豊田市のこの補助金は、制度の名前を変えながら続いてきました。公式ページの注意書きには、令和6年度までは「豊田市中小企業経営力高度化事業補助金」、令和7年度までは「豊田市経営力強化支援補助金」という名前が出てきます。
そのため、過去に同じ事業で補助を受けた事業者は、令和8年度は申請できません。BCP策定とサイバーセキュリティ診断は、事業ごとに通算1回限りです。展示会などの販路拡大だけは、1会計年度に1回まで申請できます。
豊田市経営力強化支援補助金の要点まとめ
正式名:令和8年度 豊田市経営力強化支援補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(市内の中小事業者・個人)
- 対象業種
- 全業種
- 利用目的
- 販路拡大(見本市出展等)・BCP策定・サイバーセキュリティ診断
- 対象地域
- 愛知県豊田市(市内に主たる事業所)
- 従業員数
- 中小企業基本法の中小企業者に当たること(上限は業種で異なる)
いくら
- 補助上限額
- 40万円
- 補助率
- いずれも1/2
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月1日〜2027年2月28日(予算上限で早期終了あり)
- 事業の完了
- 令和9年3月31日まで(実施と支払いの両方)
上限40万円に届くのは、販路拡大のうち豊田ものづくりブランド推進協議会が認定する技術や製品に係る事業だけです。ほかの事業の上限は、次の「いくら戻ってくる?」で分けて書きます。
うちの会社は対象になる?
次の6つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
個人事業主は、市内に住所と事業所の両方が要ります。「中小企業者」とは、中小企業基本法第2条第1項に当たる事業者のことです(業種ごとに資本金と従業員数の上限が決まっています)。公式ページには上限の数字がないため、自社が当たるかは、中小企業庁の定義のページか産業振興課で確かめてください。NPO・宗教法人・公益財団・医療法人・社会福祉法人・任意団体は、この定義に当たらず対象外です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ BCP・診断を旧制度含め利用済み
- ✕ 市外の事業所だけで行う事業
- ✕ その場の小売りが目的の出展
- ✕ 市税の滞納がある
- ✕ NPO・医療法人・任意団体
公式ページは、着手日より前に交付申請(補助金を受けるための申請書の提出)を出すよう求めています。「着手日」は事業ごとに決まっていて、販路拡大は参加するイベントの初回の日、BCP策定とサイバーセキュリティ診断は委託事業者への発注日です。要綱は、交付決定の日から事業に着手できると定めています。つまり、BCPと診断は、交付決定の前に発注できません。
いくら戻ってくる?
補助率はどの事業も1/2で、対象経費は税抜きで計算します。上限は事業ごとに違います。
| 事業 | 上限額 | 申請できる回数 |
|---|---|---|
| 販路拡大 | 20万円(大規模見本市は30万円、ものづくりブランド認定は40万円) | 1会計年度に1回 |
| BCP策定 | 30万円 | 通算1回 |
| サイバーセキュリティ診断 | 30万円 | 通算1回 |
大規模見本市とは、首都圏・関西圏・海外で開かれ、小間数または出展企業数が概ね500を超える見本市です。小間とは、出展者に割り当てられる展示スペースの区画のことです。
費用ごとの計算例です。金額は仕組みを示すための仮の数字です。
- 地元の部品メーカーが、東京の展示会に出展料と運搬費で60万円:60万円 × 1/2 = 30万円(大規模見本市の上限30万円と同じ)
- 食品メーカーが、国内のオンライン商談会に参加して費用が30万円:30万円 × 1/2 = 15万円
- 建設会社が、BCP策定を専門家に委託して50万円:50万円 × 1/2 = 25万円
- 小売業が、通販サイトの脆弱性診断(システムの弱点を調べる診断)に80万円:80万円 × 1/2 = 40万円 → 上限の30万円
補助額は、1,000円未満を切り捨てます。対象経費の合計が1万円に満たない事業は、補助の対象外です。
上限に届く費用は、販路拡大が40万円以上(大規模見本市は60万円以上、ブランド認定は80万円以上)、BCPと診断は60万円以上です。
何に使える?
最初に、対象にならないものを確認します。
- その場で小売りすることが主な目的の出展
- 広く一般に公開されていない見本市
- 豊田市が主催・共催する、または開催費用を負担しているイベント
- ものづくりブランド推進協議会から出展費用の補助を受けるイベント
- 「とよた産業フェスタ」(市が出資しているため)
- 備品の購入費
- BCP策定後に必要になる調査費
- 診断事業の顧問料、官公庁への手続きと書類作成の費用
対象になるのは、事業ごとに次の経費です。
- 販路拡大:出展料(オンライン展示商談会の参加料を含む)、運搬費、通訳料、サイト掲載費、PRメールの配信費
- 販路拡大(マッチング支援機関の活用):登録料、仲介手数料、委託費、コーディネート料、専門サイトの掲載料
- BCP策定:委託費、申請代行手数料、調査費(策定にともなう事前調査を含む)
- サイバーセキュリティ診断:脆弱性診断費用、委託費
出展料などは、主催者に直接支払ったものに限ります。マッチング支援機関への支払いは、販路拡大専用の機関に限られます。
BCP策定の「申請代行手数料」は、作ったBCPを国の「事業継続力強化計画」として認定してもらう申請を、専門家に委託する費用などを指します。
BCPとは、自然災害や火災などの緊急事態でも事業を続け、または早く立て直せるよう、あらかじめ方法を決めて文書にしたものです。新しくつくる場合も、古いBCPを改定する場合も対象です。ただし通算1回の枠は、新規でも改定でも1回で消えます。
申請の流れ
- 事業の内容と費用を決める(事業者。出展先の資料や見積を集める。着手日の30日前に間に合う時期に)
- オンラインで交付申請を出す(事業者→豊田市。着手日より前、原則として着手日の30日前まで)
- 交付決定の通知を受ける(豊田市→事業者。通知の日から事業に着手できる)
- 事業を実施し、支払いまで終える(事業者。令和9年3月31日まで。内容を変えるときは事業を始める前に変更承認申請、やめるときは計画中止申請)
- 実績報告を出す(事業者→豊田市。完了から30日後か、翌年度の4月10日の、早い方まで)
- 確定通知を受けて請求書を出す(豊田市→事業者。請求書は補助金確定通知書が届いてから)
申請は原則オンラインです。提出書類をすべて電子データで完成させてから、手続きを始めます。オンラインが難しいときは、産業振興課に相談できます。4月中に事業を始める場合などは、30日前の決まりから除かれます。交付申請の期限は、年度末の2月末日です。
事業の完了とは、事業の実施と、それにかかる支払いの両方が終わることです。完了の日付は、どちらか遅い日になります。
販路拡大で、展示会の申込みや出展料の支払いを交付決定の前にしてよいかは、公式ページに書かれていません。着手日はイベントの初回の日と決まっているため、申込みだけで直ちに対象外になるとは読めません。ただし根拠が公式にないので、申込みの前に産業振興課へ確かめてください。
必要な書類
準備できた 0 / 9
事業計画書は、使う事業に合う1種類を選びます。販路拡大が様式第2号、BCPが第3号、診断が第4号です。
法人と企業団体は、役員一覧表(様式第7号)と、3か月以内に発行された履歴事項全部証明書(会社の登記内容を法務局が証明する書類)の写しも出します。個人事業主は、証明書の代わりに、受付印のある開業届か青色申告の控え、事業内容が分かるチラシやホームページの写しのいずれかを出します。申請書(様式第1号)には、市が事業者名と取組内容を公表することへの同意の欄があります。誓約書にも同じ同意が入っています。パンフレットは販路拡大、料金体系の書類は診断の場合です。認定を示す資料は、ものづくりブランド認定の技術・製品で上限40万円を使う販路拡大だけです。委任状(様式第8号)は、本人以外が申請するときだけ要ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 着手日より後に申請した:公式ページは「事業着手日より前に交付申請を提出してください」と求めています。要綱は、交付決定の日から着手できると定めています。後から出した場合の扱いは書かれていないため、補助を受けられない前提で動くのが安全です。
- 通算1回の枠を使い切っていた:BCPと診断は、旧制度を含めて過去に同じ事業の補助を受けていると申請できません。
- 他の補助と重なった:同じ事業に国・県・ほかの機関から補助を受けていると、申請できません。
- 対象外の出展だった:その場で小売りするのが主目的のもの、一般に非公開のもの、市が主催・共催するものは対象外です。
- 市税を滞納していた:要綱は、豊田市税を滞納していないことを対象事業者の条件にしています。
- 途中でやめた・目的外に使った:要綱は、事業の中止や廃止、目的外の使用があると、交付決定の取消しや返還を求めると定めています。
- 予算が尽きた:受付期間の途中でも、予算の上限に達すると終了する場合があります。
よくある質問
対象になる事業者の範囲を教えてください。
市内に主たる事業所を置く中小事業者、中小企業、企業団体と、市内に住所と事業所を持つ個人です。主たる事業所が市内でも、市外の事業所だけで行う事業は対象外です。中小企業者は、中小企業基本法の定義に当たる事業者で、資本金と従業員数の上限は業種で異なります。NPO、宗教法人、公益財団、医療法人、社会福祉法人、任意団体は対象外です。自社が当たるか迷うときは、申請の前に産業振興課へ確かめてください。
3つの事業を同じ年度に併用できますか?
公式ページには、同じ年度の併用を制限する記載は見当たりません。ただしBCPと診断は通算1回限りで、販路拡大は1会計年度に1回です。まとめて申請する場合でも、事業ごとに計画書と交付申請が要ります。併用を考えているなら、予算の状況もふくめて産業振興課に聞いておくと確実です。
展示会の出展料を、もう支払ってしまいました。
公式ページは、事業着手日より前に交付申請を出すよう求めています。着手日は、販路拡大ではイベントの初回の日です。出展料の支払いが交付決定より前でも補助の対象になるのかは、公式に書かれていません。申込みや支払いをすませた場合は、申請の前に産業振興課へ事情を伝えて確かめてください。これから申し込む展示会は、申込みの前に申請を済ませるのが確実です。
事業の着手日は、いつのことですか?
事業ごとに決まっています。販路拡大は、参加するイベントの初回の日です。BCP策定とサイバーセキュリティ診断は、委託事業者への発注日です。この着手日の原則30日前までに、交付申請を出します。要綱は、交付決定の日から事業に着手できると定めているため、BCPと診断は、交付決定の通知を待ってから発注します。
申請のあとで、内容や金額が変わったらどうなりますか?
内容や対象経費が変わるときは、原則として変更承認申請を出します。提出は事業を始める前までで、始めたあとの変更申請は受け付けられません。実績報告の段階で数量が変わった場合は、予算の範囲内で補助額が増えることがあります。ただし、申請になかった経費の追加と、事業の内容そのものの変更は認められません。
令和7年度に使った人は、もう申請できませんか?
BCPと診断は、同じ事業で過去に補助を受けていると申請できません。令和6年度までの旧制度と、令和7年度までの経営力強化支援補助金のどちらで受けた場合も同じです。別の事業なら申請できる余地があります。たとえば診断を使った人が、BCPで申請する場合です。販路拡大は、会計年度が変われば申請できます。
BCPを毎年見直しています。そのたびに申請できますか?
できません。BCP策定事業は通算1回限りで、新しくつくる場合も改定する場合も、1回で枠を使い切ります。見直しのたびに申請するのではなく、計画の内容が固まった時点で、外部の専門家に頼む費用をまとめて申請するのが現実的です。事前調査の費用も対象に入りますが、策定後に必要になる調査費は除かれます。
展示会の出展では、どんな費用が対象ですか?
出展料、運搬費、通訳料、出展にともなうサイト掲載費、PRメールの配信費です。オンライン展示商談会の登録料や参加料も出展料に含まれます。出展料は主催者に直接支払ったものに限り、備品の購入費は対象外です。金額は税抜きで計算します。見積や請求書は、税抜きの金額が分かる形でもらっておくと整理しやすくなります。
商品をその場で売る即売会に出展する場合は?
その場で小売りすることが主な目的のイベントは、対象外です。取引先や提携先を開拓する、受発注の機会をつくるといった目的の見本市や展示会が対象になります。一般に公開されていない催しも対象外です。主催者の案内で、来場者に商品を売る催しなのか、事業者向けの商談の場なのかを、申請の前に確かめてください。
大規模見本市の上限30万円は、どんな展示会が当てはまりますか?
首都圏、関西圏、海外のどれかで開かれ、小間数または出展企業数が概ね500を超える見本市です。当てはまるかどうかは、主催者が出している出展者数や小間数の資料で分かります。判断がつかない場合は、申請前に産業振興課へ展示会名と規模を伝えて確かめてください。上限が20万円になるか30万円になるかが変わります。
国や県の補助金と一緒に使えますか?
同じ事業に対して、国、県、ほかの機関から補助金などを受けている場合は、申請できません。同じ展示会の出展料を二重に補助してもらうことはできない、ということです。事業が別であれば話は変わりますが、線引きは公式ページにこれ以上書かれていません。すでに別の補助を受けている、または申請予定がある場合は、産業振興課へ先に伝えてください。
申請はどうやって出しますか?
原則、オンラインです。市の案内ページから、事業ごとの申請画面に進みます。提出書類をすべて電子データで完成させてから、手続きを始めてください。データを所定の場所に添付する形で出します。書類に不備があると、メールか電話で連絡が来ます。オンラインが難しいときは、産業振興課に相談できます。
申請の締切はいつですか?
受付期間は令和8年4月1日から令和9年2月28日までです。ただし事業実施日の原則30日前までに交付申請を出す必要があり、実際の締切はもっと早くなります。交付申請の期限は、その年度の2月末日です。4月中に事業を始める場合などは除かれます。予算の上限に達すると、期間内でも受付が終わることがあります。展示会などの日程が決まったら、早めに申請の準備に入ってください。
補助金はいつ振り込まれますか?
入金の時期は、公式ページに書かれていません。流れとしては、事業を終えて実績報告を出し、市から補助金確定通知書が届いたあとに請求書を出します。請求書は、確定通知書が届く前には出せません。費用は先に自社で支払う形になります。実績報告では、領収書か、請求書と振込明細書を出します。振込明細書は、振込の日以降に発行されたものに限ります。資金繰りの計画を立てるときは、入金の時期を産業振興課に確かめておくと安心です。
申請の問い合わせ先はどこですか?
豊田市役所 産業部 産業振興課です。電話は0565-34-6641または0565-34-6642で、メールは kigyo-yuchi@city.toyota.aichi.jp で、公式ページには問い合わせ用の専用フォームもあります。対象になるかどうか、着手の時期、通算1回の枠が残っているかなどで迷ったときは、申請の前に確かめると、書類の出し直しを防げます。
