真夏の現場作業で従業員が熱中症になりかけた——そんな経験がある小規模企業向けに、東京都は「暑さに配慮した職場環境づくり奨励金」を令和8年度から新たに始めます。熱中症予防対策に取り組んだ都内小規模企業に、20万円を定額で支給する制度です。
対象は中小企業基本法に定める都内小規模企業者で、熱中症のおそれのある作業場を持つ事業所です。年4回に分けて募集され、総募集企業数は1,000社と枠が決まっています。 第1回の受付は令和8年4月27日から5月13日でした。
暑さに配慮した職場環境づくり奨励金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 令和8年度暑さに配慮した職場環境づくり奨励金 |
| 対象業種 | 業種指定なし(熱中症のおそれのある作業場を持つ事業所) |
| 利用目的 | 職場環境整備(熱中症予防対策) |
| 対象地域 | 東京都内 |
| 従業員数 | 小規模企業者(製造業・建設業等は20人以下、商業・サービス業は5人以下) |
| 補助上限額 | 20万円(定額支給) |
| 補助率 | 定額 |
| 申請受付 | 年4回募集(第1回:4月27日〜5月13日/第2回:6月22日〜26日/第3回:8月24日〜28日/第4回:10月19日〜23日)、総募集企業数1,000社 |
| 公式サイト | 東京しごと財団「暑さに配慮した職場環境づくり支援事業」 |

エアコンは対象外、という意外な線引き
熱中症対策の奨励金と聞くと、まずエアコンの設置費用を思い浮かべる方が多いはずです。ですが、この奨励金ではエアコンは対象外です。 理由は、事業者が暑熱環境に対応する措置を講じることが、労働安全衛生規則第606条ですでに義務として定められているためです(義務として最低限やるべきことは、奨励金の対象にしないという考え方です)。
対象になるのは、スポットクーラー、送風機、シーリングファン、クーラーテント、遮熱資材、遮光資材といった、義務の範囲を超えた追加的な対策です。「エアコンを入れたから対象になるはず」という思い込みで申請準備を進めると、後で対象外と分かって計画が狂います。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 対象になる(想定) | スポットクーラー・送風機・シーリングファン・クーラーテント・遮熱/遮光資材 |
| 対象にならない | エアコンの設置(労働安全衛生規則で既に義務化されている措置) |
1,000社という上限が意味すること
この奨励金は年4回に分けて募集されますが、総募集企業数は1,000社です。回ごとの募集数が決まっているため、早い回で申請するほど採択される可能性が高くなります。 「秋まで様子を見よう」と考えて第3回・第4回に回すと、すでに1,000社の枠に近づいている可能性があります。熱中症対策を検討し始めたら、次の募集回をすぐに確認することをおすすめします。
申請はJグランツのみ、郵送・来所は不可
申請方法は電子申請システム「Jグランツ」のみです。郵送や窓口での申請は受け付けていません。GビズID(プライム)のアカウントが必要で、取得には数週間かかることがあります。募集開始を待ってからGビズIDの申請を始めると、募集期間内に間に合わない可能性があります。GビズIDを持っていない事業者は、次の募集回を待つ前にアカウント取得だけでも先に済ませておく手があります。
よくある質問
従業員が10人いる建設業の会社は対象になりますか?
対象になります。製造業・建設業等は20人以下が小規模企業者の基準です。商業・サービス業は5人以下となります。
個人事業主でも申請できますか?
対象になります。中小企業基本法に定める都内小規模企業者であれば、法人・個人事業主を問いません。
第1回に落選したら次の回に再応募できますか?
募集回ごとの詳細な運用は公式の募集要項に定めがあります。東京しごと財団にご確認ください。
