県産材を建築物に供給してきた実績はあるのに、「もっと使ってもらうにはどうすればいいか」という発信の場が意外と少ない。木材の生産・加工・建築に関わる企業グループが抱えがちな悩みです。
山梨県は、こうした企業グループが県産材の理解を深めるための現地見学会を開くとき、その運営経費を補助する制度を用意しています。それが「県産材利用促進事業費補助金」です。補助額は1件あたり上限20万円(定額)、想定される採択件数は約2件と多くはありませんが、対象経費は全額が補助対象になります。
県産材利用促進事業費補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(企業グループ) |
| 制度名 | 県産材利用促進事業費補助金 |
| 対象業種 | 木材の生産・加工・建築に関わる企業グループ |
| 利用目的 | 県産材の利用促進(現地見学会の開催) |
| 対象地域 | 山梨県 |
| 従業員数 | 規定なし(企業グループ単位で申請) |
| 補助上限額 | 1件あたり20万円(定額) |
| 補助率 | 定額(対象経費全額) |
| 申請受付 | 2026年9月4日~2027年2月18日 |
| 公式サイト | https://www.pref.yamanashi.jp/ringyo/kennsannzai-riyousokushinn-hojokin.html |
対象になる事業者
申請できるのは、個社ではなく企業グループです。単独の事業者では申請できず、共同事業実施規約を結んだグループであることが前提です。具体的には次の3つをすべて満たす必要があります。
- 「やまなし県産材供給システム強化対策事業費補助金交付要綱」第3条に規定される企業グループであること
- 共同事業実施規約を締結していること
- これまでに建築物へ県産材を使用した製材品を供給した実績があること
つまり、単発の木材事業者が単独で申請する制度ではなく、供給体制を組んでいる企業グループが対象という設計です。すでに県産材の供給実績があるグループが、次のステップとして利用拡大の発信をしたい場合に向いています。
対象になる経費
補助対象は、現地見学会の開催に必要な次の経費です。
- 賃金
- 需用費
- 役務費
- 使用料及び賃借料
見学会の会場費や案内資料の印刷費、当日の運営にあたる人の賃金など、イベント運営に直結する費用が対象になると考えると分かりやすくなります。
補助額と補助率
補助率は定額、つまり対象経費の全額が補助されます。ただし上限は1件あたり20万円です。想定される採択件数は約2件程度で、予算の範囲内での交付になります。
予算がなくなり次第、期間内でも受付が終了する可能性がある点には注意しておきましょう。想定件数がもともと少ないため、検討している企業グループは早めに動くという手があります。
申請の流れ
- 要件の確認:企業グループとしての要件(要綱第3条・共同事業実施規約・県産材供給実績)を満たしているか確認します。
- 募集要項の入手:山梨県森林環境部林業振興課の公式ページから募集要項(PDF)を確認します。
- 申請書類の準備・提出:申請期間内(2026年9月4日~2027年2月18日)に提出します。
- 審査・交付決定:県による審査を経て交付が決定されます。
- 見学会の実施・実績報告:決定後に現地見学会を開催し、実績報告を行います。
落ちる・返還になる要因
- 交付決定前の見学会実施:交付決定より前に開催した見学会の経費は、対象外になる可能性が高い制度設計です。動き出す前に交付決定を待つことが基本になります。
- 企業グループ要件を満たさない:共同事業実施規約が未締結のまま申請すると、そもそも対象になりません。
- 供給実績が確認できない:これまでに建築物へ県産材製材品を供給した実績を示せないと、要件を満たせません。
- 想定件数(約2件)に対して申請が集中:予算の範囲内での採択のため、早い時期の相談・申請が有利に働く可能性があります。
よくある質問
Q. 個人の工務店でも申請できますか?
この補助金は企業グループ単位での申請が前提です。単独の事業者では対象になりません。共同事業実施規約を締結した企業グループとしての申請が必要です。
Q. 補助額はいくらまで出ますか?
1件あたり上限20万円(定額)です。対象経費が20万円を下回れば、その実費が補助額になります。
Q. 見学会以外の用途にも使えますか?
この補助金は「県産材の理解を深める現地見学会の開催」を対象としています。それ以外の用途は本制度の対象外です。
Q. 申請期間はいつまでですか?
2026年9月4日から2027年2月18日までです。予算に達し次第、期間内でも終了する可能性があります。
Q. 対象経費に人件費は含まれますか?
「賃金」という項目が対象経費に含まれています。見学会運営にあたる人件費相当の費用と考えられますが、詳細は公式の募集要項でご確認ください。
