脱炭素化への取り組みには、まとまった資金が必要になることが少なくありません。東京都の私募債を活用した脱炭素化企業の取組支援補助金は、私募債という資金調達手段を使って脱炭素投資を進める企業を後押しする制度です。令和5年度分(上限200万円)は、2024年2月29日で募集を終了しています。
この制度は、事業承継版の私募債補助金(私募債を活用した事業承継の取組支援補助金)と同じ枠組みで、対象テーマが「脱炭素化」に置き換わったものです。
私募債を活用した脱炭素化企業の取組支援補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人。中小企業者) |
| 制度名 | 私募債を活用した脱炭素化企業の取組支援補助金(令和5年度) |
| 対象業種 | 業種指定なし |
| 利用目的 | 脱炭素・省エネ(私募債の発行費用支援) |
| 対象地域 | 東京都内(取扱金融機関経由での申請) |
| 従業員数 | 規定なし(公式ページに記載なし。東京都産業労働局へお問い合わせください) |
| 補助上限額 | 200万円 |
| 補助率 | 1/2 |
| 申請受付 | 2023年7月31日〜2024年2月29日(終了) |
| 公式サイト | 東京都産業労働局「私募債(政策課題対応)」 |

政策課題ごとに私募債補助金を分けている理由
東京都は私募債の発行費用補助を、事業承継・脱炭素化などのテーマ別に分けて実施しています。なぜ1本の私募債補助金にまとめず、テーマごとに分けているのか。 これは推測になりますが、私募債の発行額や発行費用の水準が資金使途によって変わりにくい一方、東京都が政策上どのテーマに重点を置いているかを見えやすくする狙いがあると考えられます。
脱炭素化投資は、太陽光発電設備の導入、省エネ設備への更新、再エネ由来の電力調達契約など、初期投資が大きくなりがちです。融資だけでなく私募債という選択肢を用意することで、資金調達の手段を複線化し、脱炭素投資のハードルを下げるという位置づけです。
対象になる/ならないの境目
対象になるのは、脱炭素化に関連する取り組みの資金として私募債を発行するケースです。太陽光パネルの設置、省エネ設備への更新投資など、脱炭素化に直結する資金使途が想定されます。
一方、脱炭素化と直接関係のない一般的な運転資金・設備資金のために私募債を発行する場合は、この補助金ではなく、通常の私募債補助(あるいは他の枠)を検討することになります。資金使途と補助金のテーマが一致しているかが、申請先を選ぶ際の最初の分岐点です。
次回募集に備えて準備すべきこと
令和5年度分は終了していますが、東京都の脱炭素関連の支援策は年々拡充される傾向にあります。次に備えて準備すべきことは次のとおりです。
- 脱炭素化投資の内容と必要資金額を具体化する
- 取扱金融機関に私募債発行の可否と条件を相談する
- 東京都の脱炭素関連補助金を横断的に確認する(設備投資の直接補助と、私募債の発行費用補助では対象経費が異なります)
よくある質問
事業承継版の私募債補助金と同時に申請できますか?
公式ページに明記された併用可否の記載は確認できていません。資金使途が事業承継と脱炭素化の両方にまたがる場合は、東京都産業労働局に直接相談することをおすすめします。
太陽光パネル設置費用そのものは補助されますか?
されません。この補助金は私募債の発行費用(引受手数料・信用保証料等)を補助する制度であり、設備そのものの購入・設置費用は対象ではありません。設備費用については別の脱炭素設備投資系の補助金を確認してください。
令和5年度分はまだ申請できますか?
できません。2024年2月29日で受付を終了しています。
