放課後等デイの運営費は、毎月いくら補助されるのでしょうか。東京都の都型放課後等デイサービス事業補助金は、月額7万1,680円から44万3,200円を、補助率10分の10で出します。金額は6つの型で決まり、型を分けるのはコア職員の置き方と、送迎・19時までの提供の2点です。
型がどれであっても、児童指導員等加配加算を算定していることが前提です。算定していない事業所は、どの型にも入れません。
都型放課後等デイサービス事業補助金の要点まとめ
正式名:都型放課後等デイサービス事業補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(放課後等デイサービス事業者)
- 対象業種
- 障害児通所支援(放課後等デイサービス)
- 利用目的
- 人件費・事務費・事業費(コア職員の配置など)
- 対象地域
- 東京都
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(東京都福祉局療育課へお問い合わせください)
いくら
- 補助上限額
- 月額44.32万円
- 補助率
- 10/10
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年7月1日〜2027年1月29日(事業開始月ごとに期限が違う)
うちの事業所は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
児発管は児童発達支援管理責任者のことです。コア職員は、保育士か児童指導員の資格を持ち、資格取得後に児童福祉事業で5年以上の実務経験がある職員です。都が認めた人(特別支援学校教諭として5年以上など)でも構いません。国の基準人員は、営業時間を通じて児童10人に職員2人の割合で置く必要があります。
第三者評価は、過去2年度以内に受けていれば今年度の受審は不要です。
次のどれかに当たると、補助は受けられません。
- ✕ 加配加算を算定していない
- ✕ コア職員がいない
- ✕ 第三者評価を受審しない
型はどう決まる?
6つの型は、2つの軸で決まります。1つは送迎と19時までのサービス提供をどちらも実施するか、一方だけか、どちらもしないか。もう1つはコア職員の置き方です。
| 区分 | 月額 | 送迎・19時まで | コア職員の置き方 |
|---|---|---|---|
| Ⅰ型 | 443,200円 | 両方実施 | 別にコア職員を配置 |
| Ⅱ型 | 395,200円 | 一方だけ実施 | 別にコア職員を配置 |
| Ⅲ型 | 347,200円 | どちらも未実施 | 別にコア職員を配置 |
| Ⅳ型 | 167,680円 | 両方実施 | 加算を取得した職員がコア職員 |
| Ⅴ型 | 119,680円 | 一方だけ実施 | 加算を取得した職員がコア職員 |
| Ⅵ型 | 71,680円 | どちらも未実施 | 加算を取得した職員がコア職員 |
Ⅰ〜Ⅲ型は、理学療法士などで専門的支援体制加算を取っている事業所が、その職員とは別に経験5年以上のコア職員を置く形です。都が認めるコア職員を置く形もあります。Ⅳ〜Ⅵ型は、経験5年以上の職員が専門的支援体制加算を取り、その職員をコア職員にする形です。
送迎の実施は、送迎加算か通所自立支援加算を取っていることが目安です。加算を取っていなくても、徒歩や公共交通機関を使って送迎している場合は、送迎体制を書面で出します。保護者が送り迎えするだけでは、送迎の実施になりません。迎えだけ、送りだけの送迎も認められません。
19時までの提供は、運営規程で平日の営業時間を19時までと定め、営業時間中は基準人員を置く必要があります。利用の希望がない児童まで19時まで預かる必要はありません。
いくら補助される?
補助額は、型ごとの月額(基準額)に事業を行う月数をかけた額と、基本補助に使った実際の支出額を比べて、少ない方に補助率10分の10をかけて決まります。都の申請様式(所要額調書)が、この順で計算する形になっています。1,000円未満は切り捨てです。
- Ⅰ型で12か月分:443,200円 × 12か月 = 5,318,400円
- Ⅲ型で12か月分:347,200円 × 12か月 = 4,166,400円
- Ⅵ型で12か月分:71,680円 × 12か月 = 860,160円
- Ⅱ型で12月から3月までの4か月分:395,200円 × 4か月 = 1,580,800円
- Ⅲ型で12か月分、基本補助に使った支出が300万円:上限は4,166,400円なので、300万円 × 10/10 = 300万円
Ⅰ型とⅥ型では、同じ12か月で約446万円の差が出ます。送迎と19時までの提供、そしてコア職員の置き方が、そのまま金額に響きます。
基本補助とは別に、福祉サービス第三者評価の受審費用も、上限60万円まで実費の10分の10が補助されます。評価に45万円かかれば45万円、80万円かかれば60万円です。
何に使える?
対象経費は、都型放課後等デイサービス事業の実施に要する人件費・事務費・事業費です。人件費に使えるのは、コア職員と児童発達支援管理責任者の分です。この2職種の人件費は、全て補助の対象と概要資料に書かれています。
給付費(基本報酬と各種加算)とは別に出る補助です。給付費の請求をやめる必要はありません。
対象にならないもの
- コア職員と児発管以外の職員の人件費
- 送迎を新しく始めるための車両購入費や燃料費
- 別に報酬が算定できる費用
- 他の補助金等と対象経費が重なるもの
対象になるもの
- コア職員の人件費
- 児童発達支援管理責任者の人件費
- 事業の実施に要する事務費・事業費
- 福祉サービス第三者評価の受審費用
事務費・事業費は、次の2つを両方満たす経費です。都型放課後等デイサービス事業の実施に必要な経費であること。そして、この事業をやらなければ通常は発生しない経費であることです。送迎の車両や燃料は、送迎加算で手当てされるものとして対象外と、都のQ&Aにあります。
申請の流れ
- 開始する月を決める(事業者。事業開始日は月初日にする。申請は事業所ごと、名義は設置者である法人の代表者)
- 交付申請書と事業計画書などを出す(事業者→東京都福祉局 療育課。期限は開始月ごと)
- 交付決定の通知を受ける(東京都→事業者。条件に異議があれば受領後14日以内に取り下げ可能)
- 事業を実施し、年度内に第三者評価を受ける(事業者。過去2年度以内に受審済みなら不要)
- 実績報告を出す(事業者→東京都。期日は都が別に指定)
- 額の確定通知を受け、精算書を出す(東京都→事業者)
申請はJグランツ(国の補助金電子申請システム)か郵送です。Jグランツの利用には、国の電子申請に共通で使うGビズIDプライムのアカウントが要ります。
申請期限(事業開始月ごと)
期限は事業開始月で決まります。9月開始以降は、開始月の前々月末ごろです。郵送は消印有効です。
| 事業開始月 | 申請期限 |
|---|---|
| 2026年4月〜8月 | 2026年7月15日 |
| 2026年9月 | 2026年7月31日 |
| 2026年10月 | 2026年8月31日 |
| 2026年11月 | 2026年9月30日 |
| 2026年12月 | 2026年10月30日 |
| 2027年1月 | 2026年11月30日 |
| 2027年2月 | 2026年12月28日 |
| 2027年3月 | 2027年1月29日 |
必要な書類
準備できた 0 / 13
書類の一覧は、都の通知文と事業計画書の添付書類確認票によります。次の書類は、条件に当たるときだけ出します。
- 保育士か児童指導員をコア職員にするとき:実務経験証明書と資格証の写し
- 都が認める人をコア職員にするとき:理由書(別記第1号様式(3)-1)
- 送迎加算も通所自立支援加算も取っていないとき:送迎体制の書面
- 4月か5月に事業を始めたとき:実績確認書類
- 印鑑証明書は、郵送で出すときだけです。Jグランツなら押印が要りません。
事業計画書の様式には、事業所間の意見交換をオンラインと対面のどちらで行いたいか、選ぶ欄があります。
よく誤解されるポイント
「放課後等デイをやっていれば出る」と考える人がいますが、そうではありません。補助の対象は、要綱が決めた要件を全部満たした都型の事業所です。
- 国の給付費とは別の補助です。 基本報酬や加算は、これまでどおり請求します。
- 加配加算の算定は全型で必須です。 コア職員を置いても、加算がなければ対象外になります。
- 国の基準人員とコア職員は別枠です。 コア職員は、報酬基準の員数に数えない職員という条件があります。管理者・児発管・児童指導員か保育士は、基準人員として別に必要です。
- 区市町村経由の医療的ケア児等の補助とは、どちらか一方です。 区市町村を通じて「医療的ケア児及び重症心身障害児の放課後等支援事業」の補助を受けている事業所は、この補助の対象外です。対象経費が重ならなくても、両方は受けられません。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 加配加算を算定しなくなった:要件を一部でも満たさないと、補助金の一部または全部が交付されないことがあります。
- 体制が崩れた:コア職員を基準人員に数えたり、定員を超えて受け入れたりすると、交付できず、受け取り済みなら返還になります。
- 文書での改善指導を受けた:都の改善指導を文書で受けている事業者には、交付しないことがあります。
- 法令違反や度重なる指摘への未対応:児童福祉法などへの違反や、行政指導を何度受けても改善しない場合は対象外になり得ます。
- 行政処分を受けた:法人のどれかの事業所が行政処分を受けると、処分の期間中は運営費補助が出ません。指定取消しなら、処分日から5年間は交付されません。
- 不正や目的外の使用:交付決定が取り消されて返還になります。受領日から年10.95%の違約加算金もかかります。
- 他の補助金との重複:同じ対象経費で他の補助金を受けると、禁止されています。
申請後に気をつけること
支払いは原則、概算払です。事業の開始時期によっては、額が確定してからの支払いになる場合があります。
事業が始まったあとも、体制が取れているかを毎月報告します。勤務形態一覧表(実績)を毎月出し、指定された職員のタイムカードや給与明細も審査されます。
職員が欠けたときは、分かった時点で都に連絡します。条件を満たさなくなったときの猶予は、児発管とコア職員が不在後の翌月末まで、その他の従業者は当月末までです。連絡せずに続けると、不正とみなされることがあります。
専門的支援体制加算を理学療法士などで取っていたⅠ〜Ⅲ型の事業所で、年度の途中に経験5年以上の児童指導員か保育士に切り替えると、Ⅳ〜Ⅵ型に変わります。すでに受けた運営費補助との差額は返還です。
消費税の申告で、補助金に係る仕入控除税額が確定したときは、速やかに知事へ報告します。控除税額があれば、その全部または一部を都に納める場合があります。
補助事業で取得した価格50万円以上の機械・器具は、勝手に譲渡や転用ができません。関係書類は事業完了後5年間、事業所で保管します。
よくある質問
加配加算を算定していなくても申請できますか?
申請できません。実施要領は、コア職員の配置の条件として児童指導員等加配加算を取得していることを定めています。東京都の概要資料も、どの型でも「児童指導員等加配加算を算定している必要があります」と書いています。算定の準備が整っていない場合は、先に算定できる体制を整えてから、型と開始月を決める順番になります。
Ⅰ型からⅥ型は、どう決まりますか?
2つの軸で決まります。送迎と19時までの提供を両方実施すれば、Ⅰ型かⅣ型です。一方だけならⅡ型かⅤ型で、どちらも実施しないとⅢ型かⅥ型です。コア職員を専門的支援体制加算の職員とは別に置く場合がⅠ〜Ⅲ型、加算を取った職員自身がコア職員になる場合がⅣ〜Ⅵ型です。月額は型によって7万1,680円から44万3,200円まで開きます。
コア職員とは、どんな人ですか?
保育士か児童指導員の資格を持ち、資格取得後に児童福祉事業で5年以上の実務経験がある人です。そのほか、コア職員にふさわしいと都が認める人も該当します。概要資料には、特別支援学校教諭として5年以上や、障害福祉サービスと障害児通所支援を合わせて5年以上の例が挙げられています。常勤職員等で、報酬基準の員数に数えない職員であることも条件です。常勤の勤務時間を満たせば、要件を満たす非常勤職員を組み合わせる形でも構いません。雇用形態は問われません。
事業は月の途中から始められますか?
始められません。実施要領は、事業開始日を月初日にするよう定めています。申請期限も開始月ごとに決まっていて、たとえば2026年12月に始める場合は2026年10月30日、2027年3月なら2027年1月29日です。期限を過ぎると、その開始月では申請できません。開始月を決める前に、期限の表を確かめてください。
第三者評価は必ず受けますか?
原則として、事業を実施する年度内に受審します。ただし、過去2年度以内に受審していれば、その年度は不要です。要綱は、おおむね3年に1回以上の受審と、評価結果の公表も求めています。受審費用は、基本補助とは別に上限60万円まで実費の10分の10が補助されます。60万円を超えた分は、事業者の負担になります。
補助率は10分の10で、全額出ますか?
交付額は、型ごとの月額に月数をかけた額(都補助上限額)と、実際の支出額を比べて少ない方に、補助率10分の10をかけた額です。上限を超える支出は補助されません。逆に、実際の支出が上限より少なければ、その支出額が補助額です。都の所要額調書は、この年間の合計で比べる様式になっています。
申請はどこへ出しますか?
Jグランツか郵送です。郵送先は東京都庁第一本庁舎28階の東京都福祉局 障害者施策推進部 療育課(障害児通所支援担当)です。Jグランツで申請するときは、GビズIDプライムのアカウントが要ります。Jグランツの受付開始は2026年7月1日の予定と、東京都のページに書かれています。申請の個別相談は療育課が受け付けています。電話は03-5320-4380です。
補助金はいつ支払われますか?
交付要綱は、原則として概算払としています。年度の途中で、交付決定の額に基づいて先に支払われる形です。ただし事業の開始時期によっては、実績報告のあと額が確定してから支払う場合があります。確定後の精算書の提出も必要です。具体的な支払日は公式資料に書かれていないため、交付決定の通知で確かめてください。
他の補助金と一緒に受けられますか?
対象経費が重なる場合は受けられません。交付要綱は、この補助金と対象経費を重複して他の補助金等の交付を受けてはならないと定めています。対象経費が重ならない別の補助金であれば、併用そのものは禁止されていません。ただし、区市町村を通じた「医療的ケア児及び重症心身障害児の放課後等支援事業」の補助は、経費が重ならなくても併用できません。迷うときは、事前に療育課へ確かめておくと、あとで返還を求められるリスクを避けられます。
消費税は、補助金から差し引かれますか?
事前に差し引かれることはありません。ただし、事業完了後に消費税の申告で補助金に係る仕入控除税額が確定したら、速やかに知事へ報告します。仕入控除税額が0円の場合も、報告が必要です。控除税額があるときは、その全部または一部を都に納めることがあります。全国展開の組織の一支部は、本部の申告内容で報告します。
補助金を返すのは、どんなときですか?
偽りその他不正の手段で受けたとき、補助金を他の用途に使ったとき、交付の条件に違反したときです。交付決定が取り消され、返還を命じられます。受領日から納付の日までは、年10.95%の違約加算金がかかります。納期限に遅れると、同じ年10.95%の延滞金も加わります。暴力団員等に該当するに至った場合も、決定の取消し対象です。
問い合わせ先はどこですか?
東京都福祉局 障害者施策推進部 療育課 障害児通所支援担当です。電話は03-5320-4380(直通)です。事業に関する質問は、公式ページに書かれたメールアドレスにも送れます。型の判定、コア職員の要件、事務費・事業費の範囲など、申請の前に迷う点は、個別に相談できます。交付要綱や様式の最新版は、東京都障害者サービス情報の書式ライブラリーで確かめられます。
申請に必要な書類は何ですか?
交付申請書、所要額調書、事業計画書、収支予算書が基本です。事業計画書には、添付書類確認票、活動計画書、コア職員配置計画書、勤務体制一覧表、児童一覧、第三者評価実施計画書が含まれます。コア職員の資格証の写しと実務経験証明書も付けます。郵送の場合は印鑑証明書も要ります。4月か5月に事業を始めた事業所は、実績確認書類も出します。様式は書式ライブラリーの「申請様式等」から取れます。
申請の期限に間に合わなかったら、どうなりますか?
その開始月では申請できません。期限は事業開始月ごとに決まっていて、過ぎた月の分は受け付けられません。たとえば2026年12月開始の期限は2026年10月30日で、2027年3月開始の期限が最後の2027年1月29日です。遅れた場合は、期限に間に合う次の開始月に変えて申請する形になります。開始月を変えると、補助を受ける月数は減ります。
