大学の研究室で生まれた技術を、実際に売れる製品にするには想像以上にお金がかかります。試作品の材料費、専門的な委託加工費、特許出願の費用——研究段階では想定していなかった支出が、製品化の直前になって次々と発生します。
社会実装参画による多摩イノベーション創出事業は、この製品化フェーズの費用を助成率2/3以内・上限5,000万円まで支援します。ただし前提条件があり、大学・研究機関との共同開発がすでに合意済みであることが必要です。開発費だけでなく、知財・契約・デザイン・事業計画といった専門家支援もセットで受けられる点が特徴です。
社会実装参画による多摩イノベーション創出事業の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(都内中小企業。大学発ベンチャーを含む) |
| 制度名 | 社会実装参画による多摩イノベーション創出事業 |
| 対象業種 | 業種不問 |
| 利用目的 | 大学・研究機関等との共同開発・実証実験にかかる経費の助成 |
| 対象地域 | 東京都内 |
| 従業員数 | 中小企業基本法上の中小企業者等(業種ごとに資本金・従業員数の要件があり、どちらか一方を満たせば該当します。詳細は東京都中小企業振興公社へお問い合わせください) |
| 補助上限額 | 5,000万円 |
| 補助率 | 2/3以内 |
| 申請受付 | 令和8年11月10日まで |
| 公式サイト | 東京都中小企業振興公社「社会実装参画による多摩イノベーション創出事業」 |

対象になる企業
- 大学・研究機関等と共同開発を実施している(または実施予定の)都内中小企業
- 大学発ベンチャーも対象に含まれる
大学・研究機関との共同開発合意が前提条件になっているため、単独の自社開発だけでは対象になりません。まだ連携先が決まっていない場合は、先に大学・研究機関とのマッチングから検討する必要があります。
対象になる経費・支援内容
- 原材料・副資材費
- 機械装置・工具器具費
- 委託・外注費
- 直接人件費
- 産業財産権出願・導入費
- 不動産賃借費
開発期間は令和9年3月1日から最長2年間(予定)と決まっており、これを超える長期の研究計画は分割して考える必要があります。あわせて、知財・契約(NDA等)・デザイン・事業計画など、開発の局面ごとに最適な専門家がアサインされる支援も受けられます。
申請の流れ
- 大学・研究機関等との共同開発の合意を形成
- 事業計画書・共同開発に関する資料などの必要書類を準備
- 令和8年11月10日までに申請
- 審査後、交付決定
- 令和9年3月1日から最長2年間、開発・実証実験を実施
問い合わせ先は、東京都中小企業振興公社 多摩支社(電話042-500-3901)です。
よくある質問
都内に本社がなくても申請できますか?
公式ページでは「都内中小企業」が対象とされています。本社が都外にある場合の可否は個別事情によるため、多摩支社へ事前にご確認ください。
共同開発する大学は都内に限られますか?
公式ページには大学・研究機関の所在地に関する限定は明記されていません。詳しくは多摩支社にお問い合わせください。
専門家支援だけを単独で利用できますか?
この記事で扱う開発費助成とセットになった制度として案内されています。専門家支援のみの単独利用が可能かどうかは、多摩支社へご確認ください。
