自社のコア技術は持っていても、それを都市課題の解決につなげる開発資金がなければ次の一歩が踏み出せません。東京都中小企業振興公社「TOKYO戦略的イノベーション促進事業」は、研究開発費用を3年間で最大8,000万円助成し、ハンズオン支援まで付ける制度です。令和8年度の申請エントリーが始まっています。
対象は「イノベーションマップ」で示された開発支援テーマに沿って、他企業や大学等と連携して行う開発です。自社単独の技術開発ではなく、テーマとの合致・連携が前提になります。
TOKYO戦略的イノベーション促進事業の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主)・都内での創業を具体的に計画している個人 |
| 制度名 | TOKYO戦略的イノベーション促進事業(令和8年度) |
| 対象業種 | 業種指定なし(イノベーションマップの開発支援テーマに沿う開発) |
| 利用目的 | 研究開発(都市課題解決に向けた技術・製品開発) |
| 対象地域 | 都内の本店・支店で実質的な事業活動を行う中小企業者(会社・個人事業者) |
| 従業員数 | 中小企業基本法上の中小企業者(業種ごとに資本金・従業員数の上限があり、どちらか一方を満たせば該当します) |
| 補助上限額 | 最大8,000万円(下限1,500万円)を3年間で配分 |
| 補助率 | 対象経費の3分の2以内 |
| 申請受付 | エントリー期間: 令和8年7月9日〜8月12日17時/書類提出: 令和8年8月14日〜9月3日17時 |
| 公式サイト | 東京都中小企業振興公社「TOKYO戦略的イノベーション促進事業」 |

「イノベーションマップ」のテーマに沿っているかが最初の関門
この助成は、自由なテーマでの研究開発を支援するものではありません。東京都が策定した「イノベーションマップ」上に示された、成長産業分野の都市課題と技術・製品開発動向に沿った開発だけが対象です。
自社のコア技術が優れていても、イノベーションマップの開発支援テーマと合致しなければ申請の土台に乗りません。申請を検討する場合は、まず公社が公開しているイノベーションマップとテーマ一覧を確認し、自社の開発計画がどのテーマに該当するかを整理しておく必要があります。
助成は3年間、下限1,500万円から始まる
助成額は「最大8,000万円」ですが、これは3年間の合計額です。単年での申請ではなく、3年間の開発計画をまとめて提出する仕組みになっています。
- 助成期間: 令和9年3月1日〜令和12年2月28日(最長3年間)
- 助成額: 3年間で1,500万円〜8,000万円
- 補助率: 対象経費の3分の2以内
下限が1,500万円に設定されているため、小規模な実証実験だけを想定した計画では申請要件を満たせない可能性があります。3年間でどこまでの開発を進めるか、事業化の道筋まで含めた計画書が必要です。
審査は年をまたいで進む
申請してすぐに結果が出るわけではありません。
- エントリー期間(令和8年7月9日〜8月12日17時)
- 申請書類提出(令和8年8月14日〜9月3日17時)
- 一次審査(9月上旬〜12月上旬)
- 二次審査(令和9年1月上旬)
- 採択決定(令和9年3月上旬)
エントリーから採択決定まで半年以上かかります。開発着手を急ぐ場合は、このスケジュールを踏まえて事業計画のタイミングを調整しておく必要があります。申請にはGビズIDプライムアカウントが必要で、取得には原則2週間程度かかるため、エントリー前に準備しておくと安心です。
よくある質問
個人事業主でも申請できますか?
できます。対象は「都内の本店又は支店で実質的な事業活動を行っている中小企業者(会社及び個人事業者)等」で、都内での創業を具体的に計画している個人も対象に含まれます。
自社単独の開発でも対象になりますか?
イノベーションマップの開発支援テーマに沿っていれば申請自体は可能ですが、「他企業や大学等と連携して行う開発」を想定した制度です。連携先の有無は審査での評価に関わる可能性があります。
3年間の助成額はどのように配分されますか?
年度ごとの配分は事業計画に応じて決まります。具体的な年度配分は公式ページに記載がないため、公社の窓口へお問い合わせください。
