「2階の物件だから、この補助金は対象外ですよね?」——結論から言うと、外から直接入れる構造なら対象になります。

甲府市の「中心市街地空き店舗活用事業補助金」は、市が指定する中心市街地の空き店舗に新しく出店する事業者を対象に、内装・設備工事費の一部を補助する制度です。補助率は1/3〜2/3、上限は条件によって30万円から100万円まで幅があります。申請受付は令和8年4月1日から令和9年2月末日まで。甲府市の公式ページは締切を「令和9年2月29日」と記載していますが、令和9年2月は28日までです。締切日は市へ確認しておくと確実です。

対象かどうかを取り違える人が多いのは、実は「業種」ではなく「立地」と「空き期間」です。ここを最初に押さえておきます。

この補助金の概要(早見表)

検索項目内容
制度名甲府市中心市街地空き店舗活用事業補助金
対象業種小売業、飲食業、サービス業等
利用目的空き店舗への新規出店、内装・設備工事
対象地域山梨県甲府市(中心市街地活性化基本計画の対象エリア内)
従業員数規模の指定なし(個人事業主・法人とも対象)
補助上限額30万円〜100万円(区分により変動)
補助率1/3以内〜2/3以内(区分により変動)
申請受付令和8年4月1日〜令和9年2月末日(改装工事は当該年度内完了)※公式は「2月29日」と表記だが令和9年2月は28日まで
公式サイトhttps://www.city.kofu.yamanashi.jp/shoko/akitenpo.html
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※この表の項目(対象業種・利用目的・対象地域・従業員数)は、GRANTOSの補助金診断の検索軸に対応しています。

その店、対象になる? ならない?

まず、立地です。対象になるのは、中心市街地活性化基本計画で指定されたエリア内の路面店。2階以上の物件でも、建物の外部から直接出入りできる構造なら対象になります。エリア外の物件は、どれだけ良い立地でも対象外です。

次に、空き店舗の状態。「連続して1か月以上利用されていない」ことが条件です。今も営業中の店舗を居抜きで引き継ぐようなケースは対象になりません。

営業のスタイルにも条件があります。

  • 原則、週4日以上の営業であること
  • 1日の営業時間が6時間以上であること
  • 開業後、原則1年以上の営業継続が見込めること

一方、対象外になりやすいのはこの3パターンです。

  • 対象エリア外の物件(隣の通りでも、指定区域から外れていれば対象外)
  • 申請者本人、または3親等以内の親族が所有する物件(自分の持ち物件への出店は対象外)
  • すでに工事に着手している場合(交付決定前の着工は、理由を問わず対象外)

「もう工事は終わったけれど、あとから制度を知った」——このパターンは、この補助金に限らずどの改装系補助金でも通りません。改装を思い立った日に、対象エリアかどうかを確認するくらいの感覚が安全です。

補助率と上限額、どこで差がつくか

補助率・上限額は、出店者の属性によって6段階に分かれます。

区分補助率上限額
通常(商店街未加入)1/3以内30万円
通常(商店街加入)1/3以内50万円
女性・39歳以下の若者(未加入)1/3以内50万円
女性・39歳以下の若者(加入)1/3以内75万円
オーナーパートナーシップ協定物件2/3以内100万円
ジュエリー・クラフト関係事業(指定集積エリア内)2/3以内100万円
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対象経費は内装・設備工事費のみ。備品は含まれません。

同じ内装工事費60万円でも、条件次第でこう変わります。

  • 通常・商店街未加入なら:1/3で20万円。上限30万円の範囲内なので、補助額は20万円
  • 女性・39歳以下・商店街加入なら:1/3で20万円。上限75万円の範囲内なので、そのまま20万円
  • オーナーパートナーシップ協定物件なら:2/3で40万円。自己負担は20万円まで下がる

「商店街に入るかどうか」で上限が変わるという点は見落とされがちです。原則は、出店する空き店舗が属する商店街への加盟が条件ですが、事業実施後の加盟でも間に合います。商店街が形成されていないエリアの物件は、この加算の対象になりません。

申請の順番。相談が1か月前という「隠れ期限」

この補助金で取り違える人が多いのは、申請のタイミングです。事業着手の1か月前までに、産業部中心市街地振興課への相談が必要です。書類を揃えてから相談する、という順番では間に合いません。

流れを整理すると、次のとおりです。

  1. 事前相談:事業着手の1か月前までに中心市街地振興課へ相談
  2. 交付申請:交付申請書・事業計画書・見積書・賃貸借契約書の写し・店舗の位置図や写真等を提出(郵送不可、窓口へ直接提出)
  3. 交付決定:市からの通知を受け取る
  4. 工事の実施:交付決定後に内装・設備工事へ着手
  5. 実績報告:完了後、証憑一式を提出

交付決定より前に工事へ着手すると、対象外になります。「物件の契約が決まったから、工事日程を先に押さえた」というケースが、いちばん多い失敗パターンです。

同一の商店街団体等からの申請は、2店舗までという制限もあります。すでに同じ商店街で2件申請済みの場合、3件目は対象になりません。

併用できる制度と、通し方の考え方

内装・設備工事費以外にも出店準備でお金がかかる場面は多いはずです。国の小規模事業者持続化補助金など、経費区分の異なる制度と組み合わせる事業者もいます。同一経費への重複申請はできませんが、経費を区分ごとに分けて申請できないか、検討の余地があります。

どこまで経費を切り分けられるかは、書き方次第で通る場合と通らない場合が分かれる部分です。この線引きの考え方は、GRANTOS公式LINEの登録者限定ページで紹介しています。

空き店舗の内装以外にも、自分の事業が対象になる補助金・助成金がないか気になる方は、3分でできる補助金診断も活用してみてください。

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対象エリアの該当確認や、商店街加入のタイミングなど、実務の進め方に迷う場合は専門家に相談するのも一つの手です。

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よくある質問

開業前の準備段階でも申請できますか?

はい、対象になります。これから空き店舗を借りて新規出店する事業者を対象とした制度です。ただし事業着手(工事の着手)の1か月前までに、産業部中心市街地振興課への事前相談が必要です。

自分が所有している物件に出店する場合も対象になりますか?

対象外です。申請者本人、または3親等以内の親族が所有する物件は対象外と明記されています。この補助金は、賃貸物件への出店を想定した制度です。

商店街に入らないと、この補助金は使えませんか?

使えます。商店街への加入は上限額が上がる加算要件であって、必須条件ではありません。「通常(商店街未加入)」の区分でも、上限30万円・補助率1/3で申請できます。ただし商店街が形成されていないエリアは、この加算区分そのものの対象になりません。


免責事項: 本記事の内容は2026年7月時点で確認できた情報にもとづきます。対象エリア・補助率・上限額・申請要件・受付状況は変更される場合があるため、申請前に必ず甲府市の公式ページおよび最新の案内で内容をご確認ください。

出典: