。

設置・整備費用3〜4人5〜9人10〜19人20人以上
300万円以上1,000万円未満50万円80万円150万円300万円
1,000万円以上3,000万円未満60万円100万円200万円400万円
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中小企業事業主は、初回の支給だけ1.5倍になります。創業(新たに法人・個人事業を立ち上げる場合)は1.5倍の代わりに、雇用増加数2人から対象になり、初回は表の額の2倍が支給されます。

具体例で見てみます。

  • 中小の部品加工業が工場を新設:設置費用500万円、地域求職者を5人雇用。基本額80万円が3年間続き、中小企業のため初回だけ120万円(1.5倍)。3年間の合計は280万円
  • 創業して事業所を開設:設置費用350万円、地域求職者を2人雇用。基本額は50万円の枠に該当し、創業のため初回は100万円(2倍)、2回目・3回目は50万円ずつ。3年間の合計は200万円

動く前に計画書。この順番を外すと対象外になります

この助成金で一番の注意点は、計画書を提出するタイミングです。

工事の契約、設備の購入契約、賃貸契約、そして求人の申し込み。これらより前に、計画書を管轄労働局に提出しておく必要があります。 支払いや引き渡し、雇い入れが先に進んでしまうと、その部分は支給の対象外になります。

「いい物件が見つかったから、契約を先に済ませた」「求人サイトに載せてから計画書を出した」。こうした順番のズレが、この助成金では致命的です。工事契約・購入契約・雇入れの前に計画書を出す、この一点だけは絶対に外さないでください。

計画期間は最長18か月。その間に設置・整備と雇い入れを終え、完了届(第1回支給申請書)を提出します。その後、1年ごとに雇用の維持状況を確認しながら、2回目・3回目の支給申請へと進みます。

支給が止まる条件。雇った人がすぐ辞めるとアウト

この助成金は、雇い入れて終わりではありません。 2回目・3回目の支給を受けるには、次の条件を満たし続ける必要があります。

  • 各支給基準日の被保険者数が、完了日の被保険者数を下回っていないこと
  • 対象労働者の人数が維持されていること(離職した場合は4か月以内に補充者を雇い入れる)
  • 対象労働者の半数を超え、かつ4人以上が離職していないこと

雇った人がすぐ辞めてしまうと、支給が止まります。「雇用機会の改善」が目的の助成金なので、定着しない雇用は評価されない設計です。採用後の定着支援まで見据えて計画を立てておく必要があります。

よくある不支給パターン

  • 計画書の提出より前に、工事契約・購入契約・雇い入れを済ませてしまった
  • 事業主と密接な関係にある相手(代表者本人・親族・関連会社など)との取引を、設置・整備費用に計上した
  • 直近1年間で、事業主都合の解雇等を一定割合以上行っていた
  • 対象労働者の半数を超え、かつ4人以上が離職し、補充もできなかった

これらは支給申請の審査で厳しく確認される部分です。

自社の設置計画が要件に当てはまるか、計画書をいつまでに出せばよいかの逆算に迷ったら、GRANTOS公式LINEの攻略ガイドで、雇用系の助成金に共通する「順番を間違えると対象外になる」落とし穴を確認しておくと安心です。

よくある質問

高萩市以外の事業所でも対象になりますか?

対象になるのは、高萩・北茨城地域など、厚生労働省が指定する同意雇用開発促進地域・過疎等雇用改善地域・特定有人国境離島等地域に事業所を設置する場合です。対象地域は厚生労働省のウェブサイトまたは管轄労働局で確認してください。

個人事業主でも申請できますか?

対象になります。個人事業主も、中小企業事業主の要件(主たる事業ごとの常時雇用労働者数)を満たせば、初回支給の1.5倍加算の対象です。新たに開業する場合は「創業」の特例(2倍加算・雇用増加数2人から対象)が適用される可能性があります。

いつまでに計画書を出せばいいですか?

期限は決まっていませんが、工事契約・購入契約・雇い入れより前に提出する必要があります。事業所の設置や求人募集を具体的に検討し始めた段階で、真っ先にハローワーク高萩へ相談することをおすすめします。


免責事項: 本記事の内容は2026年7月時点で確認できた情報にもとづきます。支給額・対象地域・支給要件は年度ごとの支給要領の改定により変更される場合があるため、申請前に必ず厚生労働省の公式サイト・ハローワーク高萩・最新の支給要領原本でご確認ください。

出典: