有期雇用で採用したシニア人材でも、この助成金は使えるのか——使えます。ただし正社員採用の場合と比べて、もらえる金額の枠組みがまったく別になります。東京都「就職氷河期世代等安定就業サポート助成金」には「正規雇用等コース」と「安定有期雇用コース」の2つがあり、雇用形態によって使う枠が変わります。
240万円という最大額に目を引かれがちですが、この額に届くのは正規雇用等コースの場合だけです。まず自社が採用する人材をどちらの雇用形態にするかで、話が変わります。
就職氷河期世代等安定就業サポート助成金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 就職氷河期世代等安定就業サポート助成金(東京都) |
| 対象業種 | 業種指定なし |
| 利用目的 | 都の就職支援事業利用者、または国の特定求職者雇用開発助成金(中高年層安定雇用支援コース等)の支給決定を受けた労働者の採用・定着支援 |
| 対象地域 | 東京労働局管内に雇用保険適用事業所がある中小企業等 |
| 従業員数 | 中小企業基本法上の中小企業者(業種ごとに資本金または従業員数の上限があり、どちらか一方を満たせば該当) |
| 補助上限額 | 正規雇用等コース:最大240万円(基本額1人30万円×最大5人=150万円、加算額最大90万円)。安定有期雇用コース:最大100万円(1人20万円×最大5人) |
| 補助率 | 定額(人数・加算項目に応じた積算) |
| 申請受付 | 令和8年5月1日〜10月31日 |
| 公式サイト | TOKYOはたらくネット「就職氷河期世代等安定就業サポート助成金」 |

正規雇用等コースと安定有期雇用コース、対象になる/ならないの線引き
雇用形態によって、使える枠と金額が次のように分かれます。
| コース | 対象になる雇用形態 | 最大額 |
|---|---|---|
| 正規雇用等コース | 正規雇用、または3年以上の有期雇用契約 | 240万円 |
| 安定有期雇用コース | 1年以上3年未満の有期雇用契約 | 100万円 |
同じシニア人材の採用でも、契約期間が3年未満の有期雇用なら安定有期雇用コース(上限100万円)にしかなりません。240万円という上限額を目当てに人材確保を計画するなら、正規雇用、または3年以上の有期雇用契約での採用を前提に組み立てる必要があります。
対象になる労働者は、都の就職支援事業利用者を採用したケースに加えて、国の「特定求職者雇用開発助成金(中高年層安定雇用支援コース等)」の支給決定を受けたケースも含まれます。国の助成金と組み合わせて申請できる点は、他の東京都雇用系助成金にはない特徴です。
よく誤解されるポイント
「対象労働者数が3人から5人に拡充された」という案内を見て、以前の情報のまま3人分の助成額で計画してしまう例があります。令和8年度は最大5人分まで対象になるため、最新の人数上限を前提に採用計画を立て直す必要があります。
もう一つ注意したいのは、正規雇用等コースの加算項目です。退職金制度・結婚育児支援制度・介護支援制度の各10万円加算と、1人あたり12万円の賃上げ加算をすべて満たして初めて240万円に到達します。基本額の150万円だけを見て応募すると、実際に受け取れる額との差に驚くことになります。
よくある質問
有期雇用での採用でも申請できますか?
できます。契約期間が3年以上なら正規雇用等コース、1年以上3年未満なら安定有期雇用コースが対象です。ただし上限額はコースごとに異なります。
国の特定求職者雇用開発助成金と併用できますか?
対象労働者の要件として、国の特定求職者雇用開発助成金(中高年層安定雇用支援コース等)の支給決定を受けたケースが含まれています。具体的な併給の可否は、申請前に窓口へ確認してください。
対象労働者数の上限は何人ですか?
正規雇用等コース・安定有期雇用コースともに最大5人までです。令和8年度から3人から5人に拡充されています。
